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Cisco® Catalyst® 3650 シリーズは、1 つのプラットフォームに有線とワイヤレスを完全統合した、エンタープライズクラスの次世代スタンドアロンおよびスタッカブル アクセス レイヤ スイッチです。3650 シリーズは高度な Cisco StackWise®-160 を基盤とし、新しい Cisco Unified Access™ Data Plane(UADP)の特定用途向け集積回路(ASIC)を利用しています。このスイッチは、有線およびワイヤレスに対する統一したポリシーの適用、アプリケーションに対する可視性、柔軟性、アプリケーション最適化、および優れた復元力を実現します。3650 シリーズ スイッチでは、IEEE 802.3at 完全準拠の Power over Ethernet Plus(PoE+)、Cisco Catalyst 3650 シリーズのマルチギガビットスイッチでの Cisco Universal Power over Ethernet(Cisco UPOE®)をサポートし、現場での交換が可能なモジュラ式の冗長ファンおよび電源を提供しています。3650 シリーズ スイッチは奥行がわずか 30.48 cm(12 インチ)のフォームファクタで提供されるため、配線が混み合うブランチオフィスのクローゼットや、大型のスイッチを設置できないオフィスにも展開できます。また、3650 マルチギガビット イーサネット スイッチは、既存の配線インフラストラクチャのまま現行および次世代のワイヤレス速度と標準規格(802.11ac Wave 2 を含む)をサポートします。3650 シリーズ スイッチによって、ワイヤレス環境の生産性を向上させ、TCO を削減できます。
目次
● 次の機能を備えた統合ワイヤレスコントローラ機能
◦ スイッチあたり最大 40G のワイヤレスキャパシティ(48 ポートモデル)
◦ 各スイッチング構成で最大 50 のアクセスポイントと 1000 のワイヤレスクライアントをサポート(スイッチまたはスタック)
● 24 および 48 ポートの 10/100/1000 データおよび PoE+ モデル、Energy Efficient Ethernet(EEE)対応
● 24 および 48 ポートの 100 Mbps および 1、2.5、5、10 Gbps(マルチギガビット)の Cisco UPOE および PoE+ モデル(EEE 対応)[1]
● 5 タイプの固定アップリンクモデル(1 ギガビット イーサネット ポート X 4、10 ギガビット イーサネット ポート X 2、10 ギガビット イーサネット ポート X 4、10 ギガビット イーサネット ポート X 8、40 ギガビットイーサネット Quad Small Form-Factor Pluggable Plus(QSFP+)ポート X 2)
● 企業、小売店舗、ブランチオフィス環境に適した、ノイズが低減され、奥行が短いキャビネットに適した(奥行 29.51 cm(11.62 インチ))24 および 48 ポートの 10/100/1000 PoE+ モデル
● 160 Gbps のスタックスループットで拡張性と復元力を提供する、オプションの Cisco StackWise-160 テクノロジー
● モジュール型のデュアル冗長電源と 3 つのモジュール型ファンにより冗長性を実現[2]
● 電源の冗長性を確保するため、3650 Mini SKU での外部電源システム RPS 2300 をサポート
● IEEE 802.3at(PoE+)に完全準拠:1 RU(ラックユニット)フォームファクタの全ポートに 30 W の電力を供給
● 1 RU(ラックユニット)フォームファクタのポートに 60W の電力を供給する Cisco UPOE を装備
● 既存のカテゴリ 5e およびカテゴリ 6 で 1 Gbps を超える IEEE 802.3bz(2.5GBASE-T および 5GBASE-T)
● IEEE 802.1BA オーディオ ビデオ ブリッジング(AVB)機能を搭載。時刻同期と Quality of Service(QoS)の向上を含む良質な AV 体験を提供
● ソフトウェアは、IPv4 および IPv6 のルーティング、マルチキャストルーティング、モジュラ QoS、Flexible NetFlow(FnF)バージョン 9、強化されたセキュリティ機能をサポート
● すべてのライセンスレベルでの単一のユニバーサル Cisco IOS® ソフトウェアイメージにより、ソフトウェア機能の簡単なアップグレードパスを提供
● 翌営業日(NBD)対応の代替品先行手配サービスと、Cisco Technical Assistance Center(TAC)サポートへの 90 日間のアクセスを含む、拡張版の制限付きライフタイム保証(E-LLW)
すべての Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチに、固定された組み込みのアップリンクポートと 1 個の電源が付属しています。表 1 ~ 5 に詳細情報を示します。表 1 は、Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチのイメージです。
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチ
表 1 に、Cisco Catalyst 3650 シリーズの構成を示します。
表 1 Cisco Catalyst 3650 シリーズの構成
固定アップリンク |
||||
ギガビットイーサネット Small Form-Factor Pluggable(SFP)X 4 |
||||
WS-C3650-24TD |
10 ギガビットイーサネット SFP+ X 2 および 1 ギガビットイーサネット SFP X 2 |
24 |
250 WAC |
|
WS-C3650-48TD |
48 |
|
|
|
WS-C3650-24PD |
24 PoE+ |
640 WAC |
390 W |
|
WS-C3650-24PDM |
24 PoE+ |
固定 640 WAC |
390 W |
|
WS-C3650-48PD |
48 PoE+ |
640 WAC |
390 W |
|
WS-C3650-48FD |
48 PoE+ |
1025 WAC |
775 W |
|
WS-C3650-8X24PD |
|
24 PoE+(100 Mbps および 1、2.5、5、10 Gbps ポート X 8 を搭載) |
715 WAC |
435 W |
WS-C3650-12X48FD |
|
48 PoE+(100 Mbps および 1、2.5、5、10 Gbps ポート X 12 を搭載) |
1100 WAC |
660 W |
WS-C3650-48TQ |
10 ギガビットイーサネット SFP+ X 4、またはギガビットイーサネット SFP X 4 |
48 |
250 WAC |
|
WS-C3650-48PQ |
48 PoE+ |
640 WAC |
390 W |
|
WS-C3650-48FQ |
48 PoE+ |
1025 WAC |
775 W |
|
WS-C3650-48FQM |
48 PoE+ |
固定 975 WAC |
775 W |
|
WS-C3650-8X24UQ |
24 UPOE(100 Mbps および 1、2.5、5、10 Gbps ポート X 8 を搭載) |
1100 WAC |
820 W |
|
WS-C3650-12X48UQ |
48 UPOE(100 Mbps および 1、2.5、5、10 Gbps ポート X 12 を搭載) |
1100 WAC |
660 W |
|
WS-C3650-12X48UR |
10 ギガビットイーサネット SFP+ X 8、またはギガビットイーサネット SFP X 8 |
48 UPOE(100 Mbps および 1、2.5、5、10 Gbps ポート X 12 を搭載) |
1100 WAC |
660 W |
WS-C3650-12X48UZ |
QSFP+ を備えた 40 ギガビットイーサネット X 2 |
48 UPOE(100 Mbps および 1、2.5、5、10 Gbps ポート X 12 を搭載) |
1100 WAC |
660 W |
すべての Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチには固定アップリンクポートが内蔵されています。お客様はスイッチの購入時に、次の 5 タイプのアップリンクポートを選択することができます。
● ギガビットイーサネット Small Form-Factor Pluggable(SFP)X 4
● 10 ギガビットイーサネット SFP+ X 2、および 10 ギガビットイーサネット SFP X 2 またはギガビットイーサネット SFP X 4
● 10 ギガビットイーサネット SFP+ X 4、またはギガビットイーサネット SFP X 4
● 10 ギガビットイーサネット SFP+ X 8、またはギガビットイーサネット SFP X 8
● 40 ギガビットイーサネット QSFP+ X 2
SFP+ インターフェイスは、10 ギガビットイーサネットとギガビットイーサネットの両方をサポートします。基本的なスイッチ モデルと、対応するアップリンクポートの詳細については、表 1 を参照してください。さまざまなアップリンクポートのインターフェイスオプションの詳細については、表 2 を参照してください。
