製品概要Cisco ASR 1000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ:エンタープライズ WAN の新しいパラダイム企業がアプリケーションの新しい流れを取り込みながら国際的な展開を続けるうえで、WAN エッジはビジネスの成功を導く重要なゲートウェイとなりつつあります。新しいワイドエリア エッジ ルータである Cisco® ASR 1000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータは、お客様の要件の変化に対応すべくシスコが実現したテクノロジーの飛躍的な前進を意味します。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは、安全で復元力のあるハードウェアおよびソフトウェア アーキテクチャ上で業界屈指のパフォーマンスとスケーラビリティを備えたサービス アグリゲーションを実現するという新しい理想像を確立するものです。 シスコはこの革新的なプラットフォーム シリーズ、およびこれに付随するソリューション フレームワークであるユニファイド WAN サービスにより、エンタープライズ WAN の新時代を切り拓くと共に、クラス最高の WAN サービス集約製品、アーキテクチャ、ガイダンス、およびサポートの提供を通じて、エンタープライズ ネットワークをビジネス エクセレンスを実現するプラットフォームに変革するためのお手伝いをいたします。 ビジネス機会のプラットフォームとしてのネットワークエンタープライズ環境の変化ビジネスの国際展開が加速しています。吸収や合併を通じて業界の統合が進んでいます。IT マネージャが管理するサイトの数は増え続け、同時に世界各地に広く分散していきます。 また、従業員のモバイル化が進み、ネットワーク リソースへいつでもどこからでもアクセスできることが求められています。 Web 2.0 の利点を活用するため、企業は新種のアプリケーションの国際展開を進めています。音声、ビデオ、対話機能、オンライン コラボレーション、およびリアルタイムの応答性により、既存のネットワーク インフラストラクチャに新しいストレスが生じてきます。 24 時間体制のグローバル マーケットが展開するにつれて、政府、業界、および地域の法規制の遵守、より高いセキュリティ レベルの実現、ダウンタイムの排除など、企業に求められる要件も増大します。 全体的に見れば、エンタープライズ ネットワークのスケール、スコープ、そして複雑さは増大しつつあります。この外向きの拡張は、エンタープライズ ビジネスの成長を大きく加速させる可能性を秘めていますが、それと同時に、ネットワークのアーキテクトおよびデザイナにとっては、新しい課題を意味します。 ネットワーク インフラストラクチャは、このような変化する要件を統合し、グローバル化、モビリティ、および Web 2.0 などの刺激的なビジネス成長機会のためのプラットフォームとして機能します。特に WAN エッジは、エンタープライズの国際化に伴い中枢的な役割を果たすものとなってきました。従来 WAN エッジは、信頼できる接続とデータ転送のための単純なハブとして考えられてきましたが、今では、エンタープライズ ビジネス モデルの変革における新しい、そして急激に変化しつつある役割を担うものとなっています。 このような WAN エッジの新しい役割(世界へのゲートウェイ、ブランチの集約点、または情報、通信、およびコラボレーションのための安全で統合された経路としての役割)においては、以下のことが必要になります。
Cisco ASR 1000 シリーズ ルータCisco ASR 1000 シリーズ ルータは、ユニファイド WAN サービス エッジにおける新興の需要に対応するために設計された、シスコ ルータの革新的な新ラインです。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは、シスコの既存のルータの最良の特性を、優れたパフォーマンスとスケーラビリティの組み込みサービスと統合することで、復元力のある安全な次世代 WAN インフラストラクチャを実現します。 妥協のないサービス統合ネットワーク アーキテクトにとっての伝統的なジレンマは、速度、拡張性、および複雑性の面から犠牲を払うことなく、WAN エッジ上で必要とされる豊富なサービスをどのように実現できるかということです。単一プラットフォーム上に複数のサービスをレイヤ化する方法では、しばしば CPU 使用率の上昇とパケット スループットの低下が生じていました。複数の独立したアプライアンスにサービス機能を分散するという別の方法は、運用および研修コストの増加、ソフトウェアの保守費用の増加、統合およびテスト面の課題、および総所有コストの上昇という面でさらに問題の多いものとなります。 Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの登場により、この方程式は根本的に変わります。高性能で復元力のある、豊富なサービスを提供する単一のプラットフォーム上にネットワーク サービスを統合することで、ネットワーク アーキテクトは多くの測定可能な利益を実現できます。これらの利益には、ラックスペースと電力要件の削減、管理とモニタリングの集中化および簡素化、ルーティングとサービスの透過的な統合、簡単なインサービス ソフトウェア アップグレード、および複数のハイタッチ サービスの同時展開などが含まれます。これらの利点を総合することで、ネットワーク デザインを大幅に単純化し、総所有コストを削減できます。 