概要
このドキュメントでは、Cisco Unified Contact Center Enterprise(UCCE)送信ダイヤラで WinDump プロセスが使用される場合に発生する問題について説明します。
前提条件
要件
次の項目に関する知識が推奨されます。
- Cisco UCCE
- Cisco UCCE リリース 8.x Session Initiation Protocol(SIP)または Skinny Client Control Protocol(SCCP)ダイヤラ
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、Cisco Unified Contact Center Enterprise(UCCE)送信ダイヤラに基づくものです。
本書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。 このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。 稼働中のネットワークで作業を行う場合、コマンドの影響について十分に理解したうえで作業してください。
問題
出力ダイヤラ プロセス ログを表示すると、WinDump プロセスが 15 秒ごとにクラッシュします。
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13:00:12:615 dialer-baDialer Trace: WinDump process has crashed, restarting...
13:00:12:617 dialer-baDialer Trace: CreateProcess succeeded with szCmdline = windump -I 1
-tt -C 20 -s 0 -W 20 -w DialerCapture udp port 58800
dwProcessId= 262600 hProcess = 256784
13:00:28:843 dialer-baDialer Trace: WinDump process has crashed, restarting...
13:00:28:844 dialer-baDialer Trace: CreateProcess succeeded with szCmdline = windump -I 1
-tt -C 20 -s 0 -W 20 -w DialerCapture udp port 58800
dwProcessId= 262412 hProcess = 256792
13:00:45:069 dialer-baDialer Trace: WinDump process has crashed, restarting...
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WinDump が繰り返しクラッシュする場合、これが原因でメモリ リークが発生し、その結果送信ダイヤラ サービスがクラッシュします。
解決策
この問題が発生する原因となる状況がいくつかああります。
- [Capture Options] 送信ダイヤラ レジストリ キーが正しく設定されていない。 [\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Cisco Systems, Inc.\ICM\<Customer Instance > \Dialer] に移動し、[Capture Options] レジストリ キーが -i 1 -tt -C 20 -s 0 -W 20 -w DialerCapture に設定されていることを確認します。
場合によっては、レジストリ キーが -I 1 -tt -C 20 -s 0 -W 20 -w DialerCapture に設定されていることがあります。この場合、クラッシュが発生します。 これは、送信ダイヤラが以前のバージョンからアップグレードされているときに発生することがよくあります。 詳細については、Cisco Bug ID CSCuh16754(Dialer での WinDump プロセスのクラッシュ)を参照してください。
- Wireshark ソフトウェアは、キャプチャされたダイナミック リンク ライブラリ(DLL)ファイルに影響することがあります。 トラブルシューティングの目的で Wireshark がサーバにインストールされ、後でアンインストールされる場合は、アンインストールによって WinPcap が削除されたことが原因でこの問題が発生する可能性があります。 Wireshark アンインストール プロセスはキャプチャされた DLL(wpcap.dll と packet.dll)を削除しますが、これらの DLL は WinDump に必要です。
必要なファイルが揃っており、WinDump が適切に機能することを確認するには、次の手順を実行します。
- wpcap.dll および Packet.dll ファイルが次の場所に存在していることを確認します。
- C:\Windows\SysWOW64
- C:\Windows\System32
これらの DLL ファイルがない場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡し、適切なバージョンの DLL ファイルを入手してください。
- WinDump プロセスが正しくインストールされており、データを正しくキャプチャしていることを確認するには、次のコマンドの出力を確認します。
C:\>windump -V
windump version 3.9.5, based on tcpdump version 3.9.5
WinPcap version 4.1.2 (packet.dll version 4.1.0.2001), based on libpcap version 1.0 branch
1_0_rel0b (20091008)
C:\>windump
windump: listening on \Device\NPF_{5A01EA28-AF57-4456-A653-DD785A20853F}
13:06:20.596189 IP PG2B.43005 > PG2A.domain.net.49220: .3075400616:3075400617(1) ack 1040704317 win
13:06:20.596222 IP PG2A.domain.net.49220 > PG2B.43005: .ack 1 win 255 <nop,nop,sack 1 {0:1}>
13:06:20.606477 IP PG2A.domain.net.49208 > PG2B.45005: .1242670277:1242670278(1) ack 357439054 win 2
13:06:20.607219 IP PG2B.45005 > PG2A.domain.net.49208: .0:1(1) ack 1 win 251