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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Catalyst 4500シリーズスイッチおよびCisco Catalyst 4500-Xシリーズスイッチの双方向フォワーディング検出(BFD)オフロード実装における脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がiosdプロセスのクラッシュを引き起こし、サービス妨害(DoS)状態を引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、BFD パケットの BFD ヘッダーが不完全な場合のエラー処理が不十分であることに起因します。攻撃者は、該当スイッチに(またはスイッチを通過する)巧妙に細工された BFD メッセージを送信することにより、この脆弱性を不正利用する可能性があります。不正利用に成功すると、攻撃者はシステムのリロードを引き起こす可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20180328-bfd
このアドバイザリは、2018年3月28日に公開されたCisco IOSおよびIOS XEソフトウェアのセキュリティアドバイザリバンドルの一部です。このバンドルには、22件の脆弱性に関する20件のシスコセキュリティアドバイザリが含まれています。アドバイザリの完全なリストとそのリンクについては、『Cisco Event Response: March 2018 Semiannual Cisco IOS and IOS XE Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
本脆弱性は、BFD 機能が有効化され、脆弱性が存在する Cisco IOS ソフトウェア リリースまたは Cisco IOS XE ソフトウェア リリースを実行する以下のシスコ製品に影響を与えます。
- Catalyst 4500 Supervisor Engine 6-E(K5)1
- Catalyst 4500 Supervisor Engine 6L-E(K5)1
- Catalyst 4500 Supervisor Engine 7-E(K10)2
- Catalyst 4500 Supervisor Engine 7L-E(K10)2
- Catalyst 4500E Supervisor Engine 8-E(K10)3
- Catalyst 4500E Supervisor Engine 8L-E(K10)4
- Catalyst 4500E Supervisor Engine 9-E(K10)5
- Catalyst 4500-Xシリーズスイッチ(K10)2
- Catalyst 4900Mスイッチ(K5)1
- Catalyst 4948E[-F]イーサネットスイッチ(K5)1
1. Cisco IOSソフトウェアリリース15.1(1)SGにおけるBFD機能のサポート
2. Cisco IOS XEソフトウェアリリース3.5.0EにおけるBFD機能のサポート
3. Cisco IOS XEソフトウェアリリース3.6.0EにおけるBFD機能のサポート
4. Cisco IOS XEソフトウェアリリース3.8.1EにおけるBFD機能のサポート
5. Cisco IOS XEソフトウェアリリース3.10.0EにおけるBFD機能のサポート
本脆弱性は、影響を受けるデバイスで BFD 機能が有効になっている場合にのみ不正利用される可能性があります。Cisco IOS ソフトウェアおよび Cisco IOS XE ソフトウェアでは、ソフトウェアが IP Base(ipbase)パッケージ ライセンスまたはそれ以上のライセンスを実行している場合、BFD 機能がデフォルトで有効化されています。BFD 機能は LAN Base(lanbase)パッケージ ライセンスではサポートされません。詳細については、LAN Base、IP Base、およびエンタープライズ サービス イメージのサポートをご確認ください。
脆弱性が存在する Cisco IOS ソフトウェアおよび IOS XE ソフトウェアのリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」の項を参照してください。
BFD 機能が有効かどうかの確認
BFD 機能が有効になっているか確認するには、管理者権限で show running-config | include feature bfdコマンドを使用します。以下に、show running-config | include feature bfdコマンドを、BFD機能が無効になっているCisco Catalystスイッチで実行すると、次のようになります。
switch# show running-config | include feature bfd
platform module all feature bfd disable
platform module feature bfd disable
platform feature bfd disable
feature bfd disable
show running-config | include feature bfdコマンドは、BFD機能が有効であることを示します。
有効になっているパッケージ ライセンスの確認
デバイスでどのパッケージ ライセンスが有効化されているかについては、管理者が CLI で show license feature コマンドを使用して確認できます。下記の例は、IP Base(ipbase)パッケージ ライセンスが有効化されている Cisco Catalyst スイッチでshow license feature コマンドを実行した場合の出力を示しています。
C4500# show license feature
Feature name Enforcement Evaluation Clear Allowed Enabled Right...
------------------------------------------------------------------------------
entservices true true true false true
ipbase true false true true false
lanbase false false true false false
internal_service true false true false false
ソフトウェア リリースが show license feature コマンドをサポートしていない場合、管理者はデバイスで現在実行中のソフトウェア イメージのタイプを特定することで、デバイスで有効化されているパッケージ ライセンスを確認できます。デバイスで実行中のソフトウェア イメージのタイプについては、管理者が特権 EXEC モードで show version | include imageコマンドを使用します。下記の例は、LAN Base(lanbase)パッケージ ライセンスが有効化されているソフトウェア イメージを実行している Cisco Catalyst スイッチで | include imageコマンドを、LAN Base(lanbase)パッケージライセンスが有効になっているソフトウェアイメージを実行しているCisco Catalystスイッチで実行すると、次のようになります。
C4948E# show version | include image
System image file is "bootflash:cat4500e-lanbasek9-mz.151-2.SG3.bin"
Cisco IOS ソフトウェア リリースの判別
デバイス上で実行されている Cisco IOS ソフトウェア リリースは、管理者がデバイスにログインして、CLI で show version コマンドを使用し、表示されるシステム バナーを参照することにより確認できます。デバイスが Cisco IOS ソフトウェアを実行している場合、システム バナーに「Cisco Internetwork Operating System Software」や「Cisco IOS Software」などのテキストが表示されます。バナーにはインストールされたイメージ名もカッコ内に表示され、その後ろに、Cisco IOS ソフトウェアのリリース番号とリリース名が表示されます。一部のシスコ デバイスでは、show version コマンドをサポートしていなかったり、別の出力が表示されたりします。
次に、Cisco IOS ソフトウェア リリース 15.5(2)T1 が実行されていて、インストールされているイメージ名が C2951-UNIVERSALK9-M であるデバイスでのコマンド出力例を示します。
Router> show version
Cisco IOS Software, C2951 Software (C2951-UNIVERSALK9-M), Version 15.5(2)T1, RELEASE SOFTWARE (fc1)
Technical Support: http://www.cisco.com/techsupport
Copyright (c) 1986-2015 by Cisco Systems, Inc.
