データ シート
Cisco Aironet 3500p アクセス ポイント
Cisco® Aironet® 3500p アクセス ポイントは、Cisco CleanAir テクノロジーを搭載した 3500 シリーズの最新メンバーであり、自己回復と自己最適化が可能な 802.11n ワイヤレス ネットワークを構築できる業界初のシステムです。
高密度な導入
ビデオやその他の高帯域幅を必要とするアプリケーションを使用するモバイル ユーザにより、これまでより多くの容量が要求されるため、RF スペクトラムは不足傾向にあります。屋外/屋内競技場のような環境において、常に一貫した信頼性の高い Wi-Fi アクセスを提供することは困難です。特に、限られた空間内に多数のモバイルデバイスが密集し、アクセス ポイントを設置する天井が高いか、もしくは存在しないという環境ではなおさらです。3500p は、カスタマイズされた設定内容と、狭帯域かつハイゲインの外部アンテナを備え、高密度環境向けに的を絞ったカバレッジを実現します。特別な指向性アンテナと電力設定を採用したこのシステムを使用することで、アクセス ポイント間の距離を縮め、より多くのアクセス ポイントを設置できるようになります。これにより、容量の拡大、同一チャネル干渉の低減、ユーザ エクスペリエンスの向上を可能にします。アンテナおよび電力設定が特異的であるため、FCC の規制により、Cisco Aironet 3500p アクセス ポイントの設置は資格を持つ専門家が行う必要があります。
優れた RF 性能
Cisco Aironet の優れた RF 性能を継承する 3500p モデルは、安全で信頼性の高いワイヤレス接続に最高レベルのパフォーマンスを提供します。エンタープライズクラスのチップセットと最適化された無線により、Cisco M-Drive テクノロジーを駆使した、次のような堅牢なモバイル体験を提供します。
- Cisco CleanAir テクノロジーがインテリジェントに RF 干渉を検出、軽減し高パフォーマンスの 802.11n を実現
- Cisco ClientLink テクノロジーにより、レガシー クライアントの信頼性とカバレッジが向上
- Cisco BandSelect テクノロジーにより、混合クライアント環境における 5 GHz クライアント接続が改善
- Cisco VideoStream テクノロジーによるマルチキャストの使用で、リッチメディア アプリケーション機能が改善
これらの機能はすべて、ワイヤレス ネットワークでの最高のエンドユーザ エクスペリエンスの実現に効果を発揮します。
またシスコは、業界で最多の種類の 802.11n アンテナを取り揃え、多様な導入シナリオに最適なカバレッジを提供します。
スケーラビリティ
Cisco Aironet 3500p アクセス ポイントは、Cisco Unified Wireless Network のコンポーネントです。Cisco Unified Wireless Network は、企業キャンパス、ブランチ オフィス、リモート サイトなど、中央および遠隔地全体にわたって、最大 18,000 台のアクセス ポイントに完全なレイヤ 3 モビリティを提供します。Cisco Unified Wireless Network は、業界で最も柔軟性、復元性、拡張性に優れたワイヤレス ネットワーク アーキテクチャであり、モバイル サービスおよびアプリケーションに安全なアクセスを提供します。また、既存の有線ネットワークとシームレスに統合し、総所有コスト(TCO)の大幅な低減と投資保護を実現します。
製品仕様
表 1 に、Cisco Aironet 3500p アクセス ポイントの製品仕様を示します。
表 1 Cisco Aironet 3500p アクセス ポイントの製品仕様
製品番号
|
Cisco Aironet 3500p アクセス ポイント
コントローラベース アクセス ポイント
Cisco Aironet 3500p:高密度環境向け、狭ビーム幅、ハイゲイン アンテナ搭載
- AIR-CAP3502P-x-K9 - デュアルバンド コントローラベース 802.11a/g/n
- AIR-CAP3502P-xK910 - エコパック(デュアルバンド 802.11a/g/n)10 台のアクセス ポイント
Cisco SMARTnet® Service、Cisco Aironet 3500p 外部アンテナ搭載モデル用
- CON-SNT-CAP352Px - SMARTnet 8 x 5 x NBD 3500p アクセス ポイント(デュアルバンド 802.11 a/g/n)
- Qty(10) CON-SNT-CAP352Px10 - SMARTnet 8 x 5 x NBD 10 台、エコパック 3500p アクセス ポイント(デュアルバンド 802.11a/g/n)