二重に冗長化されたモジュール型の電源および外部 RPS2300
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチは、デュアル冗長電源をサポートしています(図 2 を参照)。スイッチにはデフォルトで 1 つの電源が装備されますが、スイッチの発注時や後の追加注文でもう 1 つの電源を購入することができます。電源を 1 つだけ装備する場合は、常に電源ベイ 1 に装着します。また、このスイッチには、現場交換可能なファンが 3 個付属しています。
冗長電源
表 3 に、これらのスイッチで使用可能な各種電源と PoE 電力を示します。
表 3 スイッチモデルと、対応するデフォルトの電源
モデル |
セカンダリ電源のサポート |
||
〇 |
|||
〇 |
|||
〇 |
|||
〇 |
|||
〇 |
|||
24 ポートの Mini PoE スイッチ |
固定 640 WAC |
390 W |
非対応。ただし、RPS 2300 はサポートします |
48 ポートの Mini PoE スイッチ |
固定 975 WAC |
775 W |
非対応。ただし、RPS 2300 はサポートします |
24 ポートのマルチギガビット PoE スイッチ |
PWR-C1-715WAC |
435 W |
〇 |
24 ポートのマルチギガビット UPOE スイッチ |
PWR-C1-1100WAC |
820 W |
〇 |
48 ポートのマルチギガビットフル PoE スイッチ |
|
|
|
48 ポートのマルチギガビット UPOE スイッチ |
660 W |
〇 |
マルチギガビットスイッチでは、マルチギガビット以外のモデルとは異なる一連の電源を使用します。また、PWR-C1-350WAC はマルチギガビットスイッチではサポートされません。表 3 の電源に加えて、640 W DC 電源を注文時に入手したり、マルチギガビット以外のすべてのスイッチモデルのスペアとして入手したりできます。この DC 電源には PoE 機能が搭載されているので、柔軟性を最大限に高めることができます(DC 電源で使用可能な PoE 電力量については、表 4 を参照してください)。利用可能な 2 つの電源スロットで、AC および DC 電源を組み合わせて使用できます。いずれの電源でも、スイッチに装着できます。
表 4 使用可能な PoE と対応する DC 電源
モデル |
||
24 ポート PoE スイッチ(マルチギガビット) |
1 |
160 W |
2 |
600 W |
|
48 ポート PoE スイッチ(マルチギガビット) |
1 |
0 W |
2 |
440 W |
PoE+(Power over Ethernet Plus)
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチは PoE(IEEE 802.3af)と PoE+(IEEE 802.3at 標準電源)の両方をサポートしています。ポートあたりの最大電力は 30 W です。PoE に対応しているので、PoE 対応デバイスの電源を屋内 AC コンセントから個別に引く必要はなく、PoE を使わずに IP フォンや WLAN を導入した場合に必要となる電源ケーブルや配線コストを省くことができます。3650 シリーズは、Cisco IP Phone、Cisco Aironet® ワイヤレス LAN(WLAN)アクセスポイント、または任意の IEEE 802.3at 対応エンドデバイスが含まれる展開に使用することで、総所有コストを抑えることができます。表 5 は、さまざまな PoE のニーズに応じるために必要な電源の組み合わせを示します。
表 5 フル PoE および PoE+ 用の電源の最小要件
Cisco Universal Power over Ethernet(Cisco UPOE)
Cisco UPOE は、次のサービスや利点を提供する画期的な技術です。
● ポートあたり 60 W:たとえば、証券取引所の立会場にある Samsung VDI クライアントや BT IP タレットシステム、小売店舗やサービス店舗で使われている Cisco Catalyst コンパクトスイッチ、個人が使っている Cisco TelePresence® システムなど、さまざまなエンドデバイスや物理的なアクセス制御デバイスに電力を供給します。
● 高可用性:深刻な事態(緊急通報など)に備えて電力を確保し、無停止サービスを保証します。
● 運用コストの削減:ワイヤリングクローゼットのバックアップ電源を一元化し、ネットワークの復元力をより低価格で提供します。
● 導入時間の短縮:すべてのエンドポイントで電源コンセントを使う必要性をなくしたことで、新しいキャンパス アクセス ネットワーク インフラストラクチャを短時間で導入
Cisco UPOE の機能は、一部のマルチギガビットモデルでのみ使用できます。
表 6 に、Cisco UPOE の電源要件を示します。
表 6 Cisco UPOE の電源要件
|
24 ポートのマルチギガビット Cisco UPOE スイッチ |
48 ポートのマルチギガビット Cisco UPOE スイッチ |
すべてのスイッチ(24 ポートスイッチ) |
1100 W と 715 W の電源 1 つずつ、または 1100 W の電源 2 つ |
1100W 電源 2 つ |
Cisco Catalyst のマルチギガビット テクノロジー
シスコのマルチギガビット イーサネットは、新しい Cisco Catalyst イーサネット アクセス スイッチにおける独自のイノベーションです。802.11ac および新しいワイヤレスアプリケーションの巨大な成長に伴い、ワイヤレスデバイスではますます多くのネットワーク帯域幅が必要とされています。そのため、すべてのケーブル インフラストラクチャで 1 Gbps を超える速度をサポートする技術が必要になっています。Cisco マルチギガビットテクノロジーによって、従来のカテゴリ 5e(Cat 5e)以上のケーブルで 1 ~ 10 Gbps の帯域幅速度を実現できます。さらに、マルチギガビットポート対応の Cisco Catalyst スイッチは、次世代のワークスペースや Internet of Things(IoT)エコシステムにとってその重要性が増している Cisco UPOE をサポートしています。
Cisco マルチギガビット テクノロジーは、さまざまな速度、ケーブルタイプ、PoE 電源に多くのメリットをもたらします。利点は次の 3 つの分野に分類できます。
● マルチスピード:Cisco Catalyst のマルチギガビット テクノロジー は、スイッチ ポートでマルチスピード自動ネゴシエーションをサポートします。サポートされる速度は、カテゴリ 5e ケーブルで 100 Mbps、1 Gbps、2.5 Gbps、および 5 Gbps、カテゴリ 6a ケーブルでは最大 10 Gbps です。
● ケーブルタイプ:カテゴリ 5e、カテゴリ 6、およびカテゴリ 6a 以上など、さまざまなケーブルタイプをサポートします。
● PoE 電力:サポートしているすべての速度とケーブルタイプで PoE、PoE+、および Cisco UPOE をサポートします。
Cisco Catalyst 3650 Mini スイッチ
Cisco Catalyst 3650 シリーズスイッチのラインアップに、新しい Mini スイッチが追加されました。これらのスイッチは、奥行が 30.48 cm(12 インチ)未満で、既存の 3650 スイッチよりも静かです。これは、配線が混み合うキャビネット、ラック、またはスイッチを配置する際に奥行きが問題となるユーザスペースに最適です。キャビネットを交換したり、スイッチを斜めにしてマウントしたりせずに済むため、ネットワークのダウンタイムを短縮できます。これらのスイッチでは、既存の 3650 スイッチと同様に、一貫した有線/ワイヤレスポリシーの適用、アプリケーションに対する可視性、柔軟性、アプリケーション最適化、および優れた復元力を実現します。これらは 24 および 48 ポートの 10M/100M/1000M スイッチ SKU(WS-C3650-24PDM と WS-C3650-48FQM)で提供されます。固定ファンと固定電源を搭載している点と冗長性を確保するために外部 RPS2300 をサポートしている点を除いて、既存の 3650 スイッチと同じ機能をサポートします。これらの PoE スイッチは、PoE(IEEE 802.3af)と PoE+(IEEE 802.3at 標準規格)の両方をサポートし、24 ポートモデルでは 12 個のポートに対して 30W まで(合計 390W)、48 ポートモデルでは 24 個のポートに対して 30W まで(合計 775W)を提供します。あらゆる高帯域幅アプリケーションをサポートするため、24 ポートスイッチでは 1 ギガビットイーサネット SFP X 2 および 10 ギガビットイーサネット SFP+ X 2 のアップリンクが用意されています。48 ポートスイッチでは 10 ギガビットイーサネット SFP+ X 4 のアップリンクが用意されています。これらのスイッチはスタックをサポートします。同じ Cisco StackWise-160 テクノロジーを使用することにより、相互にスタックしたり、既存の 3650 スイッチをスタックしたりできます。3650 Mini および 3650 は同じソフトウェアを使用しているため、既存の 3650 スイッチと同じポリシーや構成を使用して、展開したり、管理したりできます。3650 Mini の使用例を以下に示します。
