あらゆるデバイスに安定したスケーラブルなビデオ配信を提供するエンタープライズ コンテンツ配信ネットワーク(eCDN)を使用して、すべてのユーザに最適なビデオ エクスペリエンスを提供します。
製品概要
多くの視聴者のさまざまなデバイスにビデオを効率的にブロードキャストすることが、かつてない程簡単にできるようになりました。支社やリモート キャンパスでも、セントラル サイトへのデータ接続に負担をかけずに、ライブまたは保存された高画質ビデオを視聴できます。
VBrick Distributed Media Engine(DME)は、ダイナミック ライブ ストリームの作成、帯域幅の最適化、インテリジェントで自動化されたビデオオンデマンド(VoD)の共有および事前配信などの機能を提供します。一般的な導入では、エッジ DME に接続されたセントラル DME が 1 つ以上存在します。セントラル サイトからのメディア ストリームは、数万単位のライブ表示をサポートします。また、それをローカルに保存すれば、さらに多くのユーザがオンデマンドでアクセスできるようになります。エンタープライズ ビデオ管理プラットフォームである VBrick Rev と DME を組み合わせると、ボーダレスなライブ コンテンツおよび蓄積型コンテンツをインテリジェントかつ自動的にユーザに配信する強力な統合コンポーネントになります。
DME は DME Mesh も使用します。DME Mesh は、自己管理機能および自己最適化機能を備えた、VoD コンテンツの共有、配信、キャッシュを実現するための一連の技術です。DME 間のビデオ コンテンツの配置や最初の要求のキャッシングも可能です。この機能により、管理者はコンテンツを選択して事前配置することができます。また、DME は、必要な場合にのみ帯域幅とストレージを使用して、要求されたコンテンツをネットワーク上の最も近い DME から見つけてプルすることも可能です。このように運用リソースの削減に重点を置くことは、WAN に過剰な付加をかけることなく、地理的に分散した多数の視聴者に高品質のビデオを提供する eCDN にとって不可欠な要素です。さらに、DME は、一般的なスマートフォンやメディア タブレットを含むさまざまなエンドポイントでのビデオのインジェストと録画をサポートします。DME ソフトウェアの導入には、Cisco Unified Computing System™(Cisco UCS®)M4 ハードウェアが最適です。発注情報に関する詳細は、本データ シートの後半に記載されています。
機能と利点
表 1 に、本ソリューションの機能と利点を示します。
表 1. 機能と利点
機能 |
利点 |
配信元ストリーミング サーバ |
DME には、Real-Time Transfer Protocol(RTP)、Real Time Message Protocol(RTMP)、HTTP Live Streaming(HLS)、 |
ストリームのプッシュ |
DME はまた、設定されたエンドポイント接続先へライブ ストリームをプッシュします。プッシュ ストリーム モードでは、DME はクライアント要求を待たずに常に送信しています。クライアントが到達可能でリスニングしている状態であれば送信します(ユニキャストの場合)。ストリームは、RTP、RTMP(ユニキャストのみ)、またはトランスポート ストリームを使用してネットワーク経由で送信されます。 |
ストリームのプル |
DME は、エンコーダ、Flash サーバ、ビデオ会議デバイス、または別の DME からの受信またはプルが可能です。RTMP サーバ、RTP サーバ、または別の DME に対するストリームの供給やプッシュも可能です。DME は、入出力両方でユニキャスト |
ストリームの変換 |
DME はストリームのビット レートおよび解像度を変換することで、ライブ ビデオ ストリームを変換できます。一般的な例としては、単一ビット レートのストリームをインジェストし、それをより低いビット レートに変換します。変換されたストリームはその後、 |
ストリームの TransMux 変換 |
DME では、TransMux 機能により、圧縮方式を変更せずにライブ ビデオ ストリームのファイル形式またはストリーミング プロトコルを変換することが可能です。TransMux 変換の例としては、ユニキャスト ストリームからマルチキャストへの変換、または RTP ストリームから RTMP への変換などがあります。DME は、さまざまな入力ストリームおよびライブ出力ストリームをサポートします。 |
ユニキャストからマルチキャストへの変換 |
DME は、上記のメカニズムによってユニキャスト ストリームを受信し、マルチキャスト ストリームを生成できます。この機能は、配信元サーバとリモート オフィスの間の帯域幅低減に非常に役に立ちます。また、マルチキャストへの変換によって LAN 上の帯域幅を節約し、大量のユニキャストによるネットワーク負荷を削減できます。 |
ビデオのキャプチャ、変換、共有のための統合ソリューション
Cisco TelePresence® および Cisco WebEx® 環境からビデオをキャプチャして変換する機能を備えた、DME と Rev の統合ソリューションにより、ビデオのサイロ化が解消されます。Cisco TelePresence Content Server(TCS)などのビデオ会議、Web 会議、および Web キャスティング システムから録画ビデオ ストリームおよびライブ ビデオ ストリームをインジェストしたり、エンコーダ、Flash サーバ、または別の DME からコンテンツをプルすることも可能です。DME は、さまざまな形式のライブ コンテンツや蓄積型ビデオ コンテンツのストリームを同時に複数配信できます。
Rev と DME を組み合わせることで、オンデマンド コンテンツを保存し、単一のコンシューマ向け集中ポータルを利用して複数の場所で利用できるようになります。このポータルにより、従業員は任意のデバイスを使ってオンデマンドでアセットを検索、再生できます。このソリューションは、ユーザの場所や視聴権限を含むエンドユーザの情報を DME のネットワークと照合して、WAN 全体の帯域幅を節約しつつ、ユーザがネットワーク エッジからライブ コンテンツおよびオンデマンド コンテンツにアクセスできるようにルーティングします。
固有のビデオ ニーズに最適
