データ シートCisco Nexus 7000 シリーズ XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネット モジュール製品の概要Cisco Nexus® 7000 シリーズ XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネット モジュール(図 1)は、基幹業務向けの重要なイーサネット ネットワークのために設計された、スケーラビリティの高い高性能モジュールです。このモジュールは、より大きな Forwarding Information Base(FIB; 転送情報ベース)を持つ M1-XL フォワーディング エンジンを搭載しています。また、Twinax CX1 など、広範囲の Small Form Factor Pluggable Plus(SFP+)トランシーバもサポートしており、多様なタイプのネットワーキング環境での柔軟な展開が可能です。 Cisco Nexus 7000 シリーズ スイッチは、スケーラビリティの高い 10 ギガビット イーサネット ネットワークのために設計されたモジュール型のデータセンタークラスの製品ラインを構成しています。15 テラビット/秒(Tbps)を超える拡張が可能なファブリック アーキテクチャに基づいており、将来的には 40 Gbps および 100 Gbps イーサネット インターフェイスをサポートします。最高レベルの基幹業務向けの重要なネットワーク環境の要件に応えるように設計されているこのスイッチは、継続的なシステム運用と、仮想化された広範なサービスを実現します。Cisco Nexus 7000 シリーズは、実績のあるオペレーティング システムに基づいており、リアルタイムのシステム アップグレードと、きわめて高い管理性およびサービサビリティを実現する高度な機能を備えています。この革新的なユニファイド ファブリック設計は、IP、ストレージ、および Interprocess Communication(IPC; プロセス間通信)ネットワークを単一のイーサネット ファブリックで統合することを目的として構築されています。 機能と利点Cisco Nexus 7000 XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネット モジュールは、最高レベルのパフォーマンス環境と豊富な機能を必要とする環境において柔軟な展開とサポートを実現するために設計された数々の重要な機能を搭載しています。オプションの Scalable Feature ライセンスを購入すると拡張 XL モードで動作し、インターネット ピアリング環境などの大規模な展開に欠かせないフォワーディング テーブル全領域の使用が可能になります。この大型の FIB テーブルは、Virtual Routing and Forwarding(VRF)および Virtual Device Context(VDC; 仮想デバイス コンテキスト)と共に、インターネット向けの展開で使用する、インターネット ルート テーブル全領域の複数のコピーをサポートします。非 XL モードと XL モードのどちらでも動作可能なため、ハードウェア モジュールの変更やアップグレードの必要がなく、多様なタイプのネットワーキング環境に極めて柔軟に対応し、Total Cost of Ownership(TCO; 総所有コスト)を低く抑えます。32 ポート モジュールは、広範囲のトランシーバ モジュールをサポートしており、データセンター内のラック内またはラック間リンク向けの Twinax CX1 ケーブルから、データセンターやキャンパス環境向けのサイト間シングルモード ファイバを用いた長距離接続や、マルチモード ファイバを用いた中・短距離接続まで、さまざまな状況での展開が可能です。この 32 ポート モジュールのファブリック インターフェイスは両方向 80 Gbps の帯域幅を提供します。 Cisco Nexus 7000 I/O モジュールはすべて統合型のフォワーディング エンジンを搭載しています。Cisco Nexus 7000 32 ポート モジュールの M1-XL フォワーディング エンジンは、Cisco Nexus 7000 M1 シリーズ フォワーディング エンジンの一部です。M1-XL フォワーディング エンジンは M1 エンジンに基づいており、より大型の FIB テーブルとアクセス コントロール リスト(ACL)テーブルを組み込んでいます。このモジュールは既存の M1 モジュールすべてと完全な互換性を持ち、一貫した機能を提供します。表 1 に Cisco Nexus 7000 XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネット モジュールの非 XL モードおよび XL モードでの動作性能仕様を示します。 表 1 非 XL および XL モードでの動作性能仕様
* 実際の上限はプレフィクスの分布によって異なります 各 M1-XL フォワーディング エンジンの全ポートの転送能力は、レイヤ 2 およびレイヤ 3 IPv4 ユニキャスト フォワーディングで最大 60 Mpps(Mpps = 100 万パケット/秒)、IPv6 ユニキャスト フォワーディングで最大 30 Mpps です。各モジュールに組み込まれたフォワーディング エンジンを装備した分散アーキテクチャにより、シャーシのフォワーディング パフォーマンスは、使用する I/O モジュールの数に比例して拡張されます。18 スロット シャーシに XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネット モジュール 16 個を取り付けると、最大 960 Gpps の IPv4 ユニキャスト フォワーディングが可能です。マルチキャスト フォワーディング機能は、出力レプリケーションを実行する I/O モジュールに組み込まれています。 また、M1-XL フォワーディング エンジンは ACL フィルタリング、マーキング、レート制限、および NetFlow の機能も備えており、パフォーマンスを低下させることなくこれらの機能を実行できます。