スモールオフィスとブランチオフィス
従業員の人数が少ない小さなブランチオフィスやサテライトオフィスでは、通常、スペースが限られているため、大きいワイヤリングクローゼットは使用されません。このような一般的なオフィスでは小さいキャビネットが使用され、少人数の従業員にサービスを提供し、PoE をサポートでき、有線/ワイヤレスネットワークを管理し、規模の大きいブランチやオフィスと同じ一貫したポリシーを適用できるスイッチが必要になります。3650 Mini は、奥行が 30.48 cm(12 インチ)未満で、ノイズも小さく、スタック構成で 10G アップリンクをサポートし、高度なセキュリティや有線とワイヤレスの融合を実現できるため、このようなスペースの限られた場所に最適なスイッチとなっています。
教育機関
3650 Mini スイッチによって、メインルームや制御室からラボ、教室、トレーニングルームなどにアクセスを拡張できます。また、このスイッチにより配線コストを削減し、強化されたセキュリティ、有線とワイヤレスの融合、エンタープライズ ネットワーク機能によって優れた QoS を実現できます。奥行きが短く、ノイズも小さいため、これらのスイッチは教室や密閉された空間に理想的です。
小売業
通常、小売店では複数の店舗で顧客にサービスを提供する必要があり、ネットワークや PoE 電源を利用してそれぞれの店舗に POS マシン、アクセスポイント、電話、プリンタ、ビデオディスプレイを設置する必要があります。これらの小売店では、外部ネットワークに接続するアクセスルータに接続しており、通常、奥行きが限られた場所に収まるスイッチが必要になります。これらのスイッチは高度なセキュリティやネットワーク機能を兼ね備えつつ、奥行が 30.48 cm(12 インチ)とコンパクトであるため、小売店舗でスペースを効率的に利用し、不動産コストを削減することができます。
有線アクセスとワイヤレスアクセスの統合
Cisco Catalyst 3650 シリーズは、有線サービスとワイヤレスサービスを単一の Cisco IOS-XE ソフトウェアベース プラットフォーム上で可能にした、スタンドアロンのスタッカブル アクセス スイッチング プラットフォームです。このスイッチによって、スタック上のステートフル スイッチオーバー(SSO)に基づく高可用性、きめ細かい QoS、セキュリティ、Flexible NetFlow(FNF)などの多彩な機能を有線/ワイヤレスネットワークでシームレスに実現することが可能になりました。また、有線/ワイヤレスの機能が単一の Cisco IOS ソフトウェア イメージに統合されているため、ネットワーク内でそれらの機能を有効にする場合に、ユーザが認定または認証しなければならないソフトウェアの数を削減できます。コマンドライン インターフェイス(CLI)管理で使用するコンソールポートが 1 つになるため、有線/ワイヤレスサービスの管理に必要なタッチポイント数を削減でき、その結果、ネットワーク複雑化の軽減、ネットワーク運用の簡易化、インフラストラクチャ管理の TCO の低減を実現できます。
有線とワイヤレスが統合されるため、ネットワークのワイヤレス帯域幅が拡大され、ワイヤレス展開による拡張性がさらに向上します。Cisco Catalyst 3650 は、48 ポートで 40 Gbps のワイヤレススループット(24 ポートモデルでは 20 Gbps)を実現します。このワイヤレス容量は、スタック内のメンバー数とともに増加します。これにより、IEEE 802.11n ベースのアクセスポイントによる現在のワイヤレス帯域幅要件、および IEEE 802.11ac などの将来のワイヤレス標準規格にも対応したネットワークへ拡張できます。さらに、Cisco Catalyst 3650 はワイヤレスコントローラ機能を分散して、拡張性を向上させます。各 Cisco Catalyst 3650 スイッチ/スタックは、ワイヤレスコントローラとして次の 2 種類のモードで動作させることができます。
● モビリティエージェント(MA):これは、Cisco Catalyst 3650 スイッチ出荷時のデフォルトのモードです。このモードでは、スイッチはアクセスポイントからの CAPWAP トンネルの終端となることができ、ワイヤレスクライアントへのワイヤレス接続を提供できます。このモードでは、ワイヤレス クライアント データベースの維持、ワイヤレスクライアントとアクセスポイントに対するセキュリティと QoS ポリシーの設定および適用を実施できます。モビリティ エージェント モードで運用する場合は、IP Base 以外に追加のライセンスは必要ありません。
● モビリティコントローラ(MC):このモードでは、Cisco Catalyst 3650 スイッチは、モビリティサブドメイン内で、モビリティの調整、無線リソース管理(RRM)、および Cisco CleanAir® による調整に加えて、すべてのモビリティエージェントのタスクを実行できます。モビリティ コントローラ モードは、スイッチの CLI で有効化できます。Cisco Catalyst 3650 スイッチがモビリティコントローラとして動作する場合は、IP Base ライセンスレベルが必要です。より大規模な展開においては、ネットワークの中心に配置された Cisco 5508 Wireless LAN Controller(WLC 5508)、Cisco Wireless Services Module 2(WiSM2)(AireOS バージョン 7.3 の場合)、および Wireless LAN Controller 5760 も、この機能を実行できます。
スイッチあたり 40 Gbps のワイヤレス(スイッチ n 台構成のスタックでは n X 40 Gbps)を実現するワイヤリングクローゼットにモビリティエージェントを配置し、モビリティコントローラで中央のワイヤレス機能の一部を管理して統合型アクセスに基づくワイヤレスを導入すれば、ワイヤレス向けにクラス最高レベルの拡張性を実現し、ワイヤレススループットを大幅に向上させることができます。
モビリティコントローラ(MC)とモビリティエージェント(MA)
分散インテリジェントサービス
Flexible Netflow(FnF)
スイッチが装備するアクセスポイントの Control and Provisioning of Wireless Access Points(CAPWAP)トンネル終端機能により、有線/ワイヤレストラフィックの完全な可視性が実現できます。この機能は、ネットワークに対する攻撃が深く侵入する前にアクセスレイヤで攻撃の可能性があるユーザを特定し、是正措置を実施するために、ユーザおよびユーザトラフィックフローの特定をサポートします。この機能は、有線/ワイヤレスユーザのスイッチスタックで受信するすべてのフロー、およびスイッチスタックから発信されるすべてのフローを監視する FNF を使用して実現されます。また、この機能は、帯域幅を多く使用する有線/ワイヤレスユーザを特定し、適切な帯域幅プロビジョニングポリシーを適用する場合にも役立ちます。
QoS
3650 スイッチは、有線およびワイヤレスの高度な QoS 機能を備えています。このスイッチでは、シスコのモジュール式 QoS コマンドライン インターフェイス(MQC)が使用されています。このスイッチは、アクセスポイントのレベルから、無線レベル、サービスセット ID(SSID)のレベル、さらにユーザレベルへと階層的に帯域幅を管理する、これまでにない新しい機能で、ワイヤレス帯域幅を管理します。この機能により、さまざまな無線 LAN、および各無線 LAN 内の SSID(企業やゲストなどのレベル)の間で、利用可能な帯域幅の管理および優先順位付けをパーセンテージベースで行うことができます。また、このスイッチでは、自動的に特定の SSID 内の接続ユーザ間で均等に帯域幅を割り当てることもできます。これにより、特定の SSID 内のすべてのユーザが、ネットワークへの接続中に利用可能な帯域幅を公平に利用できます。UADP ASIC により、階層的な帯域幅管理および帯域幅の公平な共有が可能になり、最適な性能(回線レートのトラフィック)のためにハードウェアをベースとした QoS が提供されます。
これらの機能に加えて、このスイッチでは、サービスクラス(CoS)または DiffServ コードポイント(DSCP)ベースの有線/ワイヤレストラフィックのキューイング、ポリシング、シェーピング、およびマーキングが可能です。これにより、ユーザは、有線/ワイヤレストラフィック全体で使用できる共通ポリシーを作成できます。3650 スイッチは、Cisco Identity Services Engine(ISE)を使用したネットワーク認証に成功した際に、ISE からダウンロード可能なポリシー名もサポートしています。
セキュリティ
Cisco Catalyst 3650 は、有線/ワイヤレスユーザのために豊富なセキュリティ機能を備えています。IEEE 802.1x、Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)スヌーピング、IP ソースガード、コントロールプレーン保護、ワイヤレス侵入防御システム(WIPS)などのさまざまな機能によって、不正ユーザや攻撃者からの防御が可能になります。ネットワークに接続する多様な有線/ワイヤレスユーザに対応するために、このスイッチではセッション対応ネットワーキングがサポートされています。つまり、ネットワークに接続する各デバイスは 1 つのセッションとして識別されます。これらの各セッションに対して ISE を使用して固有の Access Control List(ACL; アクセスコントロールリスト)または QoS ポリシーを定義および適用できるため、ネットワークに接続するデバイスをより効率的に制御できます。
