この製品のドキュメントセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このドキュメントセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブ ランゲージの取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
マルチプラットフォーム電話機(MPP)のファームウェアを使用すれば、Cisco® IP Phone 6800、7800、8800 シリーズと、承認を受けたサードパーティ製コール制御システムや Cisco Webex® Calling を連携させることができます。このファームウェアによって提供される機能セットは、Cisco Unified Communications Manager 用に設計および構築されたファームウェアと同一ではありませんが、多くの類似点があります。本書ではこれ以降、Cisco Unified Communications Manager 用に設計および構築されたファームウェアを「エンタープライズ ファームウェア」と呼びます。MPP 電話機のファームウェアは、Cisco Unified Communications Manager では機能せず、サポートもされていません。
MPP ファームウェアが機能するのは、6800、7800、8800 シリーズの一部のモデルです。ただし、7800 および 8800 シリーズのみ、MPP ファームウェアとエンタープライズ ファームウェアのどちらを使用しても動作します。適切なライセンスをお持ちの場合は、7800 および 8800 シリーズの機器で MPP ファームウェアとエンタープライズ ファームウェアを相互に移行できます。注:7800 シリーズのファームウェアを移行するには、7800 モデルのハードウェアバージョンが正しい必要があります。
重要:新しい電話機を注文する場合は、導入タイプ(MPP か エンタープライズ)に合った正しい電話機用 SKU を購入し、一方のタイプの電話機用 SKU は購入せずに他方のタイプの SKU に変換するのが正しいワークフローとなります。ファームウェア変換の目的は、電話機をすでに所有している企業のお客様がクラウドに移行するのを支援することにあります。 |
電話機のファームウェアモデルと機能
バージョン(VID)は、電話機の背面にあるラベルで確認できます(図 2)。
電話機のバージョン番号を確認する方法
表 1 に、エンタープライズ ファームウェアから MPP ファームウェアに変換できる電話機モデルを示します。表 2 に、MPP ファームウェアからエンタープライズ ファームウェアに変換できる電話機モデルを示します。
表 1. エンタープライズ ファームウェアから MPP ファームウェアへの変換に対応しているデバイス
7800 シリーズ(*制限あり) |
8800 音声電話シリーズ |
8800 ビデオ電話シリーズ |
CP-7811-K9= |
CP-8811-K9= |
CP-8845-K9= |
CP-7821-K9= *(V03 ~ V24) |
CP-8841-K9= |
CP-8865-K9= |
CP-7841-K9= *(V04 以降) |
CP-8851-K9= |
|
CP-7861-K9= *(V03 以降) |
CP-8861-K9= |
|
CP-7832-K9= |
CP-8832-K9= |
|
注: 上記の 8800 シリーズ音声電話のすべてのバージョンは MPP ファームウェアに変換できますが、V15 以降のバージョンのハードウェアでは、変換後に 11.3.3 以降の MPP ファームウェアが必要になり、それ以前の MPP ファームウェアバージョンにダウングレードすることはできません。8800 シリーズのデバイスのうち、8821、8831 については MPP に移行できません。8832 および 8832NR は MPP に移行できますが、一部の機能がサポートされない場合があります。移行後の MPP 電話機では、Wi-Fi やデイジーチェーンなどの機能はサポートされません。8832/8832NR を MPP ファームウェアに移行する前に、サービス提供者にサポート状況を確認してください。
表 2. MPP ファームウェアからエンタープライズ ファームウェアへの変換に対応しているデバイス
7800 シリーズ |
8800 音声電話シリーズ |
8800 ビデオ電話シリーズ |
CP-7811-3PCC-K9= |
CP-8811-3PCC-K9= |
CP-8845-3PCC-K9= |
CP-7821-3PCC-K9= |
CP-8841-3PCC-K9= |
CP-8865-3PCC-K9= |
CP-7841-3PCC-K9= |
CP-8851-3PCC-K9= |
|
CP-7861-3PCC-K9= |
CP-8861-3PCC-K9= |
|
CP-7832-3PCC-K9= |
CP-8832-3PCC-K9=* |
|
図 3 に、お客様が電話機を購入して移行するまでのフローの概要を示します。
Webex Calling に移行するお客様は、新しい Webex Control Hub 移行アシスタントツールを使用してください。
