Cisco Webex Share データシート
偏向のない言語
この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
翻訳について
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Cisco Webex® Share（図 1）は、フィジカルな会議において、ケーブルを使用しない高品質なコンテンツ共有を、あらゆる HDMI ディスプレイで実現できるデバイスです。これにより、さまざまなディスプレイを Webex ワイヤレス プレゼンテーション スクリーンとして利用可能です。また、世界で最も普及しているミーティング アプリケーション、Cisco® Webex と統合することで、自分のデバイスからコンテンツを共有できます。Cisco Webex アプリ™ または Webex Meetings のアプリを使用すると、物理的な会議室でコンテンツの共有が可能になり、会議参加者を PC の前に集めて小さな画面を見せるといった必要がなくなります。Webex アプリ アプリを利用中のユーザは、Cisco Webex アプリ の会議でリモート ユーザが共有した画面を、自分のデバイスに表示することもできます。
Cisco Webex Share は、Cisco Webex コラボレーション デバイスのプレミアム ポートフォリオを補完し、会議室やハドルルームで、シスコのビデオ デバイスと同じ Webex ユーザエクスペリエンスを実現します。
Webex アプリ または Webex Meetings アプリを使用した自動ペアリングおよび共有
Webex Share のインストール、登録、およびプロビジョニングが完了したら、シスコの超音波プロキシミティ テクノロジーを活用して、Webex アプリ または Webex Meetings のアプリでペアリングできます。ペアリング中に、適切な Webex アプリ または Webex Meetings アプリを通じて、モバイルデバイスまたはデスクトップ デバイスで、ワイヤレス共有セッションを開始できます。
Webex Share デバイスを背面に取り付けたディスプレイのある会議室に、ユーザが入ると、ユーザのラップトップやモバイルデバイスが、Webex Share が発信する超音波を検出します。超音波には、Webex Share の ID とトークンに関する情報が含まれます。ID が、ラップトップまたはモバイルデバイスからクラウドに送信され、クラウドから情報が返ると、共有を開始できます。アプリで生成した共有ストリームを Webex クラウドに送信すると、Webex クラウドが、そのストリームを会議室内のデバイスにルーティングします。
同時に、Webex Share に統合されたマイクが入室した音を検出すると、Webex Share デバイスが起動して、挨拶のメッセージと、ユーザに共有を促すメッセージを自動的に表示します。ユーザは、自分の Webex アプリで、そのデバイス名を見つけて、[画面共有（Share screen）] をクリックするだけで、全画面を共有できます。特定のアプリケーションだけを選択して共有することもできます。その後コンテンツがスクリーンに表示されます。Webex Share デバイスは退室の音も検出でき、その場合、提示されたコンテンツをスクリーンから自動的に削除します。
また、手動で、ディスプレイとペアリングすることもできます。この場合、コンテンツを共有したいユーザは、Webex アプリ または Webex Meetings アプリで会議室のデバイスを検索して、Webex Share デバイスを選択します。選択後、4 桁のコードがスクリーンに表示されます。ユーザのラップトップまたはモバイルデバイスで、4 桁のコードを入力すると、スクリーンでコンテンツの共有を開始できます。
Webex Share デバイスは、多数の参加者がいるローカル ミーティングで、コンテンツが見やすくなるように設計されています。一方で、Webex アプリ の会議にリモートの参加者がいる場合、Webex Share では、リモートの参加者のコンテンツを表示できます。つまり、ローカルの参加者は、そのコンテンツを見るために、自分のラップトップを開いてサインインする必要がありません。その代わり、コンテンツは、リモートの参加者に自動的に切り替わり、Webex Share とペアリングされているローカルのモバイルデバイスまたはラップトップ経由で表示されます。この場合、ローカルのスクリーンとリモートの参加者の両方に、共有ストリームが送信されます。