耐障害性
Cisco StackWise-160 テクノロジー
Cisco Catalyst 3650 は、Cisco StackWise-160 テクノロジーに基づくオプションのスタック構成モジュールをサポートします。Cisco StackWise-160 テクノロジーは、高い実績を誇り、業界をリードする高度なスタックアーキテクチャである StackWise テクノロジーを基盤としています。StackWise-160 のスタック帯域幅は 160 Gbps です。StackWise-160 は Cisco IOS ソフトウェア SSO を使用して、スタック内の復元力を実現します。スタックは、メンバースイッチが選出したアクティブスイッチによって管理される単一のスイッチングユニットとして動作します。アクティブ スイッチによって、スタック内のスタンバイ スイッチが自動的に選出されます。アクティブスイッチは、すべてのスイッチング、ルーティング、およびワイヤレスの情報を作成および更新し、この情報を継続的にスタンバイスイッチと同期します。アクティブ スイッチで障害が発生した場合、スタンバイ スイッチがアクティブ スイッチの役割を担い、スタックは継続して動作します。アクティブからスタンバイへのスイッチオーバー中もアクセスポイントは接続された状態のままになります。動作中のスタックは、サービスを中断せずに、新しいメンバーを追加したり、既存のメンバーを削除することができます。StackWise-160 により、最大で 9 台のスイッチから構成される復元力の高い単一統合システムが実現し、単一の IP アドレス、単一の Telnet セッション、単一の CLI、自動バージョンチェック、自動アップグレード、自動設定などによって管理をシンプルにすることができます。StackWise-160 は、Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチのローカルスイッチングにも対応しています(図 4 を参照)。
StackWise-160 キットとスタックアダプタおよびケーブル
オープンネットワーク環境の基盤
Cisco Catalyst 3650 の中枢を担う UADP ASIC は、将来の機能やインテリジェンスに向けたプログラミングが可能であり、投資保護も実現できます。この新しい ASIC は、製品の耐用期間にわたるソフトウェアアップデートによって、有線/ワイヤレスの統合 API、Cisco Open Network Environment、ソフトウェア定義のネットワーキング(SDN)への対応、および OnePK SDK の基盤となる機能を提供します。
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチのソフトウェア機能およびサービス
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチでサポートされているソフトウェアサービスには、大きく分けて次の 5 つがあります。
● 運用の容易さ
● 高度なセキュリティ機能
● 耐障害性
● アプリケーションの可視化と制御
● オーディオ ビデオ ブリッジ(AVB)
運用の容易さ
Cisco Catalyst 3650 では、次の機能を利用して運用コストを削減できます。
● Cisco Catalyst Smart Operations
● 使いやすい展開機能と制御機能
● 効率的なスイッチ運用機能
● ネットワーク管理ツール
Cisco Catalyst Smart Operations
Cisco Catalyst Smart Operations は、LAN の展開、構成、およびトラブルシューティングをシンプルにする包括的な機能群です。この Smart Operations と、適応性が高く常に稼働可能な StackWise-160 などを併用することで、運用コストを削減しながら、スイッチのゼロタッチインストールおよび交換、迅速なアップグレード、トラブルシューティングの簡素化を実現できます。Cisco Catalyst Smart Operations は、Smart Install、Auto Smartports、Smart Configuration、Smart Troubleshooting などの機能セットで、次のように運用効率を向上させます。
● Cisco Smart Install:Cisco IOS ソフトウェアイメージとスイッチの構成をユーザの介入なしで設定する透過的なプラグアンドプレイ テクノロジーです。動的な IP アドレス割り当てと他のスイッチからのサポートを利用してインストールを容易にし、透過的なネットワーク プラグアンドプレイを実現します。
● Cisco Auto Smartports:デバイスがスイッチポートに接続されると自動設定を行います。これにより、ネットワーク上でのデバイスの自動検出とプラグアンドプレイが実現します。
● Cisco Smart Troubleshooting:汎用オンライン診断(GOLD)やオンボード障害ロギング(OBFL)など、スイッチ内で使用できるデバッグ診断コマンドとシステムヘルスチェックを豊富に提供します。
● Embedded Event Manager(EEM):リアルタイムのネットワークイベント検出とオンボードの自動化を提供する、強力で柔軟な機能です。EEM の機能があれば、企業のネットワークデバイスの動作を調整し、業務ニーズへ適合させることができます。この機能には、IP Base 機能セットが必要です。
使いやすい展開機能と制御機能
● ユーザエクスペリエンス
◦ IP サービスレベル契約(SLA):ビジネスに不可欠な新しい IP アプリケーションと、データ、音声、およびビデオを利用する IP サービスを IP ネットワークで使用できるようにします。この機能には、IP Services 機能セットが必要です。
◦ DHCP:ブートサーバによって複数のスイッチの DHCP を自動設定できるため、スイッチを容易に展開できます。
◦ Automatic QoS(AutoQoS):インターフェイスコマンドおよびグローバルスイッチコマンドの発行により、Cisco IP Phone の検出、トラフィックの分類、および出力キューの構成ができるので、Voice over IP(VoIP)ネットワークにおける QoS 構成が簡素化されます。
◦ 自動ネゴシエーション:すべてのポートで半二重または全二重伝送モードが自動的に選択され、帯域幅が最適化されます。
◦ Automatic Medium-Dependent Interface crossover(MDIX):取り付けられたケーブルのタイプ(クロスまたはストレート)が不適切な場合は送受信ペアが自動的に調整されます。
● シンプルな構成と接続:
◦ ダイナミック トランキング プロトコル(DTP):全スイッチポートでダイナミックトランクを容易に構成できます。
◦ ポート集約プロトコル(PAgP):Cisco Fast EtherChannel グループまたは Gigabit EtherChannel グループを自動的に作成し、別のスイッチ、ルータ、またはサーバにリンクします。
◦ Link Aggregation Control Protocol(LACP):IEEE 802.3ad 準拠のデバイスでイーサネットチャネリングを作成できます。この機能は、Cisco EtherChannel テクノロジーおよび PAgP に類似しています。
◦ 単方向リンク検出プロトコル(UDLD):アグレッシブ UDLD と共に機能して、光ファイバケーブルの接続ミスまたはポート障害に起因する単方向リンクを検出し、光ファイバインターフェイスを無効にすることができます。
◦ Cisco VLAN Trunking Protocol(VTP)バージョン 3:すべてのスイッチ間でダイナミック VLAN とダイナミックトランクの構成がサポートされます。
● スイッチの効率的な動作:
◦ スイッチング データベース マネージャ(SDM)テンプレート、VLAN テンプレート(LAN Base ライセンスレベル固有)、および高度なテンプレート:管理者は、展開に固有な要件に基づいて、目的の機能への三値連想メモリ(TCAM)の割り当てを自動的に最適化できます。
◦ ローカルプロキシ Address Resolution Protocol(ARP):プライベート VLAN エッジと連携し、ブロードキャストを最小限に抑えて、使用可能な帯域幅を最大限に確保します。
◦ スタックプライマリ構成管理:Cisco StackWise-160 テクノロジーと組み合わせて使用すると、プライマリスイッチが新しいソフトウェアバージョンを受け取った際にすべてのスイッチが自動的にアップグレードされます。ソフトウェアバージョンのチェックとアップデートが自動化されるので、すべてのスタックメンバのソフトウェアバージョンが常に統一されます。
◦ Trivial File Transfer Protocol(TFTP):中央ロケーションからダウンロードすることにより、ソフトウェアアップグレードの管理コストが削減されます。