ビデオチュートリアルとドキュメントを参照してください。またこのドキュメントに記載されている前提条件をご確認ください。トライアルのお客様を含むすべての Webex Calling プランが移行の対象です。注:このツールを使用して移行された電話機は、Webex Calling の使用のみが許可されます。
変換された電話機は、ライセンスを必要とせずにエンタープライズ ファームウェアに戻すことができます。
エンタープライズから MPP への変換 – Webex Calling
エンタープライズから MPP への変換 – 他のコール制御
お客様のフロー
すべての電話機について、表 3 に記載されているデバイス情報をすべて収集して、ファームウェアの移行が可能かどうかを確認したうえで移行ライセンスを生成してください。詳しくは「付録 B:ファームウェア変換用のライセンスファイルの生成方法」を参照してください。
表 3. 移行が可能かどうかを確認するのに必要なデバイス情報
デバイス情報 |
例 |
重要度 |
PID(モデル) |
CP-8841-K9= |
必須 |
VID(バージョン番号) |
V03 |
MPP に移行する場合は必須 |
MAC アドレス |
321ABC432DEF |
必須 |
シリアル番号 |
FCH20100312/WZP20100113 |
推奨 |
移行可能なデバイスのファームウェア移行ライセンスを生成したら、https://upgrade.cisco.com [英語] に記載されている簡単な手順に従って電話機を別のタイプのファームウェアに移行できます。
所有する Web/TFTP サーバーを使用して自身で設定を行いたい場合は、次のガイドの詳細な手順を参照してください。
エンタープライズから MPP への変換ガイド:https://cs.co/E2M-guide [英語]。エンタープライズ から MPP への移行ファームウェアを取得してください。
MPP からエンタープライズへの変換ガイド:https://cs.co/M2E-guide [英語]。MPP からエンタープライズへの移行ファームウェアを取得してください。
このガイドでは、Cisco Unified Communications Manager(Unified CM)ベースのアプローチについて説明します。
これは、プロセス全体の動きをより詳しく理解していただくことを意図した構成になっています。
変換プロセスには、最終的なロードのインストール前に、必要な最小バージョンのロードを確認して移行する作業も伴います。最終的なロードの呼び出しサービスを有効にするには、ライセンスファイルが必要です。移行方向ごとに、異なるライセンスファイルが必要です。変換の方向は、ライセンスファイル内に反映されます。
以下に、他のコール制御用の移行ライセンスの例を示します。
MPP_2_ENT ライセンスファイルの例
ENT_2_MPP ライセンスファイルの例
電話機のラベル
デバイスの現在のステータス(エンタープライズ ファームウェアまたは MPP ファームウェア)を確認するには、次の手順に従います。
デバイスの [アプリケーション(Applications)]、設定キー の順に押します。
1. 画面の以下の設定メニューを確認します。
● [情報と設定(Information and settings)]:お使いの電話機が MPP ファームウェアで動作している場合。[ステータス(Status)] -> [製品情報(Product information)] -> [製品名(Product Name)] の順に移動し、「3PCC」という表示があることを確認します。例:CP-8841-3PCC。
● [アプリケーション(Applications)]:お使いの電話機がエンタープライズ ファームウェアが動作している場合。[電話機情報(Phone Information)] -> [モデル番号(Model number)] の順に移動し、「3PCC」という表示がないことを確認します。例:CP-8841。モデル番号に「3PCC」という表示がある場合は、10.x の古いファームウェアが動作している MPP 電話機です。
L-CP-E2M-88XX-CNV= 8800 シリーズ エンタープライズ電話機を MPP ファームウェアに変換
L-CP-E2M-78XX-CNV= 7800 シリーズ エンタープライズ電話機を MPP ファームウェアに変換
L-CP-M2E-88XX-CNV= 8800 シリーズ MPP 電話機をエンタープライズ ファームウェアに変換
L-CP-M2E-78XX-CNV= 7800 シリーズ MPP 電話機をエンタープライズ ファームウェアに変換
新しい移行ライセンスは、https://mycase.cloudapps.cisco.com/case?swl でケースをオープンし、[ソフトウェアライセンス(Software Licensing)] -> [コラボレーション関連ライセンス(Collaboration Related Licensing)] -> [他のコラボレーション製品(Other Collaboration Product)] オプションを選択して、Cisco Global Licensing Operations(GLO)経由で要求する必要があります。交換された電話機に対して、返却する電話機と同じ移行プロセスを実行する必要があります。返却する電話機用に以前取得した移行ライセンスは、返却する電話機の MAC アドレスに関連付けられているため、交換された電話機で再利用できません。
