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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Firepower Threat Defense(FTD)ソフトウェアに搭載されている Generic Routing Encapsulation(GRE)で脆弱性が確認されました。認証されていないリモートの攻撃者が該当デバイスでサービス妨害(DoS)状態を引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、GREトラフィックの処理時に発生するメモリ処理エラーに起因します。攻撃者は、該当デバイスを介して巧妙に細工されたGREペイロードを送信することにより、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はデバイスを再起動させ、DoS状態を引き起こす可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ftd-gre-dos-hmedHQPM
このアドバイザリは、2022 年 11 月に公開された Cisco ASA、FTD、および FMC のセキュリティ アドバイザリ バンドルに含まれています。アドバイザリとリンクの一覧については、Cisco Event Response:2022 年 11 月に公開された Cisco ASA、FMC、および FTD ソフトウェア セキュリティ アドバイザリ バンドル(半期) を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、Cisco FTD ソフトウェアリリース 6.3.0 以降に影響します。
注:LINA エンジンの GRE トンネルカプセル化解除機能は、Cisco FTD ソフトウェアリリース 6.3.0 で導入されました。この機能はデフォルトでイネーブルになっており、ディセーブルにできません。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- 適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)ソフトウェア
- Firepower Management Center(FMC)ソフトウェア
- 次世代侵入防御システム(NGIPS)ソフトウェア
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
ただし、管理者は、Cisco FMC GUI から次の手順を実行して、GRE トンネルフローのカプセル化解除をバイパスすることもできます。
- [ポリシー(Policies)] をクリックし、[アクセス制御(Access Control)] で [プレフィルタ(Prefilter)] を選択します。
- デバイスに割り当てたアクセスポリシーに関連付けられているプレフィルタポリシーで、[編集(Edit)] をクリックします。
- GRE トンネルのルールタイプアクションを [高速パス(Fastpath)] に変更します。
- [Save] をクリックします。
- [Deploy] をクリックします。
注:この設定により、GRE トンネルトラフィックの検出エンジンはバイパスされます。
この緩和策は導入されており、テスト環境では実証済みですが、お客様は、ご使用の環境および使用条件において適用性と有効性を判断する必要があります。また、導入されている回避策または緩和策が、お客様固有の導入シナリオおよび制限に基づいて、ネットワークの機能やパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があることに注意してください。回避策や緩和策は、ご使用の環境への適用性と環境への影響を評価した後で導入してください。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の Cisco Support and Downloads ページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
Cisco ASA、FMC、および FTD ソフトウェア
お客様が Cisco ASA、FMC、および FTD ソフトウェアの脆弱性に対するリスクを判断できるように、シスコは Cisco Software Checker を提供しています。このツールを使うことで、特定のソフトウェアリリースに関連するすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索でき、それぞれのアドバイザリで言及された脆弱性を修正した最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。また、該当する場合には、Software Checker により判別されたすべてのアドバイザリに記載のすべての脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
このツールを使用するには、「Cisco Software Checker」ページの手順に従います。または、次のフォームを使用して、特定のソフトウェアリリースに影響を及ぼす脆弱性を検索します。このフォームを使用するには、次の手順に従います。
- ツールで検索するアドバイザリを選択します。すべてのアドバイザリ、セキュリティ影響評価(SIR)が「重大」または「高」のアドバイザリのみ、またはこのアドバイザリのみを選択します。
- 該当するソフトウェアを選択します。
- 該当するプラットフォームを選択します。
- リリース番号を入力します。たとえば、Cisco ASA ソフトウェアの場合は 9.16.2.11、Cisco FTD ソフトウェアの場合は 6.6.7 と入力します。
- [チェック(Check)] をクリックします。
FTD デバイスのアップグレード手順については、Cisco Firepower Management Center アップグレードガイドを参照してください。
その他のリソース
最適な Cisco ASA、FTD、または FMC ソフトウェアリリースの決定方法については、次の推奨リリースに関するドキュメントを参照してください。セキュリティ アドバイザリでより新しいリリースが推奨されている場合は、そのアドバイザリのガイダンスに従うことをお勧めします。
Cisco ASA の互換性
Cisco Secure Firewall ASA アップグレードガイド
Cisco Secure Firewall Threat Defense 互換性ガイド
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は、シスコ内部でセキュリティテストを実施中に、Satheeshkumar Eswaramoorthy によって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2022 年 11 月 9 日 |
利用規約
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