◦ Network Timing Protocol(NTP):イントラネットのすべてのスイッチに対して、正確で一貫したタイムスタンプが提供されます。
● マルチキャスト
◦ 有線およびワイヤレス用に最適化されたマルチキャスト:Cisco Catalyst 3650 は、マルチキャストストリームを 1 つだけ受信し、このスイッチに接続されている全有線およびワイヤレスデバイスに複製することで、マルチキャスト効率を向上させます。
◦ IPv4 向け Internet Group Management Protocol(IGMP)v1、v2、v3 スヌーピング:マルチキャストリスナー検出(MLD)v1 および v2 スヌーピングにより、マルチキャストストリームへのクライアントの参加と離脱を迅速に処理し、広帯域が必要なビデオトラフィックを要求者に限定して配信できます。
● モニタリング
◦ Remote Switch Port Analyzer(RSPAN):レイヤ 2 スイッチネットワーク内のポートを、同じネットワーク内の他のスイッチからリモートモニタリングできます。
◦ Embedded Remote Monitoring(Embedded RMON):ソフトウェアエージェントによって 4 つの RMON グループ(履歴、統計、アラーム、およびイベント)をサポートすることで、トラフィック管理、モニタリング、および分析を強化します。
◦ レイヤ 2 トレースルート:送信元から宛先までのパケットの物理パスを識別することにより、トラブルシューティングが容易になります。
◦ ワイヤレス RF 管理:システム全体に統合された Cisco CleanAir テクノロジーにより、コントローラのネットワークパフォーマンスを低下させる RF 干渉に関するリアルタイム情報と履歴情報を提供します。
スイッチの効率的な動作
シスコが設計した Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチは、最適な省電力機能、EEE、低電力動作による業界最高水準の電源管理、および消費電力機能を備えています。Cisco Catalyst 3650 のポートは省電力モードに対応しているため、未使用のポートを低消費電力状態に移行させることができます。このほかに、効率的にスイッチを動作させる次のような機能があります。
● Cisco Discovery Protocol バージョン 2 により、Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチを IP フォンやアクセスポイントなどのシスコの受電デバイスと接続する際に、IEEE の区分よりも細かい電力設定をネゴシエートすることができます。
● ポート単位の消費電力コマンド:ポートごとの最大電力設定をコマンドで指定できます。ポート単位の PoE 電力検知:実際の消費電力を測定し、電気機器をよりインテリジェントに制御できます。
● PoE MIB:電力の使用状況をプロアクティブに監視し、異なる電力レベルのしきい値を設定できます。
環境への配慮
オフピーク時にアクセスポイントの無線をオフにすることで、消費電力を節減可能。統合型ワイヤレス LAN コントローラにより、ネットワークにデバイスを追加する必要がなくなります。
ネットワーク管理ツール
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチでは、優れた CLI を使用して詳細な構成を行うことも、Cisco Prime™ Infrastructure を使用して有線およびワイヤレスの統合管理を行うこともできます。Cisco Prime Infrastructure は、ゼロデイおよび継続的なプロビジョニング、継続的なモニタリングとメンテナンス、構成テンプレート、デバイスとユーザの 360 度ビューを提供するほか、FnF コネクタとして機能して、Cisco Prime Assurance Manager モジュールを使用したユーザトラフィックビューを表示できます。
高度なセキュリティ機能
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチは、次のような高度なセキュリティ機能をサポートしています。
● 攻撃者からの保護:
◦ ポートセキュリティ:MAC アドレスに基づいてアクセスポートまたはトランクポートへのアクセスを保護します。学習される MAC アドレスの数を制限して、MAC アドレスのフラッディングを阻止します。
◦ DHCP スヌーピング:悪意のあるユーザが DHCP サーバをスプーフィングし、偽装したアドレスを送信することを防ぎます。この機能は、ARP ポイズニングなどの他の攻撃を阻止するために、他の主要なセキュリティ機能によって使用されます。
◦ ダイナミック ARP インスペクション(DAI):悪意のあるユーザが ARP のセキュリティの弱点を悪用するのを阻止し、ユーザの整合性を保証します。
◦ IP ソースガード:クライアントの IP アドレスと MAC アドレス、ポート、および VLAN 間にバインディングテーブルを作成し、悪意のあるユーザが別のユーザの IP アドレスをスプーフィングしたり、なりすますことを阻止します。
◦ ユニキャスト リバース パス フォワーディング(RPF):不正な形式または偽装(スプーフィング)された送信元 IP アドレスがネットワークに挿入されたことで引き起こされる問題を、正当な送信元 IP アドレスを持たない IP パケットを破棄することで軽減します。
◦ SPAN ポートの双方向データのサポート:シスコ侵入検知システム(IDS)で侵入者が検知された場合に処理を実行します。
● ユーザ認証:
◦ フレキシブル認証:802.1X、MAC 認証バイパス、web 認証など、複数の認証機構を一貫した単一の構成で使用できます。
◦ RADIUS 認可変更およびダウンロード可能なコール:包括的なポリシー管理機能を提供します。
◦ プライベート VLAN:トラフィックをレイヤ 2 で分離し、ブロードキャストセグメントを非ブロードキャスト マルチアクセスのようなセグメントに変換することで、共通のセグメント内のホスト間トラフィックを制限できます。プライベート VLAN エッジ:スイッチポート間のセキュリティと隔離性を実現します。これにより、ユーザが他のユーザのトラフィックをスヌーピングすることを阻止できます。
◦ マルチドメイン認証:IP Phone と PC を同じスイッチポートで認証し、それぞれを適切な音声やデータの VLAN に配置できます。
◦ MAC アドレス通知:ユーザのネットワークへの追加またはネットワークからの削除を管理者に通知します。
◦ セキュアで信頼性の高いワイヤレス接続および一貫性のあるエンドユーザ エクスペリエンスのためのモビリティおよびセキュリティ:既知の脅威に対する予防的なブロックによりネットワークの可用性を向上します。
◦ IGMP フィルタリング:非加入者を除外し、同時に使用できるマルチキャストストリーム数をポート単位で制限することによって、マルチキャスト認証を実行できます。
● ACL:
◦ シスコのセキュリティ VLAN ACL:すべての VLAN に適用され、不正なデータフローが VLAN 内でブリッジされることを防止できます。
◦ シスコ標準および拡張 IP セキュリティルータ ACL:ルーティング インターフェイス上に、コントロールプレーンおよびデータプレーンのトラフィックを対象とするセキュリティポリシーを定義します。IPv6 ACL を適用して IPv6 トラフィックをフィルタリングできます。
◦ ポートベースの ACL:レイヤ 2 インターフェイスで個々のスイッチポートにセキュリティポリシーを適用できます。
● デバイスアクセス:
◦ セキュアシェル(SSH)プロトコル、Kerberos、および簡易ネットワーク管理プロトコルバージョン 3(SNMPv3)は、Telnet および SNMP セッション時の管理者トラフィックを暗号化してネットワークセキュリティを提供します。SSH プロトコル、Kerberos、および SNMPv3 暗号化バージョンでは、米国の輸出規制の関係で、特別な暗号化ソフトウェアが必要です。
◦ TACACS+ および RADIUS 認証:スイッチの集中管理を可能にし、不正なユーザが構成を変更することを制限します。
◦ コンソールアクセスへのマルチレベルのセキュリティ:不正なユーザがスイッチ構成を変更することを阻止します。
● ブリッジ プロトコル データ ユニット(BPDU)ガード:BPDU が受信されると、不測のトポロジループを回避するために、スパニングツリー PortFast 対応インターフェイスをシャットダウンします。
● スパニングツリー プロトコル ルート ガード(STRG):ネットワーク管理者の制御下にないエッジデバイスがスパニングツリープロトコルのルートノードになることを阻止します。
● ワイヤレス エンドツーエンド セキュリティ:CAPWAP 準拠の DTLS 暗号化により、リモートの WAN/LAN リンク全体で、アクセスポイントとコントローラ間の暗号化を実現します。
耐障害性
ボーダレスネットワークによって、エンタープライズ規模のモビリティとビジネス品質のビデオサービスが実現できます。業界初の統合ネットワーク(有線/ワイヤレス)ロケーションサービスにより、有線デバイスおよびワイヤレスデバイスの両方で、モバイル資産とそのユーザをトラッキングすることが可能になります。Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチの次の機能セットによって、真にボーダレスなエクスペリエンスが実現します。
