High
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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
この脆弱性は、不正なSIPメッセージの不適切な処理に起因します。攻撃者は、該当デバイスで処理される不正なSIPメッセージを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。この不正利用により、攻撃者は該当デバイスのメモリリークを引き起こし、最終的にリロードを引き起こす可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。脆弱性のあるデバイスでSIPを無効にする以外に、この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20160323-sip
このアドバイザリは、2016年3月23日に公開された6件の脆弱性に関するCisco Security Advisoryを含むCisco IOSソフトウェアおよびIOS XEソフトウェアのセキュリティアドバイザリバンドルの一部です。すべての脆弱性のセキュリティ影響評価は「高」です。 アドバイザリとそのリンクの一覧については、『Cisco Event Response: Semiannual Cisco IOS and IOS XE Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
脆弱性が存在するCisco IOSソフトウェアおよびIOS XEソフトウェアのリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。Cisco IOSおよびIOS XEソフトウェアの最近のリリースでは、デフォルトでSIPメッセージは処理されません。
次のCisco Unified Communications Managerソフトウェアリリースには脆弱性が存在します。このアドバイザリに記載された脆弱性を修正する最初のCisco Unified Communicationsソフトウェアリリースについては、「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
- Cisco Unified Communications Manager 8.x
- Cisco Unified Communications Manager 9.x
- Cisco Unified Communications Manager 10.x
- Cisco Unified Communications Manager 11.x
注:Cisco Unified Communications Managerリリース8.xは、2015年7月26日にソフトウェアメンテナンスが終了しています。Cisco Unified Communications Manager 8.xリリースをご使用のお客様は、サポートされているCisco Unified Communications Managerリリースへのアップグレードに関してシスコサポートチームにお問い合わせください。
SIPが実行されているかどうかの確認
dial-peer設定コマンドを発行してダイヤルピアを作成すると、SIPプロセスが開始され、Cisco IOSデバイスでSIPメッセージが処理されます。また、ePhoneなどのCisco Unified Communications Manager Expressの一部の機能も、設定時にSIPプロセスを自動的に開始します。これにより、デバイスはSIPメッセージの処理を開始します。該当するCisco IOSまたはIOS XEソフトウェアの設定例を次に示します。
Cisco IOSデバイスの設定でdial-peerコマンドを検査してデバイスがSIPメッセージを処理できるようにするだけでなく、管理者はshow processes | | include SIPコマンドを発行して、Cisco IOSソフトウェアがSIPメッセージを処理するプロセスを実行しているかどうかを確認します。次の例では、プロセスCCSIP_UDP_SOCKETまたはCCSIP_TCP_SOCKETが存在するため、Cisco IOSデバイスはSIPメッセージを処理します。!
dial-peer voice <Voice dial-peer tag> pots
...
!
Router#show processes | include SIP 149 Mwe 40F48254 4 1 400023108/24000 0 CCSIP_UDP_SOCKET 150 Mwe 40F48034 4 1 400023388/24000 0 CCSIP_TCP_SOCKET
注:Cisco IOSソフトウェアを実行しているデバイスがSIPメッセージの処理を開始する方法は複数あるため、管理者は特定の設定コマンドの存在に依存しないことを推奨します。代わりに、管理者はshow processes | | include SIPコマンドを使用して、デバイスがSIPメッセージを処理しているかどうかを確認します。
この脆弱性は、Cisco IOS、IOS XE、またはCisco Unified Communications Managerソフトウェアを実行するデバイスが不正なSIPメッセージを処理するときに発生します。この脆弱性は、デバイス宛てのトラフィックによってのみ引き起こされます。デバイスを通過するSIPトラフィックは不正利用の手段とはなりません。この脆弱性は、SIP over IPv4またはIPv6で不正利用される可能性があります。
注:SIPがTCPトランスポート上で実行されている場合、この脆弱性を不正利用するにはTCP 3ウェイハンドシェイクが必要です。
Cisco IOS または IOS XE ソフトウェア リリースの判別
シスコ製品で実行されているCisco IOSソフトウェアリリースは、管理者がデバイスにログインして、コマンドラインインターフェイス(CLI)でshow versionコマンドを使用し、表示されるシステムバナーを参照することにより確認できます。デバイスが Cisco IOS ソフトウェアを実行している場合、システム バナーに「Cisco Internetwork Operating System Software」や「Cisco IOS Software」などのテキストが表示されます。カッコ内にイメージ名が表示され、その後ろに、Cisco IOS ソフトウェアのリリース番号とリリース名が表示されます。一部のシスコ デバイスでは、show version コマンドをサポートしていなかったり、別の出力が表示されたりします。
次の例は、Cisco IOS ソフトウェア リリースが 15.5(2)T1 で、インストールされたイメージ名が C2951-UNIVERSALK9-M であるシスコ製品を示しています。
Router> show version
Cisco IOS Software, C2951 Software (C2951-UNIVERSALK9-M), Version 15.5(2)T1, RELEASE SOFTWARE (fc1) Technical Support: http://www.cisco.com/techsupport Copyright (c) 1986-2015 by Cisco Systems, Inc. Compiled Mon 22-Jun-15 09:32 by prod_rel_team . . .
