この文書では、Per VLAN Spanning Tree(PVST+)ブリッジ プロトコル データユニット(BPDU)フレームを、イーサネット スイッチの非トランク ポートへ送信している
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このドキュメントに関しては個別の前提条件はありません。
このドキュメントの内容は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
上記のトポロジでは、ルータAのイーサネット0はスイッチCのポート2/1に接続し、ルータBのイーサネット0はスイッチDのポート3/1に接続します。ルータAとルータBのインターフェイスイーサネット0は非トランクポートとして設定されています。DLSw は、ルータ A とルータ B 両方のインターフェイス イーサネット 0 でイネーブルになっています(トランスペアレント ブリッジングは、ルータ A と B の両方のインターフェイス イーサネット 0 でイネーブルになっています)。 ルータ A と ルータ B は、DLSw ピア接続を形成しています。
スイッチ C のポート 2/1 がトランク ポートとして誤って設定されている場合、スイッチ C は定期的にルータ A に対して PVST+ BPDU フレームを送信します。ルータ A は PVST+ を正しく認識しないため、ルータ A は PVST+ BPDU フレームを通常のマルチキャスト フレームとして処理します。したがって、ルータ A は DLSw によって BPDU フレームを ルータ B に送信します。同様に、ルータ B では PVST+ が正しく認識されません。ルータ B が ルータ A からの PVST+ BPDU フレームを受信すると、その PVST+ BPDU フレームをスイッチ D へ転送します。スイッチ D が PVST+ BPDU フレームを受信すると、スイッチ D で問題(つまり、スイッチ D の非トランク ポートで PVST+ BPDU フレームを受信したこと)が検出されます。 その結果、スイッチ D でポートがシャットダウンされ、次のようなログが記録されます。%SPANTREE-2-RX_1QNONTRUNK:Rcved 1Q-BPDU 非トランクポート VLAN のエラー メッセージ
Catalyst イーサネット スイッチが、イーサネット スイッチ ポートをシャットダウンします。このスイッチによって次のようなログが記録されます。 %SPANTREE-2-RX_1QNONTRUNKRcved 1Q-BPDU 非トランクポート VLAN のエラー メッセージ
DLSw を実行しているルータが、スイッチによってシャットダウンされたポートに接続しています。このルータが PVST+ BPDU を送信します。非トランク ポートでは PVST+ BPDU が受信できないため、スイッチがスイッチポートをシャットダウンします。
注:この問題は、DLSwイーサネットからイーサネットへのトポロジでのみ発生します。
ソリューションとしては、誤って設定されているスイッチを特定することです。この問題に対するソリューションの詳細を次に説明します。
変更制御ログを検討します。最近設置したスイッチがないか、設定を変更したスイッチがないか確認します。新しく設置したスイッチの設定が正しいか確認します。
簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)ツールを使って、すべてのスイッチの設定を比較します。新しく作成されたトランク ポートを検索します。
次のステップを実行します。
スイッチ D にイーサネット ハブを設置します。
スニッファとルート B をハブに接続します。スニッファ トレースを入手します。
送信先の MAC アドレスが 0100.CCCC.CCCD の PVST+ BPDU フレームを検索します。この操作は MAC アドレス フィルタを使うと簡単に実現できます。
フレームから、送信元の MAC アドレスを決定します。
show DLSw reachability mac ??? ルータBで??? はアドレスです。show コマンドの出力によって、DLSw ピアの IP アドレスがわかります。
リモート DLSw ルータに対して Telnet を実行します。show bridge H.H.H コマンドを発行します。H.H.H はビットスワップしていない PVST+ BPDU フレームの送信元 MAC アドレスで、ルータが MAC アドレスをどのように取得しているかを調べるためのものです。
ルータ B 上の DLSw ピアを 1 台ずつシャットダウンします。これは dlsw remote-peer 文を削除するか、WAN インターフェイスをシャットダウンするか、リモート サイトの DLSw をディセーブルにするか、あるいは IP ルーティングを修正することによって実現できます。これにより、リモート DLSw ピアが到達不能になります。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
09-Sep-2005 |
初版 |