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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
2020年10月22日からの更新:シスコは、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションのコードトレイン9.13および9.14に対して推奨される修正済みリリースに影響を与える可能性がある、新しいCisco適応型セキュリティアプライアンスの脆弱性を認識しました。詳細については、Cisco 適応型セキュリティ アプライアンス ソフトウェアの SSL/TLS におけるサービス妨害の脆弱性を参照してください。
Cisco 適応型セキュリティアプライアンス(ASA)ソフトウェアおよび Cisco Firepower Threat Defense(FTD)ソフトウェアの IP フラグメント処理実装の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当デバイスでメモリリークを引き起こす恐れがあります 。このメモリリークにより、デバイスを介したトラフィックの処理が妨げられ、サービス妨害(DoS)状態が発生する恐れがあります。
この脆弱性は、IP フラグメントの再構成中に特定の障害が発生した際の不適切なエラー処理に起因します。攻撃者は、細工されたフラグメント IP トラフィックをターゲットデバイスに送信することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は該当デバイスで継続してメモリを消費できるようになります。最終的にはトラフィックに影響し、その結果 DoS 状態に陥る可能性があります。DoS 状態から回復するには、デバイスを手動で再起動する必要があります。
注:この脆弱性は、IPバージョン4(IPv4)トラフィックとIPバージョン6(IPv6)トラフィックの両方に適用されます。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-asaftd-frag-memleak-mCtqdP9n
このアドバイザリは、17 件の脆弱性に関する 17 件のシスコ セキュリティ アドバイザリを含む、2020 年 10 月に公開された Cisco ASA、FMC および FTD ソフトウェアのセキュリティ アドバイザリ バンドルの一部です。これらのアドバイザリとリンクの一覧については、シスコイベントレスポンス:2020年10月Cisco ASA、FMC、およびFTDソフトウェアセキュリティアドバイザリバンドル公開を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、Cisco FTD ソフトウェアリリース 6.6.0.1 または次のいずれかの Cisco ASA ソフトウェアリリースを実行しているシスコ製品に影響を与えます。
- 9.8.4.22
- 9.8.4.25
- 9.12.4.2
- 9.12.4.3
- 9.13.1.12
- 9.14.1.15
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が Cisco Firepower Management Center(FMC)ソフトウェアに影響を及ぼさないことを確認しました。
セキュリティ侵害の痕跡
show blocks コマンドで大きなサイズのメモリブロック(2,048 以上)が示された場合、この脆弱性によってデバイスが侵害されている可能性があります。メモリリークが発生すると、デバイスがトラフィックの通過を停止したり、パフォーマンスが低下したりする可能性があります。次の例では、サイズ 9344 のメモリブロックが、使用可能なブロックが 0 になるまでリークされています。
# show blocks SIZE MAX LOW CNT
0 1450 1448 1450 4 100 99 99
80 1000 950 984 256 4148 3898 4040 1550 6279 6184 6258 2048 600 598 600 2560 164 164 164 4096 100 100 100 8192 100 100 100 9344 60000 0 0 16384 102 102 102 65536 16 16 16
この脆弱性の不正利用によりデバイスが侵害されていないか確認する上で支援が必要な場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)までご連絡ください。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。中央の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性に該当するかどうか、および、この脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。右の列は、リリースがこのバンドルに記載された何らかの脆弱性に該当するかどうか、およびそれらすべての脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。
Cisco ASA ソフトウェア
Cisco ASA ソフトウェア リリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース | アドバイザリのバンドルに記載されているすべての脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|---|
9.61 より前 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
9.61 | 脆弱性なし | 9.6.4.45 |
9.71 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
9.8 | 9.8.4.26(9.8.4.22 および 9.8.4.25 のみが脆弱) | 9.8.4.29 |
9.9 | 脆弱性なし | 9.9.2.80 |
9.10 | 脆弱性なし | 9.10.1.44 |
9.12 | 9.12.4.4(9.12.4.2 および 9.12.4.3 のみが脆弱) | 9.12.4.4 |
9.13 | 9.13.1.13(9.13.1.12 のみが脆弱) | 9.13.1.13 |
9.14 | 9.14.1.19(9.14.1.15 のみが脆弱) | 9.14.1.30 |
1. Cisco ASAソフトウェアリリース9.7以前は、ソフトウェアメンテナンスが終了しています。この脆弱性の修正を含むサポート対象リリースに移行することをお勧めします。
Cisco FTD ソフトウェア
Cisco FTD ソフトウェア リリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース | アドバイザリのバンドルに記載されているすべての脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|---|
6.2.21 より前 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.2 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.3 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.3.0 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.4.0 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.5.0 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.6.0 | 6.6.1 | 6.6.1 |
1. Cisco FMC および FTD ソフトウェアリリース 6.0.1 以前および 6.2.0、6.2.1 については、ソフトウェアのメンテナンスが終了しています。この脆弱性の修正を含むサポート対象リリースに移行することをお勧めします。
Cisco FTD ソフトウェアの修正済みリリースにアップグレードするには、次のいずれかの操作を行います。
- Cisco Firepower Management Center(FMC)を使用して管理しているデバイスについては、FMC インターフェイスを使用してアップグレードをインストールします。インストールが完了したら、アクセス コントロール ポリシーを再適用します。
- Cisco Firepower Device Manager(FDM)を使用して管理しているデバイスについては、FDM インターフェイスを使用してアップグレードをインストールします。インストールが完了したら、アクセス コントロール ポリシーを再適用します。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は、シスコ内部でセキュリティテストを実施中に、Santosh Krishnamurthy によって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
2.0 | [サマリー(Summary)] セクションを更新し、コードトレイン 9.13 および 9.14 に推奨される修正リリースに影響を与える新たな脆弱性の情報を入手してください。 | 要約 | Final | 2020年10月22日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2020 年 10 月 21 日 |
利用規約
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