データ シートCisco チャネライズド T1/E1 ISDN PRI モジュール製品概要Cisco® チャネライズド T1/E1 ISDN PRI 高速 WAN モジュールは、複数の T1/E1 WAN 接続(チャネライズド T1/E1 ISDN PRI [Primary Rate Interface; 1 次群速度インターフェイス])を 1 つのカードに統合した製品です。フラクショナルまたはフルレート T1/E1 WAN 接続、プライマリ WAN リンクまたは WAN バックアップ用の ISDN PRI、ダイヤル アクセスの集約化などの用途で利用できます。この製品をシスコのサービス統合型ルータに搭載すると、WAN 接続手段を柔軟に選べるだけでなく、ルーティング、セキュリティ、音声、およびワイヤレス機能の統合も可能になるため、大企業のブランチ オフィスの現在および将来にわたるあらゆるニーズに対応できるようになります。この製品には 3 種類のバージョンが用意されています。1 ポート カードおよび 2 ポート カード(図 1)はシングル幅の High-speed WAN Interface Card(HWIC; 高速 WAN インターフェイス カード)、8 ポート カード(図 2)はシングル幅のネットワーク モジュールです。複数のバージョンが用意されているため、各オフィスのニーズに応じたポート密度を導入できます。これらのモジュールはソフトウェア設定に応じて T1 ネットワークまたは E1 ネットワークで使用できます。Channel Service Unit(CSU; チャネル サービス ユニット)/Data Service Unit(DSU; データ サービス ユニット)機能を内蔵しているため、Customer Premises Equipment(CPE; 宅内装置)の統合が可能になります。平衡型または不平衡型の E1 接続をサポートするとともに、G.703 および G.704 規格に準拠し、非フレーム化およびフレーム化 E1 モードに対応します。チャネライズド T1/E1 ISDN PRI モジュールは、Cisco ISR(Integrated Services Router)2800 シリーズおよび 3800 シリーズ ルータに搭載したデジタル モデム モジュールと連携し、V.90 および V.92 準拠のデジタル ダイヤル アクセスの集約を可能にします。 1 ポートおよび 2 ポート チャネライズド T1/E1 ISDN PRI HWIC は E1/T1 ISDN PRI ネットワーク モジュールをアップデートした製品であり、HWIC のコンパクトなフォーム ファクタの中に同じ機能とパフォーマンスを備えています。ネットワーク モジュール スロットを節約し、他の LAN/WAN 接続に使用できるようにするなど、導入の柔軟性が大幅に強化されています。8 ポート チャネライズド T1/E1 ISDN PRI ネットワーク モジュールは、Cisco ISR 3800 シリーズ上で T1/E1 ポートのスケーラビリティを強化します。ポート密度が向上するため、地域オフィスで小規模 WAN を集約できます。 図 1 1 ポートおよび 2 ポート チャネライズド T1/E1 ISDN PRI HWIC 図 2 8 ポート チャネライズド T1/E1 ISDN PRI ネットワーク モジュール 機能および利点
主な利点柔軟性の向上Cisco E1/T1 ISDN PRI HWIC は、E1 動作と T1 動作、平衡型 E1 終端と不平衡型 E1 終端、および CSU/DSU をソフトウェアで設定変更できます。T1 サポート用に個別のモジュールを購入したあとで、E1 接続用に別のカードを購入するという必要はありません。さらに、平衡型(120Ω)と不平衡型(75Ω)の E1 終端を 1 つのモジュールで提供します。利用可能なケーブル アダプタについては、表 1 を参照してください。 G.703 非構造化 E1 シグナリングのサポートこれまで、ITU 信号規格 G.703 は、音声/WAN インターフェイス カード(VWIC-xFT-G703)を搭載するシスコのミッドレンジ ルータのみで利用できましたが、この場合、データ PRI はサポートされていませんでした。フレーム化 E1(G.704)は、G.703 サービスが提供されていない海外のお客様にもサポートされています。 高密度 PRI 接続オプションCisco ISR 3800 シリーズに新製品の 8 ポート チャネライズド T1/E1 ISDN PRI モジュールを搭載すると、小規模企業の WAN ゲートウェイに必要な優れたパフォーマンスとポート密度を実現できます。 