データ シート
Cisco Edge 300 シリーズ
製品概要
Cisco® Edge 300 シリーズ(図 1)は、リッチ メディアに対応したネットワーク接続環境を提供する、次世代のコネクテッド ルームの導入をお考えの企業に最適なオールインワンのアクセス プラットフォームです。イーサネット LAN アクセス、ワイヤレス LAN アクセス、リッチ メディア、アプリケーション コンピューティングなど、デジタル コネクテッド ルームの実現に必要なコンポーネントをすべて統合します。オープンなアプリケーション プラットフォームなので、アプリケーション パートナーやサービス プロバイダーはプラットフォームをカスタマイズして業種別ソリューションを開発できます。PC と複数のアクセス デバイスで構成された従来の環境と比べ、Cisco Edge 300 は総所有コストを大幅に削減します。
図 1 Cisco Edge 300 シリーズ
特長と利点
Cisco Edge 300 シリーズの主な特長:
- 有線 LAN、ワイヤレス アクセス ポイント、リッチ メディア(HDMI、音声)、USB、Bluetooth、コンピューティングの機能をすべて統合したオールインワンの接続(図 2)
- ハードウェア デコーディングによる高解像度のビデオ
- ワイヤレス アクセスのセキュリティ認証
- Cisco Smart Operation によるプラグアンドプレイのプロビジョニング
- Web ベースの設定と管理
- アプリケーション開発パートナーやサービス プロバイダーによる業種別アプリケーションの開発やホストを促進する、オープンな Linux 環境
- コンパクト、ファンレスで、消費電力を抑えた設計
Cisco Edge 300 シリーズの主な利点:
- コネクテッド ルームの実装環境を単一のデバイスに統合し、簡素化を実現
- ハードウェアとソフトウェアのコスト、ライセンス、サポート契約、電力料金を節減
- 実装するデバイス数を減らし、プラグアンドプレイのプロビジョニングとアップグレードを可能にすることで、ユーザの管理作業を簡素化
- 業種固有のアプリケーション要件に合わせてカスタマイズ可能
コネクテッド ルーム環境の統合
今日、世界中の組織では生産性、コミュニケーション、コラボレーションの向上を促進するために、IT インフラストラクチャの刷新が進められています。このような取り組みの下で、学校の教室、医療機関の診療室、銀行の待合ロビー、小売店などのワークスペースやサービス環境が、新たなデジタル体験に対応したネットワークで接続されるようになっています。こうした「コネクテッド ルーム」を実現するためには、通常、次の要素が必要になります。
- PC と IP 電話機の LAN 接続
- ワイヤレス LAN 接続
- ビデオ(表示、会議)やオーディオなどのリッチ メディアのサポート
- 業種固有のデバイス(学校の場合は、USB、Bluetooth、HDMI、オーディオ端子を介して接続できる、インタラクティブなデジタル ホワイトボードなど)
- 業種固有のアプリケーション(学校の授業用アプリケーションや、銀行の支店窓口でのチケット システムなど。多くの場合、サービス エリアで実行されるが、コンテンツはクラウドで集中管理)
- 効率的なプロビジョニングと柔軟な管理
上記の要件を満たすためには、複数のデバイスの実装と管理が必要になります。導入場所が遠隔地に散らばっていて、高度な IT の専門知識がない場合、このような環境の運用コストは大きな負担となる場合があります。
Cisco Edge 300 シリーズは、ネットワーク、リッチ メディア インターフェイス、アプリケーション コンピューティングを、集中管理されたコンパクトなデバイスに統合し、簡素化されたコスト効率のよいソリューションを提供します(図 2)。次のような総所有コストの削減効果も得られます。
- 導入コスト(CapEx):必要なデバイス数の低減により、ハードウェアへの初期投資とハードウェア サポート契約のコストを削減。Linux オペレーティング システムによりソフトウェア コストも削減
- 運用コスト(OpEx):管理するデバイス数の低減、Cisco Smart Operation によるプラグアンドプレイのプロビジョニングとアップグレードにより、電力料金、現場への出張回数を削減
図 2 Cisco Edge 300 が実現するオールインワンの接続環境
オープンなアプリケーション環境による柔軟性と汎用性
Cisco Edge 300 シリーズが提供するコンピューティング能力と Linux ベースのアプリケーション開発環境は、業種固有のアプリケーションのホストに最適です。そのようなアプリケーションは通常、コンピューティング タスクをローカルで実行し、接続されたディスプレイにリッチ メディア コンテンツを出力する、負荷の軽いものになります。サービス プロバイダーやアプリケーション開発パートナーは、Cisco Edge 300 のコンピューティング能力、マルチメディア サポート、オープンな開発環境といった特長を活用して、Cisco Edge 300 シリーズ上で既存のアプリケーションを移植したり、特定の業種向けのソリューションに対応した新しいアプリケーションを開発したりできます。Cisco Edge 300 シリーズでサポートされる既存のアプリケーションの一部を表 1 に示します。
表 1 Cisco Edge 300 シリーズでサポートされるアプリケーション
Cisco Edge 300 シリーズには、表 2 に示す複数のモデルがあります。
表 2 Cisco Edge 300 シリーズのモデル
Cisco Edge 300 シリーズの製品仕様を表 3 に示します。
表 3 Cisco Edge 300 シリーズの製品仕様
サービスとサポート
シスコは、ネットワークの総所有コストを最小限に抑えられるよう、努力を続けています。シスコ製品を効率的に運用して高可用性を維持するとともに、最新のシステム ソフトウェアの利点を活用していただけるよう、豊富なテクニカル サポート サービスを用意しています。表 4 に示すサービスおよびサポート プログラムは、Cisco Desktop Switching Service and Support ソリューションの一環として提供され、直接シスコから、あるいは代理店を通じてご利用いただくことができます。
表 4 シスコのサービスおよびサポート プログラム
1 アドバンス ハードウェア リプレースメントは、さまざまなサービス レベルの組み合わせとして提供されます。たとえば、8 x 5 x NBD は、一般的な 8 時間の営業時間中に、週 5 日間(対象地域内の一般的な営業日)、翌営業日(NBD)の配送を予定して発送が開始されることを意味します。NBD に対応できない場合は、同日発送が提供されます。制約事項については、各サービスの詳細な説明をお読みください。
2 シスコ オペレーティング システムのアップデートには、ライセンス対象のフィーチャ セット内のメンテナンス リリース、マイナー アップデート、およびメジャー アップデートが含まれます。
発注情報
表 5 に発注情報を示します。
表 5 Cisco Edge 300 シリーズの発注情報