Cisco QuantumFlow ProcessorCisco ASR 1000 シリーズ ルータの革新の中心となるのは、新しい Cisco QuantumFlow Processor(QFP)です。このプロセッサは、専用の Application-Specific Integrated Circuit(ASIC; 特定用途向け集積回路)と汎用のネットワーク プロセッサ双方の長所を組み合わることで、柔軟性を犠牲にすることなく、ハードウェア支援に基づく高速性を実現します。 超並列処理:高性能の統合サービスCisco QuantumFlow Processor は、それぞれが 4 つの実行スレッドをサポートする、約 40 のカスタマイズされた Cisco QuantumFlow Processor パケット プロセッサ エンジン(PPE)から構成されています。Cisco QuantumFlow Processor は 160 の独立したプロセッサ スレッドを並行して実行できるため、より洗練度の低いハードウェア アーキテクチャで見られるような、CPU 使用率の上昇や過度の遅延を回避できます。実際面では、このアーキテクチャにより、Cisco QuantumFlow Processor は、ファイアウォール、侵入検知サービス、Network Address Translation(NAT; ネットワーク アドレス変換)およびディープ パケット インスペクションなどの複数の高度なサービスを、このようなサービスで一般的に見られるパフォーマンス面の犠牲を払うことなく、同時に展開することができます。 先進的なメモリ管理: 高帯域幅、低遅延の実行Cisco QuantumFlow Processor はこの強力な計算能力に加えて、革新的な能力を最適に活用するための洗練されたメモリ管理アーキテクチャを備えています。 高速のマルチレベル命令キャッシュにより、Cisco QuantumFlow Processor は必要なコードに即時にアクセスし、任意のパケットに複数のサービスを適用できます。ルータが中継する複数のフローで同じサービスのセットが必要とされる場合でも(よくあることですが)、プロセッサはこのサービス チェーンの命令メモリを即時に使用できるため、個々のパケットの処理に要する時間が大幅に短縮されます。 さらに、Cisco QuantumFlow Processor 上の PPE は、他のアーキテクチャの場合のようにパケット ヘッダーだけではなく、常にパケット全体にアクセスできます。ディープ パケット インスペクションなどの複雑な操作の場合は、このようなアクセス方法の結果として処理のステップをいくつか省略できるため、全体的なオンボード遅延を大幅に短縮できます。 ユニファイド コミュニケーション、デジタル ビデオ、会議、およびコラボレーションなどのアプリケーションがよりインタラクティブでリアルタイムな傾向を強めるにつれて、遅延を短縮する必要性は増大します。このような新しいビジネス改善アプリケーションにおけるユーザ エクスペリエンスや、アプリケーションがユーザに受け入れられるかどうかは、その応答性にかかっています。 カスタマイズした Quality of Service(QoS):一貫したサービス デリバリを可能にするCisco QuantumFlow Processor を通過するフローの数と種類の多さ、およびその高速性を考えると、高度な Quality-of-Service(QoS)メカニズムは必須です。Cisco QuantumFlow Processor では、100,000 を超えるハードウェア キューを任意の階層に構成することで、Cisco QuantumFlow Processor を通過する 1 回のパスで 1 つのパケットに複数のレベルの QoS を適用できるような、階層化された高度なトラフィック管理システムを実現できます。 Cisco QFP Traffic Manager は、複数のチャネルにわたり、1 秒間に何百万ものイベントのモニタリングが可能な、今日市販されている中でも最も正確なスケジューリング エンジンの 1 つです。 暗号化エンジン、共有ポート アダプタ(SPA)、およびルート プロセッサなど、Cisco QuantumFlow Processor 外部のハードウェア リソースでさえも、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの高度なトラフィック管理機能の恩恵を受けることができます。これらのデバイス宛てのトラフィックは常に、オーバーサブスクリプションを防止しながら、適切な優先順位を維持してキューイングされます。これにより、たとえば暗号化して転送する必要のある重要なビジネス クリティカル トラフィックを、より重要度の低いバルク トラフィックよりも先にスケジュールできます。 ビジネスが音声、ビデオ、およびインタラクティブでリアルタイムのコラボラティブ アプリケーションに移行するにつれて、パケット遅延は大きな問題となります。遅延により、フレームの喪失やパケットの順序の混乱が生じ、ユーザの観点からは、不明瞭な音声やビデオ、または耐えがたいほど遅いアプリケーション応答時間が問題になります。高優先度のパケットについては 100 マイクロ秒以下の遅延を可能にする Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ上の高度な QoS アルゴリズムにより、ボトルネックが排除され、ユーザ エクスペリエンスが大幅に向上します。 