データ シートCisco Catalyst 4500E シリーズ Power over Ethernet 機能および電源装置Cisco Catalyst 4500E シリーズ プラットフォームの Power over EthernetCisco® Catalyst® 4500E シリーズ プラットフォームは、ラインカード、電源装置、アクセサリにより、フル搭載の Cisco Catalyst 4500E シリーズ スイッチの各ポートに 15.4 W の電力を同時に供給できます。「Power over Ethernet(PoE)」、「インライン パワー」、「音声用」という電源装置やラインカードはすべて同じものを指しており、シスコの先行標準 PoE、802.3af 準拠 PoE、802.3at 準拠 PoEP(30 W)、Universal POEP(UPOE)(60 W)の 4 バージョンがあります。Cisco Catalyst 4500 シリーズのすべてのシャーシおよび PoE 電源装置は、Cisco 先行標準 PoE、802.3af 標準 PoE、および 802.3at 準拠の PoEP をサポートしており、既存のシスコ受電装置との下位互換性が確保されています。PoEP は Cisco Catalyst 4500E シリーズ プラットフォームの標準となっています。UPOE には、Cisco Catalyst 4500E シリーズのシャーシが必要です。 Cisco Catalyst 4500 シリーズのすべての PoE ラインカードでは、IEEE またはシスコ先行標準の受電装置と、電力供給を受けないネットワーク カード(NIC)とを識別できるため、該当する装置が接続されている場合にのみ電力が供給されます。そのためシスコ PoE ネットワークを活用することで、管理者は安全に展開できて管理しやすい、安定したネットワークを実装できます。 PoE(P)PoE は、IEEE 802.3 af 準拠またはシスコ先行標準の受電装置が PoE ラインカード ポートに接続されたときに、最大 15.4 W の電力を標準のカテゴリ 3(以上)の Unshielded Twisted-Pair(UTP; シールドなしツイストペア)ケーブル経由で 100 m 先まで供給する機能です。IP 電話、ワイヤレス ベース ステーション、ビデオ カメラ、その他の IEEE 標準準拠の装置は、壁面コンセントを必要とせずに Cisco Catalyst 4500 シリーズ PoE ラインカードから供給される電力を使用できます。この機能により、ネットワーク管理者は電力を一元管理することができ、受電装置を設置する可能性のある天井など手の届きにくい場所にコンセントを取り付ける必要がなくなります。また、スイッチが UPS(無停電電源装置)システムに接続されていれば、ネットワーク管理者は停電が発生してもネットワークの可用性を確保できます。IEEE 802.3at 準拠の PoEP は、PoE 機能を拡張して、最大 30 W の電力をカテゴリ 5e(以上)の UTP ケーブル経由で 100 m 先まで供給します。 UPOEUniversal POEP は、PoEP(802.3at)標準を拡張し、最大 60 W の受電装置に対してカテゴリ 5e のシングル ケーブルによる接続を可能にしました。標準の PoEP は、イーサネット ケーブルに 2 ツイスト ペア(4 本中)のみを使用します。UPOE は、4 本すべてのツイスト ペアを使用してポートに 60 W を給電します。UPOE は、標準の PoE を上回る給電能力を実現することで、PoE のメリットを、仮想デスクトップ ディスプレイ、ワークグループ スイッチ、物理アクセス コントローラなどの次世代型電源を使用したワークスペース デバイスに広げました。Cisco Catalyst 4500E シリーズ UPOE ラインカードは、すべて標準 PoE およびシスコ先行標準 PoE をサポートしています。UPOE デバイスの導入には、カテゴリ 5e(またはそれ以上)のシールドなしツイストペア(UTP)ケーブルの使用を推奨します。 Cisco Catalyst 4500E シリーズでの PoE の展開Cisco Catalyst 4500E シリーズ プラットフォームでは、PoE を容易に展開できます。Cisco Catalyst 4500 シリーズのすべての PoE ラインカードは、接続されているすべての受電装置を自動的に検出して電力を供給します。また、Cisco Catalyst 4500 シリーズでは IEEE 802.3af 電力分類オプションをサポートしているため、未使用のポート電力を他のデバイスが使用できるようにシステムの電力バジェットに戻します。Cisco Discovery Protocol をサポートする シスコの電源装置では、バジェット内の電力をさらに細かく制御できます。 Cisco Catalyst 4500E シリーズには、データ専用の構成の AC または DC 環境における小規模から大規模な展開や、PoE、PoEP、および UPOE 構成でのポートあたり最大 60 W のスケーラビリティなど、複数の展開シナリオが可能な内部電源装置と外部電源装置が用意されています。 