データ シートCisco ISR 2800 および 3800 対応 T3/E3 ATM ネットワーク モジュールCisco ISR 2800 および 3800 サービス統合型ルータ対応の Cisco T3/E3 ATM ネットワーク モジュール(NM-1A-T3/E3)が発売されました。このモジュールを使用すると、企業の地方オフィスおよびブランチ オフィスの接続に ATM WAN の利用が可能になります。この統合型 T3/E3 ATM ネットワーク モジュールは、標準の 75 Ω BNC コネクタを使用して、44 Mbps(DS3/T3)または 34 Mbps (E3)の ATM 接続を提供します。ATM フォーラム準拠のフレーム同期標準 AAL5 のほか、Unspecified Bit Rate(UBR; 未指定ビット レート)、UBR+(SVC のみ)、Variable Bit Rate real-time(VBR-rt; リアルタイム可変ビット レート)、Variable Bit Rate non-real time(VBR-nrt; 非リアルタイム可変ビット レート)、Constant Bit Rate(CBR; 固定ビット レート)、および Available Bit Rate(ABR; 使用可能ビット レート)の各トラフィック クラスの ATM トラフィック管理がサポートされています。 T3/E3 ATM ネットワーク モジュールは、Cisco ISR 2800 および 3800 で利用できるコスト効率に優れたソリューションです。サービス プロバイダーによって管理される Customer Premise Equipment(CPE; 顧客宅内機器)として使用したり、中規模から大規模のブランチ オフィスや小規模の地方オフィスに T3/E3 接続およびフラクショナル T3/E3 接続を提供して、1 つの ATM リンク上でデータ、音声、ビデオといったマルチサービスを統合するために、企業のお客様が使用することも可能です。 図 1 T3/E3 ATM ネットワーク モジュール サポートされる主な機能は次のとおりです。
表 1 に、この製品の Cisco IOS リリースおよびフィーチャ セットの最小要件を示します。 表 1 DS3/E3 ATM ネットワーク モジュールの Cisco IOS サポートと発注情報
1推奨される最大モジュール数は、ワイヤ レートでのパフォーマンスを満たすことを示すものではありません。 高度なトラフィック管理DS3/E3 ATM ポート アダプタ アーキテクチャの高度なトラフィック管理メカニズムは、バースト性のあるクライアント/サーバ トラフィックをサポートすると同時に、保証付きのサービスを必要とするアプリケーションやベストエフォート型のサービスもサポートします。ATM DS3/E3 は、UBR、UBR+、VBR-rt、VBR-nrt、ABR など、すべての ATM サービス クラスをサポートします。これらの ATM サービス クラスをサポートするため、DS3/E3 ネットワーク モジュールでは、同じ ATM インターフェイス上でさまざまなネットワーク アプリケーションを同時にサポートすることができます。VBR-rt は保証付きサービスを必要とするアプリケーションを対象とし、ABR と UBR は「ベストエフォート型」のサービスのみを必要とするアプリケーションを対象としています。 ABR のサポートには、Explicit Rate(ER; 明示レート)、Relative Rate(RR; 相対レート)、および Explicit Forward Congestion Indicator(EFCI; 明示的順方向輻輳表示)が含まれます。ABR は ATM ネットワークを経由したセル損失を最小化し、スループットを最大化するように定義されています。ER ABR は通常、 ATM WAN スイッチで展開され、Cisco IGX 8400 および MGX 8800 ATM スイッチなどの製品に使用されます。RR ABR はキャンパスでの使用に向いており、Cisco Lightstream 1010 および 8500 シリーズの ATM スイッチでサポートされています。EFCI は通常、ER も RR もサポートしない従来の ATM スイッチとの下位互換性を実現するために使用されます。ATM サービス クラスの定義については、表 2 を参照してください。 表 2 ATM サービス クラスの定義
