データ シートCisco Unified Presence 8.0シスコ ® ユニファイド コミュニケーションは、固定およびモバイル ネットワーク上に音声、ビデオ、データ、およびモバイルのアプリケーションを統合して、いつでもどこからでも容易にコラボレーションを実現するソリューションです。Jabber のテクノロジーにより強化された Cisco Unified Presence は、シスコ ユニファイド コミュニケーション ソリューション スイートの一部です。単一のアプライアンスで標準ベースのデュアル プロトコルによりエンタープライズのインスタント メッセージングとプレゼンスをシスコ ユニファイド コミュニケーションの一部として利用できます。セキュアかつスケーラブルで、管理が容易なこのソリューションを利用することで、企業の内部および外部のどちらでも豊富な通信機能を利用できるようになります。 Cisco Unified Presence は、さまざまなデスクトップ クライアントおよびアプリケーションと緊密に連携します。このソリューションによって、シスコ ユニファイド コミュニケーションのエンタープライズ デスクトップ クライアントである Cisco Unified Personal Communicator から、インスタント メッセージング、クリック トゥ コール、電話制御、音声、ビデオ、Web コラボレーションなど、さまざまな機能の実行が可能になります。また Cisco Unified Presence は、Cisco Unified Mobile Communicator および他のモバイル クライアント用の統合型プレゼンス サービスを提供します。さまざまなコンタクト センター アプリケーションに対するインスタント メッセージングとプレゼンスの機能も統合されます。Cisco Unified Presence はサード パーティ製 Extensible Messaging and Presence Protocol(XMPP)クライアントのインターフェイスをサポートするとともに、常設チャットのサポートが組み込まれています。また、IBM Sametime 用および Microsoft Office Communicator 用の Cisco Unified Communications Manager テレフォニー プレゼンスを提供します。 Cisco Unified Presence では柔軟性のある優れたオープン インターフェイスが提供されるため、ビジネス アプリケーションに対応したインスタント メッセージングとプレゼンスをお客様とパートナーに提供できます。 製品の概要シスコ ユニファイド コミュニケーション ソリューションを採用すると、生産性の向上、通信の高速化、および企業内部の同僚や企業外部のパートナーとサプライヤとのコラボレーションが可能になります。 Cisco Unified Presence に搭載された Jabber Extensible Communications Platform(XCP)の優れたフィーチャ セットは、Cisco Unified Presence の一部として機能します。この Jabber テクノロジーを使用することで、グループ チャット、常設チャット、IM ロギングなどエンタープライズ インスタント メッセージング機能が強化されるとともに、企業間(BtoB)および企業と消費者間(BtoC)のインスタント メッセージングおよびプレゼンスがオープンに連携します。 Jabber を採用した Cisco Unified Presence は、エンタープライズ インスタント メッセージングおよびプレゼンスに対応したコラボレーション機能を提供する基盤となります。Cisco Unified Presence とシスコ ユニファイド コミュニケーション ソリューションを活用すると、通信相手のプレゼンス ステータスや応対が可能かどうかを確認でき、インスタント メッセージを交換し、さらに音声通話や機能の豊富なコラボレーション セッションに移行することも可能です。 Cisco Unified Presence は、標準ベースの Jabber XMPP と SIP for Instant Messaging and Presence Leveraging Extensions(SIP/SIMPLE)をネイティブでサポートします。このデュアル プロトコル機能により、Cisco Unified Presence では、多様な機能を搭載したシスコ ユニファイド コミュニケーション クライアントまたは XMPP に準拠したサード パーティ製インスタント メッセージングおよびプレゼンス クライアントのどちらでも選択できます。 Cisco Unified Presence は、プレゼンス指向の Simple Object Access Protocol(SOAP)インターフェイスと Representational State Transfer(REST)インターフェイスもサポートします。また、Cisco Unified Presence は Cisco XMPP Library を通じたインテグレーションも可能です。Cisco XMPP Library は JavaScript プレゼンスおよびインスタント メッセージングのインターフェイスです。Cisco XMPP Library を使用すると、お客様やアプリケーション開発者は、プレゼンスとインスタント メッセージングを Web ベース アプリケーションに拡張することができます。 Cisco Unified Presence の動作モード表 1 に、Cisco Unified Presence のすべての機能を示します。動作モードは 3 つあります。
