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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco IOS ソフトウェアおよび Cisco IOS XE ソフトウェアのシスコ ネットワーク プラグアンドプレイ(PnP)エージェントに含まれる脆弱性のため、認証されていないリモートの攻撃者が機密データに不正にアクセスできる可能性があります。
この脆弱性は、証明書が該当ソフトウェアによって十分に検証されないことに起因しています。攻撃者が、該当デバイスに巧妙に細工された証明書を提示することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると中間者攻撃を受け、ユーザが該当デバイスへ接続する際に、機密情報を復号および変更できる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20190327-pnp-cert
このアドバイザリは、2019 年 3 月 27 日に公開された Cisco IOS ソフトウェアおよび IOS XE ソフトウェア リリースのセキュリティ アドバイザリ バンドルの一部です。このバンドルには、19 件の脆弱性に関して 17 件のシスコ セキュリティ アドバイザリが含まれています。アドバイザリとリンクの一覧については、『Cisco Event Response: March 2019 Semiannual Cisco IOS and IOS XE Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、シスコ プラグアンドプレイ(PnP)エージェントが有効かつ起動済みで、脆弱性が存在する Cisco IOS ソフトウェア リリースまたは IOS XE ソフトウェアリリースを実行するシスコ デバイスに影響を与えます。
PnP エージェントは、すべての Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア プラットフォームでデフォルトで有効になっていますが、次のいずれかの状況でのみ起動されます。
- スタートアップ コンフィギュレーションが存在しない。
- CLI を介して PnP プロファイルが設定され、アクティブ化されている。
脆弱性が存在する Cisco IOS ソフトウェアおよび IOS XE ソフトウェアのリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」の項を参照してください。
PnP プロファイルが設定されているかどうかの確認
デバイスで PnP プロファイルが設定されているかどうかを確認するには、CLI で show pnp profile コマンドを使用します。次に、「test」という名前の PnP プロファイルが設定され、アクティブ化されている場合の show pnp profile コマンドの出力の例を示します。
Device# show pnp profile Initiator Profile test: 0 open connections: 0 closing connections Encap: xmpp11 WSSE header is not required. Configured authorization level is 1 Countdown: Security Unlock 0, Service Lock: 0, Service Req Wait: 0, Prxoy Req Wait 0, Service Resp Ack: 0 Max message (RX) is 50 Kbytes XEP Faults are sent Idle timeout infinite Keepalive not configured Reconnect time 60 seconds Primary transport: xmpp socket to host 172.19.193.60, port 5222 Not connected, next reconnect attempt in 52 seconds Device#
このコマンドの出力が空の場合は、PnP プロファイルが設定されていないことを示します。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェアの一部のリリースでは、show pnp profile コマンドの出力が異なります。次の例は、「pnp-zero-touch 」という名前の PnP プロファイルが設定され、有効化されている場合のリリースにおける show pnp profile コマンドの出力です。
Device#show pnp profile PnP Profiles: Active:1, Created:1, Deleted:0, Hidden:0 Name CBType Node Primary-Path Primary-Trans Backup-Trans pnp-zero-touch User visible pnp/WORK-REQUEST HTTPS none Initiator Profile pnp-zero-touch: 0 open connections: 0 closing connections Encap: pnp WSSE header is not required. Configured authorization level is 1 . . . Max message (RX) is 50 Kbytes XEP Faults are sent Idle timeout infinite Keepalive not configured DNS Resolution: default Reconnect time 60 seconds Primary Transport:https to Host:-, IP:10.201.237.169, Port:443, Src-Intf:-, VRF:-, URL pnp/WORK-REQUEST Not connected, next reconnect attempt in 30 seconds . . .
これらのリリースでは、出力に「Active:0 」が含まれている場合、アクティブな PnP プロファイルが設定されていないことを示します。
Cisco IOS ソフトウェア リリースの判別
デバイス上で実行されている Cisco IOS ソフトウェア リリースは、管理者がデバイスにログインして、CLI で show version コマンドを使用し、表示されるシステム バナーを参照することにより確認できます。デバイスが Cisco IOS ソフトウェアを実行している場合、システム バナーに「Cisco Internetwork Operating System Software」や「Cisco IOS Software」などのテキストが表示されます。バナーにはインストールされたイメージ名もカッコ内に表示され、その後ろに、Cisco IOS ソフトウェアのリリース番号とリリース名が表示されます。一部のシスコ デバイスでは、show version コマンドをサポートしていなかったり、別の出力が表示されたりします。
次に、Cisco IOS ソフトウェア リリース 15.5(2)T1 が実行されていて、インストールされているイメージ名が C2951-UNIVERSALK9-M であるデバイスでのコマンド出力例を示します。
Router> show version
Cisco IOS Software, C2951 Software (C2951-UNIVERSALK9-M), Version 15.5(2)T1, RELEASE SOFTWARE (fc1)
Technical Support: http://www.cisco.com/techsupport
Copyright (c) 1986-2015 by Cisco Systems, Inc.