VC 単位のトラフィック シェーピングトラフィック シェーピングは、通常 ATM エッジ デバイスに装備される機能で、バースト トラフィックが特定の Service Level Agreement(SLA; サービス レベル契約)に準拠するようにします。特に、ある VC からのトラフィックが別の VC に悪影響を及ぼしてデータ損失が発生しないように機能します。この機能は、ATM WAN または公衆 ATM ネットワークに接続するとき、特に ATM スイッチによって、既定の契約を超えるトラフィックをスイッチの入口ですべて廃棄するトラフィック ポリシングが有効になっている場合、非常に重要です。 ATM DS3/E3 はトラフィック シェーピングをハードウェアでサポートするため、シェーピングが有効になっているときにパフォーマンスが低下することはありません。VC 単位のトラフィック シェーピングは、ソフトウェアによって IP-to-ATM CoS マッピング機能を使用して実行され、設定されたすべての VC に対する柔軟な制御を可能にします。 ATM DS3/E3 は、ATM サービス クラスごとに、Peak Cell Rate(PCR; ピーク セルレート)、Sustainable Cell Rate(SCR; 平均セルレート)、Maximum Burst Size(MBS; 最大バースト サイズ)、Minimum Cell Rate(MCR; 最小セルレート)などの高度に設定可能なパラメータをサポートします。これらのパラメータは、特定のアプリケーションでの必要性に応じて、各 VC の特定の帯域幅要件に基づいて定義することができます。表 3 に、この製品でサポートされる ATM CoS トラフィック シェーピング パラメータを示します。 表 3 ATM CoS トラフィック シェーピング パラメータ
ATM DS3/E3 ハードウェアは、ATM インターフェイスに公平さが確保されるように、ホイールベースのスケジューリング アルゴリズムを使用して、特定のパラメータに対する VC を「シェーピング」します。同じタイム スロットに対して 2 つのセルが競合している場合、(プライオリティの高いものから)、1) CBR、2) rt-VBR、3) nrt-VBR、3) ABR、4) UBR の順で VC に優先順位が付けられます。OAM セルとシグナリングには、他のどのサービス クラスよりも高いプライオリティが設定されています。このようにして VC に優先順位を設定することにより、プライオリティの高い、保証付きのトラフィックがベストエフォート型トラフィックよりも優先されるようになります。 さらに柔軟性を高めるために、ATM DS3/E3 では各パラメータを広範囲にわたって小刻みに設定できます。このモジュールでサポートされるトラフィック シェーピングの精度については、表 4 を参照してください。 表 4 トラフィック シェーピングの精度
注: ラインレートまでの設定は可能ですが、ラインレートに達するのはパケット サイズが大きい場合のみです。 拡張仮想接続の機能ATM DS3/E3 は、最大 1024 の VC と最大 256 の Virtual Path(VP; 仮想パス)をサポートします。VC と VP の組み合わせは、どのような組み合わせでも最大 1024 までサポートされます。これらの VC は、PVC として手動で作成されるか 、または SVC としてポイントツーポイントおよびポイントツーマルチポイント UNI シグナリングによって作成されます。表 5 に、インターフェイス仕様の詳細を示します。表 6 に、LED インジケータの説明を示します。 表 5 インターフェイスの仕様
注: DS3 バージョンでは、0 〜 450 フィートのケーブルで適応イコライゼーションが行われ、ループバック機能が提供されます。E3 バージョンでは、0 〜 1250 フィートのケーブルで適応イコライゼーションが行われ、同様にループバック機能が提供されます。また、DS3 バージョンでは必要に応じて、50 フィート未満または 50 フィート超のケーブルでライン ビルドアウトがサポートされます。 表 6 LED インジケータ
システム要件
ネットワーク管理サポートされる MIB は次のとおりです。
製品適合規格DS3 および E3 ATM ネットワーク モジュールには、国際的に制限なく利用するために必要なすべての適合認定を取得する予定です。サポートされる標準規格は次のとおりです。 環境仕様表 7 DS3/E3 ATM の物理仕様
安全標準規格の認定
放出基準の認定
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||