Webex Share がネイティブに備えるその他の会議中の機能として、PSTN コールバックがあります。Webex アプリ では、音声接続を切り替える先としてディスプレイではなく電話を選択できます。それを行うには、Webex アプリ アプリで [その他のオプション（More options）] を選択して、[音声に電話を使用（Use Phone for Audio）] をクリックします。新しいウィンドウがポップアップ表示されるので、コールバックを希望する電話番号を入力します。システムが、その電話番号に電話をかけると、電話がオーディオ ソースになります。
Cisco Webex プラットフォームは、Webex Meeting または Webex アプリ の会議で使用されるデバイスに関係なく一貫してアクセス可能な一連のサービスを提供します。モバイルデバイス、PC、Mac を含むすべてのシスコ ビデオ デバイスで、こうした一貫性のあるエクスペリエンスを実現しています。Webex アプリからサービスにアクセスすると、いずれのデバイスでも同様に、ワンクリックで共有可能なエクスペリエンスを得られます。
その他のシスコのビデオ デバイスと同じように、Webex Share は、ユーザが入室すると自動的に起動します。ユーザのラップトップまたはモバイルデバイスの Webex アプリ または Webex Meetings のアプリとペアリングし、スクリーンに挨拶のメッセージを表示します。また、日々のミーティングや会議室の利用状況を示す予定表を表示して、今後の予定を立てやすくしています。Webex アプリを通じてコンテンツを共有するように促すメッセージも、スクリーンに自動的に表示されます。
Cisco Webex Share の使い方はシンプルで、他のベンダーの製品のように、コンテンツを共有する際に追加のケーブルやドングルをラップトップに接続する必要がありません。会議室に入ると、ユーザは、コンテンツをワイヤレスで共有するように求められます。
Webex Share は、ディスプレイの HDMI ポートに本体を接続し、電源やイーサネット ケーブルを壁面のコンセント（または Wi-Fi）に接続するだけで利用できます。セットアップは数分で完了します。セットアップ後は、Webex Share を背面に接続したままのディスプレイを、ワイヤレス プレゼンテーション スクリーンとして活用できます。
Webex Share にはデバイス固有のサブスクリプションは不要ですが、クラウドに登録する必要があります。クラウドへの登録およびその後の Control Hub へのアクセスには、月単位のサブスクリプションが必要です。Control Hub にアクセスすると、Webex Share を登録できます。サイト管理者が管理するサイトを持つ Webex ユーザーが Control Hub にリンクされている場合、そのユーザーは Control Hub の組織を持ち、Webex Share に登録できます。
Cisco Webex Control Hub は、すべての Webex Share デバイスおよび別のルームデバイスの管理用の単一管理システムです。
Webex Share のメディアとシグナリング フローはすべて、Webex アプリ を宛先としています。ビデオ、音声、デスクトップの共有など、Cisco Webex アプリ のリアルタイム メディアは Secure Real-Time Transport Protocol（SRTP）を使用して転送されます。SRTP によって、ネットワーク攻撃者に対するリアルタイム メディアの秘密保持性、整合性、信頼性を保護できます。
図 2 に、Webex Share デバイスの設計を示します。
この製品は、三角形の外観を持ち、それぞれの角に特定の機能を実装しています。
柔軟な HDMI ケーブルは、壁面埋め込み型も含め、あらゆる市販のテレビの背面に取り付けるシナリオを想定して設計されています。
USB-C ポートは、採用する展開方法（「展開オプション」のセクションを参照してください）に応じて、電源、または電源と接続に使用できます。この方法の利点は、1 本のケーブルだけで Webex Share を展開できることです。
超音波ホーン（超音波エミッタ）は、壁面埋め込み型であっても、テレビの背面から 3 ～ 5 秒以内で確実にプロキシミティ ペアリングを行えるように超音波を安定化します。
Cisco Webex Share には、デバイスのステータスを表示できるリセット ボタンもあります。ステータスを表示するには、リセット ボタンを 1 回押します。工場出荷時の設定にデバイスをリセットするには、リセット ボタンを 10 秒間押し続けます。
