日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
クライアント接続の認証にRemote Authentication Dial In User Service(RADIUS)サーバを使用するようにVPN 5000シリーズコンセントレータが設定され、選択されたチャレンジタイプがPassword Authentication Protocol(PAP;パスワード認証プロトコル)またはChallenge(PAPのハイブリッド)である場合、最初に検証が失敗したときにRADIUSサーバに送信される検証リトライ要求にはユーザパスワードフィールドが暗号化されていないため、パスワードはクリアテキストとして送信されます。チャレンジハンドシェイク認証プロトコル(CHAP)を使用して認証するように設定されたVPN 5000シリーズコンセントレータは、この脆弱性の影響を受けません。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCdx82483に記載されています。この脆弱性の影響を緩和する回避策があります。
このアドバイザリは https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20020807-vpn5k-radius-pap に掲載されています。
該当製品
このセクションには、該当製品に関する詳細が掲載されています。
脆弱性のある製品
ソフトウェアリリース6.0.21.0002(およびそれ以前)および5.2.23.0003(およびそれ以前)を実行しているすべてのCisco VPN 5000シリーズコンセントレータハードウェアが、この脆弱性の影響を受けます。このシリーズには、モデル5001、5002、および5008が含まれます。
古いIntraPortシリーズコンセントレータハードウェアも、この脆弱性の影響を受けます。このシリーズには、IntraPort 2、IntraPort 2+、IntraPort Enterprise-2およびEnterprise-8、IntraPort Carrier-2、およびCarrier-8の各モデルが含まれます。
VPN 3000シリーズコンセントレータのハードウェアは影響を受けません。
使用しているソフトウェアのリビジョンを確認するには、コマンドラインインターフェイス(CLI)でshow versionコマンドを使用してリビジョンを確認します。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
他のシスコ製品においてこのアドバイザリの影響を受けるものは、現在確認されていません。
詳細
ソフトウェアリリース6.0.21.0002(およびそれ以前)および5.2.23.0003(およびそれ以前)を実行し、PAP認証、アグレッシブモード(AM)、またはハイブリッドIKE拡張認証(XAUTH)モードを使用してクライアントを受け入れ、RADIUSサーバに対して検証するCisco VPN 5000シリーズコンセントレータハードウェアは、この脆弱性の影響を受けます。
VPN 5000シリーズコンセントレータは、3つのRADIUS通信タイプをサポートしています。[ RADIUS ]セクションキーワードChallengeTypeは、CHAP、PAP、またはChallengeのいずれかに設定できます。Challengeは、Axent Defenderの認証に使用される独自のタイプのPAPです。
PAPまたはChallengeが設定されている場合、リモートデバイスは名前とパスワードを含む認証要求をVPN 5000シリーズコンセントレータに送信します。VPN 5000シリーズコンセントレータは、内部データベースまたはRADIUSサーバのいずれかを使用して要求を検証し、認証の成功または失敗パケットを返します。
RADIUSサーバが使用されている場合、Access-RequestがRADIUSサーバに送信され、ユーザパスワードはRFCの指定に従って暗号化されます。ネットワークまたは設定の問題により、Access-Acceptパケットが特定の時間内に返されない場合、コンセントレータは再試行パケットを送信しますが、この再試行パケットでは、ユーザパスワードがクリアテキストとして送信されます。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCdx82483(登録ユーザ専用)に記載されています。この脆弱性を表示するにはCCOアカウントが必要で、2002年8月8日の1500 UTC以降に表示できます。
回避策
回避策の1つは、[ RADIUS ]セクションでChallengeType = CHAPを設定して、認証にCHAPのみを使用することです。
認証にPAPを使用する必要がある場合は、設定のRadiusセクションでPrimRetriesキーワードの値を1に設定できます。これにより、再試行が無効になります。また、2番目の(バックアップ)RADIUSサーバがSecAddressで定義されている場合は、セカンダリRADIUSサーバへの最初の試行のパスワードがクリアテキストであるため、削除する必要があります。
完全な修正を行うには、修正済みのソフトウェアバージョンのコードにアップグレードしてください。
修正済みソフトウェア
この脆弱性は、ソフトウェアリリース6.0.21.0003(以降)および5.2.23.0004(以降)で修正されています。
修正済みソフトウェアバージョンにアップグレードする手順の詳細については、http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/aggr/vpn5000/5000sw/conce60x/5000cfg/swinst.htmを参照してください。
推奨事項
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
この脆弱性は、お客様からPSIRTに報告されたものです。
URL
改訂履歴
リビジョン 1.0 |
2000年8月7日 |
初回公開リリース |
利用規約
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