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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Windows 向け Cisco WebEx Meetings クライアントのフォルダのアクセス許可における脆弱性により、認証されたローカルの攻撃者が、ユーザの特権レベルを使用してローカルに保存されたファイルを変更したりターゲット デバイスでコードを実行したりする可能性があります。
この脆弱性は、WebEx フォルダ内のファイルを読み取り、書き込み、および実行する権限をユーザに付与する、フォルダのアクセス許可に起因します。攻撃者は、この脆弱性をエクスプロイトして、悪意のあるファイルを WebEx クライアント ディレクトリに書き込み、ターゲット デバイスのその他すべてのユーザに影響を及ぼす可能性があります。エクスプロイトが成功すると、ユーザは昇格権限でコマンドを実行する可能性があります。
ユーザは自身のシステムで攻撃を実行する必要があるため、単一ユーザ システムで攻撃が起こる可能性は高くありません。フォルダのアクセス許可はデバイスのすべてのユーザに影響を及ぼすため、マルチユーザ システムではエクスプロイトのリスクが高くなります。攻撃者がこの脆弱性をうまくエクスプロイトするには、第 2 のユーザがローカルにインストールした悪意のあるファイルを実行してリモートでコードを実行できるようにする必要があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20180905-webex-pe
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、Microsoft Windows エンドユーザ システムでの実行中に次の Cisco WebEx Meetings 製品からインストールされたクライアント アプリケーションに影響します。
- Cisco WebEx Meetings スイート(WBS31)
- Cisco WebEx Meetings スイート(WBS32)
- Cisco WebEx Meetings スイート(WBS33)
- Cisco Webex Meetings
- Cisco Webex ミーティング サーバ
Cisco WebEx Meetings サイトで該当するバージョンの WebEx ソフトウェアが実行されているかどうかを判別するには、使用している Cisco WebEx Meetings サイトにログインして [サポート(Support)] > [ダウンロード(Downloads)] に移動します。WebEx ソフトウェアのバージョンがページ右側の [Meeting Centerについて(About Meeting Center)] の下に表示されます。詳細については、このアドバイザリの 修正済みソフトウェアセクションを参照してください。
また、Cisco WebEx Meetings クライアントのバージョン情報には、クライアント内から直接アクセスすることもできます。Windows プラットフォームの Cisco WebEx Meetings クライアントのバージョン情報は、[ヘルプ(Help)] > [Cisco WebEx Meeting Centerについて(About Cisco WebEx Meeting Center)] を選択することにより表示できます。
注:自動ソフトウェアアップデートを受信しないお客様は、ソフトウェアメンテナンスが終了したバージョンのCisco Webex Meetingsを実行している可能性があります。Cisco TAC(Technical Assistance Center)にお問い合わせください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が Mac OS X および Linux オペレーティング システムで実行している Cisco WebEx Meetings クライアント アプリケーションには影響しないことを確認しています。
回避策
修正済みソフトウェア
シスコでは、このアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェア アップデートを提供する予定です。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
シスコは、この脆弱性を修正する新しいデスクトップ アプリケーションをリリースしています。この脆弱性を修正するには、新しいデスクトップ アプリケーションをインストールする必要があります。
インストール可能な MSI はアップグレードされたサイトから取得できます。WBS33 の場合、アプリケーションは自動的に配信され、管理者ユーザが WBS33 サイトのミーティングに参加すると自動的にインストールされます。
管理者権限のないユーザは自動的に更新をインストールできません。アプリケーションのインストール可能な MSI をデスクトップにインストールするよう管理者に要求します。
WBS 32 でお客様がロック ダウン ステータスになっている場合、ユーザまたは IT 管理者はデスクトップ アプリケーションを手動でインストールする必要があります。
ユーザまたは IT 管理者は、Cisco TAC に問い合わせて、サイトのアップグレード前にデスクトップ アプリケーションのインストール可能な MSI を取得することができます。
お客様のサイトは、次のスケジュールに従ってアップグレードされ、このデスクトップ アプリケーションを利用できるようになります。
WebEx メジャー リリース |