Cisco Catalyst E シリーズ シャーシでは、電源装置のフォーム ファクタが全モデルで共通しています。Cisco Catalyst 4500 シリーズの各シャーシは、PoE をサポートすると同時に、1 + 1 の電源冗長性を確保できる設計になっています。Cisco Catalyst 4500 シリーズは、電源のほかにも、1 + 1 の冗長スーパバイザ エンジン(Cisco Catalyst 4507R+E/4507R-E および Cisco Catalyst 4510R+E/4510R-E モデルのみ)とソフトウェアベースのフォールト トレランス機能を備えています。ハードウェアとソフトウェア両方で復元力を組み合わせることで、ネットワークのダウンタイムを最小限に抑え、従業員の生産性を向上し、収益性を高め、確実にビジネスの成功をもたらします。 表 1 に、IEEE 802.3af 電源分類の概要を示します。 表 1 IEEE 802.3af 電源分類の概要(スイッチ ポートでの測定値)
シスコ先行標準 PoE、802.3af 準拠の PoE、および 802.3at 準拠の PoE の比較電力という観点から見ると、シスコ先行標準、802.3af 準拠、および 802.3at 準拠のラインカードには、いくつかの重要な違いがあります。これらの違いは、シスコ先行標準のインライン パワー ラインカード、802.3 af 準拠のラインカード、および 802.3at 準拠のラインカードによってサポートされる PoE デバイスの合計数を比較するとよくわかります(表 2)。 表 2 IEEE 802.3af 準拠のラインカードによる 1 + 1 モードの電源装置を使用した場合にサポートされる受電装置の数
Cisco Catalyst 4500E シリーズ電源オプション:AC および DCCisco Catalyst 4500E シリーズはさまざまな電源装置やアクセサリを通じて、企業やサービス プロバイダーのお客様の多種多様なニーズに対応します。Cisco Catalyst 4500 E シリーズの電源装置はすべて、通常数百 W を必要とするようなデータ専用構成に使用できます。PoE 電力のサポートにはいくつかのオプションがあります。 Cisco Catalyst 4500E シリーズでは内蔵の電源装置による AC 電力供給が可能で、オプションとして 1000 W(データ専用)、1400 W(データ専用)、1300 W(データおよび PoE)、2800 W(データおよび PoE)、4200 W(データおよび PoE)、6000 W(データおよび PoE)があります。必要な電力が 5500 W 以下の場合は、4200 W の電源装置で 5500 W の電力を供給し、電源装置または電源サブユニットが故障してもシャーシへの電源供給が途切れないようにできます。Cisco Catalyst 4500 AC 電源装置は、すべて単相、100 V AC 〜 240 V AC で動作します。 Cisco Catalyst 4500E シリーズには、サービス プロバイダーのセントラル オフィス用のデータ専用の構成向けに最適化された DC 電源オプション(製品番号 PWR-C45-1400DC)と、高出力 PoE 構成に使用する DC 電源オプション(PWR-C45-1400DC-P)という 2 つの DC 電源オプションがあります。すべての DC 電源装置は、-44 V DC 〜 -72 V DC で動作するよう設計されています。 Cisco Catalyst 4500E シリーズ サービス プロバイダー DC 電源装置トリプル入力 1400 W DC 電源装置は、サービス プロバイダーのセントラル オフィスへの導入向けに最適化されています。サービス プロバイダーの DC 電源装置には複数入力が可能なので、セントラル オフィスの技術者は、使用するアプリケーションのニーズを満たすように出力電力をカスタマイズできます。セントラル オフィスへの導入の多くは、サービス プロバイダーの電源装置で利用可能な 1400 W のごく一部のみを必要とします。低電流入力であれば、技術者が電源を小容量のヒューズやブレーカーに接続できます。サービス プロバイダーの電源装置では、Cisco Catalyst 3 スロット シャーシを1 つの 15 A 回路を使って展開できます。同様に、Cisco Catalyst 10 スロット シャーシの展開に、ラックの配線変更が必要となる 60 A の代わりに、1 つの 15 A と 2 つの 20 A の回路を使用することもできます(表 3)。 表 3 トリプル入力 1400 W DC 電源装置の入力モード
Cisco Catalyst 4500E シリーズ デュアル入力 AC PoE 電源装置6000 W ACV および 4200 W ACV の電源装置は従来のコンバイン モードの電源動作を拡張し、コンバイン モードによる高い電源復元力を特長としています。各電源装置には、より小型の電源装置(サブユニット)が 2 台内蔵されています。コンバイン モードによる電源復元力では、システムは 4 台の電源サブユニットのうち 3 台分の電力で稼働します。200 V AC を使用する場合、この機能によって、1 つの入力電力またはサブユニット コンポーネントに障害が発生してもスイッチが保護され、確実に最大電力が使用可能になります (表 4 〜 7 を参照)。 6000 W AC 電源表 4 デュアル入力 6000 W AC 電源の入力モード(単独電源)
