データシートCisco Configuration Engine 3.0Cisco® Configuration Engine は、Cisco Customer Premises Equipment(CPE; 顧客宅内機器)の展開を自動化するための安全な統合ソリューションです。拡張性に優れたこの製品は、デバイスおよびサービスのコンフィギュレーション ファイルおよびソフトウェア イメージを 1 台のデバイスまたはデバイスのグループに配布します。これにより、新規のサービスおよび顧客の設定にかかる業務コストと展開時間を削減することができます。 Cisco Configuration Engine は、Solaris または Linux サーバ上で実行できる拡張性に優れたソフトウェア アプリケーションです。このアプリケーションによって、Cisco ルータ、Cisco スイッチ、Cisco PIX® デバイスなど、使用している CPE デバイスを管理できます。Cisco Configuration Engine には、Web ベースの GUI、または XML および Simple Object Access Protocol(SOAP)などの Web サービスを使ってアクセスできます。 サービス プロバイダーと大企業は、多数のネットワーク デバイスを展開して管理するという難題に直面しています。ユニファイド コミュニケーション、セキュリティ、VPN などのマネージド サービスを導入すると、この問題はさらに複雑になります。従来はハードウェア ベンダーの管理製品が使用されてきましたが、サービス指向ネットワークの管理における業務上の課題には、多くの場合、適していません。 Cisco Configuration Engine のアーキテクチャは、ビジネスや運用の要件に合わせて CPE の展開をカスタマイズできるように、拡張性、パフォーマンス、プログラマチック インターフェイス、柔軟性など、運用上の課題に対応します。標準規格ベースの Web およびネットワーキング テクノロジーに適合した Cisco Configuration Engine は、高い拡張性と可用性を持ち、耐障害性を備えた分散型アーキテクチャをサポートしているので、要件に応じて主要コンポーネントをカスタマイズできます。図 1 に、耐障害性を備えた分散型 Cisco Configuration Engine の展開の概要を示します。 Secure Sockets Layer(SSL)を使用した持続的で安全な TCP 接続によって Cisco IOS® ソフトウェア デバイスを Cisco Configuration Engine に接続することで、数千のデバイスに対して、デバイスおよびサービスのコンフィギュレーションを数分で配布できます。Cisco Configuration Engine には、出荷時にすべての必要なソフトウェア コンポーネントが含まれデータ リポジトリが組み込まれているので、デバイスの管理をすぐに開始できます。図 1 に示すように、大量のシスコ製デバイスを管理する場合には、ハイアベイラビリティと耐障害性を備えた、シングル ポイント障害のない分散型アーキテクチャを採用できます。 このシナリオでは、すべての Cisco Configuration Engine で共通の外部データ リポジトリを共有できます。また、このリポジトリを複製して、冗長構成ができます。Cisco IOS ソフトウェア デバイスは、持続的な TCP 接続によって Cisco Configuration Engine に接続しているので、Cisco Configuration Engine に障害が発生すると、接続が失われます。オプションで Cisco コンテント スイッチング モジュールを展開すれば、Cisco IOS ソフトウェア デバイス接続の負荷を分散できると共に、1 台の Cisco Configuration Engine に障害が発生した場合、別の Cisco Configuration Engine に接続がスイッチングされるように設定できます。 図 1.Cisco Configuration Engine の展開の概要 Cisco Configuration Engine 3.0 の新機能
主な機能と利点Cisco Configuration Engine は、初回の展開時および以降の再設定時のシスコ製デバイスの設定を自動化します。この完全に自動化されたデバイス展開および設定ソリューションによって、サービス プロバイダーと大企業は顧客サイトに技術者を派遣する必要がなくなり、顧客により早く、新しいサービスを提供できます。また、大規模ネットワークを管理しているネットワーク管理者も、このソリューションを利用して、単一のデバイスまたはデバイスのグループに、コンフィギュレーション、IP Security(IPSec)キー、パスワードなどを配布できます。 以降のセクションでは、Cisco Configuration Engine の主要な機能について説明します。 コンフィギュレーションおよびイメージ サービスCisco Configuration Engine は、コンフィギュレーション、ソフトウェア イメージ、およびファイルの配布サービスをサポートします。デバイスやサービスのコンフィギュレーションの配布先となる単一のデバイスまたはデバイスのグループを選択し、ソフトウェア イメージをポリシーベースで配布してアクティブ化したり、セキュリティ用のシグニチャ定義ファイル(SDF)などファイルを配布したりできます。主な特徴は次のとおりです。
