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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco ASR 5000 シリーズ ソフトウェア(StarOS)の認証プロセスにおける複数の脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が認証をバイパスし、影響を受けるデバイスで CLI コマンドのサブセットを実行する可能性があります。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-asr5k-autho-bypass-mJDF5S7n
該当製品
脆弱性のある製品
これらの脆弱性は、Cisco StarOS の脆弱性が存在するリリースを実行している次のシスコ製品に影響を与えます。
- ASR 5000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ
- Virtualized Packet Core – Distributed Instance(VPC-DI)
- Virtualized Packet Core – Single Instance(VPC-SI)
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために、他の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。また、いずれかの脆弱性の影響を受けるリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
脆弱性の詳細は以下のとおりです。
CVE-2021-1539:Cisco ASR 5000シリーズソフトウェアのTACACS認可バイパスの脆弱性
Cisco ASR 5000 シリーズ ソフトウェア(StarOS)の認証プロセスの脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が、影響を受けるデバイスで TACACS 認証をバイパスする可能性があります。
この脆弱性は、非インタラクティブ CLI コマンドの認証が正しくないことに起因します。細工されたセキュアシェル(SSH)要求が影響を受けるデバイスに送信されると、この脆弱性がエクスプロイトされる可能性があります。エクスプロイトが成功すると、攻撃者は TACACS 認証をバイパスし、影響を受けるデバイスで CLI コマンドのサブセットを実行する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
Bug ID:CSCvu85001
CVE ID:CVE-2021-1539
セキュリティ影響評価(SIR):高
CVSS ベーススコア:8.1
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:H
CVE-2021-1540:Cisco ASR 5000シリーズソフトウェアのnocli認証バイパスの脆弱性
Cisco ASR 5000 シリーズ ソフトウェア(StarOS)の認証プロセスの脆弱性により、nocli オプションを指定して設定されている管理者アカウントを持つ認証されたリモートの攻撃者が、影響を受けるデバイスの認証をバイパスする可能性があります。
この脆弱性は、非インタラクティブ CLI コマンドの認証が正しくないことに起因します。細工された SSH 要求が影響を受けるデバイスに送信されると、この脆弱性がエクスプロイトされる可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は nocli オプションをバイパスし、影響を受けるデバイスで CLI コマンドのサブセットを実行する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
Bug ID:CSCvv33622
CVE ID:CVE-2021-1540
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:6.5
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:H
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。右の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けているかどうか、およびこれらの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。このセクションの表に記載されている適切な修正済みソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco StarOS リリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
21.16 より前 | 21.16.9 に移行 |
21.16 | 21.16.9 |
21.17 | 21.17.10 |
21.18 | 21.18.16 |
21.19 | 26.19.11 |
21.19.n | 21.19.n7 |
21.20 | 21.20.8 |
21.21 以降 | 脆弱性なし |
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)では、本アドバイザリに記載されている脆弱性のエクスプロイト事例とその公表は確認しておりません。
出典
これらの脆弱性は、Cisco TAC のサポート案件の対応時に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2021 年 6 月 2 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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