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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco SD-WAN vEdgeソフトウェアの複数の脆弱性により、攻撃者がrootユーザとして任意のコードを実行したり、該当デバイスでサービス妨害(DoS)状態を引き起こしたりする可能性があります。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-sdwan-buffover-MWGucjtO
該当製品
脆弱性のある製品
これらの脆弱性は、Cisco SD-WAN vEdgeソフトウェアの脆弱性が存在するリリースを実行している次のシスコ製品に影響を与えます。
- SD-WAN vEdge クラウドルータ
- SD-WAN vEdge ルータ
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、これらの脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- IOS XE SD-WAN ソフトウェア
- SD-WAN vManage ソフトウェア
- SD-WAN vBond Orchestrator ソフトウェア
- SD-WAN vSmart コントローラソフトウェア
詳細
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために別の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。さらに、いずれかの脆弱性の影響を受けるソフトウェアリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
これらの脆弱性の詳細については、次のとおりです。
CVE-2021-1509:Cisco SD-WAN vEdgeソフトウェアのバッファオーバーフローの脆弱性
Cisco SD-WAN vEdgeソフトウェアのvDaemonプロセスにおける脆弱性により、認証されたリモート攻撃者が該当デバイスでバッファオーバーフローを引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、影響を受けるデバイスがトラフィックを処理する際の境界チェックが不十分であることに起因します。攻撃者は、該当デバイスに悪意のあるトラフィックを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。攻撃者は、Cisco vManageと、影響を受けるバージョンのCisco SD-WAN vEdgeソフトウェアを実行している関連デバイスとの間に中間者の位置を保持している必要があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は制御可能なバッファオーバーフロー攻撃を実行し、rootユーザとして任意のコマンドを実行したり、デバイスのリロードを引き起こしたりして、DoS状態を発生させる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvt11545
CVE ID:CVE-2021-1509
セキュリティ影響評価(SIR):高
CVSS ベーススコア:7.5
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2021-1510:Cisco SD-WAN vEdgeソフトウェアのバッファオーバーフローの脆弱性
Cisco SD-WAN vEdgeソフトウェアのパケットミラーリング機能の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当デバイスの再起動を引き起こし、その結果DoS状態が発生する可能性があります。
この脆弱性は、影響を受けるデバイスがトラフィックを処理する際の境界チェックが不十分であることに起因します。攻撃者は、該当デバイスを介して悪意のあるトラフィックを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。不正利用に成功すると、攻撃者は該当デバイスのリロードを引き起こし、その結果 DoS 状態が発生する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvu28442
CVE ID:CVE-2021-1510
セキュリティ影響評価(SIR):高
CVSS ベーススコア:7.5
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H
CVE-2021-1511:Cisco SD-WAN vEdgeソフトウェアのバッファオーバーフローの脆弱性
Cisco SD-WAN vEdgeソフトウェアの転送エラー修正における脆弱性により、認証されたリモート攻撃者が該当デバイスにDoS状態を引き起こす可能性があります。この脆弱性を不正利用するには、攻撃者はIPsecを介してデバイスに対して認証される必要があります。
この脆弱性は、影響を受けるデバイスがトラフィックを処理する際の境界チェックが不十分であることに起因します。攻撃者は、該当デバイスを介して悪意のあるトラフィックを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。不正利用に成功すると、攻撃者は該当デバイスのリロードを引き起こし、その結果 DoS 状態が発生する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvu28407
CVE ID:CVE-2021-1511
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:6.5
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表に示す適切な修正済みのソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。本アドバイザリは以下のアドバイザリを含むコレクションの一部です。お客様におかれましては、これらも考慮したうえでアップグレード ソリューション全体をご確認ください。
- cisco-sa-sd-wan-vmanage-4TbynnhZ:Cisco SD-WAN vManageソフトウェアの脆弱性
- cisco-sa-sdw-auth-bypass-65aYqcS2:Cisco SD-WAN vManageソフトウェア認証バイパスの脆弱性
- cisco-sa-sdwan-dos-Ckn5cVqW:Cisco SD-WANソフトウェアvDaemonのサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-sdwan-buffover-MWGucjtO:Cisco SD-WAN vEdgeソフトウェアのバッファオーバーフローの脆弱性
Cisco SD-WAN vEdge ソフトウェアリリース | これらの脆弱性に対する最初の修正済みリリース | First Fixed Release for All Vulnerabilities Described in the Collection of Advisories |
---|---|---|
18.4 より前 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
18.4 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
19.2 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
20.1 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
20.3 | 20.3.4 | 修正済みリリースに移行。 |
20.4 | 20.4.1 | 20.4.1 |
20.5 | 20.5.1 | 20.5.1 |
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
CVE-2021-1509およびCVE-2021-1510:これらの脆弱性は、Cisco Advanced Security Initiatives Group(ASIG)のJames Spadaroによる内部セキュリティテストで発見されました。
CVE-2021-1511:この脆弱性は、Cisco ASIGのJoseph Connor氏が社内セキュリティテストで発見しました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | 修正済みソフトウェアアップデート。 | 修正済みソフトウェア | Final | 2021年9月24日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2021 年 5 月 5 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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