Webex Share は、音声アクティビティ検出用に 2 つのマイクを備えています。
Cisco Webex Share はディスプレイの背面に取り付けます（図 4）。デバイスをディスプレイの背面に正しく取り付けられるように、パッケージには、ケーブル管理のステッカーが同梱されています。これにより HDMI ポートでの機械操作によるストレスも軽減できます。HDMI ケーブルは、デバイスの重量に耐えられるように設計されています。
Cisco Webex Share は 3 つのモードで展開できます（図 4）。以下のようなものがあります。
1. Wi-Fi：18 ワットの壁面用電源アダプタを USB-C ケーブルで Webex Share に接続します。
2. Power over Ethernet（PoE）：アダプタを途中に挟んで、壁面の PoE ポートと Webex Share を接続します。アダプタは、RJ45 ケーブルで PoE ポートに、また、USB-C ケーブルで Webex Share に接続します。
3. イーサネット：18 W 壁面用電源アダプタは、イーサネット ボードを備えているため、有線接続に利用できます。壁面の電源コンセントに接続し、さらに、RJ45 ケーブルで壁面のイーサネット ポートに、また、USB-C ケーブルで Webex Share にそれぞれ接続します。
次の表に、Webex Share の機能と利点、仕様、および発注情報についての概要を示します。
表 1. Webex Share の機能と利点
| 機能 |
利点 |
| 音声によるローカル コンテンツの共有 |
あらゆる既存のディスプレイを Webex ワイヤレス プレゼンテーション スクリーンとして利用でき、ハドルルームの価値を高められます。 |
| Webex クラウドを基盤とする |
より大型のシスコのビデオ デバイスと同様に、Webex Share の使用においても優れたユーザエクスペリエンスを得られます。また、デバイスが使いやすくなり、定着化も簡単になります。 |
| 予定表の統合 |
Webex Share は、簡単に計画を立てられるように、会議室の空き状況と予定をディスプレイに表示します。 |
| 継続的なイノベーション |
新機能と長期的なパフォーマンス向上のために、定期ソフトウェア アップデートをワイヤレスで実施します。手動アップグレードは不要です。 |
| プロキシミティ ペアリング |
Webex アプリを使用した超音波のペアリングにより、自分のラップトップやモバイルデバイスで、会議室内のコラボレーション エクスペリエンスを制御できます。入室した際にテレビの電源が自動的に入る設定も行えます。このため、手順や操作が減り、コンテンツを迅速かつ簡単にスクリーンで共有できます。 |
| 省電力 |
省電力の最適化のために、Webex Share は Consumer Electronics Control（CEC）に対応しており、ユーザの物理的な存在に従って、テレビの電源オンまたは電源オフを自動的に行います。この動作の実行を、プロキシミティ ペアリングまたは音声アクティビティ検出（VAD）によって判断します。 |
表 2. 製品仕様
| タイプ |
仕様 |
| コンポーネント |
完全統合型ユニットには以下のものを同梱
●
ペアリング用の超音波トランスデューサ
● 2
つの音声アクティビティ検出用マイク
●
工場出荷時の設定に戻すリセット
ボタン
●
ステータス LED
●
イーサネット 10/100/1000 Mbps
● Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac 2x2 MIMO
（2.4
および 5 GHz
）
|
| 入力と出力 |
● HDMI
出力ポート：1080p
、60 fps
●
ネットワーキング/
電源アダプタ：USB
によるイーサネット接続、および PoE
アダプタ
|
| メディア機能 |
●
リアルタイム
メディア（H.264
）復号化
|
| ネットワーク機能 |
● IPv4
● Representational State Transfer
（RESTful
）
●
Session Description Protocol
（
SDP
）
●
User Datagram Protocol
（
UDP
）（
リアルタイム
トランスポート
プロトコル
ストリームでのみ使用
）
● Dynamic Host Configuration Protocol
