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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Firepower Threat(FTD)Defense ソフトウェアのマルチインスタンス機能における脆弱性により、認証されたローカルの攻撃者が Cisco FTD インスタンスのコンテナをエスケープし、 ルート権限のあるコマンドをホストの名前空間に実行する可能性があります。攻撃者は、デバイスに対する有効なログイン情報を有している必要があります。
この脆弱性は、コンテナのスタートアップ時に使用される設定ファイルの保護が不十分であるために発生します。攻撃者は、基盤となるファイルシステム上の特定のコンテナ設定ファイルを変更することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はルート権限のあるコマンドをホストの名前空間で実行できる可能性があります。このエクスプロイトにより、攻撃者は、他の実行中の Cisco FTD インスタンスまたはホストである Cisco FXOS デバイスに影響を及ぼす恐れがあります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ftd-container-esc-FmYqFBQV
このアドバイザリは、17 件の脆弱性に関する 17 件のシスコ セキュリティ アドバイザリを含む、2020 年 10 月に公開された Cisco ASA、FMC および FTD ソフトウェアのセキュリティ アドバイザリ バンドルの一部です。アドバイザリの完全なリストとそのリンクについては、『Cisco Event Response: October 2020 Cisco ASA, FMC, and FTD Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、マルチインスタンス操作用に設定された Cisco FTD ソフトウェアの脆弱性のあるリリースを実行している、次のシスコ製品に影響します。
- FirePOWER 4100 シリーズ セキュリティ アプライアンス
- FirePOWER 9300 シリーズ セキュリティ アプライアンス
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
デバイス設定の確認
デバイスがマルチインスタンスサービスを提供しているかどうかを確認するには、管理者が Cisco FXOS CLI にログインして、ssa スコープ内で show app-instance コマンドを使用します。[導入タイプ(Deploy Type)] フィールドに [コンテナ(Container)] の値が含まれている場合、アプリケーション インスタンスは存在し、デバイスには脆弱性があります。次の例は、脆弱性のあるデバイスのコマンド出力を示しています。
firepower# scope ssa
firepower /ssa # show app-instance
アプリケーション名 識別子 スロットID [管理状態(Admin State)] Oper State 実行されているバージョン スタートアップ バージョン 展開タイプ Turbo Mode プロファイル名 クラスタの状態 クラスタロール 0.----- 0.------- 0.------ 0.------ 0.----- 0.------- 0.------- 0.------ 0.----- 0.----- 0.------- 0.------- ftd ftd1 1 Enabled [オンライン] 6.2.3.14 6.2.3.14 ネイティブ(Native) いいえ 該当なし なし ftd ftd2-1 2 Enabled [オンライン] 6.4.0.4 6.4.0.4 コンテナ いいえ mid 該当なし なし
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコでは、この脆弱性が Cisco 適応型セキュリティアプライアンス(ASA)ソフトウェアおよび CiscoFirepower Management Center(FMC)ソフトウェアに影響しないことを確認しています。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html に記載のシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。中央の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性に該当するかどうか、および、この脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。右の列は、リリースがこのバンドルに記載された何らかの脆弱性に該当するかどうか、およびそれらすべての脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。
Cisco FTD ソフトウェア
Cisco FTD ソフトウェア リリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース | アドバイザリのバンドルに記載されているすべての脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|---|
6.2.21 より前 | マルチインスタンスはサポート対象外。 | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.2 | マルチインスタンスはサポート対象外。 | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.3 | マルチインスタンスはサポート対象外。 | 修正済みリリースに移行。 |
6.3.0 | 6.3.0.6(リリース予定) | 修正済みリリースに移行。 |
6.4.0 | 6.4.0.10 | 修正済みリリースに移行。 |
6.5.0 | 6.5.0.5(リリース予定) | 修正済みリリースに移行。 |
6.6.0 | 6.6.1 | 6.6.1 |
1. Cisco FMC および FTD ソフトウェアリリース 6.0.1 以前および 6.2.0、6.2.1 については、ソフトウェアのメンテナンスが終了しています。この脆弱性の修正を含むサポート対象リリースに移行することをお勧めします。
Cisco FTD ソフトウェアの修正済みリリースにアップグレードするには、次のいずれかの操作を行います。
- Cisco Firepower Management Center(FMC)を使用して管理しているデバイスについては、FMC インターフェイスを使用してアップグレードをインストールします。インストールが完了したら、アクセス コントロール ポリシーを再適用します。
- Cisco Firepower Device Manager(FDM)を使用して管理しているデバイスについては、FDM インターフェイスを使用してアップグレードをインストールします。インストールが完了したら、アクセス コントロール ポリシーを再適用します。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
本脆弱性は、シスコ内部でのセキュリティ テストによって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2020 10月 21日 |
利用規約
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