電話機が登録済みで警告やエラーが表示されていない場合は、ライセンスを必要とせずにエンタープライズ ファームウェアに戻すことが可能かどうかを、電話機の LCD UI または Web ページで確認できます。
LCD UI からの確認:電話機で 11.3.5 以降の MPP ファームウェアが実行されている必要があります。[電話機の設定(Phone Settings)] -> [ステータス(Status)] -> [製品情報(Product Information)] -> [移行許可タイプ(Transition authorization type)] に移動します。[クラシック(Classic)] または [WxC] が表示されている場合は、電話機をエンタープライズ ファームウェアに戻すことができます。
Web ページからの確認:電話機で 11.3.3 以降の MPP ファームウェアが実行されている必要があります。電話機の Web ページで [情報(Info)] -> [ステータス(Status)] タブに移動し、[製品情報(Product Information)] セクションを見つけます。[移行許可タイプ(Transition Authorization Type)] フィールドの値が空でない場合は、ライセンスなしで電話機をエンタープライズ ファームウェアに戻すことができます。
表 4. 該当するテクニカルサポートの SKU
ライセンス SKU |
サービス SKU |
L-CP-E2M-88XX-CNV= |
CON-SW-LCPE2M8V |
L-CP-E2M-78XX-CNV= |
CON-SW-LCPE2M7N |
L-CP-M2E-88XX-CNV= |
CON-SW-LCPM2E8C |
L-CP-M2E-78XX-CNV= |
CON-SW-LCPM2E7X |
● ライセンス生成に関する問題については、https://mycase.cloudapps.cisco.com/case?swl でケースをオープンし、[ソフトウェアライセンス(Software Licensing)] -> [コラボレーション関連ライセンス(Collaboration Related Licensing)] -> [他のコラボレーション製品(Other Collaboration Product)] オプションを選択して、Cisco Global Licensing Operations(GLO)に連絡してください。
● ファームウェア移行の問題については、スモールビジネスサポート(SBS)センター(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-small-business-support-center-contacts.html)までご連絡ください。
Cloud Upgrader には、移行プロジェクトに役立つ手順やサンプルビデオが用意されています。
エンタープライズから MPP への変換:
● Webex Calling の場合:https://upgrade.cisco.com/e2m_converter_wxc
● 他の承認済みコール制御の場合:https://upgrade.cisco.com/e2m_converter_3rd
MPP からエンタープライズへの変換:https://upgrade.cisco.com/m2e_converter
以下の 2 つの例で、UCM を使用してエンタープライズ電話を MPP 電話に移行する方法と、MPP 電話をエンタープライズ電話に移行して他のコール制御を行う方法を説明します。
UCM ベースの手動移行方法(エンタープライズから MPP への移行)
上記のリンクを使用して、Cloud Upgrader の UCM 向けの手順を確認し、その手順に従うことをお勧めします。Cloud Upgrader の手順に従うことを選択した場合は、以下の手順に従う必要はありません。
次の手順では、オンプレミスの設定を使用して、単一の 7800 または 8800 シリーズ電話機をエンタープライズ ファームウェアから MPP に変換する方法を説明します。
1. 7800/8800 シリーズ電話機のバージョンを確認します。7800/8800 シリーズ電話機を裏返し、表 1 に記載されている対象の機種であるかどうかを確認する必要があります。たとえば、以下の 7821 電話機のスクリーンショットには、V01 が含まれています。したがってこの機種は、アップグレードの対象外ということになります。
2. ファームウェア移行プロセスを開始する前に、必ず電話機を 14.2.1SR1 以降のエンタープライズまたはオンプレミスファームウェアにアップグレードしておきます。オンプレミスファームウェアのリリースノートを参照し、最新のファームウェアを取得してくだい。