● ハイアベイラビリティ
● 高性能 IP ルーティング
● 優れた QoS
ハイアベイラビリティ
Cisco Catalyst 3650 シリーズは、StackWise-160 に加え、次のような高可用性機能をサポートしています。
● クロススタック EtherChannel:Cisco EtherChannel 技術をスタック内の異なるメンバーに構成して、高い復元力を実現します。
● Flexlink:100 ミリ秒未満のコンバージェンス時間でリンク冗長性を提供します。
● IEEE 802.1s/w 高速スパニングツリープロトコル(RSTP)およびマルチ スパニング ツリー プロトコル(MSTP):スパニングツリータイマから独立した高速のスパニングツリー コンバージェンスを実現します。また、レイヤ 2 ロードバランシングと分散処理の利点も得られます。スタック接続されたユニットは、単一のスパニングツリーノードとして動作します。
● Per-VLAN Rapid Spanning Tree(PVRST+):スパニングツリーインスタンスを実装しなくても、VLAN 単位のスパニングツリーベースでスパニングツリーを高速に再コンバージェンスできます。
● スイッチポートの自動回復機能(Err-disable):ネットワークエラーで無効になったリンクに対して、自動的に再有効化が試行されます。
高性能 IP ルーティング
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチに搭載された Cisco Express Forwarding ハードウェア ルーティング アーキテクチャは、高性能な IP ルーティング機能を実現します。
● IP ユニキャスト ルーティング プロトコル(スタティック、Routing Information Protocol バージョン 1(RIPv1)、RIPv2、RIPng、EIGRP スタブ):IP Base 機能セットを使用する小規模ネットワーク ルーティング アプリケーションをサポートします。LAN Base 機能セットでは、スタティックルーティングに制限があります。等コストルーティング:スタック全体にわたりレイヤ 3 のロードバランシングと冗長性を提供します。
● 高度な IP ユニキャスト ルーティング プロトコル(Open Shortest Path First(OSPF))、EIGRP、ボーダー ゲートウェイ プロトコル バージョン 4(BGPv4)、および Intermediate System-to-Intermediate System バージョン 4(IS-ISv4):ロードバランシングおよび拡張性のある LAN の構築をサポートします。IPv6 ルーティング(OSPFv3、EIGRPv6):最大のパフォーマンスを発揮するためにハードウェアでサポートされています。ルータ経由でのアクセス向け OSPF は、IP Base イメージに含まれています。フル OSPF、EIGRP、BGPv4、および IS-ISv4 では、IP Services 機能セットを使用する必要があります。
● ポリシーベースルーティング(PBR):設定されたルーティングプロトコルとは無関係に、フローを簡単にリダイレクトできるようにして、高度な制御を可能にします。Virtual Routing and Forwarding(VRF)-Lite:IP アドレスが部分的に重なる 2 つ以上の VPN を、サービスプロバイダーがサポートできるようにします。IP Base 機能セットを使用する必要があります。
● プロトコル独立型マルチキャスト(PIM):IP マルチキャストルーティングをサポートします。PIM スパースモード(PIM-SM)、PIM デンスモード(PIM-DM)、PIM スパース-デンスモード、Source Specific Multicast(SSM)などが含まれます。IP Services 機能セットを使用する必要があります。
● インターフェイスで IPv6 アドレッシングがサポートされ、show コマンドを使用したモニタリングとトラブルシューティングが可能です。
優れた QoS
Cisco Catalyst 3650 シリーズは、通常のネットワーク速度の 10 倍であっても、トラフィックフローを安定させることができるインテリジェントなサービスを備え、ギガビットイーサネットの速度を提供します。業界をリードするクロススタックマーキング、分類、およびスケジュールのメカニズムにより、データ、音声、およびビデオのトラフィックをすべてワイヤスピードで配信する優れたパフォーマンスを実現します。
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチでサポートされる QoS 機能として、次のようなものが挙げられます。
● きめ細かなワイヤレス帯域幅管理と公平な割り当て:シスコの実績ある Cisco IOS ソフトウェアと UADP ASIC テクノロジーにより、ラインレートでの階層型帯域幅管理を実現します(アクセスポイント、無線機、SSID、クライアント単位でポリシーを適用)。SSID 内のユーザ間で公平な共有が実現され、多くの帯域幅を使用するユーザのために、他のユーザが使用を制限されるようなことはなくなります。ワイヤレス環境では、ユーザレベルおよび SSID レベルで、自動的に公平な共有が有効になります。
● 802.1p CoS および DSCP のフィールド分類:送信元 IP アドレス、宛先 IP アドレス、MAC アドレス、またはレイヤ 4 伝送制御プロトコル/ユーザ データグラム プロトコル(TCP/UDP)のポート番号によって、パケットごとにマーキングおよび再分類が行われます。
● シェイプドラウンドロビン(SRR)スケジューリング:入力キューと出力キューをインテリジェントに処理することで、パケットフローの優先順位付けを差別化できます。重み付けテールドロップ(WTD)によって、入力キューと出力キューの輻輳を回避し、サービスの中断を未然に防止できます。厳密なプライオリティキューイングによって、優先順位が最も高いパケットを他のトラフィックよりも先に処理できます。
● シスコの設定情報レート(CIR)機能:8 Kbps 単位で帯域幅を細かく増やすことができます。
● レート制限:送信元と宛先 IP アドレスと MAC アドレス、レイヤ 4 TCP/UDP 情報、またはそれらの任意の組み合わせに基づき、QoS ACL(IP ACL または MAC ACL)、クラスマップ、およびポリシーマップを使用してレートを制限します。
● ポートあたり 8 つの出力キュー(有線トラフィック)および 4 つの出力キュー(ワイヤレストラフィック):スタック全体の有線トラフィックのさまざまなトラフィックの種類の差別化管理に役立ちます。スイッチあたり、最大 2000 の集約ポリサーを利用できます。
Flexible Netflow(FnF)によるアプリケーションの可視化と制御
Cisco IOS ソフトウェアの FNF は、柔軟性と拡張性が強化された次世代のフロー可視化テクノロジーです。ネットワーク インフラストラクチャの最適化、運用コストの削減、キャパシティプラニングとセキュリティインシデント検出の改善に役立ちます。Cisco Catalyst 3650 は、有線とワイヤレス全体で FnF を使用して、最適化されたアプリケーションの可視化を実現します。このスイッチは、有線およびワイヤレス全体で 48 ポートモデルでは 48,000 フローエントリ、24 ポートモデルでは 24,000 フローエントリに対応できます。UADP ASIC 搭載の Cisco Catalyst 3650 は有線およびワイヤレストラフィック全体に、かつてない柔軟性と、レイヤ 2(MAC および VLAN)からレイヤ 4(TCP/UDP)フラグなどに及ぶ包括的な可視性を備えた次世代のフローテクノロジーを提供します。Cisco Catalyst 3650 スイッチは、有線/ワイヤレスのビデオトラフィックにおける可視性およびトラブルシューティングの機能を提供する Medianet に対応しています。個別の Medianet 機能は、将来のソフトウェアアップデートで有効になります。
FnF によって収集されたフローデータは、外部コレクタにエクスポートして分析やレポートに使用したり、EEM で追跡したりできます。Cisco Catalyst 3650 では、EEM を使用して、強力でカスタマイズ可能なオンボックスのイベント相関およびポリシーアクションが実現されます。そのため、このスイッチでは、事前に定義した条件が満たされた場合に、カスタマイズしたイベントアラームまたはポリシーアクションをトリガーできます。外部装置が不要なため、既存のインフラストラクチャを使用してトラフィックモニタリングを実施でき、大規模な IP ネットワーク上でも経済的にトラフィックを分析できます。
Cisco FNF の詳細については、https://www.cisco.com/en/US/prod/collateral/iosswrel/ps6537/ps6555/ps6601/ps6965/product_data_sheet0900aecd804b590b.html を参照してください。
