ソリューション概要
Cisco TelePresence
今日の急速に変化するグローバルビジネス環境で企業が成功するためには、世界中の同僚、パートナー、および顧客と連絡を取り合ったり、コラボレーションすることのできる環境が必要です。また、優位性を維持するためにビジネスモデルを定常的に見直すとともに、ビジネスの継続性に影響を与える予想外の問題にすばやく対応できるよう、前もって準備しておく必要があります。
ビジネスの大半は、頻繁にやり取りする人たちとの関係の質に依存します。
こうした重要な関係を構築して維持するには、相手先に出向くことも必要になります。しかし、移動に伴う時間のロスが生じ、生産性が低下します。そのために、貴重な時間を自宅や家族から離れて過ごす結果になってしまいます。
あちこちに同時に顔を出さなければならないようなこともあります。
会議ツールやコラボレーションツールは生産性を大きく改善すると言われていますが、ほとんどのユーザは、こうしたツールが依然として「直接」出向くことの代わりにはならないと感じています。コミュニケーションの大半が言語以外で行われているということは、いくつかの調査で明らかになっています。にもかかわらず、ほとんどのコラボレーションツールでは、相手と対面したときの明瞭さや相互のやり取りをうまく伝えることができません。さらに、こうしたツールの多くは、肝心なときに使い勝手が悪かったり、信頼性に不都合があったりします。
この難しい状況をチャンスに変えるには、どうすればよいでしょうか。
Cisco TelePresence:
場所を選ばないコミュニケーション
Cisco® TelePresence は、高性能な音声、高解像度のビデオ、および対話要素を組み合わせ、ネットワーク上で「空間を共有」する体験を提供する、革新的なテクノロジーです。Cisco TelePresence は、ユーザと、ユーザにとっての重要な人物、場所、出来事が身近に感じられるように設計されています。
Cisco TelePresenceソリューションは、対面形式のライブ会議体験を実現します。ユーザはこれまでにないかたちで離れた場所にいる人との対話やコラボレーションを行うことができます。
Cisco TelePresenceは、まったく新しいコミュニケーション エクスペリエンスを実現することを目指して構築されており、一段階上の対話とコラボレーションを可能にします。すべての人が同じ部屋にいるかのように感じられるため、空間を共有しているかのような自然で効果的なコラボレーションが可能です。また、企業内における情報共有の簡略化と迅速化が進み、生産性と収益の向上にも良い影響があります。
ネットワークの到達範囲を利用して行動範囲を拡大
Cisco TelePresenceソリューションは、そのユニークな機能によってビジネスモデルの変革を促します。これにより、社内チームは同僚、パートナー、顧客に瞬時に接続し、かつ強力なインパクトを与えることができるようになります。販売やサポートに費やすリソースを増やすと同時に、オフィスを離れることなく行動範囲と交友関係を広げることができるのです。
Cisco TelePresence を使用すると、より多くの対話を、適切なリソースを使用して適切なタイミングで行うことにより、生産性と応答性を向上させることができます。その結果、迅速な意思決定が可能になり、リードタイムが短縮されます。同時に、従業員に貴重な時間を還元することにより、生活の質を高めることができます。さらに重要なのは、最高レベルのパフォーマンスを備えたソリューションを使用し、従業員の時間を「制御」できるということです。
ボディランゲージを生かしたビジネスコミュニケーション
こうしたユーザ エクスペリエンスを実現するには、会議環境そのものに加えて、きわめて高品質な音声と超高解像度のビデオを、限られた帯域幅とごくわずかな遅延で伝送するための、画期的な技術革新が不可欠です。Cisco TelePresenceソリューションでは、真の実物大画像、超高解像度のビデオ(720p および 1080p)、および会議参加者から声が直接届いているように聞こえる高品質な音声を伝送します。これにより、離れた場所にいる人たちと同じテーブルについているかのような「ルームインルーム」環境が作り出されます。相手と直接目を合わせられることに加えて、遅延の少ない全二重通信によってリアルタイムでのコミュニケーションが実現し、会話におけるあらゆる発言やニュアンスをつかむことが可能になります。相手が同じ町にいようと、地球の反対側にいようと、1 つ 1 つの表情やジェスチャをはっきりと認識できるのです。
