データ シートCisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E:高度なキャンパス アクセスおよびアグリゲーションを実現するスーパーバイザ エンジン概要Cisco® Catalyst® 4500E Supervisor Engine 8L-E(図 1)は、エンタープライズクラスのキャンパス アクセスと、費用対効率の高いアグリゲーションを実現するスーパーバイザ エンジンです。E シリーズ シャーシでシステムあたり最大 560 Gbps の容量を提供できるように設計されています。Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E は、スロットあたり 48 Gbps のパフォーマンスと、Flexible NetFlow(FnF)、統合 Wireshark、TrustSec、MACSec セキュリティなど、クラス最高レベルの機能、および総所有コスト(TCO)の削減と業界トップクラスの投資保護を実現する APIC-EM オーケストレーションを提供します。これらの機能のほか、このスーパーバイザ エンジンには、SFP/SFP+ アップリンク X 4 と、最大 240 ギガビット イーサネットの Power over Ethernet(PoE)、PoE Plus(PoEP)、および Cisco Universal PoE(UPoE)ポートが備えられており、Cisco Catalyst ファミリにおける代表的な小規模向けシスコ アクセス スーパーバイザ エンジンとなっています。Supervisor Engine 8L-E は、費用対効果の高いアグリゲーションの導入環境を念頭に置いて構築されており、エンタープライズクラスの集約機能を持つ高密度のギガビット イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット ファイバの導入が可能になります。Supervisor Engine 8L-E は、大規模企業、公的機関、中規模企業、およびコマーシャル企業での基幹業務アプリケーションにおけるユーザ エクスペリエンスの向上を促進します。 ボーダレス ネットワークでのシスコのリーダーシップは、重要な機能(Cisco TrustSec®、Cisco MultiGig、Flexible NetFlow、Cisco EnergyWise®、Cisco UPoE)と、Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E のその他多くの機能拡張によって一層強化されます。既存のほとんどの Cisco Catalyst 4500E ラインカード、および電源装置との下位互換性と上位互換性があり、業界トップクラスの投資保護を実現するアーキテクチャとあわせて、より確実な顧客満足度が得られます。Cisco Catalyst Supervisor Engine 8L-E は Cisco Catalyst 4500 E シリーズのシャーシでサポートされます。 Supervisor Engine 8L-E は、次のような重要な革新的機能を備えています。
図 1. Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E
Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E の機能概要Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E は、広く普及している Cisco Catalyst 4500 Supervisor Engine 製品ラインを基盤とし、前モデルをさらに強化した設計となっています。スロットあたり 48 Gbps のノンブロッキング通信と、アプリケーションの可視性を最適化する Flexible NetFlow を提供します。また、エンタープライズ クラスの Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E は次の特長を備えています。
表 1 に、Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E のパフォーマンスとスケーラビリティをまとめて示します。 表 1. Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E のパフォーマンスおよびスケーラビリティの機能
インフラストラクチャ サービスによる継続的なイノベーションモジュール型のオープン アプリケーション プラットフォーム、Cisco IOS XE ソフトウェアCisco IOS XE ソフトウェアは、Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E 向けの、オープン サービス プラットフォームとして機能するソフトウェア オペレーティング システムです。シスコは、次世代のスイッチング ハードウェアをサポートするとともに、ボーダレス ネットワーク サービスの提供に適した柔軟なアーキテクチャを実現できるように、Cisco IOS ソフトウェアを継続的に進化させています。Cisco IOS XE ソフトウェアには次のような利点があります。