Cisco Catalyst 3650 は Wireshark の世界最上級のネットワーク プロトコル アナライザをサポートし、プロアクティブなデバッグ、トラブルシューティング、およびネットワークパフォーマンスのモニタリングに最適です。Wireshark を使用して、ユーザは有線およびワイヤレスの制御パケットとデータパケットをキャプチャし、画面または Wireshark GUI で容易に表示して分析できます。Flexible NetFlow と Embedded Event Manager を活用して、SYN フラッド攻撃や特定のユーザによる異常な帯域幅使用量などのイベントに応じて Wireshark のパケットキャプチャを開始できます。
Cisco VideoStream テクノロジーを統合して WLAN 経由でのビデオアプリケーションの配信が最適化されるため、ワイヤレス経由での高性能なビデオの配信を実現できます。
有線/ワイヤレスの IP テレフォニーでは、ユニファイドコミュニケーションがサポートされており、メッセージング、プレゼンス、および会議を通してコラボレーションを促進できます。また、Cisco Unified Communications の Cisco Unified Wireless IP Phone がすべてサポートされているため、コスト効率が高くリアルタイムの音声サービスを実現できます。
オーディオ ビデオ ブリッジング
Cisco IOS® XE ソフトウェア リリース 16.3 では、セレクト* Cisco Catalyst 3650 シリーズ モデルは IEEE 802.1 AVB 規格をサポートしています。この規格では、レイヤ 2 イーサネットによるネットワークを介して、低遅延の時刻同期された AV ストリーミングサービスの信頼性の高い配信を行う手段が提供されます。また新しいサービスと異なるベンダーの AV 機器を統合し、相互運用することも容易になります。AV エンドポイントの接続方法がアナログ接続や柔軟性に欠ける一対一のデジタル接続であっても、ネットワーク転送により複数の AV エンドポイントで多対多の透過的なプラグアンドプレイ接続が可能です。
利点:
● ジッターと遅延を低減したことで QoE を改善し、高品質な AV の時刻同期配信を実現します。
● 広範囲の複雑な AV インフラストラクチャを含め、ネットワーク化された展開にわたってアプリケーションの拡張性をもたらします。
● 配線が減り(CapEx の削減)、ライセンス料が発生しない(OpEx の削減)ことで総所有コスト(TCO)を削減できます。
展開オプション
キャンパス
キャンパスへの展開では、Cisco Catalyst 3650 をモビリティ エージェント モードで使用し、WLC 5760、WLC 5508、または WiSM2 でモビリティコントローラ機能を一元化することで、拡張性とパフォーマンスが向上します。Cisco Catalyst 3650 では、アクセスポイントへの CAPWAP による終端、ワイヤレスクライアントに対する均一なポリシーの適用、ワイヤレス帯域幅の向上、有線およびワイヤレス機能に対する均一な Cisco IOS ソフトウェアベースの構成およびモニタが実現します。モビリティコントローラは、モビリティ、RRM、および CleanAir の一元的な調整を提供します。
従来の WLC 5508、WiSM2、および WLC 5760 の中央集中型ワイヤレス展開モードとの下位互換性があるため、お客様は Cisco Catalyst 3650 ベースの統合アクセスアプローチに段階的に移行して、コントローラを既存のアクセスポイントに対して引き続き使用できます。この移行により、既存のワイヤレス コントローラ インフラストラクチャに対する投資保護が実現します。新しい Cisco Catalyst 3650 の段階的な導入により、ワイヤレスの統合型アクセスモードへの移行をシームレスに行うことができます。図 5 は、キャンパス展開における Cisco Catalyst 3650 を示しています。
ブランチ環境における Cisco Catalyst 3650 の展開
ブランチ
Cisco Catalyst 3650 をモビリティ コントローラ モードで使用すると、ブランチ展開向けに最適化されます。この場合、スイッチは、アクセスポイントからの CAPWAP トンネルの終端となり、クライアント接続を提供する以外に、ブランチ拠点内のモビリティを管理することもできます。これにより、各ブランチ拠点にアクセスレイヤのスイッチ以外のローカルコントローラが不要になります。また、有線/ワイヤレストラフィックをすべて可視化することにより、WAN ルータでブランチ拠点とやり取りされる有線/ワイヤレストラフィックを適切に優先順位付けできます。図 6 は、ブランチ展開における Cisco Catalyst 3650 を示しています。
ブランチオフィスにおける Cisco Catalyst 3650 の展開
Cisco Catalyst 3650 シリーズ仕様
表 7 に、Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチのパフォーマンス仕様を示します。
表 7 Cisco Catalyst 3650 パフォーマンス仕様
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチの寸法、重量、音響ノイズ、平均故障間隔、および動作条件仕様
表 8 に、寸法、重量、音響ノイズ、平均故障間隔(MTBF)、および動作環境を示します。重量には、付属のシャーシアセンブリ(ファン X 3、StackWise アダプタ X 2、電源ブランク X 1)が含まれています。また、ユニットに付属のデフォルトの電源も含まれています。
Cisco Catalyst 3650 シリーズ用のコネクタ
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチの管理および規格対応状況
表 10 に、Cisco Catalyst 3650 シリーズがサポートする管理機能と規格を示します。
表 10 Cisco Catalyst 3650 シリーズの管理および規格対応状況
表 11 に、Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチの電源仕様を種類別に示します。
表 11 Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチの電源仕様
スタンドアロンの Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチの消費電力
表 12 に、スタンドアロンの Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチの消費電力を示します。これは、入力電圧 115 VAC(60 Hz 時)、Energy Efficient Ethernet(EEE)が有効、PoE 負荷なしで、IMIX ディストリビューション ストリーム トラフィックを使用した、米国電気通信産業ソリューション連合(ATIS)のテストに基づいています。次の数値は、各テストシナリオで可能な最大消費電力です。
表 12 スタンドアロン Cisco Catalyst 3650 シリーズの消費電力(ワット)
固定アップリンク |
消費電力(W)(最大) |
||||
0 % トラフィック |
10 % トラフィック |
100 % トラフィック |
加重平均 |
||
WS-C3650-24TS |
ギガビットイーサネット Small Form-Factor Pluggable(SFP)X 4 |
43.9 |
56.4 |
57.1 |
55.21 |
WS-C3650-48TS |
61.1 |
85.1 |
86.4 |
82.85 |
|
WS-C3650-24PS |
53.8 |
65.3 |
65.9 |
64.18 |
|
WS-C3650-48PS |
81.4 |
98.7 |
99.5 |
97.09 |
|
WS-C3650-48FS |
90.8 |
108.7 |
109.4 |
106.98 |
|
WS-C3650-24TD |
10 ギガビットイーサネット SFP+ X 2、および 10 ギガビットイーサネット SFP+ X 2 またはギガビットイーサネット SFP X 4 |
54.0 |
60.8 |
63.0 |
60.35 |
WS-C3650-48TD |
73.3 |
90.9 |
93.9 |
89.40 |
|
WS-C3650-24PD |
61.1 |
68.3 |
70.1 |
67.75 |
|
WS-C3650-24PDM |
63.8 |
72.3 |
76.2 |
71.9 |
|
WS-C3650-48PD |
80.3 |
99.1 |
101.5 |
97.45 |
|
WS-C3650-48FD |
88.8 |
106.5 |
109.4 |
105.03 |
|
WS-C3650-8X24PD |
103 |
107.8 |
111.5 |
107.7 |
|
WS-C3650-12X48FD |
158.7 |
168.6 |
172.7 |
168 |
|
WS-C3650-48TQ |
10 ギガビットイーサネット SFP+ X 4、またはギガビットイーサネット SFP X 4 |
73.0 |
91.9 |
96.7 |
90.47 |
WS-C3650-48PQ |
86.4 |
103.4 |
107.4 |
102.10 |
|
WS-C3650-48FQ |
96.6 |
