この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Cisco Nexus K35-S FPGA SmartNIC は、低遅延が求められる環境向けに最適化された 10Gbps PCI Express ネットワーク インターフェイス カードです。
Cisco Nexus K35-S FPGA SmartNIC は当初、高頻度の金融取引など、遅延の影響を受けやすい金融アプリケーションでの使用を想定して構築されましたが、低遅延が重要となる場面であれば環境を問わず効果を発揮します。インテル® Ivy Bridge テストシステムにおける、ネットワークを介したアプリケーション間の遅延の中央値は 780 ナノ秒です(小さなパケットの場合)。この値は、競合する他のネットワークカードを同じハードウェア上で使用した場合よりも大幅に優れています。小さなペイロードの場合、TCP のハーフラウンドトリップでの遅延は 930 ナノ秒という短さです。
標準の Linux ドライバの他に、トランスペアレント TCP/UDP アクセラレーション ライブラリとローレベル アクセス用のライブラリがバンドルされています。
トランスペアレント ソケット アクセラレーション ライブラリにより、アプリケーションはカーネルをバイパスして低遅延を実現できます。しかもほとんどの場合アプリケーションを変更する必要がありません。最も遅延の影響を受けやすいアプリケーションは、「libexanic」と呼ばれるライブラリを利用して、Cisco Nexus K35-S FPGA SmartNIC ハードウェアにローレベルで直接アクセスできます。また、ライブラリにはイーサネットフレームを送受信するためのシンプルな機能も含まれています。オプションのファームウェア開発キットを利用すれば、Cisco Nexus K35-S FPGA SmartNIC ファームウェアを拡張し、独自のロジックをオンボードの FPGA に追加することも可能です。
組み込みのタイムスタンプ機能により、各フレームの到着時間が 6.2ns 以内に記録されます。
タイムスタンプは、ダイレクト API や Exact Capture(オープンソースで無料の高レートキャプチャ システム)を介して利用できます。Exact Capture は、tcpdump 互換のキャプチャ データをラインレートでディスクに書き込めます。
さらに、Cisco Nexus K35-S FPGA SmartNIC は、Pulse-Per-Second(PPS)入出力機能を備えており、ハードウェア アクセラレーションを使用した PTP をサポートしています。これらの機能を利用すれば、ExaNIC クロックを外部の時刻基準源(GPS 受信機など)と同期させることができます。これにより、複数のサーバや地理的な場所で取得したタイムスタンプを正しく比較できます。最後に、フロー ステアリングを使用することで、アプリケーションの適切な受信バッファにパケットを配信できます。またフロー ハッシュでは、複数の CPU コアにパケットを分散し、要求の厳しいキャプチャ アプリケーションに対応可能です。
Cisco Nexus K35-S FPGA SmartNIC はブリッジング機能を内蔵しているため、遅延をさらに数百ナノ秒短縮できます。
通常、複数のサーバ間でアップストリーム接続を共有するには、スイッチを導入する必要があります。Cisco Nexus K35-S FPGA SmartNIC は、ブリッジング機能により、遅延の影響を最も受けやすいサーバをアップストリーム接続に直接接続できます。
送信先がローカル サーバではないパケットは、低遅延で透過的に 2 番目のポートにブリッジできます。またこのポートは、バックアップ サーバまたはダウンストリーム スイッチに接続できます。
Cisco Nexus K35-S FPGA SmartNIC
パフォーマンス
raw フレーム サイズと一般的な遅延時間:1
● 60 バイト:780 ns
● 256 バイト:1 µs
TX バッファがプリロードされた状態での raw フレーム サイズと一般的な遅延時間1:
● 64 バイト:710 ns
● 256 バイト:930 ns
UDP での一般的な遅延時間2:
● 14 バイト:880 ns
● 256 バイト:1.2 µs
TCP での一般的な遅延時間2:
● 14 バイト:930 ns
● 256 バイト:1.2 µs
タイムスタンプ機能
タイムスタンプ精度:
● 6.2ns
タイムスタンプの対象:
● 全受信フレーム、最新の送信フレーム
時刻の同期:
● ホスト、ハードウェアを利用した PTP、オプションの PPS
PPS 入出力:
● 3.3V CMOS、50 オーム終端を選択可能
その他の機能
ブリッジング:
● ポート 1 と 2 の間のオプション転送(遅延:110ns 未満)
キャプチャ:
● ディスクへのラインレートでのキャプチャ
フロー ステアリング:
● ポートあたり 128 IP ルール
● ポートあたり 64 MAC ルール
FPGA 開発キット:
● カスタム ユーザ ロジックを FPGA に追加可能
● Xilinx Ultrascale XCKU035-2
● ドライバ、ユーティリティ、TCP/UDP スタックをフル統合
一般
フォーム ファクタ:
● コンパクトな PCI Express カード
● 117x68mm(4.65x2.67インチ)
環境:
● 動作温度:0 °C ~ 55 °C
● 保管温度:-40 ~ 70 °C
● 動作時相対湿度:5 ~ 90 %(結露しないこと)
● 保管相対湿度:5 ~ 95 %(結露しないこと)
ポート:
● 2x SFP+
● PPS 入出力用 SMA
データ レート:
● 10GbE、1GbE、100M ファスト イーサネット
サポートされるメディア:
● 光ファイバ(10GBASE-SR、10GBASE-LR、1000BASE-SX)、SFP+ 直接接続
ホスト インターフェイス:
● PCIe x8 Gen 3(レーンあたり 8.0 GT/s)
オペレーティング システム:
● Linux x86_64(全ディストリビューション)
脚注:
シスコの企業の社会的責任(CSR)レポートの「環境の持続性」セクションでは、製品、ソリューション、運用・拡張運用、サプライチェーンに対する、シスコの環境持続性ポリシーとイニシアチブを掲載しています。
次の表に、環境の持続可能性に関する主要なトピック(CSR レポートの「環境の持続性」セクションに記載)への参照リンクを示しています。
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