管理機能とトラブルシューティングの強化重要なループバック機能のサポートにより、Cisco チャネライズド T1/E1 ISDN PRI モジュールは管理が容易になりました。いずれのモデルも、オンボードのフレーマ チップをインターフェイスへ内部的にループバックする機能を備えており、外部ループバック プラグが必要なくなりました。Cisco チャネライズド T1/E1 ISDN PRI モジュールでは、ローカル、リモート、ライン、およびペイロードのループバック機能のほか、V.54 インライン ループ コマンドもサポートしており、管理機能が強化されています。 信頼性E1/T1 外部終端装置(CSU/DSU)が内蔵されたことで、システム全体の信頼性が高まりました。「2 ボックス」ソリューションにつきものの 2 台めの電源、追加の冷却ファン、余分な配線、その他の装置が不要になるため、潜在的な障害ポイントの数を減らせます。このような信頼性の向上により、サービス プロバイダーは顧客の Service Level Agreement(SLA; サービス レベル契約)に対する要求を従来よりも容易かつ費用有効に満たすことができ、企業における装置稼働時間の最大化が可能になります。 製品仕様表 1 に、Cisco チャネライズド T1/E1 ISDN PRI モジュールと、平衡型および不平衡型 E1 用のケーブルを示します。 表 1 Cisco チャネライズド T1/E1 ISDN PRI モジュールとケーブルの製品番号
プラットフォーム サポートサポートされるプラットフォーム、および最小限必要なソフトウェアとメモリについては、ソフトウェア リリース ノートまたは Cisco IOS Software Upgrade Planner を参照するか、シスコの代理店にお問い合わせください。表 2 に、各プラットフォームで最小限必要な Cisco IOS ソフトウェアを示します。 表 2 最小限必要な Cisco IOS ソフトウェア
表 3 に、サポートされるプラットフォームと、各プラットフォームでサポートされる Cisco チャネライズド T1/E1 ISDN PRI モジュールの数を示します。 表 3 プラットフォームあたりの Cisco チャネライズド T1/E1 ISDN PRI モジュール数
X = 非サポート ソフトウェアおよび管理機能表 4 に、Cisco チャネライズド T1/E1 ISDN PRI HWIC およびネットワーク モジュールがサポートする DS-0 チャネルの数を示します。各ポートは T1 で最大 24 チャネル、E1 で最大 31 チャネルをサポートします。 表 4 モジュールあたりでサポートされる DS-0 チャネルの数
表 5 に、Cisco チャネライズド T1/E1 ISDN PRI HWIC およびネットワーク モジュールの管理機能を示します。 表 5 管理機能
ハードウェア仕様表 6 に、Cisco チャネライズド T1/E1 ISDN PRI HWIC およびネットワーク モジュールのハードウェア仕様を示します。 表 6 Cisco チャネライズド T1/E1 ISDN PRI モジュールのハードウェア仕様
適合認定、安全性、エミッション、および EMC/耐性表 7 に、適合認定および安全性に関するデータの一部を示します。 表 7 適合認定と安全性(一部抜粋*)
詳細については、コンプライアンスに関するシスコのホームページ(この資料の末尾「国別サポート」に記載)を参照するか、シスコの代理店にお問い合わせください。 安全性、EMC、電気通信、ネットワーク設定、電力、環境要件、および規制承認1 ポートおよび 2 ポート チャネライズド T1/E1 ISDN PRI HWIC、および 8 ポート チャネライズド T1/E1 ISDN PRI ネットワーク モジュールを Cisco ISR 2800 または 3800 シリーズ ルータに搭載しても、ルータ本体の標準規格(安全性、EMC、電気通信、ネットワーク設定、電力、環境要件、および規制承認)が変わることはありません。機器認定、環境認定、および規格認定の詳細については、Cisco ISR 2800 および 3800 シリーズのデータ シートを参照してください。
国別サポート国別の承認状況については、次の URL を参照してください(Cisco.com へのログインが必要です)。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||