クラス最高水準の復元力Cisco Catalyst 4500E シリーズは、中断のないハードウェア スイッチングによって高度なノンストップ コミュニケーションを実現できるように設計されています。さらに、Cisco IOS XE ソフトウェアを使用することで、クラス最高水準の復元力がもたらす利点をさまざまな方法で活用できます。 Cisco Catalyst 4507R+E、4507R-E rev2 シャーシは、冗長構成の電源装置、ファン、クロック モジュールに加え、Supervisor Engine 8L-E を使用した 1 + 1 スーパーバイザ エンジン冗長構成をサポートします。プライマリ スーパーバイザ エンジンはアクティブになり、通常のシステム運用を担当します。セカンダリ スーパーバイザ エンジンはスタンバイの役割を果たし、プライマリ スーパーバイザ エンジンの動作を監視します。Catalyst 4500E の復元機能が、ビジネスおよび収益上の損失を招くおそれのあるネットワークの停止を防止します。 Supervisor Engine 8L-E を 2 台搭載した冗長構成の Cisco Catalyst 4500E シリーズ システムを使用している場合は、ISSU により、ネットワークの切断なしに、あるいは最小限の切断時間(200 ミリ秒未満)で、完全な Cisco IOS ソフトウェア イメージのアップグレードまたはダウングレードを実行できます。 設定およびその他の制御情報は 2 つのスーパーバイザ間で完全に同期されるので、プライマリ スーパーバイザに障害が発生しても、スタンバイ スーパーバイザに即座にフェールオーバーされます。 ISSU は管理が簡単なうえ、レイヤ 2 またはレイヤ 3 環境におけるネットワークの信頼性と可用性を大幅に向上させます。NSF/SSO および ISSU は、Voice over IP(VoIP)や仮想デスクトップ インフラストラクチャ(VDI)環境など、ビジネス上の重要なアプリケーションに不可欠な機能です。 Supervisor Engine 8L-E には、アップリンクにも復元機能が組み込まれています。図 2 に、Supervisor Engine 8L-E のアップリンク オプションを示します。 図 2. スーパーバイザ エンジンを 2 台使用した場合の Supervisor Engine 8L-E のハイアベイラビリティとアップリンクのオプション Cisco Virtual Switching System(VSS)任意の 2 台の Cisco Catalyst 4500E シリーズ スイッチとこのスーパーバイザ エンジンを組み合わせて、1 つの VSS を構築できます。2 台のスイッチは、仮想スイッチ リンク(VSL)と呼ばれている 10/1 ギガビット イーサネット リンクで接続されます。これらのリンクは光ファイバおよび銅線接続に対応しています。VSS が構築されると、1 つの仮想 Cisco Catalyst スイッチとして機能し、450 Mpps のパフォーマンスを実現する、最大 1 テラビットの総帯域幅を提供します。VSS を使用して導入したシステムでは、1 Gbps が最大 480 ポート、10 Gbps が最大 124 ポートまでサポートされます。Cisco Catalyst 4500E の Cisco VSS には、主に次のような利点があります。
自動化による運用のシンプル化キャンパス スイッチングは企業の需要の増大に応じて拡張を続けており、それにともない新しい革新的なテクノロジーを簡単に導入、管理できる機能が必要とされています。この課題に対処するとともに、事前対応型の管理やそれによる計画外のネットワーク ダウンタイムの軽減によって業務を効率化するためには、運用を簡素化することが重要です。 Cisco Catalyst Supervisor Engine 8L-E は、運用のシンプル化を実現する次のような豊富な機能セットを備えています。
Cisco TrustSec による包括的なセキュリティCisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E をキャンパス スイッチング環境へ透過的に統合して、Cisco TrustSec に基づく包括的なセキュリティ ソリューションを実現することができます。Cisco Catalyst Supervisor Engine 8L-E は次の機能をサポートすることで、Cisco TrustSec アーキテクチャの基本要素としての役割を果たします。
Flexible NetFlow によるアプリケーションの可視性の最適化Cisco IOS の Flexible NetFlow は、柔軟性と拡張性が強化された次世代のフロー監視テクノロジーです。ネットワーク インフラストラクチャ リソースの最適化や、運用コストの削減、容量計画とセキュリティ インシデント検出の改善に役立ちます。Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E は、128,000 の Flexible NetFlow エントリに対応できます。専用に開発された特定用途集積回路(ASIC)を搭載する Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E は、高い柔軟性と、レイヤ 2(MAC、VLAN)からレイヤ 4(TCP、UDP フラグなど)に及ぶフローの包括的な可視性を実現します。 Flexible NetFlow によって収集されたフロー データは、外部コレクタにエクスポートして分析やレポートに使用したり、EEM で追跡したりできます。