● Cisco IP Phone 7800 シリーズ:https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/collaboration-endpoints/unified-ip-phone-7800-series/products-release-notes-list.html
● Cisco IP Phone 8800 シリーズ:https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/collaboration-endpoints/unified-ip-phone-8800-series/products-release-notes-list.html
重要:電話機は 14.2.1SR1 以降を実行している必要があります。そうでない場合、次の手順が機能しない可能性があります。 |
3. リンクから 12.0.(3) または最新の MPP ファームウェアを取得します。8832 の場合は 12.0.3SR1 以降の MPP ファームウェアが必要です。https://software.cisco.com/download/home/286311381。UCM に配置します。
FTP または SFTP サーバーを利用できる場合は、移行ファームウェアの COP ファイルもインストールできます。詳細な手順については、『Cisco IP Phone 7800 および 8800 シリーズ移行ガイド(オンプレミス電話からマルチプラットフォーム電話)』[英語] を参照してください。
注: 電話機の計画外の移行を防ぐために、COP ファイルではデバイスのデフォルトは移行ファームウェアのロード名に変更されません。利用可能な FTP サーバーまたは SFTP サーバーがない場合は、移行ファームウェアの zip ファイルをダウンロードして、次の手順を実行します。
a)ファームウェアをコンピュータにダウンロードし、ディレクトリに解凍します。ファイル名については、表 6 を参照してください。
b)https://CUCM-ip-address/cmplatform/ にアクセスします。CUCM-ip-address の部分は、UCM の IP アドレスです。
c)[ソフトウェアアップグレード(Software Upgrades)] -> [TFTPファイル管理(TFTP File Management)] -> [ファイルのアップロード(Upload file)] の順に移動します。
d)移行ファームウェアを展開したディレクトリから 1 つずつファイルを選択し、各ファイルをアップロードします。
e)UCM で TFTP サービスを再起動します。
表 5. ファームウェアファイル名
変換方向 |
モデル |
MPP ファームウェア |
エンタープライズから MPP |
7811/21/41/61 |
sip78xx.12-0-3MPP0001-87.loads |
7832 |
sip7832.12-0-3MPP0001-87.loads |
|
8811/41/51/61 |
sip88xx.12-0-3MPP0001-87.loads |
|
8832 |
sip8832.12-0-3MPP0101-92.loads |
|
8845/65 |
sip8845_65.12-0-3MPP0001-87.loads |
4. シスコから受け取ったライセンスファイルを UCM にアップロードします。シスコからライセンスファイルを取得する方法の詳細については、付録 B を参照してください。
a)ライセンスファイルをコンピュータにダウンロードします。
b)https://CUCM-ip-address/cmplatform/ にアクセスします。CUCM-ip-address の部分は、UCM の IP アドレスです。
c)[ソフトウェアアップグレード(Software Upgrades)] -> [TFTPファイル管理(TFTP File Management)] -> [ファイルのアップロード(Upload file)] の順に移動します。
d)ライセンスファイルを選択してアップロードします。
e)UCM で TFTP サービスを再起動します。
5. UCM にログインします。
6. [デバイス(Device)] -> [電話(Phone)] の順に移動します。
7. [電話を検索する場所(Find Phone where)] フィールドで [含む(CONTAINS)] を選択し、78xx または 88xx 電話機の MAC アドレスを入力したら、[検索(Find)] をクリックします。
8. [電話ロード(Phone Load)] の項目が表示されるまで画面を下にスクロールし、電話ロードを入力します。たとえば、sip78xx. 12-0-3MPP0001-87 と入力します。8832 の場合は、sip8832.12-0-3MPP0101-92 と入力します。
9. [保存(Save)]、[設定の適用(Apply Config)]、[OK] の順にクリックします。
10. ブラウザのページを更新し、ダウンロードステータスに [アップグレード中(Upgrading)] と表示されていることを確認します。電話機がリブートしますが、これはすぐに終わります。
