このドキュメントでは、Cisco Tunneling Control Protocol(cTCP)をサポートするように Easy VPN(EzVPN)サーバおよびクライアントを設定する方法について説明します。 この設定例では、任意のポートに IPsec over TCP を設定する手順が示されています。この機能は、Cisco IOS®ソフトウェアリリース12.4(9)Tで導入され、Cisco IOSソフトウェアリリース12.4(20)T以降でサポートされるようになりました。
Cisco Tunneling Control Protocol は、標準の ESP プロトコル(ポート 50)または IKE プロトコル(ポート 500)が許可されていない環境での VPN クライアントの動作を可能にします。さまざまな理由から、ファイアウォールで ESP または IKE トラフィックを許可できないことがあります。その場合、VPN 通信はブロックされてしまいます。この問題は、cTCP によって解決できます。cTCP は ESP および IKE トラフィックを TCP ヘッダーにカプセル化するため、ファイアウォールはこれらのトラフィックを認識しないためです。
Easy VPN(EzVPN)サーバは、クライアント接続用に設定されていなければなりません。Cisco IOS ルータを Easy VPN サーバとして設定する方法については、Cisco Configuration Professional を使用した、Easy VPN サーバとしての Cisco IOS ルータの設定例を参照してください。
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
Cisco 1841 ルータ(Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.4(20)T 搭載)
Cisco CP バージョン 2.1
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
次の手順に従って、cTCP をポート 10000 でサポートするように Cisco IOS ルータ(Easy VPN サーバ)を設定します。
[Configure] > [Security] > [VPN] > [Easy VPN Server] を選択し、グローバル設定を編集するために [Global Settings] をクリックします。
[Enable cTCP] チェックボックスをオンにして、cTCP をイネーブルにします。
注:ポート番号10000がデフォルトで使用されます。ポート番号は必要に応じて変更できます。
次のステップを実行します。
[Configure] > [Security] > [VPN] > [Easy VPN Remote] を選択し、cTCP クライアント設定を編集するために [Edit] をクリックします。
[Firewall Bypass] タブをクリックし、[Automatic Firewall Bypass] セクションの [Port Number] にポート番号を指定し、[Keepalive] にキープアライブ時間を秒単位で指定します。[Enable Easy VPN access through firewall] の横のチェックボックスがオンになっていることを確認します。
注:ポート番号10000がデフォルトで使用されます。ポート番号は必要に応じて変更できます。サーバとクライアントは同じポート番号を使用する必要があるため、リモート管理者に問い合わせて Easy VPN サーバで使用されているポート番号を検証してください。
[OK] をクリックして設定を完了します。
この設定に関するトラブルシューティング情報はありません。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
01-Dec-2013 |
初版 |