規制区域:(x = 規制区域)
お客様の国における使用認可をご確認ください。認可状況および特定の国に対応する規制区域を確認するには、http://www.cisco.com/go/aironet/compliance/ を参照してください。
すべての規制区域で使用が認可されているわけではありません。使用が認可され次第、グローバル プライス リストに製品番号が記載されます。 |
ソフトウェア
|
Cisco Unified Wireless Network ソフトウェア リリース 7.0 以降(自律 IOS は非サポート)
|
802.11n バージョン 2.0 (および関連)機能
|
- 2 x 3 Multiple-Input Multiple-Output(MIMO)と 2 つの空間ストリーム
- Maximal Ratio Combining(MRC)
- レガシー ビーム フォーミング
- 20 MHz および 40 MHz チャネル
- 最大 300 Mbps の PHY データ レート
- パケット集約:A-MPDU(Tx/Rx)、A-MSDU(Tx/Rx)
- 802.11 動的周波数選択(DFS)
- Cyclic Shift Diversity(CSD)のサポート
|
サポートされるデータ レート |
802.11a:6、9、12、18、24、36、48、54 Mbps |
802.11g:1、2、5.5、6、9、11、12、18、24、36、48、54 Mbps |
802.11n データ レート(2.4 GHz および 5 GHz): |
MCS 指数1 |
GI2 = 800ns |
GI = 400ns |
20 MHz のレート(Mbps) |
40 MHz のレート(Mbps) |
20 MHz のレート(Mbps) |
40 MHz のレート(Mbps) |
0
|
6.5
|
13.5
|
7.2
|
15
|
1
|
13
|
27
|
14.4
|
30
|
2
|
19.5
|
40.5
|
21.7
|
45
|
3
|
26
|
54
|
28.9
|
60
|
4
|
39
|
81
|
43.3
|
90
|
5
|
52
|
108
|
57.8
|
120
|
6
|
58.5
|
121.5
|
65
|
135
|
7
|
65
|
135
|
72.2
|
150
|
8
|
13
|
27
|
14.4
|
30
|
9
|
26
|
54
|
28.9
|
60
|
10
|
39
|
81
|
43.3
|
90
|
11
|
52
|
108
|
57.8
|
120
|
12
|
78
|
162
|
86.7
|
180
|
13
|
104
|
216
|
115.6
|
240
|
14
|
117
|
243
|
130
|
270
|
15
|
130
|
270
|
144.4
|
300
|
周波数帯および 20 MHz 動作チャネル
|
A(規制区域 A):
- 2.412 〜 2.462 GHz、11 チャネル
- 5.745 〜 5.825 GHz、5 チャネル
C(規制区域 C):
- 2.412 〜 2.472 GHz、13 チャネル
- 5.745 〜 5.825 GHz、5 チャネル
E(規制区域 E):
- 2.412 〜 2.472 GHz、13 チャネル
- 5.180 〜 5.320 GHz、8 チャネル
- 5.500 〜 5.700 GHz、8 チャネル
(5.600 〜 5.640 GHz を除く)
|
N(規制区域 N):
- 2.412 〜 2.462 GHz、11 チャネル
- 5.745 〜 5.825 GHz、5 チャネル
Q(規制区域 Q):
- 2.412 〜 2.472 GHz、13 チャネル
- 5.180 〜 5.320 GHz、8 チャネル
- 5.500 〜 5.700 GHz、11 チャネル
|
注:お客様の国における使用認可をご確認ください。認可状況および特定の国に対応する規制区域を確認するには、http://www.cisco.com/go/aironet/compliance/ を参照してください。
|
非オーバーラップ チャネルの最大数
|
2.4 GHz
|
5 GHz
|
注:数値は規制区域によって異なります。各規制区域別の詳細については、製品マニュアルを参照してください。
|
受信感度
|
802.11b(CCK)
-101 dBm(1 Mbps)
-98 dBm(2 Mbps)
-92 dBm(5.5 Mbps)
-89 dBm(11 Mbps) |
802.11g(非 HT20)
-92 dBm(6 Mbps)
-92 dBm(9 Mbps)
-92 dBm(12 Mbps)
-90 dBm(18 Mbps)
