Critical
Critical
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Integrated Management Controller(IMC)の API サブシステムにおける複数の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が、ルート権限を使用して任意のコードを実行する可能性があります。
この脆弱性は、特定のユーザが行った入力の境界チェックが不適切であることに起因します。攻撃者は、細工された HTTP リクエストを該当システムの API サブシステムに送信することにより、これらの脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。このリクエストが処理されると、エクスプロイト可能なバッファオーバーフロー状態が発生する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は、ルート権限を使用して基盤となるオペレーティングシステム(OS)で任意のコードを実行できるようになります。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ucs-api-rce-UXwpeDHd
該当製品
脆弱性のある製品
これらの脆弱性は、Cisco IMC の脆弱性が存在するリリースを実行している場合、次のシスコ製品に影響を与えます。
- 5000 シリーズ エンタープライズ ネットワーク コンピューティング システム(ENCS)プラットフォーム
- スタンドアロンモードになっている UCS C シリーズ ラックサーバ
- UCS E シリーズ サーバ
- スタンドアロンモードになっている UCS S シリーズ サーバ
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、これらの脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、これらの脆弱性が Cisco UCS B シリーズ サーバ、または Cisco UCS Manager で管理されている Cisco FI 接続 C シリーズおよび S シリーズ サーバに影響を与えないことを確認しました。
回避策
この脆弱性の回避策はありません。
ただし管理者は、Cisco IMC の Web 管理インターフェイスを無効にすることにより、これらの脆弱性の影響を軽減できます。たとえば、次のコマンドは UCS C シリーズ サーバの設定を変更する方法を示しています。
xxxxxx-bmc# scope http xxxxxx-bmc /http # xxxxxx-bmc /http # set enabled no SSH is in enabled state. Disabling HTTP service Warning: setting "enabled" to "no" will disconnect all existing http connections and will disable login via WebUI. xxxxxx-bmc /http *# commit xxxxxx-bmc /http # show detail HTTP Settings: HTTP Port: 80 HTTPS Port: 443 Timeout: 1800 Max Sessions: 4 Active Sessions: 0 Enabled: no HTTP Redirected: yes xxxxxx-bmc /http # exit
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html に記載のシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表に示す適切なリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco UCS C シリーズ ラック サーバ
M3 サーバ | 影響を受けるファームウェアリリース | 最初の修正済みファームウェアリリース |
---|---|---|
3.0 | 3.0(1c) ~ 3.0(4q) | 3.0(4r) |
M4 サーバ | 影響を受けるファームウェアリリース | 最初の修正済みファームウェアリリース |
---|---|---|
3.0 | 3.0(1c) ~ 3.0(4q) | 3.0(4r) |
4.0 | 4.0(1a) ~ 4.0(2l) | 4.0(2n) |
4.1 | 4.1(1c) ~ 4.1(1f) | 4.1(1g) |
M5 サーバ | 影響を受けるファームウェアリリース | 最初の修正済みファームウェアリリース |
---|---|---|
3.1 | All releases | 修正済みリリースに移行。 |
4.0 | 4.0(1a) ~ 4.0(4l) | 4.0(4m) |
4.1 | 4.1(1c) ~ 4.1(1f) | 4.1(1g) |
Cisco UCS E シリーズ
シスコは、E シリーズ サーバリリース 3.2.11.3 以降の Cisco IMC でこれらの脆弱性を修正しました。
Cisco UCS S シリーズ
サーバ - S3160 | 影響を受けるファームウェアリリース | 最初の修正済みファームウェアリリース |
---|---|---|
3.0 | 3.0(1c) ~ 3.0(4q) | 3.0(4r) |
サーバ - S3260 | 影響を受けるファームウェアリリース | 最初の修正済みファームウェアリリース |
---|---|---|
3.1 | All releases | 修正済みリリースに移行。 |
4.0 | 4.0(1a) ~ 4.0(4l) | 4.0(4m) |
4.1 | 4.1(1c) ~ 4.1(1f) | 4.1(1g) |
Cisco 5000 シリーズ ENCS プラットフォーム
シスコは、Cisco 5000 シリーズ ENCS プラットフォームリリース 4.4.1 以降の Cisco Enterprise NFV インフラストラクチャ ソフトウェアでこれらの脆弱性を修正しました。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)では、本アドバイザリに記載されている脆弱性のエクスプロイト事例とその公表は確認しておりません。
出典
これらの脆弱性を報告していただいた Positive Technologies 社の Nikita Abramov 氏に感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2020 年 11 月 18 日 |
利用規約
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