Web ベースの GUICisco Configuration Engine は、豊富な機能を備えた、直感的なタスク指向の Web ベース GUI をサポートしています。階層ビュー、グループ、ジョブ、ログ ファイル、デバイス クローニング、バルク アップロード ツール、スケジューラといった標準機能に加え、Cisco Configuration Engine には、ジョブ カスタマイゼーション、ポリシーベースによる動的仮想グループの作成、組み込みデータ リポジトリと外部データ リポジトリのサポートなど、高度な機能が備わっています。 Velocity Template EngineCisco Configuration Engine は、Apache で幅広く使用されていた Velocity Template Engine ツールをサポートしています。Velocity Template Engine では、独自のスクリプトを開発してロジックを実装することで、デバイスとの対話を通じて、コンフィギュレーションを動的に生成して、検証できます。このツールの使用による主要な利点は、次のとおりです。
Web サービスプログラムを使用した統合を行う場合は、Web サービス(XML および SOAP)に基づく豊富な Application Programming Interface(API)を利用できます。Cisco Configuration Engine は、統合の複雑さを軽減するため、業界標準の Web および インターネット プロトコルに適合しています。また、使用しているアプリケーションと Cisco Configuration Engine 間では、HTTPS および SSL に基づく安全な通信がサポートされます。Web サービスは、コンフィギュレーション、イメージ、および管理サービスで使用できます。Web サービスを使用して Cisco Configuratio Engine を統合する利点は、次のとおりです。
デバイス開発モジュール組み込みの Cisco IOS ソフトウェア エージェントに対応していないデバイスは、組み込みのゲートウェイ モジュールを使用してサポートできるので、独自のデバイス アダプタを開発して登録できます。このモジュールにより、Cisco Configuration Engine がサポートしていないデバイスであっても、通信および管理ができます。 データ リポジトリCisco Configuration Engine は、組み込みのデータ リポジトリをサポートしています。セットアップ時に、外部の Lightweight Directory Access Protocol(LDAP)ディレクトリにマッピングできます。また、外部ディレクトリを複製して、障害に備えた冗長データ リポジトリを構成できます。 セキュリティセキュリティは、最も重要な課題です。Cisco Configuration Engine には、次のセキュリティ機能が実装されています。
表 1 に、Cisco Configuration Engine 3.0 の機能および利点を示します。表 2 に、サポートされるデバイスを示します。 表 1 Cisco Configuration Engine の機能および利点
表 2 サポートされるデバイス
Cisco Configuration Engine では、Cisco Configuration Engine に組み込まれた SSH を使用して、次のプラットフォームがサポートされます。
表 3 に、Cisco Configuration Engine のシステム要件を示します。 表 3 Cisco Configuration Engine のシステム要件
発注情報シスコ製品の購入方法については、「購入案内」および表 4 を参照してください。 表 4 Cisco Configuration Engine 3.0 の発注情報
表 5 Cisco Configuration Engine 3.0 サポートの発注情報
* SP はサービス プロバイダー向けの製品番号、CON はエンタープライズ向けの製品番号です。 サービスおよびサポートシスコは、お客様がそのネットワーク サービスを最大限に活用するため、各種サービス プログラムを用意しています。これらのサービスは、スタッフ、プロセス、ツール、パートナーをそれぞれに組み合わせて提供され、お客様から高い評価を受けています。シスコは、お客様のネットワークへの投資を最大限に活用し、ネットワーク運用を最適化すると共に、最新アプリケーションに対応できるようにネットワークを整備し、よりインテリジェントなネットワークを構築することによって、お客様の事業拡大を支援しています。 シスコ サービスの詳細については、シスコ テクニカル サポート サービスまたはシスコ サポート プログラムを参照してください。 関連情報Cisco Configuration Engine の詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/cce/ を参照してください。 |
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