-86 dBm(24 Mbps)
-84 dBm(36 Mbps)
-79 dBm(48 Mbps)
-78 dBm(54 Mbps) |
802.11a(非 HT20)
-93 dBm(6 Mbps)
-93 dBm(9 Mbps)
-92 dBm(12 Mbps)
-90 dBm(18 Mbps)
-87 dBm(24 Mbps)
-84 dBm(36 Mbps)
-79 dBm(48 Mbps)
-79 dBm(54 Mbps) |
2.4GHz
802.11n(HT20)
-92 dBm(MCS0)
-90 dBm(MCS1)
-88 dBm(MCS2)
-85 dBm(MCS3)
-82 dBm(MCS4)
-77 dBm(MCS5)
-76 dBm(MCS6)
-74 dBm(MCS7)
-92 dBm(MCS8)
-90 dBm(MCS9)
-87 dBm(MCS10)
-85 dBm(MCS11)
-82 dBm(MCS12)
-77 dBm(MCS13)
-75 dBm(MCS14)
-74 dBm(MCS15) |
5 GHz
802.11n(HT20)
-93 dBm(MCS0)
-91 dBm(MCS1)
-89 dBm(MCS2)
-86 dBm(MCS3)
-83 dBm(MCS4)
-78 dBm(MCS5)
-77 dBm(MCS6)
-75 dBm(MCS7)
-87 dBm(MCS8)
-87 dBm(MCS9)
-85 dBm(MCS10)
-83 dBm(MCS11)
-79 dBm(MCS12)
-75 dBm(MCS13)
-73 dBm(MCS14)
-72 dBm(MCS15) |
5 GHz
802.11n(HT40)
-91 dBm(MCS0)
-89 dBm(MCS1)
-87 dBm(MCS2)
-83 dBm(MCS3)
-80 dBm(MCS4)
-75 dBm(MCS5)
-74 dBm(MCS6)
-72 dBm(MCS7)
-86 dBm(MCS8)
-85 dBm(MCS9)
-84 dBm(MCS10)
-80 dBm(MCS11)
-77 dBm(MCS12)
-72 dBm(MCS13)
-71 dBm(MCS14)
-70 dBm(MCS15) |
最大送信出力
|
2.4 GHz
- 802.11b
- 802.11g
- 802.11n(非 HT 二重モード)
- 802.11n(HT20)
|
5 GHz
- 802.11a
- 802.11n 非 HT 二重モード
- 802.11n(HT20)
- 802.11n(HT40)
|
注:最大出力設定は、チャネルおよび各国の規制によって異なります。個別の詳細については、製品マニュアルを参照してください。 |
利用可能な送信出力設定
|
2.4 GHz
20 dBm(100mW)
17 dBm(50mW)
14 dBm(25mW)
11 dBm(12.5mW)
8 dBm(6.25mW)
5 dBm(3.13mW)
2 dBm(1.56mW)
-1 dBm(0.78mW) |
5 GHz
17 dBm(50mW)
14 dBm(25mW)
11 dBm(12.5mW)
8 dBm(6.25mW)
5 dBm(3.13mW)
2 dBm(1.56mW)
-1 dBm(0.78mW) |
注:最大出力設定は、チャネルおよび各国の規制によって異なります。個別の詳細については、製品マニュアルを参照してください。 |
外部アンテナ(別売り)
|
- アンテナ ゲイン最大 13 dBi(2.4 GHz)および 7 dBi(5 GHz)での使用が認められています。
- シスコは、業界で最多の種類の 802.11n アンテナを取り揃え、多様な導入シナリオに最適なカバレッジを提供します。
|
インターフェイス
|
- 10/100/1000BASE-T 自動検知(RJ-45)
- 管理コンソール ポート(RJ-45)
|
インジケータ
|
- ステータス LED はブート ローダー ステータス、アソシエーション ステータス、動作ステータス、ブート ローダー警告、ブート ローダー エラーを表示します。
|
寸法(幅 x 奥行 x 高さ)
|
- アクセス ポイント(取り付けブラケットを除く):22.1 x 22.1 x 4.7 cm (8.7 x 8.7 x 1.84 インチ)
|
重量
|
|
環境仕様
|
- 非動作(保管)時温度:-40 〜 85 °C(-40 〜 185 °F)
- 動作時温度:-20 〜 55 °C(-4 〜 131 °F)
- 動作時湿度:10 〜 90 %(結露しないこと)
|
システム メモリ
|
- 128 MB の DRAM
- 32 MB のフラッシュ メモリ
|
入力電力要件
|
- AP3500:44 〜 57 VDC
- 電源およびパワー インジェクタ:AC 100 〜 240 V、50 〜 60 Hz