（DHCP
）クライアント
● Gratuitous Address Resolution Protocol
（GARP
）
●
ドメインネームシステム（DNS
）
●
セキュア HTTP
（HTTPS
）
● Real-time Transport Protocol
（RTP
）
● Real-Time Control Protocol
（RTCP
）
● Network Time Protocol
（NTP
）
|
| Wi-Fi のエンタープライズ セキュリティ |
● WEP
、WPA2_PSK
、PEAP_MSCHAPV2
、PEAP_GTC
、EAP_TLS
およびオープン
|
| 電源 |
● USB Type-C
電源
● 5 VDC
●
電力消費：最大 3.2 W
|
| 物理的寸法 （高さ X 幅 X 奥行） |
● 183 mm X 69 mm X 13 mm
（7.2
インチ X 2.7
インチ X 0.5
インチ）
|
| 重量 |
● 62
グラム
|
| パッケージ重量 |
●
出荷重量（パッケージを含む）：
364
グラム
|
| 動作時外気温 |
● 0
〜 60 °C
（32
〜 140 °F
）
|
| 湿度 |
●
相対湿度：10
～ 90%
（結露しないこと）
|
| 認定および適合規格 |
● UL 60950-1 2
nd Ed. Am2
● FCC CFR 47 Part 15B
（EMC
）：クラス B
● FCC
規格（無線機器）
|
| 言語サポート |
●
英語、英語（英国）、
オランダ語、フランス語（カナダ）、フランス語（フランス）、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語（ブラジル）、ポルトガル語（ポルトガル）、スペイン語（中南米）、スペイン語（スペイン）、中国語（中国）、中国語（台湾）、日本語、韓国語、ロシア語
|
| ソフトウェアとユーザインターフェイス |
● Cisco Collaboration Cloud
でプロビジョニングされた Cisco Webex Share OS
● Cisco Webex
アプリケーション対応のパーソナル
デバイスから Cisco Webex Share
を直接制御
|
| システム管理 |
● Cisco Webex Share
は Cisco Webex
の管理者ポータルで管理され、システムのステータスと概要、有効化、構成、メトリック、およびトラブルシュート機能を提供する。
|
表 3. 発注情報
| 製品名 |
製品番号 |
コンプライアンスモデル番号 |
| Cisco Webex Share 画面共有用ワイヤレス アダプタ 18 W 電源アダプタ（世界全域） 18 W イーサネット電源アダプタ（世界全域） デバイス PoE アダプタ（世界全域 - 12 W） |
SPK-SHARE-K9
PWR18W-WW PWR18W-ETH-WW POE-WW |
SPK-SHARE |
| 北米 北米用 18 W イーサネット電源アダプタ 北米用 18 W 電源アダプタ |
PWR18W-ETH-NA PWR18W-NA |
|
| サブ構成品 - 電源クリップ 英国用の電源アダプタ クリップ オーストラリアおよびニュージーランド用の電源アダプタ クリップ アルゼンチン用の電源アダプタ クリップ ブラジル用の電源アダプタ クリップ 韓国用の電源アダプタ クリップ インド用の電源アダプタ クリップ 中国用の電源アダプタ クリップ ヨーロッパ用の電源アダプタ クリップ |
PWRCLIP-UK PWRCLIP-AU PWRCLIP-AR PWRCLIP-BR PWRCLIP-KR PWRCLIP-IN PWRCLIP-CN PWRCLIP-EU |
|
Cisco Webex Share には、90 日間の限定保証が付帯します。
シスコとそのパートナーは、ビジネスの俊敏性と運用効率を向上させることにより、シスコ コラボレーションへの投資の完全なビジネス価値を実現するのに役立つスマートでパーソナライズされたサービスとサポートの広範なポートフォリオを提供します。このようなサービスのポートフォリオは、ネットワークを強力なビジネスプラットフォームとして活用することでビジネスの革新を加速できます。これらのサービスの詳細については、https://www.cisco.com/go/collaborationservices を参照してください。
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