* Microsoft は、Office Communications Server におけるリモート コール制御の非推奨を発表しました。このため、次のリリースの Office Communications Server では、Microsoft はリモート コール制御の新規導入をサポートしない予定です。 表 1 Cisco Unified Presence の最大キャパシティ
*この動作モードでは、Cisco Unified Presence はインターフェイス ポイントとして機能します。Microsoft Office 相互運用モードのキャパシティは、Cisco Unified Communication Manager クラスタに定義された上限に基づいています。 機能と利点以下のセクションでは、Cisco Unified Presence がシスコ ユニファイド コミュニケーション モードで動作しているときの機能と利点について説明します。 エンタープライズ インスタント メッセージング豊富な機能を搭載したエンタープライズ インスタント メッセージングは、お客様にとって重要なリアル タイム通信メディアであり、ユーザ、お客様、およびサプライヤとのコミュニケーションに新たな方法を提供します。Cisco Unified Presence は、企業内のポイントツーポイント インスタント メッセージングの機能だけでなく、グループ チャット インスタント メッセージングや常設チャットのような機能も搭載しています。
* Cisco Unified Presence は、グループおよび永続的なエンタープライズ チャット ルーム機能をサポートする XMPP ドメインと連携している場合は、連結したリンク全体にわたりグループおよび永続的なエンタープライズ チャット ルームをサポートします。 エンタープライズ インスタント メッセージングのコンプライアンスおよびアーカイブインスタント メッセージングのコンプライアンスとアーカイブの管理を行わないと、外部の脅威に対する保護や、インスタント メッセージングの効率的かつ適切な運用は行えません。場合によっては、将来的な復元や行政当局の分析を目的としてインスタント メッセージのレコードを保存することや、情報セキュリティ侵犯に関係するリスクを軽減することが必要になります。Cisco Unified Presence 8.0 は、これらの要件を満たす機能を 2 種類の方法で提供します。
Cisco Unified Presence の連携ドメイン間の連携は、異なるドメイン名を持つ環境間におけるセキュアなポリシーで制御されたインスタント メッセージングおよびプレゼンスの通信です(user@gamma.com と user@delta.com 間など)(図 2)。 企業間および企業と消費者間の連携によって、インスタント メッセージングとプレゼンスのユーザは社外と通信でき、さらにセキュアで、ポリシーによって制御された透過的な通信を確実に行うこともできます。 Cisco Unified Presence は、2 つの組織がどちらも Cisco Unified Presence を実行している場合、あるいは一方が Cisco Unified Presence を使用し、もう一方が Cisco Webex™ Connect、Microsoft Live Communications、Microsoft Office Communications Server(OCS)、IBM Sametime、または任意の Jabber Extensible Communications Platform を使用している場合にもこの機能を提供します。 Cisco Unified Presence* では、Google Talk を使用して企業と消費者間の直接的な連携もできるため、企業は Google Talk ユーザと接続し、プレゼンスとインスタント メッセージを共有することもできます。 *Cisco Unified Presence は XMPP 標準ベースのプラットフォームであるため、標準ベース XMPP インスタント メッセージングおよびプレゼンスの他のどのようなサービスやゲートウェイとも連携できます。シスコは他の XMPP サービスやゲートウェイを使用したテストは実施していません。 Cisco Unified Presence のクライアント エクスペリエンスCisco Unified Presence には、通信クライアントの選択肢が多数あります。お客様は、Cisco Unified Presence の導入環境に応じて使用するクライアントを選択できます。Cisco Unified Presence では、企業のニーズに応じてクライアントを混在させることができます。 Cisco Unified Personal Communicator(Mac および PC)ではデスクトップ上での多様な統合コミュニケーション機能を利用できます。Cisco Unity® およびCisco Unity Connection アプリケーションの統合に加え、インスタント メッセージング、プレゼンス、ビデオ、デスクトップ電話制御、およびソフト フォンがサポートされます。Cisco WebEx™ アプリケーションおよび Cisco Unified MeetingPlace® アプリケーションとのデスクトップ共有にも移行できます。 多くの場合、モバイル ワーカーは企業との接続を必要とします。