Cisco Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E では、カスタマイズ可能で強力なオンボックスのイベント関連付け機能と EEM によるポリシー アクションを実行できます。そのため、事前設定した条件が満たされた場合に、カスタマイズされたイベント アラームやポリシー アクションがトリガーされます。外部装置が不要なため、既存のインフラストラクチャでトラフィックの監視が可能になり、大規模な IP ネットワークでも経済的にトラフィックの分析を実行できます。 Cisco Flexible NetFlow の詳細については、http://www.cisco.com/en/US/prod/collateral/iosswrel/ps6537/ps6555/ps6601/ps6965/product_data_sheet0900aecd804b590b.html [英語] を参照してください。 シャーシおよびラインカードのサポートによる投資保護E シリーズ ラインカードが搭載されている既存の Cisco Catalyst 4500E シャーシは、スーパーバイザ エンジンをアップグレードするだけで、Supervisor Engine 8L-E の新しい機能を全ポートで活用できるようになります。ただし、スロットあたり 48 Gbps という拡張されたスイッチング容量を利用するためには、Cisco Catalyst 4500E シリーズ シャーシ(R+E シャーシを含む)と、対応する新しい E シリーズ ラインカードが必要です。E シリーズ シャーシでは、Cisco Catalyst 4500E シリーズ ラインカードと従来のラインカードを混在させて使用することができ、どちらの種類のラインカードでもパフォーマンスの低下は発生しません。表 3 に、Cisco Catalyst 4500E シリーズ シャーシでのスーパーバイザ エンジンとラインカードのスロット割り当てオプションを示します。 表 3. Cisco Catalyst 4500E シャーシのスロット割り当てオプション
表 4 は、Supervisor Engine 8L-E のパフォーマンスをシャーシ別に示したものです。 表 4. 各シャーシにおける Cisco Catalyst 4500 Supervisor Engine 8L-E のパフォーマンス IPv6 のサポートIP アドレス空間の拡大には IPv6 が不可欠です。官公庁や企業など世界のさまざまな組織で IPv6 への対応が求められています。Cisco Catalyst 4500 Supervisor Engine 8L-E は、IPv6 のユニキャストおよびマルチキャスト転送をハードウェアでサポートし、110 Mpps の最大回線レートでの転送が可能です。Supervisor Engine 8L-E は、IPv4 と IPv6 のルート間で、ハードウェア テーブル リソースを効率よく動的に割り当てるため、IPv4 から IPv6 への最適な移行が可能になります。Supervisor Engine 8L-E は、IPv6 でのマルチキャスト リスナー検出(MLD)スヌーピングをサポートし、スイッチがマルチキャスト グループに動的にホストを追加したり、グループからホストを削除したりすることで、パフォーマンスが向上し、ネットワーク トラフィックが削減されます。 表 5 に、Supervisor Engine 8L-E の IPv6 機能を示します。 表 5. Supervisor Engine 8L-E の IPv6 機能の概要
Easy Virtual Network(EVN)による簡素化されたスケーラブルなネットワーク仮想化企業ネットワークは、さまざまな閉じたユーザグループ、規制、安全な IT アプリケーションなどのための複数の論理的なオーバーレイ ネットワークを構築するために、単一の基盤インフラストラクチャを使用します。キャンパスでは、このようなネットワークのセグメント化に関する課題を解決するために、従来のマルチ VRF ソリューションが幅広く適用、導入されています。Cisco Catalyst 4500E シリーズ プラットフォームでは、仮想ネットワークの運用が簡素化され、シスコ キャンパスのエンドツーエンドの Easy Virtual Network(EVN)テクノロジーにより拡張性が高められます(図 3 を参照)。 図 2. Cisco EVN によるキャンパス ネットワーク仮想化のシンプル化 Cisco EVN は、従来のマルチ VRF テクノロジーを超える多数の長所を備えた後継ソリューションです。たとえば、次のような機能があります。
業界規格サポートされる Cisco Catalyst 4500E シリーズ ラインカードおよびモジュール
サポートされる着脱可能モジュール各種オプティカル モジュールの詳細、および各モジュールの最小要件となる Cisco IOS ソフトウェア リリースについては、http://www.cisco.com/cisco/web/portal/support/docs_listing.html?cid=278426759&locale=ja_JP&itag=prod_comp_infos_list を参照してください。 ソフトウェア要件Cisco Catalyst 4500E シリーズ Supervisor Engine 8L-E は、Cisco IOS ソフトウェアのみでサポートされ、Cisco Catalyst オペレーティング システム ソフトウェアではサポートされません。最小要件の Cisco IOS XE ソフトウェア リリースは、3.8.1 です。 環境条件