Cisco IOS ソフトウェアリリースの命名と番号付けの規則に関する詳細は、『White Paper: Cisco IOS and NX-OS Software Reference Guide』を参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
シスコは、この脆弱性が Cisco IOS XR ソフトウェアまたは Cisco NX-OS ソフトウェアには影響を与えないことを確認しました。
セキュリティ侵害の痕跡
注:Cisco Unified Communications Managerソフトウェアで脆弱性が不正利用されたかどうかを判断する方法はありません。
次の例は、CCSIP_UDP_SOCKETでメモリリークが確認された、脆弱性のあるCisco IOSまたはIOS XEデバイスの出力を示しています。
Router#show memory debug leaks summary
Adding blocks for GD...
I/O memory
Alloc PC Size Blocks Bytes What
Processor memory
Alloc PC Size Blocks Bytes What
0x30302064 0000001024 0000000001 0000001024 *Init*
0x31931D28 0000001376 0000000001 0000001376 Connection
0x330F1E38 0000001184 0000000001 0000001184 *In-use Packet Header*
0x34F298D4 0000000040 0000000220 0000008800 CCSIP_UDP_SOCKET
0x34F298D4 0000000080 0000000106 0000008480 CCSIP_UDP_SOCKET
0x34F298D4 0000000084 0000000055 0000004620 CCSIP_UDP_SOCKET
0x34F298D4 0000000088 0000000079 0000006952 CCSIP_UDP_SOCKET
0x34F298D4 0000000092 0000000073 0000006716 CCSIP_UDP_SOCKET
注:show memory debug leaks summaryコマンドはCPUに負荷がかかる場合があるため、使用には注意が必要です。
回避策
修正済みソフトウェア
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt の Cisco Security Advisories and Responses アーカイブや後続のアドバイザリを参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成は新規リリースでも継続して適切なサポートが受けられることを確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティ ベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡してアップグレードを入手してください。
http://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア
お客様がCisco IOSソフトウェアおよびIOS XEソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断できるよう、シスコではCisco IOS Software Checkerツールを提供しています。このツールにより、特定のソフトウェアリリースに影響を与えるシスコセキュリティアドバイザリと、各アドバイザリに記載された脆弱性を修正する最初のリリース(「First Fixed」)が特定されます。該当する場合、このツールは、特定されたすべてのアドバイザリに記載されているすべての脆弱性を修正する最初のリリース(「総合初回修正」)も返します。
このツールを使用して次のタスクを実行できます。
- ドロップダウン メニューからリリース(複数可)を選択するか、分析対象となるローカル システムからファイルをアップロードして、検索を開始する
- show version コマンドの出力をツールで解析する
- カスタマイズした検索(過去に公開されたすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索対象に入れたり、特定のアドバイザリのみ、または最新のバンドル資料のすべてのアドバイザリを含めるなど)を作成する
リリースが、公開されたシスコセキュリティアドバイザリのいずれかに該当するかどうかを確認するには、Cisco.comのCisco IOS Software Checkerを使用するか、以下のフィールドにCisco IOSまたはIOS XEソフトウェアリリース(たとえば、15.1(4)M2、3.01.4Sなど)を入力します。
Cisco IOSソフトウェアリリースへのCisco IOS XEソフトウェアリリースのマッピングについては、Cisco IOS XEソフトウェアリリースに応じて『Cisco IOS XE 2 Release Notes』、『Cisco IOS XE 3S Release Notes』、または『Cisco IOS XE 3SG Release Notes』を参照してください。
Cisco Unified Communications Managerソフトウェア
Cisco UCMソフトウェアメジャーリリース |
First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
8.x |
該当。9.1(2)su4以降に移行してください。 |
9.x |
9.1(2)su4(9.1(2.14900-14)とも呼ばれる) |
10.x |
10.5(2)su3(10.5(2.13900-12)とも呼ばれる) |
11.x |
11.0(1)su1(11.0(1.21900-11)とも呼ばれる) |
推奨事項
不正利用事例と公式発表
出典
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | Cisco Unified Communications Managerソフトウェアの修正表を調整して、CCOバージョンのソフトウェアを含めました。 | 修正済みソフトウェア | Final | 2016年5月9日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Interim | 2016年3月23日 |
利用規約
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