Dial-on-Demand Routing(DDR; ダイヤルオンデマンド ルーティング)バックアップは、プライマリ リンクに障害が発生した場合に代わりのリンクを起動する方法です。DDR バックアップに設定されたルータは、リモート サイトへの接続が不能になったことを認識し、別の送信メディアを使用してリモート サイトへの DDR 接続を開始します。
このドキュメントに関しては個別の前提条件はありません。
このドキュメントの内容は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
このマニュアルの情報は、特定のラボ環境に置かれたデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。実稼動中のネットワークで作業をしている場合、実際にコマンドを使用する前に、その潜在的な影響について理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
DDR バックアップの設定では、2 つの異なる手順を行います。
DDR を、レガシー DDR とダイヤラ プロファイルのどちらかを使用して設定します。DDR 接続が正常に機能することを確認してから、バックアップ設定を実装します。その後、Point-to-Point Protocol(PPP; ポイントツーポイント プロトコル)ネゴシエーションなど使用するダイヤル方式、認証が正常であることを検証してからバックアップを設定します。DDR の設定例については(DDR バックアップなし)、ダイヤラ プロファイルを使用した ISDN DDR の設定 と DDR ダイヤラ マップを使用する BRI 間ダイヤルアップの設定 を参照してください。
プライマリ リンクに障害が発生したときにバックアップ DDR 接続を開始するようルータを設定します。この資料では、使用するバックアップ方式を決定する方法を説明します。
ルータは下記に示すように、次の 3 つの方法のいずれかを使用してプライマリ リンクを監視し、必要に応じてバックアップ接続を開始します。
バックアップ インターフェイス:このインターフェイスは、プライマリ インターフェイスの回線プロトコルがダウンしていることを検出するまで待機してから、始動するインターフェイスです。
フローティング スタティック ルート:このバックアップルートはプライマリリンクのルートより大きなアドミニストレーティブディスタンスを持つため、プライマリインターフェイスがダウンするまではルーティング テーブルに反映されません。
ダイヤラ ウォッチ:ダイヤル バックアップをルーティング機能と統合するバックアップ機能です。
この資料では、各方式の機能を説明し、各方式の設定方法を説明する資料の参照先を示します。設定とトラブルシューティングの詳細については、Configuring and Troubleshooting DDR Backup を参照してください。
バックアップ インターフェイスは、特定の状況が発生するまではアイドル状態で、その後にアクティブになるインターフェイスです。Basic Rate Interface(BRI)などの物理インターフェイスや、ダイヤラ プールで使用する指定されたダイヤラ インターフェイスをバックアップ インターフェイスにできます。プライマリインターフェイスの稼動中、バックアップ インターフェイスは待機モードに置かれます。待機モードに入ると、有効になるまでバックアップ インターフェイスは事実上シャットダウン状態になります。バックアップ インターフェイスに関連付けられたあらゆる経路は、ルーティング テーブルには表示されません。
プライマリインターフェイスが停止したという知らせをデバイスが受け取ると、バックアップ インターフェイスが起動します。デバイスがバックアップ インターフェイスの起動を待つ時間は、backup delay コマンドを使用して調節できます。また、プライマリインターフェイスが復旧したらバックアップ インターフェイスを(指定した時間の経過後に)停止するように設定することもできます。
バックアップ インターフェイス コマンドはインターフェイスが物理的に停止していることに依存するため、一般には Integrated Services Digital Network(ISDN; サービス総合デジタルネットワーク)BRI(基本インターフェイス)接続、非同期回線や専用回線のバックアップに使用されています。これらの接続のインターフェイスはリンクに障害が発生すると停止するため、バックアップ インターフェイスがこのような障害をすばやく認識できるからです。バックアップ インターフェイスのアプローチは、ポイントツーポイントのフレームリレー サブインターフェイスでも使用されます。ただし、フレームリレーを使用すると、メイン インターフェイスまたはマルチポイント インターフェイスは、Permanent Virtual Connection(PVC; 相手先固定接続)が停止したときでもアップ/アップ状態のままになる可能性があります。このためルータはフレームリレー接続の停止を検出できず、バックアップ リンクの起動に失敗することがあります。