First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
アベイラビリティ |
---|---|---|
Cisco WebEx Meetings スイート(WBS31) |
N/A |
シスコは、WBS31 リリース向けの新しいデスクトップ アプリケーションをリリースしません。お客様は、WBS32 または WBS33 にアップグレードして適切な更新をインストールする必要があります。 |
Cisco WebEx Meetings スイート(WBS32) |
WBS32.15.20 |
リリース済み クラスタスケジュールに基づくサイトでのWBS 32.15.20の可用性については、次のサイトを参照してください。https://status.webex.com/#/maintenance/calendar エンドユーザまたは IT 管理者は、新しいデスクトップ アプリケーションを手動でインストールして脆弱性を修正する必要があります。 サイトで利用可能になる前にデスクトップ アプリケーションのインストール可能な MSI を取得するには、Cisco TAC にお問い合わせください。 |
Cisco WebEx Meetings スイート(WBS33) |
WBS33.4 |
リリース済み クラスタスケジュールに基づくサイトでのWBS33.4のアベイラビリティについては、次のサイトを参照してください。https://status.webex.com/#/maintenance/calendar デスクトップの管理者権限を持つユーザが更新済みの WBS33.4 サイトでミーティングに参加したりミーティングを開始したりすると、Windows のユーザ アカウント制御(UAC)ポップアップ ウィンドウが自動的に表示されます。ユーザは、脆弱性を修正するためにこの UAC 要求を受け入れる必要があります。 管理者権限のないユーザは自動的に更新をインストールできません。アプリケーションのインストール可能な MSI をデスクトップにインストールするよう管理者に要求します。 サイトで利用可能になる前にデスクトップ アプリケーションのインストール可能な MSI を取得するには、Cisco TAC にお問い合わせください。 WBS33.4 のインストール可能な MSI では、新しい WebEx デスクトップ アプリケーションをインストールします。これには新しい Outlook プラグインが含まれ、以前の生産性ツールと置換されます。生産性ツールと新しいデスクトップ アプリケーションを置換することを強くお勧めしますが、この置換を希望しない場合は Cisco TAC にお問い合わせください。 |
Cisco Webex Meetings |
1.3.37 |
2018 年 9 月 14 日以降利用可能 サイトで利用可能になる前にデスクトップ アプリケーションのインストール可能な MSI を取得するには、Cisco TAC にお問い合わせください。 |
Cisco Webex ミーティング サーバ |
3.0MR2 |
リリース済み ソフトウェアは、Cisco.com の Software Center にアクセスし、[すべて参照(Browse all)] をクリックして [会議(Conferencing)] > [Web会議(Web Conferencing)] > [WebEx Meetingsサーバ(WebEx Meetings Server)] > [WebEx Meetingsサーバ3.0(WebEx Meetings Server 3.0)] にアクセスするか、直接リンクからダウンロードできます。 |
修正済みのソフトウェアは、リリース更新スケジュールに基づいてお客様のサイトで利用可能になります。お客様には別途、サイトの更新スケジュールが送信されます。また、Cisco TAC に問い合わせてサイトの更新スケジュールを確認することもできます。
ミーティング サイトの Cisco WebEx ソフトウェアが更新されているかどうかを確認するには、使用している Cisco WebEx Meetings サイトにサインインして、[サポート(Support)] > [ダウンロード(Downloads)] セクションに移動します。[Webex Meetingsバージョン(About Webex Meetings)] をクリックして表示されるページの右側に、バージョンが表示されます。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、この脆弱性の公的な発表ついて認識しています。ただし、このアドバイザリに記載されている脆弱性の悪用については示されていません。
出典
シスコは、この脆弱性の報告にあたり、Simon Zuckerbraun 氏と Trend Micro の Zero Day Initiative より受けた協力に感謝いたします。
シスコは、この脆弱性を個別に報告していただいた DXC Technology 社の Ben Cheney 氏および Counter Hack 社の Ron Bowes 氏と Jeff McJunkin 氏にも感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | Cisco Bug CSCvk70822 を追加。前述のその他のソース。 | Cisco Bug ID と送信元 | Final | 2018 年 9 月 26 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2018 年 9 月 5 日 |
利用規約
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