統合サービスとプログラマビリティ:迅速なサービス展開Cisco QuantumFlow Processor の最もユニークな革新は、ASIC の高速性と汎用プロセッサの柔軟性およびプログラマビリティを組み合わせた能力だと言えます。Cisco QuantumFlow Processor では専用のマイクロコードではなく、標準の ANSI C アプリケーション プログラミング インターフェイス(API)を使用して新機能をプログラミングできます。このようにプログラミングが容易なため、Cisco QuantumFlow Processor では、まだ開発されていないものも含めて、新規サービスを単純なソフトウェア アップグレードを通じて実装できます。さらに、Cisco QuantumFlow Processor のユニークなマルチプロセッサ、並列処理アーキテクチャにより、特別な開発作業を必要とすることなく、ハードウェア支援を通じて新規サービスを即時に有効化できます。エンタープライズのお客様はこの新アーキテクチャにより、新機能の「サービス提供までの時間」を短縮し、ハードウェア投資の価値を長期間にわたり維持できます。 組み込みのセキュリティ:データの保護とコンプライアンスの保証企業は、従業員のモバイル化に対応してより安全でグローバルなネットワーク アクセスを提供することを目指しています。さらに、ビジネス パートナー、コントラクタ、および顧客など、従業員以外のユーザによるエンタープライズ ネットワークへのアクセスも増大しています。このような展開は生産性およびビジネスの成長の面からは歓迎されるものですが、ネットワーク セキュリティの面では、この開放性の結果が当然ながら懸念されています。 ここでも、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは、追加のリスクを生じることなく、ビジネスの柔軟性を促進する幅広いツールセットを提供します。 Cisco ASR 1000 シリーズ ルータには、5 Gbps および 10 Gbps のスケーラブルでアベイラビリティの高い組み込みのファイアウォール サービスを通じて、複数レベルの脅威の検出および隔離のための機能が内蔵されています。侵入検知サービスを追加してファイアウォール サービスをさらに補完することもできます。すでに説明したように、すべてのサービスはハードウェア支援を通じて有効化されるため、複数のセキュリティ サービスを有効化した場合でも、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは高いパフォーマンスを維持できます。 アプリケーション トラフィックをハードウェア速度で分類できる能力は、優れた設計のセキュリティ ソリューションの基盤となります。Web 2.0 の新アプリケーションの波がネットワーク上を押し寄せてきても、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは先進的なアプリケーション インテリジェンスで対応できます。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータには、広く普及している Cisco Network Based Application Recognition(NBAR)テクノロジーが組み込まれ、これがハードウェア速度で稼動します。NBAR は、エンタープライズ ネットワークで使用される何十もの一般的なアプリケーションを分類できます。また、新規アプリケーションを追加した場合は、Protocol Description Language Modules(PDLM)を使用して、新規アプリケーションを認識できるように NBAR エンジンを動的に拡張できます。 アプリケーション データのさらに細かい制御が必要なエンタープライズ ネットワークに対応して、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータには Cisco Flexible Packet Matching(FPM)テクノロジーも実装されています。1 Cisco FPM によりネットワーク管理者は、単純な Extensible Markup Language(XML)ベースの言語を使用してパケットを識別および分類できます(新興のアプリケーションと社内アプリケーションの両方)。 リモート アクセスについては、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは IP セキュリティ(IPsec)および Secure Sockets Layer(SSL)VPN 暗号化をサポートするマルチギガビットの暗号化エンジンを内蔵しています。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)VPN および IPsec VPN などの標準的なリモート アクセス ソリューションに加えて、多数のブランチ オフィスのプロビジョニングと展開を大幅に簡素化する Cisco Dynamic Multipoint VPN(DMVPN)などの革新機能をサポートしています。 ネットワーク フローの管理および監視能力なしには、セキュリティの実装は完成しません。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは、アプリケーション モニタリング、ネットワーク プラニング、セキュリティ分析、IP アカウンティング、およびトラフィック エンジニアリングの業界標準として認められたシスコの革新的な NetFlow バージョン 9 をサポートします。