ルーティング プロトコルとは無関係です。つまり、ルーティング プロトコルのコンバージェンス、ルートの安定性などには依存しません。
負荷に基づくことができます(オンデマンド帯域幅; BOD)。 トラフィックの負荷に応じて、新たなリンクを接続に追加できます。
停止するインターフェイスに依存します。ルータがバックアップ リンクをアクティブにするためには、プライマリ インターフェイス回線プロトコルが停止していることを検出する必要があります。
DDR バックアップ コールを起動する対象トラフィックに依存します。したがって、バックアップ インターフェイスが起動した場合でも、ルータはこのバックアップ インターフェイスの対象トラフィックを受信しない限りバックアップ コールを発信しません。
カプセル化は 1 つの判断要素です。たとえば、フレームリレー接続では、特定の PVC/DLCI が停止するときでも回線プロトコルは停止しない場合があります。ルータは障害を検出できないため、バックアップ回線がアクティブにならないことがあります。
プライマリインターフェイスが稼動中は、バックアップ インターフェイスは待機モードになるため使用できません。したがって、たとえばインターフェイス bri 0(BRI の場合)やインターフェイス Serial0:23(PRI の場合)などの物理インターフェイスをバックアップ インターフェイスとして設置すると、これらは使用不可能になります。これは、バックアップ リンクにダイヤラ プロファイルを使用することで回避できます。ダイヤラ プロファイルを使用すると、論理インターフェイス(ダイヤラ インターフェイス)だけが待機モードになり、物理インターフェイス(BRI)は他のプールのメンバーにすることで別の接続で使用できます。
1 つのルータ上で 1 つのインターフェイスのバックアップを提供します。
フローティング スタティック ルートは、アドミニストレーティブディスタンスがダイナミックルートよりも大きいスタティックルートです。アドミニストレーティブディスタンスは、スタティックルートがダイナミックルートよりも望ましくないように、スタティックルートに設定できます。こうすれば、ダイナミックルートが使用可能なときはスタティックルートは使われません。しかし、ダイナミックルートが接続不能となった場合、トラフィックをこの代替ルート経由で送信できます。この代替ルートが DDR インターフェイスを使用して提供される場合は、このインターフェイスをバックアップ メカニズムとして使用できます。
フローティングスタティックルートのシーケンスを次に示します。
プライマリインターフェイスは、リモート ネットワークへの経路を学習します(スタティックルートまたはルーティングプロトコルを使用)。 この学習された経路のアドミニストレーティブディスタンスはフローティング スタティック ルートより小さいため、この経路が使用されます。
プライマリインターフェイスが動作不能になります。ルーティング アップデートがなくなると、学習されたプライマリ経路はルーティング テーブルから削除されます。
注:プライマリルートがスタティックルートの場合、フローティングスタティックルートを使用するには、プライマリインターフェイスの回線プロトコルがダウンする必要があります。
フローティング スタティック ルートが、現在アドミニストレーティブディスタンスが最も低い経路となり採用されます。
回線プロトコルの状態とは無関係です。これはフレームリレー回線の重要な考慮事項です。DLCI が非アクティブな場合も回線プロトコルは停止しないことがあるためです。
カプセル化に依存しません。
1 つのルータ上で複数のインターフェイス/ネットワークをバックアップできます。
ルーティング プロトコルを必要とします。
ルーティング プロトコルのコンバージェンス時間に依存します。フラッピング経路が原因で、バックアップ インターフェイスが必要ないのにアクティブになることがあります。
通常は 1 つのルータのバックアップだけを提供できます。