重要:移行を成功させるには、12.0.(3) または最新の MPP ファームウェアを使用します。8832 の場合は、12.0.3SR1 以降の MPP ファームウェアが必要です。 |
再起動後、電話機はインストールされた MPP ファームウェアを実行します。電話機にはライセンスが必要なので、次の手順に進みます。
11. 次の順序に従って、電話機の IP アドレスを決定します。
● アプリケーションボタン を押し、[ステータス(Status)] -> [ネットワークステータス(Network Status)] -> [IPv4] の順に進みます。
12. Web ブラウザに https://ip_address_of_phone/admin/advanced と入力します。
13. Web ブラウザで、[音声(Voice)] -> [プロビジョニング(Provisioning)] の順に移動します。
14. [ファームウェアアップグレード(Firmware Upgrade)] まで下にスクロールし、[移行許可ルール(Transition Authorization Rule)] に「tftp://CUCM-ip-address/ MAC -Upper- Case.lic」と入力し、[移行許可タイプ(Transition Authorization Type)] で [クラシック(Classic)] を選択します。以下に例を示します。
15. [送信(Submit)] をクリックすると、電話機の画面に次のメッセージが表示されます。
16. 設定が完了したら、Web ブラウザで [情報(Info)] -> [ステータス(Status)] に移動すると、ライセンスのステータスを検証できます。[製品情報(Product Information)] に次の情報が表示されます。
これで、MPP 電話機でコールサービスをプロビジョニングする準備が整いました。
UCM ベースの手動移行方法(MPP からエンタープライズへの移行)
上記のリンクを使用して、Cloud Upgrader の UCM 向けの手順を確認し、その手順に従うことをお勧めします。Cloud Upgrader の手順に従うことを選択した場合は、以下の手順に従う必要はありません。
次の手順に従って電話機のファームウェアを MPP からエンタープライズに変換します。
1. 次の手順に従って電話機を工場出荷時の状態にリセットします。過去にコール制御装置への登録済みの場合は、電話機がパスワードで保護されている可能性があるため、キーシーケンスの手順(電話機の画面では行えません)を行わなければならない場合があります。キーシーケンスを実行することでパスワードによる保護が無効になります。
ステップ 1. 電話機からイーサネットケーブルを抜きます。 ステップ 2. 5 秒間待ちます。 ステップ 3. # を押したまま電話機にケーブルを再接続します。 ステップ 4. ミュートとハンドセットボタンのライトが消灯し、その他すべてのライト (回線ボタン、ヘッドセットボタン、スピーカーフォンボタン、選択ボタン)が緑色に点灯しているときに、123456789*0# の順にボタンを押します。 手順が成功した場合、キーシーケンスの後にミュートボタンのライトが赤色に点灯します。そうならない場合は、ステップ 1 からやり直します。そうならない場合は、ステップ 1 からやり直します。 これらのボタンを押すと、電話機を工場出荷時の状態にリセットするプロセスが実行されます。 ボタンを押す順番を間違えた場合は、工場出荷時の状態にリセットされません。 |
2. ファームウェアの移行プロセスを開始する前に、必ず電話機を 12.0.(3) または最新の MPP ファームウェアにアップグレードしておきます。マルチプラットフォーム電話機のリリースノートを参照し、最新のファームウェアを取得してくだい。8832 の場合は、12.0.3SR1 以降の MPP ファームウェアが必要です。
a)Cisco IP Phone 7800 シリーズ:https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/collaboration-endpoints/ip-phone-7800-series-multiplatform-firmware/products-release-notes-list.html
b)Cisco IP Phone 8800 シリーズ:https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/collaboration-endpoints/ip-phone-8800-series-multiplatform-firmware/products-release-notes-list.html
3. リンクからエンタープライズ ファームウェアを取得します。
● Cisco IP Phone 7800 シリーズ:https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/collaboration-endpoints/unified-ip-phone-7800-series/products-release-notes-list.html