重量、電力、MTBF 情報重量:2.94 kg(6.04 ポンド) アクティブ スーパーバイザの電力 = 240 W スタンバイ スーパーバイザの電力 = 120 W この数値は動作時の実際の消費電力ではありません。施設の電力や冷却能力を計画する際に推奨される最大値です。通常の消費電力は、ここに示す最大値よりも約 20 % 低い値となります。 MTBF = 491,750 時間 適合標準規格表 6 に適合標準規格の情報、表 7 に発注情報を示します。 表 6. Cisco Catalyst 4500 Supervisor Engine 8L-E の適合標準規格
表 7. 発注情報 ライセンスSupervisor Engine 8L-E を搭載する Cisco Catalyst 4500E プラットフォームでは、ソフトウェア アクティベーション ライセンスを使用できます。各 Supervisor Engine 8L-E には、すべての機能セット(LAN Base、IP Base、および Enterprise Services)を含むユニバーサル イメージが付属しています。機能のレベルは、適用されるライセンスによって決定されます。
シスコ ソフトウェア ライセンスの詳細については、http://www.cisco.com/go/sa/ [英語] を参照してください。
シスコの制限付きライフタイム ハードウェア保証シスコの制限付きライフタイム ハードウェア保証(LLW)には、購入したエンド ユーザが製品を所有している限り、10 日間のアドバンス ハードウェア リプレースメントが含まれます。表 8 に、シスコの制限付きライフタイム ハードウェア保証の内容を示します。 シスコのソフトウェアに適用される保証を含めた正式な保証条件は、ご購入のシスコ製品に付属する『Cisco Information Packet』に記載されています。製品の使用前に、個々の製品に付属する保証条件をよくお読みください。 保証条項の詳細については、http://www.cisco.com/go/warranty/ [英語] を参照してください。 表 8. 制限付きライフタイム ハードウェア保証1 シスコは、一切の保証責任として購入代金を払い戻す権利を留保します。 デバイス保証にシスコ テクニカル サービス契約を加えると、Cisco TAC へのアクセス、重要なビジネス ニーズに合ったさまざまなハードウェア交換オプション、ライセンス対象の Cisco IOS ソフトウェアのアップデート、Cisco.com の広範なナレッジ ベースとツールへの登録アクセスなど、保証以外にも多くのメリットが得られます。お客様のビジネス ニーズにお応えし、高品質のネットワーク パフォーマンスも維持しながら、さらに運用コストを抑えるように考案された柔軟なサポート サービスをご用意しています表 9 に、シスコのテクニカル サービスの特長とメリットを示します。 シスコのテクニカル サービスについては、http://www.cisco.com/jp/go/tss/ を参照してください。 表 9. Cisco Catalyst 4500-E シリーズ スイッチのシスコ テクニカル サービス 1 シスコ オペレーティング システムのアップデートには、ライセンス付機能セット内のメンテナンス リリース、マイナー アップデート、およびメジャー アップデートが含まれます。 2 アドバンス ハードウェア リプレースメントは、さまざまなサービス レベルの組み合わせとして提供されます。たとえば、8 x 5 x NBD は、週 5 日間(対象地域内の一般的な営業日)、一般的な 8 時間の営業時間に、NBD の配送を予定して発送が開始されることを意味します。NBD に対応できない場合は、同日発送が実施されます。制約事項については、各サービスの詳細な説明をお読みください。 シスコとパートナーによるサービスシスコおよびパートナー各社が提供するカスタマイズされたサービスを利用することで、ボーダレス ネットワーク アーキテクチャにおける革新的かつセキュアなインテリジェント エッジを実現できます。シスコはまずお客様のビジネス目標を理解することから始め、次世代の Cisco Catalyst 4500-E スイッチをお客様のアーキテクチャに統合し、ネットワーク サービスをそのプラットフォームに組み込む作業を一貫して支援します。知識と先進の手法を共有することにより、お客様が新しいテクノロジーを効果的に導入、吸収、管理、および拡張できるように各段階でサポートいたします。 シスコのサービスの詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/services/ を参照してください。 Cisco Capital目標達成を支援する融資Cisco Capital ®は、お客様が目標の達成と競争力の維持に必要なテクノロジーを導入できるよう支援します。お客様の CapEx を削減し、成長を加速させ、投資金額と ROI を最適化します。Cisco Capital ファイナンス プログラムにより、ハードウェア、ソフトウェア、サービス、および補完的なサードパーティ製機器を柔軟に購入することができます。支払いが統一されるため、予想外の支払いが発生することもありません。Cisco Capitalは 100 ヵ国以上でサービスを利用できます。 詳細はこちら |
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