DDR バックアップ コールを起動する対象トラフィックに依存します。したがって、ルータがルーティングテーブルにフローティング スタティック ルートを組み込んでも、ルータが実際にバックアップ コールを起動するのはこのバックアップ インターフェイスの対象トラフィックを受信する場合だけです。多くの場合、ルーティング プロトコルを非対象にマークして、定期的なアップデート/HELLO によってバックアップ リンクがアップにならないようにする必要があります。
注:上記のドキュメントでは、フレームリレー接続のバックアップにフローティングスタティックルートを使用する方法について説明していますが、同じ設定概念が他のほとんどのWANバックアップシナリオにも適用されます。
ダイヤラ ウォッチは、ダイヤル バックアップをルーティング機能と統合するバックアップ機能です。ダイヤラ ウォッチは、中央ルータで発信コールを起動する対象トラフィックの定義に依存せず、信頼性の高い接続を提供します。したがって、経路が失われていることのみを要件とすることで、ダイヤラ ウォッチを正規の DDR ととして動作させることも可能です。プライマリインターフェイスを定義する監視ルートのセットを設定することで、監視ルートが追加および削除されると、プライマリインターフェイスのステータスを監視および追跡できます。
ダイヤラ ウォッチを使用すると、ルータは指定された経路の存在を監視し、この経路が存在しない場合は、バックアップ リンクのダイヤル呼び出しを開始します。他のバックアップ方式(バックアップ インターフェイスやフローティング スタティック ルート)と異なり、ダイヤラ ウォッチ はダイヤルを起動する対象トラフィックを必要としません。ダイヤラ ウォッチが使用するプロセスを、次に説明します。
ある監視経路が削除されると、ダイヤラ ウォッチ は監視している ネットワークへの有効な経路をチェックします。
有効な経路がない場合、プライマリ回線は停止しており使用不可と見なされます。するとダイヤラ ウォッチはコールを開始し、接続してルーティング情報を交換します。リモート ネットワークのすべてのトラフィックは、これでバックアップ リンクを使用できるようになります。
定義された監視 IP ネットワークの少なくとも 1 つに有効な経路があり、その経路がダイヤラ ウォッチに設定されたバックアップ インターフェイス以外のインターフェイスを経由している場合、プライマリは稼動していると見なされ、ダイヤラ ウォッチ はバックアップ リンクを開始しません。
バックアップ リンクの稼動後、プライマリリンクはアイドル タイムアウトが切れた時点で再度チェックされます。プライマリリンクが停止したままの場合、アイドル タイマーはリセットされます。ルータは、プライマリリンクが再確立されたかどうかを定期的に調べるため、ダイヤラのアイドルタイムアウトを小さな値に設定する必要があります。プライマリリンクが再確立されると、ルーティング プロトコルはルーティング テーブルを更新し、すべてのトラフィックはプライマリリンクを再度通過する必要があります。トラフィックはバックアップ リンクを通過しなくなるので、アイドル タイムアウトは終了し、ルータはバックアップ リンクを非アクティブにします。
注:
対象トラフィック定義の中でルーティング プロトコルを非対象に設定して、定期的 HELLO によりアイドル タイムアウトがリセットされないようにする必要があります。ルータは対象トラフィック定義だけを使用してプライマリリンクがアクティブかどうかを確認するので、コマンド dialer-list number protocol ip deny を使用してすべての IP トラフィックを非対象にすることを検討してください。対象トラフィックのこの定義により、アイドル タイムアウトはリセットされることがなくなり、ルータは一次リンクの状態を指定された間隔でチェックします。コール元ルータでは、ルータがダイヤルアウトを行わない限り、ダイナミック ルーティング プロトコルを非対象トラフィックとして定義する必要はありません。
使用されるルーティング プロトコルによって、バックアップ リンクがプライマリリンクよりも優先されないように設定します。これは、プライマリリンクが再度使用可能になると、ダイナミック ルーティング プロトコルは 2 つのリンクのロード バランスをとらずにダイアルアップよりもプライマリリンクを優先するからです。このようにしてバックアップ リンクがいつまでも使用されます。次のコマンドのいずれかを使用して、バックアップリンクを望ましくないように設定できます。bandwidth、delay または distance