Compiled Mon 22-Jun-15 09:32 by prod_rel_team
.
.
.
Cisco IOS ソフトウェア リリースの命名と番号付けの規則に関する詳細は、『Cisco IOS and NX-OS Software Reference Guide』を参照してください。
Cisco IOS XE ソフトウェア リリースの判別
デバイス上で実行されている Cisco IOS XE ソフトウェア リリースは、管理者がデバイスにログインして、CLI で show version コマンドを実行し、表示されるシステム バナーを参照することにより確認できます。デバイスが Cisco IOS XE ソフトウェアを実行している場合、システム バナーに「Cisco IOS Software」、「Cisco IOS XE Software」などのテキストが表示されます。
次に、Cisco IOS XR ソフトウェア リリース 16.2.1 が実行されていて、インストールされているイメージ名が CAT3K_CAA-UNIVERSALK9-M であるデバイスでのコマンドの出力例を示します。
ios-xe-device# show version
Cisco IOS Software, Catalyst L3 Switch Software (CAT3K_CAA-UNIVERSALK9-M), Version Denali 16.2.1, RELEASE SOFTWARE (fc1)
Technical Support: http://www.cisco.com/techsupport
Copyright (c) 1986-2016 by Cisco Systems, Inc.
Compiled Sun 27-Mar-16 21:47 by mcpre
.
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Cisco IOS XE ソフトウェア リリースの命名と番号付けの規則に関する詳細は、『Cisco IOS and NX-OS Software Reference Guide』を参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
他のシスコ製品において、このアドバイザリの影響を受けるものは現在確認されていません。
シスコは、この脆弱性がCisco Catalyst 4500シリーズSupervisor Engine V-10GE(K2)またはCisco Catalyst 4948スイッチ(K2)には影響を与えないことを確認しました。
また、本脆弱性が Cisco IOS XR ソフトウェア、Cisco NX-OS ソフトウェアには影響を与えないことも確認しました。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
自環境内で BFD 機能を使用しない場合は、グローバル コンフィギュレーション モードで feature bfd disable コマンドを使用すると機能を無効化できます。feature bfd disableコマンドは、Cisco IOSソフトウェアリリース15.2(1)E以降およびCisco IOS XEソフトウェアリリース3.5.0E以降で使用できます。
自環境で BFD 機能を使用する場合は、コントロール プレーン ポリシング(CoPP)を実装して、既知の BFD ピアからの BFD パケットのみを処理し、他のすべての BFD トラフィックを破棄することで、不正アクセスを抑制することができます。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア
お客様が Cisco IOS ソフトウェアおよび IOS XE ソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断するため、シスコは Cisco IOS Software Checker ツールを提供しています。このツールを使用すると、特定のソフトウェア リリースに該当するシスコ セキュリティ アドバイザリ、および各アドバイザリで説明されている脆弱性が修正された最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。また該当する場合、そのリリースに関するすべてのアドバイザリの脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
このツールを使用して次のタスクを実行できます。
- ドロップダウン リストからリリース(複数可)を選択するか、分析対象となるローカル システムからファイルをアップロードして、検索を開始する
- show version コマンドの出力をツールで解析する
- カスタマイズした検索(過去に公開されたすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索対象に入れたり、特定のアドバイザリのみ、または最新のバンドル資料のすべてのアドバイザリを含めるなど)を作成する
リリースが、公開されているシスコセキュリティアドバイザリのいずれかに該当するかどうかを確認するには、Cisco.comのCisco IOS Software Checkerを使用するか、次のフィールドにCisco IOSソフトウェアまたはCisco IOS XEソフトウェアリリース(たとえば、15.1(4)M2や3.13.8S)を入力します。
Cisco IOS XE ソフトウェア リリースと Cisco IOS ソフトウェア リリースのマッピングについては、Cisco IOS XE ソフトウェアのリリースに応じて「Cisco IOS XE 2 Release Notes」、「Cisco IOS XE 3S Release Notes」、または「Cisco IOS XE 3SG Release Notes」を参照してください。
不正利用事例と公式発表
2022年3月、Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、この脆弱性の不正利用が試みられたことについて認識しました。これらの脆弱性が修正済みのソフトウェアリリースにアップグレードすることを、引き続き強くお勧めします。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.4 | 不正利用情報を更新。 | 不正利用事例と公式発表 | Final | 2022年12月15日 |
1.3 | プラットフォームごとのBFD機能のサポートを明確化。 | 脆弱性が存在する製品 | Final | 2021-JUL-16 |
1.2 | このアドバイザリの機械可読部分(CVRF、OpenVuln API)の該当製品に関する情報を修正。テキストのセキュリティアドバイザリまたはCisco IOSソフトウェアチェッカーに変更はありません。 | - | Final | 2021年7月8日 |
1.1 | BFD 機能のライセンス要件を明確化。「feature bfd disable」コマンドを利用できるリリースを明確化。 | 「脆弱性のある製品」および「回避策」 | Final | 2018年3月28日 |
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2018年3月28日 |
利用規約
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