さらに、Cisco TelePresenceソリューションはユーザが毎日使用するツールを活用するように設計されています。このソリューションはエンタープライズグループウェアおよびシスコ ユニファイド コミュニケーション システムと統合されます。たとえば、Cisco TelePresenceの会議スケジュールを設定するには、予定表を使って出席依頼を送信するだけです。会議の時間になると、この情報が会議室のCisco Unified IP Phoneの画面に表示されます。ユーザはこの画面から会議を選択し、会議を開始します。操作はこれだけです。会議の相手が 1 か所であるか、2 か所以上であるかは関係ありません。会議を開始するための IT サポートは不要です。事前に集まり、システムが正しく機能するか確認する必要もありません。ユーザは、煩雑な操作を意識することなく、会議に集中することができます。IT チームは基本的な運用作業から解放され、戦略的プロジェクトに専念できます。
Cisco TelePresenceソリューションはインテリジェントな Cisco SONA(サービス指向型ネットワークアーキテクチャ)上に構築されます。SONA は、革新的なサービスだけでなく、実績あるシスコのセキュリティと信頼性を備えています。シスコは、音声やビデオなどのリアルタイム コラボレーティブ コミュニケーション アプリケーションを得意としています。これらのアプリケーションに必要とされるQoS(Quality of Service)、セキュリティ、および可用性は、統合ネットワークの機能としてサポートされています。さらに Cisco TelePresence は、導入と拡張が容易であり、総所有コストも低く抑えることができます。そのため、生産性の向上をすぐに実感できます。Cisco TelePresenceは単なるツールではありません。電話の品質と手軽さ、そして信頼性を備えた戦略的なコミュニケーション ソリューションなのです。
すべてはユーザ エクスペリエンスのために
シスコユニファイドコミュニケーションのコラボレーションポートフォリオの一部である Cisco TelePresence は、室内システム、高解像度マルチポイントビデオスイッチングプラットフォーム、Cisco TelePresence Manager ソフトウェア、拠点間の接続性、およびユーザ エクスペリエンスを計画、導入、維持するためのライフサイクルサービスで構成される、包括的なソリューションです。
Cisco TelePresenceソリューションでは、用途ごとに異なる室内システムを用意しています。Cisco TelePresence 3000 は、各部屋に 6 人が集まる会議に対応し、12 人の参加者のための「仮想テーブル」を提供します。これは、グループ会議や小規模なチームの対話に向いています。一方、Cisco TelePresence 1000 はユニークなデザインを備えており、各部屋に 2 人、つまり最大 4 人までの仮想テーブルによる小規模な会議に使用します。役員室、ホテルのロビー、銀行の支店、医者の診察室など、一対一の会話や少人数での会話が望まれる狭い空間での使用にも対応できるように、コンパクトな設計になっています。
Cisco TelePresence では、会議中に音声および Web によるコラボレーションを活用し、効果をさらに高めることができます。遠隔地にいるユーザに携帯電話を使って会議に参加してもらったり、PC を接続するだけでドキュメントをネットワーク上で共有したりすることができます。
会議の相手が 1 つのグループであっても、複数のグループであっても、Cisco TelePresence ソリューションはニーズに合わせて拡張できます。高解像度ビデオスイッチにより、ポイントツーポイントコールのときと同じように「ボタンを 1 つ押す」だけで、各地点での会議が処理されます。
Cisco TelePresence には、システムハードウェアに加えて、一連のソフトウェアソリューションも含まれます。Cisco TelePresence Manager は、エンタープライズグループウェアとのインターフェイスとして機能し、予定表を使用したスケジュールの設定を可能にします。また、その情報を Cisco Unified IP Phone に送り、ボタンを 1 つ押すだけで会議を開始できるようにします。
シスコでは、運用コストを抑え、復元力を高めるために、既存の管理ツール、プロビジョニングツール、および導入ツールも用意しています。Cisco Unified Communications Management Suite を使用することにより、ネットワークのビデオ エレメントを監視して、潜在的な問題を見つけたり、品質とユーザ満足を維持したり、サービスのダウンタイムを最小限に抑えたりすることが可能になります。
さらに、シスコは IP ネットワークのリーディングプロバイダーであるため、インテリジェントな拠点間接続を提供することができます。ユーザは「ボタンを 1 つ押す」だけで、グローバル IP ネットワークを通じて、同僚、顧客、パートナーに安全かつ効率的に接続できるようになります。
