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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco ASR 9000シリーズアグリゲーションサービスルータ、ASR 9902小型高性能ルータ、およびASR 9903小型高性能ルータ用Lightspeed-Plusラインカードのデータプレーンマイクロコードにおける脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者によってラインカードがリセットされる可能性があります。
この脆弱性は、Lightspeed-Plus ラインカードで受信される不正な形式のパケットの不適切な処理に起因します。攻撃者は、対象デバイスを介して巧妙に細工された IPv4 または IPv6 パケットを送信することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は Lightspeed-Plus ラインカードをリセットし、そのラインカードを通過するすべてのトラフィックでサービス拒否(DoS)状態を引き起こす可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-lsplus-Z6AQEOjk
このアドバイザリは、2022 年 4 月に公開された Cisco IOS ソフトウェアリリースのセキュリティ アドバイザリ バンドルに含まれています。これらのアドバイザリとそのリンクの一覧については、『Cisco Event Response: April 2022 Cisco IOS XR Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、Cisco IOS XR 64ビットソフトウェアの脆弱性が存在するリリースを実行し、Lightspeed-PlusベースのラインカードがインストールされているCisco ASR 9000シリーズアグリゲーションサービスルータに影響を与えます。
この脆弱性は、Cisco IOS XR 64ビットソフトウェアの脆弱性が存在するリリースを実行している次のシスコ製品にも影響を与えます。
- ASR 9902 コンパクト高性能ルータ
- ASR 9903 コンパクト高性能ルータ
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
取り付けられているラインカードの判別
デバイスに取り付けられているラインカードを確認するには、「show platform」CLI コマンドを使用します。
次のラインカードは、Lightspeed Plus ベースです。
- A9K-4HG-FLEX-SE
- A9K-4HG-FLEX-TR
- A9K-8HG-FLEX-SE
- A9K-8HG-FLEX-TR
- A9K-20HG-FLEX-SE
- A9K-20HG-FLEX-TR
- A99-4HG-FLEX-SE
- A99-4HG-FLEX-TR
- A99-10X400GE-X-SE
- A99-10X400GE-X-TR
- A99-32X100GE-X-SE
- A99-32X100GE-X-TR
ラインカードタイプの識別の詳細については、「ASR 9000 シリーズ ラインカード タイプ」を参照してください。
注:Cisco Lightspeed-Plus リストの製品 ID は、公開時点で正確な内容です。製品 ID に関して具体的な質問がある、またはさらに詳しく知りたい場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)にお問い合わせください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- IOS ソフトウェア
- IOS XE ソフトウェア
- このアドバイザリの「脆弱性のある製品」セクションにリストされていない IOS XR プラットフォーム
- NX-OS ソフトウェア
詳細
この脆弱性のエクスプロイトに成功すると、ログに次のような警告メッセージが表示されます。
npu_server[351]: %PLATFORM-NP-4-HARD_RESET_START : NP0: Performing recovery action for an internal network processor error. (PA2REG.ppe_int1)
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の Cisco Support and Downloads ページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。右側の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けているかどうか、およびこの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。このセクションの表に記載されている適切な修正済みソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco IOS XR ソフトウェア リリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
7.0 以前 | 脆弱性なし |
7.1 | 脆弱性あり。修正済みリリースに移行するか、SMUまたはサービスパックを適用してください。 |
7.2 | 脆弱性なし。ASR9Kはサポートされません。 |
7.3 | 7.3.2 |
7.4 以降 | 影響なし。 |
シスコはこの脆弱性に対処する次の SMU もリリースしています。一覧に記載されていないリリース向けの SMU を必要とするお客様は、サポート部門にご連絡ください。
Cisco IOS XR ソフトウェア リリース | Platform | SMU 名 |
---|---|---|
7.1.2 | ASR9K-X64 | asr9k-x64-7.1.2.CSCvy48962 |
7.1.3 | ASR9K-X64 | asr9k-x64-7.1.3.CSCvz75757 |
シスコはこの脆弱性に対処する、次の SMU 付きサービスパックもリリースしています。
Cisco IOS XR ソフトウェア リリース | Platform | サービスパック名 |
---|---|---|
7.1.2 | ASR9K-X64 | asr9k-px-7.1.2.k9-sp1.tar |
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | 脆弱性のある製品を追加。 | 該当製品 | Final | 2022年4月28日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2022年 4 月 13 日 |
利用規約
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