|
電源オプション
|
- 802.3af イーサネット スイッチ
- Cisco AP3500 パワー インジェクタ(AIR-PWRINJ4=)
- Cisco AP3500 ローカル電源装置(AIR-PWR-B=)
|
消費電力
|
注:Power over Ethernet(PoE)を使用する場合、相互接続ケーブルの長さに応じて、給電側機器から引き出される電力が若干多くなります。この余分な電力が 2.45 W に達する場合があります。その場合、システム全体の消費電力(アクセス ポイント + ケーブル)は 15.4W になります。 |
保証
|
制限付きライフタイム ハードウェア保証
|
適合標準
|
- 安全規格:
- UL 60950-1
- CAN/CSA-C22.2 No. 60950-1 認証取得
- UL 2043
- IEC 60950-1
- EN 60950-1
- 無線の認可:
- FCC Part 15.247、15.407
- RSS-210(カナダ)
- EN 300.328、EN 301.893(欧州)
- ARIB-STD 33(日本)
- ARIB-STD 66(日本)
- ARIB-STD T71(日本)
- EMI および耐障害性(クラス B)
- FCC Part 15.107 および 15.109
- ICES-003(カナダ)
- VCCI(日本)
- EN 301.489-1 および -17(欧州)
- Medical 指令(93/42/EEC)に関する EN 60601-1-2 EMC 要件
- IEEE 規格:
- IEEE 802.11a/b/g、IEEE 802.11n 2.0、IEEE 802.11h、IEEE 802.11d
- セキュリティ:
- 802.11i、Wi-Fi Protected Access 2(WPA2)、WPA
- 802.1X
- Advanced Encryption Standards(AES)、Temporal Key Integrity Protocol(TKIP)
- EAP タイプ:
- Extensible Authentication Protocol-Transport Layer Security(EAP-TLS)
- EAP-Tunneled TLS(TTLS)または Microsoft Challenge Handshake Authentication Protocol Version 2(MSCHAPv2)
- Protected EAP(PEAP)v0 または EAP-MSCHAPv2
- Extensible Authentication Protocol-Flexible Authentication via Secure Tunneling(EAP-FAST)
- PEAPv1 または EAP-Generic Token Card(GTC)
- EAP-Subscriber Identity Module(SIM)
- マルチメディア:
- その他:
- FCC Bulletin OET-65C
- RSS-102
|
制限付きライフタイム ハードウェア保証
Cisco Aironet 3500p アクセス ポイントには、ハードウェアの完全保証を提供する制限付きライフタイム保証が付属し、シスコまたはシスコの販売代理店から製品を購入されたエンド ユーザが製品を継続的に所有または使用している限り適用されます。この保証では、10 日間のハードウェアの先出し交換および 90 日間のソフトウェア メディア障害が対象となります。詳細については、http://www.cisco.com/go/warranty/ [英語] を参照してください。
Cisco Wireless LAN Service
シスコとパートナーが提供するサービスで、モビリティ サービスをシームレスに統合し、Cisco Unified Wireless Network のシステム全体に及ぶ機能を活用することができます。また、CleanAir テクノロジーのシリコンレベルのインテリジェンスに組み込まれた自己回復と自己最適化の機能と、802.11n 標準の強化された パフォーマンスを活用し、これらの新しい技術への移行を容易にします。
関連情報
Cisco Aironet 3500 シリーズの詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/wireless/ を参照するか、最寄りのシスコ代理店にお問い合わせください。
1 MCS 指数:変調および符号化方式(MCS)指数は、空間ストリーム数、変調、符号化レート、およびデータ レート値を決定します。
2 GI:シンボル間のガード インターバル(GI)により、レシーバーはマルチパス遅延の影響を抑制することができます。