● Cisco IP Phone 8800 シリーズ:https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/collaboration-endpoints/unified-ip-phone-8800-series/products-release-notes-list.html
次の手順に従って UCM に配置します。
a)移行ファイルをコンピュータにダウンロードし、ディレクトリに解凍します。
b)https://CUCM-ip-address/cmplatform/ にアクセスします。CUCM-ip-address の部分は、UCM の
IP アドレスです。
c)[ソフトウェアアップグレード(Software Upgrades)] -> [TFTPファイル管理(TFTP File Management)] -> [ファイルのアップロード(Upload file)] の順に移動します。
d)移行ファームウェアを展開したディレクトリから 1 つずつファイルを選択し、各ファイルをアップロードします。
e)UCM で TFTP サービスを再起動します。
表 6. ファームウェアとモデル
変換方向 |
モデル |
エンタープライズ ファームウェア(例として 14.2.1SR1 を使用) |
MPP からエンタープライズ |
7811/21/41/61 |
sip78xx.14-2-1-0101-26.loads |
7832 |
sip7832.14-2-1-0101-26.loads |
|
8811/41/51/61 |
sip88xx.14-2-1-0101-26.loads |
|
8832 |
sip8832.14-2-1-0101-26.loads |
|
8845/65 |
sip8845_65.14-2-1-0101-26.loads |
4. シスコから受け取ったライセンスファイルを UCM にアップロードします。シスコからライセンスファイルを取得する方法の詳細については、付録 B を参照してください。
a)ライセンスファイルをコンピュータにダウンロードします。
b)https://CUCM-ip-address/cmplatform/ にアクセスします。CUCM-ip-address の部分は、UCM の IP アドレスです。
c)[ソフトウェアアップグレード(Software Upgrades)] -> [TFTPファイル管理(TFTP File Management)] -> [ファイルのアップロード(Upload file)] の順に移動します。
d)ライセンスファイルを選択してアップロードします。
e)Unified CM で TFTP サービスを再起動します。
注: 過去にエンタープライズから MPP に変換するためのライセンスファイルを MAC.lic(00CCFC123456.lic)という名前でアップロードしている場合は、MPP からエンタープライズに変換するためのライセンスファイルに MAC_M2E.lic(00CCFC123456_M2E.lic)などの別の名前を使用できます。
5. 次の順序に従って、MPP 電話機の IP アドレスを決定します。アプリケーション を押し、[設定(Settings)] -> [ステータス(Status)] -> [ネットワークステータス(Network Status)] -> [IPv4] の順に選択します。
6. Web ブラウザに https://ip_address_of_phone/admin/advanced と入力します。
7. Web ブラウザで、[音声(Voice)] -> [プロビジョニング(Provisioning)] の順に移動します。
8. 画面をスクロールして [ファームウェアアップグレード(Firmware Upgrade)] に進み、次の情報を [アップグレードルール(Upgrade Rule)] に貼り付けます。
アップグレードルール(Upgrade Rule):https://cucm-ip-address:6970/sipxxxx.14-2-1-0101-26.loads 。sipxxx は、UCM 上にあるファームウェアのファイル名です。
注: このアップグレードルールは、14.2.1SR1 へアップグレードすることを意味しています。これは UCM に登録できるエンタープライズ ファームウェアのイメージです。
9. 画面をスクロールして [ファームウェアアップグレード(Firmware Upgrade)] に進み、次の情報を [移行ロードの認証ルール(Transition Load Authorization Rule)] に貼り付けます。
移行ロードの認証ルール(Transition Load Authorization Rule):https://CUCM-ip-address:6970/$MAU_M2E.lic
アップグレードルールと移行ロードの認証ルールの例:
10. 保存すると、まもなく「アップグレード中」というメッセージと進行状況が表示されます。
11. アップグレードが正常に完了したら、DHCP オプションの 150 か代替 TFTP を使用して電話機を UCM に登録します。
