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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco IOS XR ソフトウェアのボーダー ゲートウェイ プロトコル(BGP)イーサネット VPN(EVPN)機能の実装の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がサービス拒否(DoS)状態を引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、巧妙に細工された EVPN 属性を含む BGP アップデートメッセージの不適切な処理に起因します。攻撃者は、特定の不正な属性を使用して BGP EVPN アップデートメッセージを該当システムに送信し、デバイス上のユーザが EVPN 動作ルートのステータスを表示するのを待つことにより、この脆弱性を間接的にエクスプロイトする可能性があります。成功すると、攻撃者は BGP プロセスを予期せず再起動させ、DoS 状態を引き起こす可能性があります。
シスコの BGP 実装は、明示的に定義されているピアから受信する BGP トラフィックのみを受け入れます。これの脆弱性をエクスプロイトするには、悪意のある BGP アップデートメッセージが、設定された有効な BGP ピアから送信される必要があります。または、攻撃者が BGP ピアへの既存の有効な TCP 接続で被害者の BGP ネットワークに注入する必要があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20200122-ios-xr-routes
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、Cisco IOS XR ソフトウェアリリース 6.6.1 以降に存在する脆弱性を実行し、L2VPN EVPN アドレスファミリを持つデバイスで BGP 用に設定されているシスコデバイスに影響します。
デバイスの設定に脆弱性があるかどうかの確認
デバイスが BGP 用に設定されているかどうかを確認するには、管理者は CLI で show running-config router bgp EXEC コマンドを使用できます。ルータが BGP 用に設定されている場合、このコマンドは出力を返します。次の例は、BGP 用に設定されたデバイスでの show running-config router bgp コマンドの部分的な出力を示しています。
# show running-config router bgp
router bgp 65536
. . .
デバイスが EVPN アドレスファミリ用に設定されているかどうかを確認するには、管理者は show running-config router bgp AS-Number address-family l2vpn evpn EXEC コマンドを CLI で使用できます。ルータが BGP EVPN アドレスファミリ用に設定されている場合、このコマンドは出力を返します。次の例は、EVPN アドレスファミリが設定されたデバイスの show running-config router bgp AS-Number address-family l2vpn evpn コマンドの部分的な出力を示しています。
# show running-config router bgp 65536 address-family l2vpn evpn router bgp 100
address-family l2vpn evpn
. . .
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が Cisco IOS ソフトウェア、Cisco IOS XE ソフトウェア、Cisco NX-OS ソフトウェアには影響を与えないことを確認しました。
詳細
イーサネット VPN(EVPN)は、マルチプロトコル ラベル スイッチング(MPLS)ネットワークを介してイーサネット マルチポイント サービスを提供する次世代ソリューションです。お客様は、『L2VPN and Ethernet Services configuration Guide for Cisco ASR 9000 Series router』およびこの機能をサポートする他のプラットフォームのガイドで EVPN および設定オプションについて詳しく学習できます。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
シスコは、Cisco IOS XR ソフトウェアリリース 6.63、7.02、および 7.1.1 でこの脆弱性を修正します。
発行の時点で、次の表の SMU が使用可能でした。他のプラットフォームおよびリリースに SMU を必要とするお客様は、サポート部門にご連絡ください。
IOS XR リリース | Platform | SMU 名 1 |
---|---|---|
6.6.1 |
NCS5500 |
ncs5500-6.6.1.CSCvr91660 |
6.6.1 |
ASR9K-X64 |
asr9k-x64-6.6.1.CSCvr91660 |
6.6.1 |
NCS540 |
ncs540-6.6.1.CSCvr91660 |
6.6.1 |
NCS6K |
ncs6k-6.6.1.CSCvr91660 |
6.6.2 |
ASR9K |
asr9k-px-6.6.2.CSCvr91676 |
6.6.2 |
ASR9K-X64 | asr9k-x64-6.6.2.CSCvr91676 |
6.6.2 |
CRS |
|
6.6.2 |
NCS5K | |
6.6.2 |
XRV9K |
xrv9k-6.6.2.CSCvr91676 |
6.6.25 |
NCS540 |
|
6.6.25 | NCS540L | |
6.6.25 | NCS560 |
ncs560-6.6.25.CSCvr91676 |
6.6.25 |
NCS5500 |
ncs5500-6.6.25.CSCvr91676 |
7.0.1 |
ASR9K-X64 | asr9k-x64-7.0.1.CSCvr91676 |
7.0.1 | NCS1K | |
7.0.1 | NCS5K | |
7.0.1 | NCS6K |
|
7.0.1 | NCS540 |
|
7.0.1 | NCS540L |
|
7.0.1 | NCS560 |
|
7.0.1 | NCS5500 | |
7.0.1 | XRV9K |
1.このアドバイザリに記載されている脆弱性に対する修正は、CSCvr91660およびCSCvr91676に対する修正で提供されています。
CSCvr91660 には、CSCvr84254、CSCvr74986、CSCvr74413、CSCvr80793、CSCvr83742、CSCvr74902、CSCvo90073、および CSCvr69950 の修正プログラムが含まれています。
CSCvr91676 には、CSCvr84254、CSCvr74986、CSCvr74413、CSCvr80793、CSCvr83742、CSCvr74902、および CSCvr69950 の修正プログラムが含まれています。
この SMU は、Cisco.com の Software Center から次の手順でダウンロードできます。
- [すべてを参照(Browse All)] をクリックします。
- [IOSおよびNX-OSソフトウェア(IOS and NX-OS Software)] > [IOS XR] > [IOS XRソフトウェア(IOS XR Software)] > [オプティカルネットワーキング(Optical Networking)] または [ルータ(Routers)] を選択します。
- 該当する製品とモデルを選択します。
- 該当する製品ページの左側のペインを使用してリリースにアクセスします。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は、シスコ内部でセキュリティテストを実施中、Mrinmoy Ghosh によって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | 影響を受けるサービスをより適切に識別するため、アドバイザリのタイトルに「BGP」を追加。 | タイトル | Final | 2020 年 1 月 24 日 |
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2020 年 1 月 22 日 |
利用規約
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