強力な ACL 機能によってサポートされるエントリ数は非 XL モードで 1 モジュールあたり最大 64K、XL モードで最大 128K となっており、これらのエントリは、レイヤ 2、3、4 の各フィールドに加えて新しい Cisco® メタデータ フィールドにも対応しているため、セキュリティ グループ タグ(SGT)の使用が可能です。 Cisco Nexus 7000 XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネット モジュールは、ハードウェアに内蔵された Cisco TrustSec™ テクノロジーのサポート機能によって優れたセキュリティを提供します。そのセキュリティには、ラインレートでのデータ機密性、データ整合性、および Security Group Tag(SGT; セキュリティ グループ タグ)の ACL 処理などが含まれます。データの機密性と整合性は、IEEE MAC Security 規格(IEEE 802.1AE(MACsec))に準拠しています。モジュール上の 32 個のポートはすべて、128 ビット キーを使用した Advanced Encryption Standard(AES; 高度暗号化規格)をサポートしています。新しいセキュリティ ACL は、SGT を伝達できる Cisco メタデータ ヘッダーのハードウェア サポートによって機能拡張されています。Security Group ACL(SGACL; セキュリティ グループ ACL)は、SGT 情報を使用することにより、ハードウェアに基づいてセキュリティ ポリシーを適用します。これにより、IP アドレスへの依存性が解消されるため、スケーラビリティが向上し、管理が簡素化されます。 XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネット モジュールは、データをファブリックに渡す前に、仮想出力キューにデータをバッファします。データ フローの制御は、スーパーバイザ モジュール上の、クレジットベースのバッファ設計を利用した中央アービターによって行われます。このアーキテクチャにより、ネットワーク輻輳時でもすべてのポートで QoS(Quality Of Service)と公平性を提供する、損失の発生しないファブリックが実現しています。 表 2 に、Cisco Nexus 7000 シリーズ XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネット モジュールの機能と利点をまとめます。 表 2 機能と利点
注: Cisco Nexus 7000 シリーズ XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネットの機能すべてが最初のソフトウェア リリースで有効にされているわけではありません。機能のサポート状況については、最新のソフトウェア バージョン情報に関するリリース ノートを参照してください。 製品仕様表 3 に、Cisco Nexus 7000 XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネット モジュールの仕様を示します。 表 3 製品仕様
インターフェイス距離表 4 に、XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネット モジュールでサポートされる SFP+ 光モジュールのインターフェイスと距離を示します。 表 4 XL オプション付き 32 ポート 10 ギガビット イーサネット モジュールでサポートされる SFP+ トランシーバのインターフェイスと距離
* -SR、-LRM、-LR、および -ER モジュールの最短ケーブル配線距離は 2m です(IEEE 802.3ae 準拠)。 ** 30 km を超えるリンクの場合、IEEE 802.3ae により工業用リンクと見なされます。 *** 伝送波長で指定されています。 発注情報シスコ製品の購入方法については、「購入案内」を参照してください。ソフトウェアをダウンロードするには、ソフトウェア ダウンロード ページにアクセスしてください。表 5 に発注情報を示します。 表 5 発注情報
* 追加情報は SFP+ モジュールのデータ シート http://cisco.com/en/US/prod/collateral/modules/ps5455/data_sheet_c78-455693.html [英語] を参照してください。 サービスおよびサポートシスコは、データセンターへの Cisco Nexus 7000 シリーズ スイッチの導入と最適化を成功させるために、各種サービスを用意しています。シスコの革新的なサービスは、運用効率の向上とデータセンター ネットワークの進化を目的として、スタッフ、プロセス、ツール、パートナーをそれぞれに組み合わせて提供されます。Cisco Advanced Services は、アーキテクチャ主導型のアプローチによってデータセンター インフラストラクチャをビジネスの目的に合致させ、長期にわたる価値を提供します。Cisco SMARTnet® Service を利用すると、シスコのネットワーク専門家や高度なリソースにいつでも直接アクセスでき、基幹業務に関わる重要な問題を解決することができます。このサービスでは、保有する Cisco Nexus 7000 スイッチに関して予防的診断やリアルタイムのアラートを提供する Smart Call Home サービス機能の利点を活かすことができます。シスコのサービスは、ネットワーク ライフサイクル全体にわたって最大限に投資を保護し、ネットワーク運用の最適化、移行のサポート、IT 能力の強化を実現します。シスコのデータセンター サービスの詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/dcservices/ を参照してください。 関連情報Cisco Nexus 7000 シリーズの詳細については、製品のホームページ(http://www.cisco.com/jp/go/nexus7000/)をご覧ください。または、最寄りのシスコ代理店にお問い合せください。 |
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