小型のモバイル デバイスに Cisco Unified Mobile Communicator を組み込めば、Cisco Unified Presence に接続し、プレゼンスを取得および設定することができます。場所の制約を越えて、移動中でも企業のネットワークへの接続を維持することができます。 セキュアかつポリシーで制御された優れたインスタント メッセージングとプレゼンスのソリューションを自身の企業に必要とするが、ユニファイド コミュニケーションの機能すべては必要ない場合にも、Cisco Unified Presence を導入できます。Cisco Unified Presence は、XMPP 標準に準拠したサード パーティ製デスクトップおよびモバイル XMPP クライアントから、Cisco Unified Presence の統合型インスタント メッセージングおよびプレゼンス サービスへのアクセスをサポートします。 コンタクト センターの対応では、初回通話での問題解決率がきわめて重要です。Cisco Unified Presence と Cisco Unified Expert Advisor を併用した場合、コンタクト センターは初回通話で問題を解決して生産性を高めることができます。その際に、エージェントまたは IVR(音声自動応答)アプリケーションは、問い合わせへの回答に専門家が必要な場合に、プレゼンス機能を利用して自動的に専門家をコールに接続します。 標準ベースのアプリケーション プログラミング インターフェイスCisco Unified Presence は、あらゆる XMPP または SIP/SIMPLE 対応アプリケーションやネットワークと標準ベースで接続します。Cisco Unified Presence エンジンに保持されたユーザ ステータスを要求する場合、インスタント メッセージ、ステータス、およびプレゼンス共有のためにこれらの IETF 標準を使用します。XMPP 標準または SIP/SIMPLE 標準によって、ステータス要求を開始および保持し、適切に応答するように許容されるメッセージが定義されています。Cisco Unified Presence エンジンは、展開されているサービスのニーズに応じて、ステータス情報の収集と配信を行うことができます。 Cisco Unified Presence は、REST、SOAP など、Web 指向のアプリケーション プログラミング インターフェイス(API)をサポートし、JavaScript も使用できるため、Asynchronous JavaScript and XML(AJAX)アプリケーションも作成可能です。このような API により IT 部門やシステム インテグレータは、シンプルで強力な機能でインスタント メッセージとプレゼンスに対応したビジネス アプリケーションを運用できます。たとえば、専門家やユーザのプレゼンスとインスタント メッセージングを企業の Web ディレクトリ、POS アプリケーション、CRM システム、外部の顧客ポータルに表示させることができます。 Cisco Unified Presence とのインターフェイス表 2 に Cisco Unified Presence と連携するアプリケーションの利点を示します。 表 2 Cisco Unified Presence アプリケーション
Cisco Unifed Presence および Cisco Unified Communications ManagerCisco Unified Communications Manager は Cisco Unified Presence と連携して、Cisco Unified Communications Manager に登録された Cisco IP Phone のステータスを共有します。この機能を使用すると、Cisco IP Phone のステータスを、同僚が Cisco Unified Personal Communicator またはプレゼンス対応アプリケーションを通じて確認することができます。また、ステータスは自動的に最新の情報に更新されます。同僚は、インスタント メッセージ、音声通話、電子メールなど、ユーザへの最適な連絡方法を選択できます。 Microsoft Outlook カレンダーの統合Cisco Unified Presence は、ユーザのプレゼンスを公表する際に、Microsoft Outlook カレンダーの空き、および予定ありのデータを組み込むことができます。この機能を使用すると、プレゼンスとステータス情報が自動的に保持されます。この情報はサーバ間の統合に基づいているため、発信元のユーザがログインしているかどうかに関係なく、他のユーザも情報を利用できます。Microsoft Outlook のカレンダー機能は Microsoft Exchange Server とのゲートウェイ接続を必要とし、Microsoft Exchange Server 2003 と Microsoft Exchange Server 2007 の両方で機能します。 Cisco Unified Computing System のサポート現在、Cisco Unified Presence 8.0 は Cisco Unified Computing System(UCS)プラットフォームの一部としてサポートされています。このアプリケーションは、シスコ ユニファイド コミュニケーションのサポートに必要な物理的なサーバの数をまとめることで、総所有コスト(TCO)を削減できます。VMware ESX およびストレージ エリア ネットワークはどちらも Cisco UCS と緊密に統合されています。