表 5 コンバイン モードによる電源復元力での合計出力電力
6000 W AC 電源は、実消費電力の監視機能も備えています。 4200 W AC 電源表 6 デュアル入力 4200 W AC 電源の入力モード(単独電源)
表 7 コンバイン モードによる電源復元力での合計出力電力
Cisco Catalyst 4500E シリーズ電源装置Cisco Catalyst 4500 シリーズは、AC または DC を問わずどのような展開シナリオでも、データ、音声、およびビデオ アプリケーションに関するお客様の電力ニーズに応える電源および外部電源装置を備えています(図 1)。 機能Cisco Catalyst 4500E シリーズ電源装置の仕様の詳細については、表 8 〜 10 を参照してください。 表 8 Cisco Catalyst 4500E シリーズ電源装置の仕様(データ専用電源)
表 9 Cisco Catalyst 4500E シリーズ電源装置の仕様(データおよび音声)
表 10 Cisco Catalyst 4500E シリーズの仕様
電力および MTBF 情報表 11 に、電源装置ごとの MTBF 値を示します。 表 11 MTBF 値
発注情報シスコ製品の購入方法については、シスコの「購入案内」のページまたは表 12 〜 14 を参照してください。 表 12 Cisco Catalyst 4500 電源装置の発注情報
表 13 Cisco Catalyst 4500 シリーズ電源コード オプション(データ専用)
表 14 Cisco Catalyst 4500 シリーズ電源コード オプション(データおよび音声)
* 1300-WACV および 1400-WAC の電源装置には、2800-WAC の電源装置の電源コードを使用できます。 シスコ制限付きライフタイム ハードウェア保証シスコ制限付きライフタイム ハードウェア保証(LLW)には、購入されたエンド ユーザが製品を所有している限り、10 日間のアドバンス ハードウェア交換が含まれます。表 15 に、制限付きライフタイム ハードウェア保証の詳細をまとめました。 シスコのソフトウェアに適用される保証を含む正式な保証条件は、ご購入のシスコ製品に付属する『Cisco Information Packet』に記載されています。製品の使用前に、個々の製品に付属する保証条件をよくお読みください。 保証条項の詳細については、http://www.cisco.com/go/warranty/ [英語] を参照してください。 デバイス保証にシスコ テクニカル サービス契約を加えると、Cisco Technical Assistance Center(TAC)へのアクセス、重要なビジネス ニーズに合ったさまざまなハードウェア交換オプション、ライセンス対象の Cisco IOS ソフトウェアのアップデート、Cisco.com の広範なナレッジ ベースとツールへの登録アクセスなど、保証以外にも多くのメリットが得られます。表 16 に、シスコ テクニカル サービスのメリットと機能を示します。 シスコのテクニカル サービスの詳細については、http://www.cisco.com/go/services/ [英語] を参照してください。 表 15 制限付きライフタイム ハードウェア保証
1 シスコは、一切の保証責任として購入代金を払い戻す権利を留保します。 シスコとパートナーによるサービスシスコおよびパートナー各社が提供するカスタマイズされたサービスを利用することで、ボーダレス ネットワーク アーキテクチャにおける革新的かつセキュアなインテリジェント エッジを実現できます。シスコはまずお客様のビジネス目標を理解することから始め、次世代の Cisco Catalyst 4500-E スイッチをお客様のアーキテクチャに統合し、ネットワーク サービスをそのプラットフォームに組み込む作業を一貫して支援します。知識と先進の手法を共有することにより、お客様が新しいテクノロジーを正しく展開、吸収、管理、および拡張できるように各段階でサポートします。お客様のビジネス ニーズを満たし、高品質のネットワーク パフォーマンスを維持しながら運用コストを抑えるように考案された一連の柔軟なサポート サービスが用意されています。表 16 に、Cisco Catalyst 4500-E シリーズ スイッチで利用できるシスコのテクニカル サービスを示します。 シスコのサービスの詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/services/ を参照してください。 表 16 Cisco Catalyst 4500-E シリーズ スイッチのシスコ テクニカル サービス
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