NetFlow エコシステム パートナーの数は誇るべきものであり、大手システム管理ベンダーのほとんどすべてが NetFlow データの捕捉および解析のための機能を提供しています。 さらに詳細なトラフィック分析が必要な場合、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは最大 1024 の Encapsulated Remote Switch Port Analyzer(ERSPAN)セッションをサポートします。ERSPAN は、スイッチ ポート上のトラフィックを複製し、別の場所にトンネルすることで、高度なトラブルシューティング、セキュリティ分析、コンプライアンスの検証、およびアーカイブを可能にします。 Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは、標準に基づく認定されたセキュリティ サービスを画期的な速度で提供し、ネットワーク セキュリティの管理およびモニタリングのための簡素な集中ソリューションを実現します。 1 Cisco FPM は Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの出荷開始時には提供されませんが、今後のソフトウェア リリースで提供されます。Cisco FPM はハードウェア速度で稼動しますが、これを有効化するには簡単なソフトウェア アップグレードが必要になります。 パフォーマンスとスケーラビリティ:能力の増強による効率的な運営これらのルータの処理能力は、Cisco QuantumFlow Processor、暗号化エンジン、およびその他のハードウェア支援を含むフォワーディング プロセッサである、Cisco ASR 1000 シリーズ組み込みサービス プロセッサ(ESP)に含まれています。このルータは以下のような強力なパフォーマンスとスケーラビリティを提供します。2
数字だけで Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの全体像を示すことはできませんが、これらの数値は、強力な価格性能比を示しています。 投資判断に関して言えば、このパフォーマンス数値は、最大規模のエンタープライズにおいてさえ、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータが将来のビジネスの要件に対応できるだけの十分な成長の余地を備えていることを示しています。 2 パフォーマンス数値はすべて、10 Gbps のフォワーディング エンジンまたはサービス エンジンと 3.5 Gbps の暗号化エンジンを搭載した Cisco ASR 1000 シリーズ ESP に基づくものです。5 Gbps のフォワーディング エンジンまたはサービス エンジンと 1.5 Gbps の暗号化エンジンを備えたエントリ レベルの ASR 1002 ルータを展開することもできます。 高い価値を生む統合サービス: WAN エッジのアプリケーション インテリジェンスファイアウォール、NAT、QoS、および IPsec VPN など、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータで使用可能なお馴染みの統合サービスの多くについては、すでに沢山のことが語られてきました。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは Cisco IOS® XE ソフトウェアを実行するため、このソフトウェアから提供される革新的な機能の利点も享受できます。 Cisco ASR 1000 シリーズ ルータには、次世代の音声およびマルチメディアを処理するための Cisco Session Border Controller(SBC)が組み込まれています。最大 32,000 の音声またはマルチメディアの同時セッションをサポートする Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは、これらのセッションにサービス(カスタマイズしたアカウンティング、ファイアウォール、および QoS サービス)を提供するのと同時に、最大 10 Gbps のマルチメディア データを処理できます。また、コントロール プレーンとフォワーディング プレーンが完全に分離しているため、マルチメディアのシグナリングおよび制御処理は実際のメディア処理とは別個に実行されます。必要なシグナリング処理にシステムが忙殺されているために電話やビデオ セッションが喪失または遅延することは決してありません。 さらに重要なことに、SBC 機能は外部アプライアンスに実装されることが多いため、これらの機能を Cisco ASR 1000 シリーズ ルータに統合することで、電力、ラックスペース、および運用コストの削減と、管理およびモニタリング ロケーションの統合が可能になります。 Cisco IOS XE ソフトウェアが提供するもう 1 つの重要なサービスは Cisco パフォーマンス ルーティング です。3 Cisco パフォーマンス ルーティングは、NetFlow、NBAR、および Cisco IP SLA などの組み込みツールを使用して、ワイドエリア リンクのアベイラビリティだけでなく、そのパフォーマンスも監視することができます。あるアプリケーションで期待されるパフォーマンス属性が達成されていない場合、Cisco パフォーマンス ルーティングはアプリケーションのルートを変更して代替パスを使用することで、適切なパフォーマンスを達成できます。