プライマリリンクが再度アクティブになると、バックアップ リンクは接続解除されます。ただしディセーブル タイマーを実装して、バックアップ リンクが停止する前に遅延を生じさせることができます。この遅延タイマーはアイドル タイマーが終了すると始動し、プライマリ経路が稼動するまでの時間を提供します。この遅延タイマーにより、特にフラッピング インターフェイスや経路が頻繁に変更されるインターフェイスの安定性が確保されます。この遅延タイマーにより、特にフラッピング インターフェイスや経路が頻繁に変更されるインターフェイスの安定性が確保されます。この遅延タイマーは、dialer watch-disable seconds インターフェイス コマンドを使用して設定できます。
ダイヤラ ウォッチには、次の問題があります。
ルーティングバックアップ初期化は、特定のインターフェイスやスタティックルート エントリではなく、ダイナミック ルーティング プロトコルにリンクされます。そのため、プライマリインターフェイスとバックアップ インターフェイスのタイプをあらゆるインターフェイス タイプにでき、複数のインターフェイスや複数のルータで使用できます。
非パケットのセマンティックスダイヤラ ウォッチは、ダイヤル呼び出しを起動するとき対象パケットに依存しません。プライマリ ルートが停止すると、ダイヤル呼び出しは先送りされることなく、リンクが自動的に起動します。これはフレームリレー回線の重要な考慮事項です。DLCI が非アクティブな場合も回線プロトコルは停止しないことがあるためです。
ダイヤル バックアップの信頼性ダイヤラ ウォッチのリダイヤル機能は、二次バックアップ回線が起動しないときはいつまでもダイヤルするよう拡張されています。通常、DDR バックアップのリダイヤル回数は、Enable-Timeouts および Wait-For-Carrier 時間の値の影響を受けます。メディア障害やフラッピング インターフェイスが断続的に発生すると、従来の DDR リンクの障害を引き起こします。しかし、ダイヤラ ウォッチは自動的に二次バックアップ回線を ISDN、同期、および非同期シリアル リンク上で再確立します。
ダイヤラ ウォッチを使用すると、ルータの初期始動が完了して、設定されたタイマー(秒単位)の期限が切れた後、プライマリ ルートがアップしているかどうかがルータでチェックできます。これは、次のコマンドを使用して実行できます。
dialer watch-list <group-number> delay route-check initial <seconds>
このコマンドにより、ルータの初期始動が完了して、タイマー(秒単位)の期限が切れた後、プライマリ ルートがアップしているかどうかがルータでチェックできます。このコマンドがないと、ダイヤラ ウォッチはプライマリ ルートがルーティング テーブルから削除されたときにしか開始されません。ルータの初期始動中にプライマリ リンクのアップが失敗すると、経路がルーティング テーブルに追加されないため、経路を監視できません。そのため、ルータの初期始動中にプライマリ リンクが失敗した場合、ダイヤラ ウォッチはこのコマンドを使用してバックアップ リンクのダイヤル呼び出しを行います。
複数ルータのバックアップ シナリオで役に立ちます。ルータは別の 2 つのルータ間のリンク/経路を監視して、そのリンクに障害がある場合にバックアップを開始できます。
回線プロトコルの状態に依存しません。
ダイナミックルーティングプロトコルに依存しません。
カプセル化に依存しません。
プライマリ経路の不通を検出するとただちにダイヤルします。
ルーティング:バックアップの初期化は、特定のインターフェイスやスタティックルートエントリではなく、ダイナミックルーティングプロトコルにリンクされます。そのため、プライマリインターフェイスとバックアップ インターフェイスのタイプをあらゆるインターフェイス タイプにでき、複数のインターフェイスや複数のルータで使用できます。ダイヤラウォッチも、コンバージェンスに依存しています。コンバージェンスは、従来のDDRリンクよりも優先されることもあります。
Routing protocol independent:スタティックルートまたはダイナミックルーティングプロトコル(Interior Gateway Routing Protocol(IGRP)、Enhanced IGRP(EIGRP)、Open Shortest Path First(OSPF)など)を使用できます。
非パケットセマンティクス:ダイヤラウォッチは、ダイヤリングをトリガーする対象パケットだけに依存しません。プライマリ回線が停止すると、ダイヤル呼び出しは先送りされることなく、リンクが自動的に起動します。
