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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
TCP Fast Open(TFO)の脆弱性は、Snort検出エンジンと組み合わせて使用される場合に、複数のシスコ製品に影響を与えます。これにより、認証されていないリモートの攻撃者が、HTTP用に設定されたファイルポリシーをバイパスできる可能性があります。
この脆弱性は、少なくとも部分的にTFO接続ハンドシェイクに含まれている場合に、HTTPペイロードの検出が不適切であることに起因します。攻撃者は、該当デバイスを介してHTTPペイロードを含む巧妙に細工されたTFOパケットを送信することにより、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はHTTPパケット用に設定されたファイルポリシーをバイパスし、悪意のあるペイロードを配信できる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。本脆弱性に対処する回避策がいくつかあります。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-snort-tfo-bypass-MmzZrtes
該当製品
脆弱性のある製品
公開時点で、シスコのソフトウェアの最初の修正済みリリースより前のリリースを実行している次のシスコ製品が、この脆弱性の影響を受けました。
- 3000 シリーズ産業用セキュリティ アプライアンス(ISA)
- Firepower Threat Defense(FTD)ソフトウェア
- Meraki MX64
- Meraki MX64W
- Meraki MX67
- Meraki MX67C
- Meraki MX67W
- Meraki MX68
- Meraki MX68CW
- Meraki MX68W
- Meraki MX84
- Meraki MX100
- Meraki MX250
- Meraki MX450
公開時点で、IOS XE用のCisco UTD Snort IPSエンジンソフトウェアまたはIOS XE SD-WANソフトウェア用のCisco UTDエンジンの最初の修正済みリリースより前のリリースを実行している次のシスコ製品が、この脆弱性の影響を受けました。
- 1000 シリーズ サービス統合型ルータ(ISR)
- 4000 シリーズ ISR
- Catalyst 8000V エッジソフトウェア
- Catalyst 8200 シリーズ エッジ プラットフォーム
- Catalyst 8300 シリーズ エッジ プラットフォーム
- Catalyst 8500L エッジプラットフォーム
- クラウドサービスルータ1000V(CSR 1000V)
- サービス統合型仮想ルータ(ISRv)
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
公開時点では、この脆弱性はリリース2.9.17より前のすべてのオープンソースSnortプロジェクトのリリースにも影響を与えました。オープンソースのSnortプロジェクトリリースの詳細については、Snort Webサイトを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- 適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)ソフトウェア
- Catalyst 8500 エッジプラットフォーム
- Firepower Management Center(FMC)ソフトウェア
- Meraki vMX100仮想アプライアンス
- Meraki Z1アプライアンス
- Meraki Z3シリーズアプライアンス
回避策
この回避策は導入されており、テスト環境では実証済みですが、お客様は、ご使用の環境および使用条件において適用性と有効性を判断する必要があります。また、導入されている回避策または緩和策が、お客様固有の導入シナリオおよび制限に基づいて、ネットワークの機能やパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があることに注意してください。回避策や緩和策は、ご使用の環境への適用性と環境への影響を評価した後で導入してください。
Cisco FTDソフトウェアリリース6.7.0
Cisco FTDソフトウェアリリース6.7.0の場合、Snort 3設定オプションが有効になっている場合の回避策として、管理者は侵入ポリシーの組み込みルール129:2を有効にし、アクションをAlertではなくDropに設定できます。
次の手順を使用して、Snort 3の設定オプションが有効になっていることを確認します。詳細については、『Cisco Firepower Threat Defense Configuration Guide for Firepower Device Manager, Version 6.7』の「Snort 2とSnort 3の切り替え」セクションを参照してください。
- FTD展開の管理ポータルにログインします。
- Policies > Intrusionの順に移動します。
- テーブルの上にあるSnort Versionの行を探します。現在のバージョンは、完全なバージョン番号の最初の番号です。たとえば、2.9.17-95はSnort 2のバージョンです。
ルール129:2を有効にするには、次の手順を使用します。詳細については、『Cisco Firepower Threat Defense Configuration Guide for Firepower Device Manager, Version 6.7』の「Changing Intrusion Rule Actions(Snort 3)」セクションを参照してください。
- FTD展開の管理ポータルにログインします。
- Policies > Intrusionの順に移動します。
- Balanced Security and Connectivityなどのシステム提供のポリシーを選択します。
- ルール129:2を検索します。
- ルールを有効にするには、ルールの横にあるチェックボックスをオンにします。
- ActionドロップダウンリストからDropを選択します。
- アクセスコントロールポリシーのルールに侵入ポリシーを追加します。
修正済みソフトウェア
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
修正済みリリース
公開時点では、この脆弱性の影響を受ける製品について、次の修正済みリリース情報が提供されていました。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。オープンソースのSnortプロジェクトリリースの詳細については、Snort Webサイトを参照してください。
- Snort 2オプションが設定されている場合、Cisco FTDリリース6.4.0.12、6.6.3、および6.7.0以降には、この脆弱性に対する修正が含まれています。
- Cisco FTDリリース6.7.0以降は、Snort 3オプションが設定され、ルール129:2がトラフィックをドロップするように設定されている場合は脆弱ではありません。
- IOS XE 16.12.5、17.3.3、および17.4.11用のCisco UTD Snort IPSエンジンソフトウェアには、この脆弱性に対する修正が含まれています。
- シスコでは、Meraki MXシリーズセキュリティアプライアンスに関してこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしていません。
- オープンソースのSnortプロジェクトのリリース2.9.17以降には、この脆弱性に対する修正が含まれています。
- オープンソースのSnortプロジェクトのリリース3.0以降は、ルール129:2でトラフィックの廃棄が有効になっている場合は脆弱ではありません。
1. 17.2.1以降、Cisco IOS XEおよびIOS XE SD-WANは同じイメージファイルを使用します。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
シスコは、この脆弱性を報告していただいたBBVAのGuillermo Muñoz Mozos氏に感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.2 | FTDの修正済みリリース情報を更新。 | 修正済みソフトウェア | Final | 2021年5月20日 |
1.1 | FTDおよびSnort 3の情報を追加。Catalyst製品を追加。Cisco FTDリリース6.7.0の回避策を追加。 | 概要、脆弱性が存在する製品、脆弱性を含んでいないことが確認された製品、回避策、修正済みリリース | Final | 2021-MAR-30 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2021-JAN-13 |
利用規約
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