絶えず変化するビジネス環境により早く反応できるようにするには、すばやい順応性も必要になります。Cisco TelePresence がオープンな標準に基づいているのはそのためです。シスコでは、これらの標準を使用して、企業が投資したグループウェアアプリケーションなどの既存のアプリケーションを統合し、将来の柔軟性を最大限に高めています。
Cisco TelePresence Experience 認定
シスコでは、最高品質のユーザ エクスペリエンスを保証するために、導入されるすべての Cisco TelePresence ルームのための認定プロセスを作成しました。Cisco TelePresence Experience 認定により、社内の会議であっても、顧客との会議であっても、同じ品質のエクスペリエンスが提供されます。Cisco TelePresence Experience 認定プロセスでは、いつでも同じ Cisco TelePresence Experience を得られるよう、音響、照明、壁面の色、ネットワーク設計など、あらゆる詳細事項を考慮しています。
ユーザ エクスペリエンスの提供
革新的な Cisco TelePresence Experience を提供するために欠かせないのが、統合されたライフサイクルサービスです。これらのサービスは、複数のサイトを抱える企業のために特別に設計されており、Cisco TelePresence Experience を提供するとともに、高品質で信頼性が高く、相手との距離を感じさせずに「空間を共有」する会議体験の適切な導入を促します。最初の準備サービス、計画サービス、設計サービスでは、Cisco TelePresence ソリューションに期待される一貫した品質レベルを実現できるよう、ネットワーク基盤の準備を整えます。運用サービスでは、重要な問題が発生した場合にもメンテナンスサポートを即時に提供することにより、IT スタッフの負担を減らし、ダウンタイムのリスクを軽減します。これらのサービスでは、定評のあるシスコのライフサイクル サービスのアプローチを使用し、Cisco TelePresence Experience 認定ソリューションを提供します。
シスコは、厳選されたパートナー各社と協力し、最高品質の CiscoTelePresence Experience を提供します。シスコ認定の Advanced Technology Partners (ATP) は、企業がビジネス ニーズを評価し、適切なソリューションを設計し、実装とメンテナンスを簡素化してネットワークの可用性を確保するのを支援します。Cisco ATP は、Cisco TelePresence ソリューションの実装を支援する資格を持ち、そのためのトレーニングを受けています。
Cisco TelePresence ATP プログラムは、高い評価をいただいているシスコのスペシャライゼーションを基に構築され、ATP パートナーがビジネスクリティカルなコミュニケーションに対する厳しい要件を満たすために必要なトレーニングとツールを提供します。シスコは、ATP パートナーが包括的なリアルタイム会議ソリューションを設計、導入、統合、およびサポートするための知識とノウハウを持っていることを認定しています。
ネットワークがあるところなら、どこまでも
シスコでは、ネットワークをプラットフォームとして使用することで、人々を新たな方法で結び付け、コミュニケーション エクスペリエンス全体を向上させています。Cisco TelePresence ソリューションは、ネットワーク上で可能な対話の品質向上を証明するものであり、すべての関係者にとって価値のある、高性能な対話を実現します。また Cisco TelePresence ソリューションは、シスコの技術革新の典型的な例でもあります。このソリューションでは、ネットワークのサービスによって接続性、セキュリティ、および信頼性が提供されたうえで、シスコ ユニファイド コミュニケーション システムとエンタープライズ アプリケーションとを統合することにより、ユーザにとっての使いやすさを実現しています。こうした要素をすべて組み合わせ、簡単に会議やコラボレーションを開始できる対面形式のライブ会議体験を作り出すことができるのは、シスコとそのパートナーだけです。このソリューションにより、生産性が向上し、ビジネスの変革が促進され、持続可能な真の競争優位性が生まれます。もちろん、これは最初の一歩に過ぎません。Cisco TelePresence は今後、多くの環境に「仮想体験」をもたらすべく発展していく予定です。ネットワークがあるところならどこへでも行ける日が、すぐそこまで来ています。