ダイヤルバックアップの信頼性:DDRリダイヤル機能は、セカンダリバックアップ回線が開始されない場合に無期限にダイヤルするように拡張されます。通常、DDR のリダイヤル回数は、Enable-Timeouts および Wait-For-Carrier の時間値に影響されます。メディア障害やフラッピング インターフェイスが断続的に発生すると、従来の DDR リンクの障害を引き起こします。しかし、ダイヤラ ウォッチは自動的に二次バックアップ回線を ISDN、同期、および非同期シリアル リンク上で再確立します。
バックアップ インターフェイスやフローティング スタティック ルート方式より設定が困難です。
ルーティング プロトコルを必要とします。
ルーティング プロトコルのコンバージェンス時間に依存します。
ルータは、ダイヤル バックアップに対応しています。つまり、ルータにはデータ通信機器(DCE)、ターミナル アダプタ、または Network Termination 1 デバイスが接続され、V.25 bis がサポートされています。
ルータは、DDR 用に設定されます。この設定には、dialer map および dialer in-band コマンドなどの従来型のコマンドが含まれます。
ダイヤラウォッチは、現時点ではIPに対してのみサポートされています。
ダイヤラ ウォッチは、Cisco IOS(R) ソフトウェア リリース 12.1(7) までは安定性に欠けていました。
注:Cisco IOSソフトウェアリリース12.1(7)以降を使用することをお勧めします。これには、ダイヤラウォッチに影響を与えるIOSバグの修正が含まれます。
次の表は、3 つのバックアップ方式の特性の一覧です。この表を用いて、各方式を比較および評価して、使用する方式を決めることができます。
注:次の表には、CCOのさまざまなドキュメントへのリンクを示します。これらのドキュメントでは、各DDRバックアップ方式の設定例について説明しています。
バックアップ インターフェイス | フローティング スタティック ルート | ダイヤラ ウォッチ |
---|---|---|
プライマリインターフェイスの回線プロトコルの状態に依存し、プライマリインターフェイスが停止することが必要。 | アドミニストレーティブディスタンスが高いスタティックルートを使用して DDR コールを起動 | ルーティング テーブル内の特定の経路を監視し、経路がない場合にバックアップ リンクを起動 |
カプセル化は 1 つの判断要素です。たとえば、フレームリレー バックアップは、バックアップ インターフェイスでは正常に機能しないことがある。 | カプセル化に依存しない。 | カプセル化に依存しない。 |
エンドツーエンド接続を考慮しない。エンドツーエンド接続の問題があると(ルーティング エラーなど)、バックアップ リンクを起動しない。 | プライマリリンクの状態を、ピアへの経路の有無に基づいて評価する。したがって、プライマリリンクの状態は、トラフィックをピアへ渡せるかどうかに基づいて考慮する。 | プライマリリンクの状態を、ピアへの経路の有無に基づいて評価する。したがって、プライマリリンクの状態は、トラフィックをピアへ渡せるかどうかに基づいて考慮する。 |
バックアップ リンクのダイヤル呼び出しを起動する対象トラフィックが必要。 | ピアへの経路がなくなった後でも、バックアップ リンクのダイヤル呼び出しを起動する対象トラフィックが必要。 | ダイヤル呼び出しを起動する対象パケットに依存しない。バックアップ リンクのダイヤル呼び出しは、一プライマリ経路が不通になるとすぐに行われる。 |
ルーティング プロトコルには依存しない | ルーティング プロトコルのコンバージェンス時間に依存する。 | ルーティング プロトコルのコンバージェンス時間に依存する。 |
ルーティング プロトコルに依存しない。 | すべてのルーティング プロトコルがサポートされている。 | すべてのルーティング プロトコルがサポートされている。 |
1 つのルータ、1 つのインターフェイスに制限されている。 | 一般に 1 つのルータに制限されているが、複数のインターフェイス/ネットワークを使用。 | 複数ルータ バックアップをサポート。たとえば 1 つのルータは他の 2 つのルータ間のリンクを監視し、そのリンクに障害がある場合にバックアップを開始する。 |
オンデマンド帯域幅(BOD)を提供するために使用。プライマリリンクが指定されたしきい値に達すると、バックアップ インターフェイスがアクティブになるよう設定できる。 | プライマリリンクの負荷にかかわらずピアへの経路が存在するため、オンデマンド帯域幅(BOD)は不可能。 | プライマリリンクの負荷にかかわらずピアへの経路が存在するため、オンデマンド帯域幅(BOD)は不可能。 |