a)[設定(Settings)] -> [管理者設定(Admin Settings)] -> [ネットワークのセットアップ(Network Setup)] -> [IPv4のセットアップ(IPv4 Setup)] の順に選択します。
● 代替 TFTP(Alternate TFTP):はい(Yes)
● TFTP サーバー 1(TFTP Server 1):CUCM-IP-address
b) [適用(Apply)] をクリックします。
c)電話機が UCM に登録されていることを確認します。
MPP ファームウェアからエンタープライズ ファームウェアへの変換手順はこれで終了です。
Webex Calling 移行時のエンタープライズから MPP への移行ライセンス
Webex Calling に移行するお客様が新しい Webex Control Hub 移行アシスタントツールを使用する場合、ファームウェア移行ライセンスを発注する必要はありません。ファームウェア移行ライセンスは、このツールによって自動的に取得されます。
ビデオチュートリアルとドキュメントを参照してください。またこのドキュメントに記載されている前提条件をご確認ください。トライアルのお客様を含むすべての Webex Calling プランが移行の対象です。注:このツールを使用して移行された電話機は、Webex Calling の使用のみが許可されますが、変換された電話機は、ライセンスを必要とせずにエンタープライズ ファームウェアに戻すことができます。
エンタープライズから MPP への変換 – Webex Calling
ライセンスファイルの生成方法は、次のとおりです。
1. ライセンスおよび登録ポータル(LRP)(https://slexui.cloudapps.cisco.com/SWIFT/LicensingUI/Quickstart#)に移動します。
2. cisco.com に登録されている電子メールを使用してサインインします。
3. PAK またはトークンをクリックします。Cisco.com の登録電子メールアドレスに配信された PAK は、ここに表示されます。その横にあるチェックボックスを選択し、[ライセンスの取得(Get License)] をクリックします。
4. [単一のPAK/トークンから新しいライセンスを取得する(Get New Licenses from a Single PAK/Token)] 画面で [次へ(Next)] をクリックします。
5. 入力方法(一括または手動)を選択します。
● 一括アップロードの場合:
I. [Excelファイルからインポート(Import from Excel File)] を選択し、[データファイルテンプレートのダウンロード(Download data file template)] をクリックします。
II. MAC アドレス(10 デバイス分)が含まれるデータファイルテンプレートの例は次のとおりです。
III. [参照(Browse)] をクリックし、上記のファイルをアップロードして [次へ(Next)] をクリックします。
IV. 確認ページが表示されます。選択した SKU と数量を確認します。
● 手動の場合:MAC アドレスを一括ではなく手動でアップロードすることもできます(最大 10 個)。
I. [使用する方法(Method Used)] で [デバイスの手動追加(Add Device Manually)] を選択します。
II. デバイスの詳細を入力し、[次へ(Next)] をクリックします。
III. 選択した SKU がデバイスに追加されます。[次へ(Next)] をクリックします。
IV. 確認ページが表示されます。受信者の情報を入力し、[送信(Submit)] をクリックします。
6. システムによってライセンスファイルが生成され、先ほど使用した電子メールアドレスにライセンス zip ファイルが送信されます。
7. トランザクション履歴で PAK のステータスを確認します。この時点では [処理中(In Process)] と表示されており、ステータスが [処理中(In Process)] から [処理済み(Processed)] に変わるまでに数分かかる場合があります。
8. トランザクションが [処理済み(Processed)] のステータスになったら、ライセンス zip ファイルをダウンロードできます。
9. ライセンス zip ファイルには、大文字表記の MAC アドレスが名前として付けられた、各デバイスのライセンスファイルが個別に格納されています。ファイルがどのように表示されるのかがわかるスクリーンショットを以下に示します。
付録 C:Cisco IP Phone マルチプラットフォーム電話機のユーザーエクスペリエンスの概要
Cisco IP Phone 6800 および 7800 シリーズ:https://s3.amazonaws.com/bsftsupportcenter/Tutorials/Cisco_6800_7800/story_html5.html [英語]
Cisco IP Phone 8800 シリーズ:https://s3.amazonaws.com/bsftsupportcenter/Tutorials/Cisco_8800/story_html5.html [英語]