ネットワーク デザイナはこのテクノロジーを使用して、パフォーマンスのボトルネックや「停止状態」のプロバイダーを回避しながら動的なルーティングを行うことができます。Cisco パフォーマンス ルーティングにより、ネットワーク全体のアベイラビリティを改善し、重要なアプリケーションの応答時間を短縮し、ユーザ エクスペリエンスを向上できます。 3 Cisco パフォーマンス ルーティングは、Cisco ASR 1000 シリーズの出荷開始時には提供されませんが、今後のソフトウェア リリースで提供されます。Cisco パフォーマンス ルーティングの多くの部分はハードウェア速度で稼動しますが、これを有効化するには簡単なソフトウェアのアップグレードが必要になります。 ビジネスに不可欠な復元力:ノンストップ コミュニケーションの実現Cisco ASR 1000 シリーズ ルータがビジネスにとって重要な高価値トラフィックの主要導管となるためには、クラス最良のハイアベイラビリティ ソリューションが不可欠です。ルータにはこのための復元力が組み込まれています。 Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ上のすべてのフォワーディング処理は、Cisco QuantumFlow Processor および共有ポート アダプタのハードウェア内で直接に処理されます。コントロール プレーン機能は別個のルート プロセッサに実装されています。このように(物理および論理の両面から)ルーティング プレーンとフォワーディング プレーンを明確に分離することで、ハイ トラフィックの際にもルート プロセッサの重要な機能への影響を回避できます。さらに、この設定によりルート プロセッサの CPU が解放され、ルート収束などの重要な処理を最大限の速度で実行できるようになります。 ハードウェアまたはソフトウェア サービスの停止による予定外のダウンタイムも最小限に抑えることができます。導入実績の豊富な Cisco Nonstop Forwarding with Stateful Switchover(NSF/SSO)テクノロジーを使用する Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは、障害の隔離および動的なリスタート能力により、ソフトウェア関連のあらゆる停止に対応できます。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは、このクラスのルータとしては珍しく、単一のルート プロセッサ上で Cisco IOS XE ソフトウェアのデュアル コピーを実行できるため、停止が検出された場合は、回復用ソフトウェア イメージに瞬時に切り替えることができます。より高い復元力を必要とする大規模エンタープライズのお客様の場合は、Cisco ASR 1006 ルータを使用することで、ルーティングおよびフォワーディング プロセッサのハードウェア冗長性をサポートできます。 多くのビジネスが 24 時間体制に移行する中で、ソフトウェアのアップグレードを実行するための保守時間の確保はますます困難になってきます。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは、計画外のダウンタイムに加えて、保守のための計画的なダウンタイムについても、業界屈指の In-Service Software Upgrade(ISSU)機能で対応できます。ISSU により、ルータがトラフィックを処理している間でも、オペレーティング システムの完全なアップグレードが可能になります。NSF/SSO の場合と同様に、ヒットレス(つまりパケット損失ゼロ)で、アップグレード操作を完了できます。これにより、ビジネスの中断なしに新規の機能を有効化できます。 企業がグローバル マーケットへの展開を進める中で、ネットワークのダウンタイム(計画的であれ計画外であれ)は、ビジネス、および収入に影響するイベントとなってきました。最先端の復元性を備えた Cisco ASR 1000 シリーズ ルータにより、成果重視のビジネス機能のアベイラビリティを確実に維持できます。 Cisco ASR 1000 ルータの仕様早見表表 1 は Cisco ASR 1000 シリーズのシャーシの比較およびルータの仕様を示しています。 表 1 Cisco ASR 1000 シリーズ:シャーシの比較と製品仕様
Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ:将来への投資を今から始められますCisco ASR 1000 シリーズ ルータは、急激な進化を続けるエンタープライズ ビジネスが要求する最も厳しい基準を満たし、なおかつこれを上回ることを目的に設計されています。
単一の Cisco ASR 1000 シリーズ ESP の強力な処理能力に加えて、単純なソフトウェア アップグレードを通じて新しいハードウェア支援サービスを有効化できる能力により、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータは、単なる短期的な投資対象ではなく、今後長期間にわたり有効な投資となり得るのです。 追加情報Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの詳細情報については、以下のページをご覧ください。 |
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