High
High
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco IOS XR ソフトウェアの SSH サーバプロセスにおける脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者がローカルデバイス上の任意のファイルを上書きしたり読み取ったりする可能性があります。
この脆弱性は、特定のファイル転送方法に対してユーザが指定した引数の入力検証が不十分であることに起因します。低レベルの権限を持つ攻撃者は、デバイスへの認証時に Secure Copy Protocol(SCP)パラメータを指定することで、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は権限を昇格させ、アクセスできないデバイス上のファイルを取得してアップロードする可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-iosxr-scp-inject-QwZOCv2
このアドバイザリは、Cisco IOS XR ソフトウェア セキュリティ アドバイザリ バンドル公開の 2021 年 9 月のリリースの一部です。アドバイザリの完全なリストとそのリンクについては、『Cisco Event Response: September 2021 Cisco IOS XR Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、リリース6.8.1、リリース7.3.2、およびリリース7.4.1より前のCisco IOS XRソフトウェアリリースに影響を与えます。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- IOS ソフトウェア
- IOS XE ソフトウェア
- NX-OS ソフトウェア
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
この脆弱性は、Cisco IOS XR ソフトウェアリリース 7.3.2 および 7.4.1 で修正されています。
シスコはこの脆弱性に対処する次の SMU もリリースしています。一覧に記載されていないプラットフォームやリリース向けの SMU を必要とするお客様は、サポート部門にご連絡ください。
Cisco IOS XR ソフトウェア リリース | Platform | SMU 名 |
---|---|---|
6.2.3 | ASR9K-PX | asr9k-px-6.2.3.CSCvx48017 |
6.3.3 | ASR9K-PX | asr9k-px-6.3.3.CSCvx48017(入手可能) |
6.3.15 | NCS5500 | ncs5500-6.3.15.CSCvx48017 |
6.4.2 | ASR9K-PX | asr9k-px-6.4.2.CSCvx48017(入手可能) |
6.5.2 | NCS5500 | ncs5500-6.5.2.CSCvx48017 |
6.5.3 | ASR9K-PX | asr9k-px-6.5.3.CSCvx48017 |
6.5.3 | XRV9K | xrv9k-6.5.3.CSCvx48017 |
6.6.12 | IOSXRWBD | iosxrwbd-6.6.12.CSCvx48017 |
6.6.25 | NCS5500 | ncs5500-6.6.25.CSCvx48017 |
6.6.3 | IOSXRWBD | iosxrwbd-6.6.3.CSCvx48017 |
6.6.3 | NCS5500 | ncs5500-6.6.3.CSCvx48017 |
6.7.3 | ASR9K-PX | asr9k-px-6.7.3.CSCvx48017 |
6.7.4 | CRS-PX | hfr-px-6.7.4.CSCvx48017 |
7.0.1 | NCS5500 | ncs5500-7.0.1.CSCvx48017 |
7.2.1 | IOSXRWBD | iosxrwbd-7.2.1.CSCvx48017 |
7.2.1 | NCS1001 | ncs1001-7.2.1.CSCvx48017 |
7.2.2 | IOSXRWBD | iosxrwbd-7.2.2.CSCvx48017 |
7.2.2 | NCS5500 | ncs5500-7.2.2.CSCvx48017 |
7.2.2 | XRV9K | xrv9k-7.2.2.CSCvx48017 |
7.1.2 | XRV9K | xrv9k-7.1.2.CSCvx48017 |
7.1.2 | NCS5500 | ncs5500-7.1.2.CSCvx48017 |
7.1.2 | NCS560 | ncs560-7.1.2.CSCvx48017 |
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
本脆弱性は、シスコ内部でのセキュリティ テストによって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.2 | 「脆弱性のある製品」のリリースを更新。 | 該当製品 | Final | 2022年2月18日 |
1.1 | SMU を追加。 | 修正済みソフトウェア | Final | 2021年9月16日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2021 年 9 月 8 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
本アドバイザリの記述内容に関して情報配信の URL を省略し、単独の転載や意訳を施した場合、当社が管理した情報とは見なされません。そうした情報は、事実誤認を引き起こしたり、重要な情報が欠落していたりする可能性があります。 このドキュメントの情報は、シスコ製品のエンドユーザを対象としています。