116.2 |
120.5 |
114.69 |
|
WS-C3650-48FQM |
74.1 |
89.2 |
95.8 |
88.4 |
|
WS-C3650-8X24UQ |
110.0 |
115.3 |
123.3 |
115.6 |
|
WS-C3650-12X48UQ |
170.4 |
179.9 |
186.6 |
179.7 |
|
WS-C3650-12X48UR |
10 ギガビットイーサネット SFP+ X 8、またはギガビットイーサネット SFP X 8 |
174.5 |
184.9 |
195.7 |
184.9 |
WS-C3650-12X48UZ |
40 ギガビットイーサネット X 2、Quad Small Form-Factor Pluggable+(QSFP+) |
162.4 |
173.7 |
184.0 |
173.6 |
安全規格と適合規格
表 13 に、Cisco Catalyst 3650 シリーズの安全性およびコンプライアンスに関する情報を示します。
表 13 Cisco Catalyst 3650 シリーズの安全性およびコンプライアンスに関する情報
シスコの制限付きライフタイム ハードウェア保証(拡張版)
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチには、E-LLW が付属します。この保証は、対応可能な場合に翌営業日の交換ハードウェア発送に応じ、90 日間の TAC によるサポート(1 日 8 時間、週 5 日間)を提供します。
シスコ ソフトウェアに適用される保証も含め、その正式な文言は、シスコ製品付属の Cisco Information Packet に記載されています。製品の使用前に、個々の製品に付属する保証条件をよくお読みください。
シスコは購入代金を払い戻すことにより一切の保証責任とさせて頂く権利を留保します。
保証条項の詳細については、https://www.cisco.com/jp/go/warranty を参照してください。表 14 に、E-LLW に関する情報を示します。
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチのライセンス
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチの全製品で、次の 3 つの機能セットを使用できます。
● LAN Base:エンタープライズ アクセス レイヤ 2 スイッチング機能
● IP Base:エンタープライズ アクセス レイヤ 3 スイッチング機能
● IP Services:アドバンスト エンタープライズ レイヤ 3 スイッチング(IPv4 および IPv6)機能
LAN Base 機能セットは、最大 255 VLAN までの包括的なレイヤ 2 機能を含む、高度インテリジェントサービスを提供します。IP Base 機能セットは、すべての LAN Base 機能に加え、4094 VLAN でエントリレベルのエンタープライズサービスを提供します。また、IP Base には、ワイヤレスコントローラ機能(モビリティエージェントとモビリティコントローラの役割、モビリティコントローラの役割に必要な追加のアクセスポイントライセンス)、ルータ経由でのアクセス、Smart Operations、FNF などのサポートも含まれています。IP Services 機能セットは、EIGRP、OSPF、BGP、PIM などの高度なレイヤ 3 機能、および OSPFv3 や EIGRPv6 などの IPv6 ルーティングを含む、完全なエンタープライズサービスを提供します。すべてのソフトウェア機能セットでは、高度なセキュリティおよび MQC ベースの QoS がサポートされています。
LAN Base 機能セット搭載の Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチは、LAN Base の他の Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチのみにスタックできます。IP Base および IP Services についても同様です。LAN Base のスイッチを IP Base や IP Services の機能セットと混在してスタックすることはできません。
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチのソフトウェア機能セットは、Cisco IOS ソフトウェアの CLI 経由で、使用(RTU)ベースのソフトウェア アップグレード プロセスを使用して透過的にアップグレードできます。ソフトウェア アクティベーションにより、Cisco IOS ソフトウェア機能セットが有効になります。Cisco IOS ソフトウェアは、ライセンスの種類に基づいて適切な機能セットを有効にします。ライセンスの種類を変更(アップグレード)すれば、別の機能セットを有効にすることができます。
Cisco Catalyst 3650 用アクセスポイントライセンス
Cisco Catalyst 3650 をモビリティ コントローラ モードで動作させるには、アクセスポイントライセンスが必要です。Cisco Catalyst 3650 をモビリティ エージェント モードで動作させる場合は、アクセスポイントライセンスは必要ありません。この機能は、IP Base 機能セットに含まれています。モビリティコントローラとして動作できる他のデバイスは、WLC 5760、WLC 5508、および WiSM2 ワイヤレスコントローラです。アクセスポイントライセンスは、2 台の 3650 スイッチ間、もしくは 3650 と 5760 コントローラ間(またはその逆)のみで移行可能です。
Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチのソフトウェアポリシー
Cisco Catalyst LAN Base および IP Base ソフトウェア機能セットをお持ちのお客様には、公開仕様、リリースノート、および業界標準に対するソフトウェアの適合性を維持するために、メンテナンスアップデートとバグ修正が提供されます。これはシスコまたはシスコの販売代理店から製品を購入されたエンドユーザが製品を継続的に所有または使用している期間、または製品の販売終了日から 1 年以内のどちらか短いほうの期間提供されます。IP Services ソフトウェアイメージのライセンスをお持ちのお客様がアップデートプログラムをダウンロードするには、Cisco Smart Net Total Care™ Service などのサービスサポート契約が必要です。このポリシーは、以前のあらゆる保証条件またはソフトウェア使用条件より優先され、予告なく変更される場合があります。
次世代 Cisco Catalyst 固定構成スイッチ向けのシスコおよびパートナーのサービス
シスコおよびシスコパートナーのカスタマイズされたサービスをご利用いただくことで、ボーダレス ネットワーク アーキテクチャにおける革新的でセキュアなインテリジェントエッジを実現できます。お客様のビジネス目標を理解することから始まる調査プロセスによって、次世代 Cisco Catalyst 固定構成スイッチをお客様のアーキテクチャに統合し、ネットワークサービスを組み込む作業を一貫して支援します。知識と先進の手法を共有することにより、お客様が新しい技術を効果的に導入、吸収、管理、および拡張できるように各段階でサポートいたします。お客様のビジネスニーズを満たし、高品質のネットワークパフォーマンスを維持しながら運用コストを抑えるように考案された一連の柔軟なサポートサービスからお選びいただけます(表 15 を参照)。
表 15 Cisco Catalyst 3650 シリーズ スイッチに利用できるテクニカルサービス
表 16 に、Cisco Catalyst 3650 シリーズの発注情報を示します。購入方法については、「購入案内」(https://www.cisco.com/web/JP/product/how_to_order.html)を参照してください。
表 16 Cisco Catalyst 3650 シリーズの発注情報
Cisco Catalyst 3650 シリーズは、さまざまなオプティカルモジュールをサポートしています。サポートされている光ファイバのリストは定期的に更新されます。SFP の最新の互換性情報については、https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/interfaces-modules/transceiver-modules/products-device-support-tables-list.html に掲載されている対応表を参照してください。
お客様の目標達成を支援するファイナンス
Cisco Capital® ファイナンス プログラムは、目標を達成して競争力を維持するために必要なテクノロジーのご購入をお手伝いします。企業の資本支出(CapEx)を削減するのに役立ち、成長を加速させます。これにより投資額と投資収益率を最適化できます。Cisco Capital ファイナンス プログラムにより、ハードウェア、ソフトウェア、サービス、および補完的なサードパーティ製機器を柔軟に購入することができます。支払いが統一されるため、予想外の支払いが発生することもありません。Cisco Capital は 100 か国以上でご利用いただけます。詳細はこちらをご覧ください。