このリリースではこれらを使用して、従来の Media Convergence Server(MCS)プラットフォームよりも高いサーバでのアプリケーション密度を実現します。 Cisco Customer Voice Portal 向け SIP プロキシ サービスCisco Unified Presence は、Cisco Unified Customer Voice Portal 4.0 以上の大規模な導入に必要な SIP プロキシ サービスを提供します。Cisco Unified Presence を使用した、中核となる Cisco Unified Customer Voice Portal ダイヤル プランにより、シスコ ユニファイド コミュニケーション ソリューションの最初の設定時間が短縮され、継続的に管理されます。 プラットフォームの管理、セキュリティ、およびサポートCisco Unified Presence は Cisco Unified Communications Manager と同じプラットフォーム インフラストラクチャを使用し、そのアプライアンス モデルの原則に従っています。Cisco Unified Presence は単一のソフトウェア エンティティで、GUI を使用した管理ができるとともに、他のシスコ製品と同様にコマンドライン インターフェイス(CLI)を使用して最初のインストールおよび設定を行えます。 セキュリティCisco Unified Presence のセキュリティ モジュールは、内部環境のセキュリティのほかに、Cisco Unified Communications Manager、Cisco Unified Personal Communicator、外部アプリケーションなど外部のセキュリティにも対処します。Cisco Unified Presence は、次の処理をサポートします。
保守性Cisco Unified Presence は Cisco Unified Communications Manager と同じサービサビリティ機能を使用しています。Cisco Unified Presence はアラーム、パフォーマンス カウンタ、デバッグとトレース ユーティリティ、サービス アクティベーション、モニタリング、およびコマンドライン インターフェイス(CLI)の分野において拡張された機能を具備しています。 管理インターフェイス次の管理機能がサポートされています。
製品仕様Cisco Unified Presence は、Cisco MCS 7816(Cisco Unified Presence Small)、MCS 7825(Cisco Unified Presence Small)、MCS 7835(Unified Presence Medium)、および MCS 7845(Cisco Unified Presence Large)、Media Convergence Server プラットフォームのいずれにもインストールできます。Cisco Unifed Presence 8.0 は、VMware をインストールした Cisco UCS B200M1 ブレード サーバ上でもサポートされます。 表 3 に Cisco Unified Presence プラットフォーム モデル、およびシスコ ユニファイド コミュニケーション モードの Cisco Unified Presence ノードまたはサーバあたりのサポートされる最大ユーザ数を示します。 表 3 Cisco Unified Presence プラットフォーム モデル、およびシスコ ユニファイド コミュニケーション モードの Cisco Unified Presence ノードまたはサーバあたりのサポートされる最大ユーザ数
Cisco Unified Presence は Cisco Unified IP Phone 6921、6941、6961、7902、7905、7906、7910、7911、7912、7920、7921、7925、7931、7940、7941、7942、7945、7960、7961、7962、7965、7970、7971、7975、8961、9951、および 9971 の各モデルをサポートします。 企業間のドメイン間連携には、Cisco Unified Personal Communicator ユーザと Microsoft Office Communicator ユーザ間のプレゼンスおよびインスタント メッセージング用に Cisco ASA 5500 シリーズ適応型セキュリティ アプライアンス ソフトウェア リリース 8.3 が必要です。 発注情報Cisco Unified Presence の見積もりの詳細については、http://www.cisco.com/go/unifiedpresence/ から『シスコ ユニファイド コミュニケーション ビジネス ユニット発注ガイド』[英語] を参照してください。 この製品は、Cisco Unified Workspace Licensing の一部です。詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/workspace_licensing/ を参照してください。 関連情報Cisco Unified Presence の詳細については、http://www.cisco.com/en/US/partner/products/ps6837/index.html [英語] を参照してください。または、最寄りのシスコ代理店にお問い合わせください。 |
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