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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco 適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)ソフトウェア および Cisco Firepower Threat Defense(FTD) ソフトウェアの インターネットキーエクスチェンジ バージョン 1(IKEv1)機能の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が、該当デバイスのリロードを引き起こす可能性があり、その結果 Denial of Service(DoS)状態が発生する場合があります。
この脆弱性の原因は、システム メモリの不適切な管理にあります。攻撃者は、悪意のある IKEv1 トラフィックを対象となるデバイスに送信することで、この脆弱性をエクスプロイトできる可能性があります。攻撃者は、VPNセッションを認証するために有効なログイン情報を必要としません。また、攻撃者の送信元アドレスは、該当するデバイスの入力インターフェイスに適用される暗号マップのピア ステートメントと一致する必要はありません。エクスプロイトにより、攻撃者はシステム メモリ リソースを使い果たし、該当するデバイスのリロードを引き起こす可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20191002-asa-ftd-ikev1-dos
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、LAN-to-LAN またはリモート アクセス IPsec VPN 接続に対して IKEv1 プロトコルが有効になっているインターフェイス上に Cisco ASA ソフトウェアまたは Cisco FTD ソフトウェアの脆弱なリリースを実行している次のシスコ製品に影響を及ぼします。
- 適応型セキュリティ仮想アプライアンス(ASAv)
- Firepower 2100 シリーズ アプライアンス
- Firepower Threat Defense Virtual(FTDv)
IKEv1 プロトコルは、デフォルトでは Cisco ASA ソフトウェアおよび FTD ソフトウェアで無効になっています。
注: IKEバージョン2(IKEv2)ベースのVPN接続は、この脆弱性の影響を受けません。
脆弱性が存在する Cisco ASA ソフトウェアおよび FTD ソフトウェア リリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
IKEv1 プロトコルが設定されているかどうかの確認
LAN 間またはリモート アクセス IPsec VPN 接続の IKEv1 プロトコルを有効にするには、次の 2 つの条件を満たしている必要があります。
- IKEv1 に対して Internet Security Association および Key Management Protocol(ISAKMP)ポリシーを設定する必要があります。
- IKEv1 は少なくとも 1 つのインターフェイス上で有効にする必要があります。
管理者は、 show running-config crypto ikev1 コマンドを使用して、IKEv1 の ISAKMP ポリシーが設定されているかどうか、および少なくとも 1 つのインターフェイスで IKEv1 が有効になっているかどうかを確認できます。次の例は、IKEv1 に対して ISAKMP ポリシー 1 が設定され、外部インターフェイスで IKEv1 が有効になっているデバイスでの show running-config crypto ikev1 コマンドの出力を示しています。
ciscoasa# show running-config crypto ikev1
crypto ikev1 enable outside
crypto ikev1 policy 1
authentication pre-share
encryption aes
hash sha
group 2
lifetime 86400
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。- 3000 シリーズ産業用セキュリティ アプライアンス(ISA)
- ASA 1000V クラウド ファイアウォール
- ASA 5505 シリーズ適応型セキュリティ アプライアンス
- ASA 5500-X シリーズ ファイアウォール
- Cisco Catalyst 6500 シリーズ スイッチおよび Cisco 7600 シリーズ ルータ用の ASA サービス モジュール
- Firepower 1000 シリーズ
- Firepower 4100 シリーズ
- FirePOWER 9300 ASA セキュリティ モジュール
- Firepower 9300 セキュリティ アプライアンス
- Firepower Management Center(FMC)
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列に、Cisco ASA ソフトウェア、Cisco FMC ソフトウェア、または Cisco FTD ソフトウェアのリリースを示します。中央の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性に該当するかどうか、および、この脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。右の列は、リリースがこのバンドルに記載された何らかの脆弱性に該当するかどうか、およびそれらすべての脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。Cisco ASA ソフトウェア
Cisco ASA ソフトウェア リリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース | アドバイザリのバンドルに記載されているすべての脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|---|
9.41 より前 |
脆弱性なし |
修正済みリリースに移行。 |
9.41 | 脆弱性なし |
修正済みリリースに移行。 |
9.51 | 脆弱性なし |
修正済みリリースに移行。 |
9.6 | 脆弱性なし |
9.6.4.34 |
9.71 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
9.8 | 9.8.3.26 | 9.8.4.10 |
9.9 | 9.9.2.47 | 修正済みリリースに移行。 |
9.10 | 9.10.1.17 | 9.10.1.30 |
9.12 | 9.12.2 | 9.12.2.5 |
9.13 | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
1. Cisco ASA ソフトウェアリリース 9.5 以前および 9.7 については、ソフトウェアのメンテナンスが終了しています。この脆弱性の修正を含むサポート対象リリースに移行することをお勧めします。
Cisco FTD ソフトウェア
Cisco FTD ソフトウェア リリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース | アドバイザリのバンドルに記載されているすべての脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|---|
6.1.01 より前 | 脆弱性なし |
修正済みリリースに移行。 |
6.1.0 | 脆弱性なし |
修正済みリリースに移行。 |
6.2.0 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.1 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.2 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.3 | 6.2.3.11 | 修正済みリリースに移行。 |
6.3.0 | 6.3.0.2 | 6.4.0.4 |
6.4.0 | 脆弱性なし |
6.4.0.4 |
6.5.0 | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
1. Cisco FMC および FTD ソフトウェア リリース 6.0.1 以前については、メンテナンスが終了しています。この脆弱性の修正を含むサポート対象リリースに移行することをお勧めします。
Cisco FTD ソフトウェアの修正済みリリースにアップグレードするには、次のいずれかの操作を行います。
- Cisco Firepower Management Center(FMC)を使用して管理しているデバイスについては、FMC インターフェイスを使用してアップグレードをインストールします。インストールが完了したら、アクセス コントロール ポリシーを再適用します。
- Cisco Firepower Device Manager(FDM)を使用して管理しているデバイスについては、FDM インターフェイスを使用してアップグレードをインストールします。インストールが完了したら、アクセス コントロール ポリシーを再適用します。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2019 年 10 月 2 日 |
利用規約
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