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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Enterprise NFV インフラストラクチャ ソフトウェア(NFVIS)の Secure Copy Protocol(SCP)サーバの脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が、該当システムの基盤となる Linux オペレーティング システムのシェルにアクセスできる可能性があります。
この脆弱性は、コマンド引数の不適切な入力検証に起因します。攻撃者は、該当デバイスへの接続をオープンするときに巧妙に細工された引数を使用することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。この不正利用により、攻撃者は非 root ユーザ アカウントで、該当デバイスの基盤となる Linux オペレーティング システムへのシェル アクセスが可能になる場合があります。
システム設計により、Linux シェルにアクセスするとさらなる攻撃の実行が可能になり、該当システムに多大な影響が及ぼされる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20180516-nfvis
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、該当デバイスで SCP サーバへのアクセスが許可されている場合、Cisco Enterprise NFV インフラストラクチャ ソフトウェア リリース 3.7.1、または 3.6.3 以前を実行している Cisco デバイスに影響を与えます。
SCP サーバへのアクセスは、Cisco NFVIS リリース 3.5.x および 3.6.x ではデフォルトで許可されており、Cisco NFVIS リリース 3.7.1 ではデフォルトでは許可されていません。
Cisco NFVIS リリースの判別
デバイスで実行している Cisco NFVIS リリースは、管理者が CLI から show version コマンドを実行することで確認できます。
次に、Cisco NFVIS リリース 3.7.1 が実行されているデバイスでの show version コマンドの出力例を示します。
encs# show version
version name "Cisco NFV Infrastructure Software"
version version 3.7.1-FC2
.
.
.
デバイスが SCP サーバへのアクセスを許可しているかどうかの判別
Cisco NFVIS リリース 3.7.1 では、system settings ip-receive-acl CLI コンフィギュレーション コマンドが scpd サービスに accept アクションで適用されている場合にのみ、SCP サーバへのアクセスを許可します。
以下に、show running-config | NFVIS リリース 3.7.1 を実行しているデバイス、および 192.0.2.0/24 の IP 範囲にあるクライアントに SCP サーバへのアクセスが許可されているデバイスで、begin ip-receive-acl CLI コマンドを実行した場合の出力を示します。
encs# show running-config | begin ip-receive-acl
system settings ip-receive-acl 192.0.2.0/24
service [ scpd ]
action accept
.
.
.
Cisco NFVIS リリース 3.5.x および 3.6.x は、system settings ip-receive-acl CLI コンフィギュレーション コマンドをサポートしていません。これらのリリースでは、SCP サーバへのアクセスは常に許可されており、無効にすることはできません。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
Cisco NFVIS リリース 3.5.x または 3.6.x を実行していて SCP サーバを使用する必要がないお客様には、外部のファイアウォールを使用して、該当デバイス上の TCP ポート 22222 へのアクセスを制限することを推奨します。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
この脆弱性は、Cisco NFVIS リリース 3.8.1 以降で修正されています。
Cisco NFVIS は Cisco.com の Software Center で、[すべて(All)] をクリックし、[ダウンロードホーム(Downloads Home)] > [ルータ(Routers)] > [ネットワーク機能の仮想化(Network Functions Virtualization)] > [エンタープライズNFVインフラストラクチャソフトウェア(Enterprise NFV Infrastructure Software)] > [NFVインフラストラクチャソフトウェア(NFV Infrastructure Software)].にアクセスすることでダウンロードできます。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
本脆弱性は、シスコ内部でのセキュリティ テストによって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2018 年 5 月 16 日 |
利用規約
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