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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco StarOSソフトウェアのキーベースSSH認証機能の脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が該当デバイスの権限を昇格できる可能性があります。
この脆弱性は、ユーザが指定したクレデンシャルの検証が不十分であることに起因します。攻撃者は、高特権ユーザアカウントの送信元として設定されたIPアドレスを持つホストから該当デバイスに有効な低特権SSHキーを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は高特権ユーザとしてSSHを介して該当デバイスにログインできる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。本脆弱性に対処する回避策がいくつかあります。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-staros-ssh-privesc-BmWeJC3h
該当製品
脆弱性のある製品
次のシスコ製品で Cisco NX-OS ソフトウェアの脆弱なリリースを実行し、かつ複数のユーザー名で同じ IP アドレスを共有するようにキーベースの SSH 認証が設定されている場合、この脆弱性の影響を受けます。
- ASR 5000 シリーズ ルータ
- Virtualized Packet Core - Distributed Instance(VPC-DI)
- Virtualized Packet Core - Single Instance(VPC-SI)
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
デバイスが影響を受けるかどうかを確認する
デバイスがこの脆弱性の影響を受けるかどうかを確認するには、server sshd 設定で authorized-key コマンドを探します。次の例のように、host パラメータに同じ IP アドレスが設定されたコマンドのインスタンスが 2 つ以上ある場合、デバイスはこの脆弱性の影響を受けます。
[local]host_name(config-sshd)# authorized-key username Administrator1 host 192.168.1.1
[local]host_name(config-sshd)# authorized-key username Operator1 host 192.168.1.1
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。この脆弱性による攻撃ベクトルを排除するには、SSH キーベースの認証用に設定されたユーザーアカウントがそれぞれ異なる IP アドレスを使用する必要があります。
この回避策は導入されており、テスト環境では実証済みですが、お客様は、ご使用の環境および使用条件において適用性と有効性を判断する必要があります。また、導入されている回避策または緩和策が、お客様固有の導入シナリオおよび制限に基づいて、ネットワークの機能やパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があることに注意してください。回避策や緩和策は、ご使用の環境への適用性と環境への影響を評価した後で導入してください。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の シスコサポート & ダウンロードページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコ ソフトウェアリリースを記載しています。右側の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。このセクションの表に記載されている適切な修正済みソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco StarOS ソフトウェアリリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
21.22 より前 | 修正済みリリースに移行。 |
21.22 | 21.22.14 |
21.22.n | 21.22.n14 |
21.23 | 21.23.31 |
21.23.n | 21.23.n12 |
21.24 | 修正版は 2023 年 5 月にリリース予定。 |
21.25 | 21.25.15 |
21.26 | 21.26.17 |
21.27 | 21.27.6 |
21.27.m | 21.27.m1 |
21.28 | 21.28.3 |
21.28.m | 21.28.m4 |
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT は、このアドバイザリで説明されている脆弱性に対してコンセプト実証エクスプロイトコードが利用可能であることを認識しています。
このアドバイザリで説明されている脆弱性の悪用に関する情報は Cisco PSIRT に寄せられていません。
出典
この脆弱性を報告していただいた Orange グループの Adrien Mourier 氏および Orange CERT-CC に感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2023 年 4 月 19 日 |
利用規約
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