Compiled Mon 22-Jun-15 09:32 by prod_rel_team
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Cisco IOS ソフトウェア リリースの命名と番号付けの規則に関する詳細は、『Cisco IOS and NX-OS Software Reference Guide』を参照してください。
Cisco IOS XE ソフトウェア リリースの判別
デバイス上で実行されている Cisco IOS XE ソフトウェア リリースは、管理者がデバイスにログインして、CLI で show version コマンドを実行し、表示されるシステム バナーを参照することにより確認できます。デバイスが Cisco IOS XE ソフトウェアを実行している場合、システム バナーに「Cisco IOS Software」、「Cisco IOS XE Software」などのテキストが表示されます。
次に、Cisco IOS XR ソフトウェア リリース 16.2.1 が実行されていて、インストールされているイメージ名が CAT3K_CAA-UNIVERSALK9-M であるデバイスでのコマンドの出力例を示します。
ios-xe-device# show version
Cisco IOS Software, Catalyst L3 Switch Software (CAT3K_CAA-UNIVERSALK9-M), Version Denali 16.2.1, RELEASE SOFTWARE (fc1)
Technical Support: http://www.cisco.com/techsupport
Copyright (c) 1986-2016 by Cisco Systems, Inc.
Compiled Sun 27-Mar-16 21:47 by mcpre
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Cisco IOS XE ソフトウェア リリースの命名と番号付けの規則に関する詳細は、『Cisco IOS and NX-OS Software Reference Guide』を参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が Cisco IOS XR ソフトウェアまたは Cisco NX-OS ソフトウェアには影響を与えないことを確認しました。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア
お客様が Cisco IOS ソフトウェアおよび IOS XE ソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断するため、シスコは Cisco IOS Software Checker ツールを提供しています。このツールを使用すると、特定のソフトウェア リリースに該当するシスコ セキュリティ アドバイザリ、および各アドバイザリで説明されている脆弱性が修正された最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。また該当する場合、そのリリースに関するすべてのアドバイザリの脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
このツールを使用して次のタスクを実行できます。
- ドロップダウン リストからリリース(複数可)を選択するか、分析対象となるローカル システムからファイルをアップロードして、検索を開始する
- show version コマンドの出力をツールで解析する
- カスタマイズした検索(過去に公開されたすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索対象に入れたり、特定のアドバイザリのみ、または最新のバンドル資料のすべてのアドバイザリを含めるなど)を作成する
リリースが、公開されたシスコ セキュリティ アドバイザリのいずれかに該当するかどうかを確認するには、Cisco.com の Cisco IOS Software Checker を使用するか、以下のフィールドに Cisco IOS ソフトウェアまたは Cisco IOS XE ソフトウェアリリース(たとえば、15.1(4)M2、3.13.8S など)を入力します。
デフォルトでは、Cisco IOS ソフトウェアのチェックには、結果は、高セキュリティへの影響の評価 (サー) または重大な脆弱性にのみが含まれています。「中間」の SIR 脆弱性の結果を含めるには、Cisco.com の Cisco IOS ソフトウェア チェッカーを使用して、[Impact Rating] ドロップダウン リストの [中間(Medium)] チェックボックスをオンにします。
Cisco IOS XE ソフトウェア リリースと Cisco IOS ソフトウェア リリースのマッピングについては、Cisco IOS XE ソフトウェアのリリースに応じて「Cisco IOS XE 2 Release Notes」、「Cisco IOS XE 3S Release Notes」、または「Cisco IOS XE 3SG Release Notes」を参照してください。
注:Cisco IOS XE ソフトウェアリリース 16.9.1 以降では、アップグレードにスマートライセンスが必要です。Cisco IOS XE をリリース 16.9.1 以降にアップグレードする予定がある場合は、スマート ライセンス要件を検討することをお勧めします。スマートライセンスの詳細については、こちらのドキュメントを参照してください。注:この脆弱性に対する修正を含むCisco IOSおよびIOS XEソフトウェアのリリースでは、サーバのIDを確認するために、PnPサーバ提供の証明書に有効なサブジェクト代替名(SAN)フィールドが含まれている必要があります。ソフトウェアは、この証明書の SAN フィールドを、Cisco IOS または IOS XE デバイスの PnP プロファイルで設定されている PnP サーバの DNS 名または IP アドレスと比較します。
オンプレミスの Cisco Application Policy Infrastructure Controller エンタープライズ モジュール(APIC-EM)または Cisco Digital Network Architecture(DNA)センターを PnP サーバとして使用している場合は、PnP サーバの証明書に有効な SAN フィールドが含まれていることを確認する必要があります。有効な SAN フィールドが含まれていない場合、管理者は、適切な SAN フィールドを含む証明書署名要求(CSR)を生成し、新しい証明書への認証局(CA)の署名を取得してから、それを PnP サーバにインストールする必要があります。
Cisco APIC-EM 用の CA 署名付き証明書を取得する方法の詳細については、『Cisco Application Policy Infrastructure Controller Enterprise Module Administrator Guide』の「Securing the Cisco APIC-EM」の章を参照してください。Cisco DNA Center の詳細については、『Cisco Digital Network Architecture Center Administrator Guide』の「Configure System Settings」の章を参照してください。
有効な SAN フィールドを持つ自己署名証明書を設定するための支援が必要な場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)または契約しているメンテナンス プロバイダーに連絡することをお勧めします。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
本脆弱性は、シスコ内部でのセキュリティ テストによって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2019 年 3 月 27 日 |
利用規約
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