DME は、ビデオの配信と品質をさまざまな使用例に合わせて改善できます。
● 会議とイベントのブロードキャスティング:DME を Rev と統合して導入すると、ユーザは最も近い DME に自動的に接続され、ネットワークの負担を軽減しながら高品質のブロードキャストを実現できます。
● トレーニングおよび講義のキャプチャ:より多くの視聴者への提供、出張費の削減、帯域幅の制限や互換性のないデバイスなどの導入障壁の排除を実現します。
● インターネット プロトコル テレビジョン(IPTV)配信:1 つのストリームを送信して、離れた場所にいる数百または数千のユーザにサービスを提供し、ユニキャスト、マルチキャスト、またはその両方によるインテリジェント ビデオ ストリーミングで IPTV 放送を集中管理します。
表 2 にライセンス情報、表 3 に製品仕様、表 4 にシステム要件、表 5 に VBrick Distributed Media Engine の発注情報、表 6 に DME アプライアンスの発注情報を示します。
表 2. ライセンス
ライセンス レベル |
小規模 |
中規模 |
大規模 |
推奨するユニキャスト同時ユーザ数 |
100 以下 |
1000 以下 |
2200(最大) |
最大スループット |
250 Mbps |
500 Mbps |
3.2 Gbps |
表 3. 製品仕様
ハイパーバイザのバージョン |
● ESXi 5.0、5.1、5.5、6.0
● Windows Hyper-V Server 2012 および 2012R2
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プレーヤーのサポート |
● Adobe Flash Player
● HTTP Dynamic Streaming
● HLS 利用の Apple 社アダプティブ プレーヤー(iPhone および iPad)
● Windows Media Player 12 または VBrick プラグイン
● QuickTime Player(Windows、Mac)
|
着信プロトコル |
● RTP
● RTMP
● MPEG2TS(KLV)
● FTP(VoD ファイル転送)
● Microsoft Internet Information Services(IIS)Server からのスムーズ ストリーム
● Session Initiation Protocol(SIP)(オプション)
|
発信プロトコル |
● RTMFP:Flash マルチキャスト
● RTP:ユニキャストおよびマルチキャスト
● RTMP:ユニキャスト
● MPEG2TS(KLV):ユニキャストおよびマルチキャスト
● Historical Data Server(HDS):ユニキャスト
● HLS:ユニキャスト(アダプティブ ビット レートをサポート)
● HTTP:プログレッシブ ダウンロード
● スムーズ ストリーム
● 保存された Windows Media:プログレッシブ ダウンロード
|
管理 |
● HTTP およびセキュア HTTP(HTTPS)(管理用)
● Internet Group Management Protocol Version 3(IGMPv3)
● Simple Network management Protocol Version 1、2、3(SNMPv1、2、3)
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表 4. システム要件
|
小規模 |
中規模 |
大規模 |
必要な仮想 CPU |
4 コア |
8 コア |
16 コア |
必要なメモリ |
4 GB |
16 GB |
32 GB |
ネットワーク インターフェイス |
VMWare E1000 |
VMWare E1000 |
4 X VMWare E1000 または 10 Gbps エミュレート インターフェイス |
表 5. DME ソフトウェアの発注情報
製品番号 |
製品説明 |
|
R-VBRICK-DME-SP |
VBRICK REV Solutions Plus DME 階層オファー |
|
オプション |
||
Distributed Media Engine |
DME-S DME-S-MNT DME-M DME-M-MNT DME-L DME-L-MNT |
Distributed Media Engine(小) Distributed Media Engine(小)のメンテナンス Distributed Media Engine(中) Distributed Media Engine(中)のメンテナンス Distributed Media Engine(大) Distributed Media Engine(大)のメンテナンス |
Distributed Media Engine のアップグレード |
DME-S/M-UPG DME-M/L-UPG DME-S/L-UPG |
Distributed Media Engine(小)から(中)へのアップグレード Distributed Media Engine(中)から(大)へのアップグレード Distributed Media Engine(小)から(大)へのアップグレード |
Distributed Media Engine サブスクリプション |
DME-S-SUB DME-M-SUB DME-L-SUB |
Distributed Media Engine(小)サブスクリプション(年間) Distributed Media Engine(中)サブスクリプション(年間) Distributed Media Engine(大)サブスクリプション(年間) |
表 6. 発注情報 - DME アプライアンス
製品番号 |
製品説明 |
CVC-DME-M4-S |
VBrick DME(小)向けの VBrick M4 Server アプライアンス |
CVC-DME-M4-M |
VBrick DME(中)向けの VBrick M4 Server アプライアンス |
CVC-DME-M4-L |
VBrick DME(大)向けの VBrick M4 Server アプライアンス |
Cisco Capital
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