このドキュメントでは、インターフェイスの出力キュー オーバーフローについて説明します。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このドキュメントに関しては個別の前提条件はありません。
このドキュメントの内容は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
各インターフェイスは、出力キューを 1 つ持ち、このインターフェイスから送信する発信パケットがルーティング プロセッサ(RP)によってこのキューに配置されます。RP によって出力キューに配置される発信パケットのレートが、インターフェイスでパケットを送信できるレートを超えることがあります。
各出力キューには、キューで保持できる最大パケットの数を示すサイズがあります。出力キューがいっぱいになると(最大数のパケットがキューにある)、RP では、それ以上の発信パケットをドロップします。出力キューのオーバーフロー シナリオは、多くは、RP で同時に多数のパケットを送信しようとしたときに、発生します。
例:
リモート ソースルート ブリッジング/トランスミッション コントロール プロトコル(RSRB/TCP)のローカル確認応答設定を想定します。
RP は、論理リンク制御、タイプ 2(LLC2)セッションのフロー制御を行います。
RP がローカル確認応答の 50 LLC2 セッションであり、TCP パイプが突然閉じた場合、RP では、LLC2 セッションごとに切断要求(DISC)を送信します。
50 個の DISC は、出力インターフェイスの出力キューに配置されますが、出力キューがオーバーフローして一部ドロップされることがあります。
次のshow interface <interface-identifier>出力は、現在の出力キューレベルと、ドロップされた発信パケットの数を示しています。
dspu-7k#show interface channel 4/2 Channel4/2 is up, line protocol is up Hardware is cxBus IBM Channel MTU 4472 bytes, BW 98304 Kbit, DLY 100 usec, rely 255/255, load 1/255 Encapsulation CHANNEL, loopback not set, keepalive not set Virtual interface Last input 1:09:19, output 1:10:29, output hang never Last clearing of "show interface" counters never Output queue 35/40, 67 drops; input queue 0/75, 0 drops 5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec 5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec 7668 packets input, 252270 bytes, 0 no buffer Received 0 broadcasts, 0 runts, 0 giants 0 input errors, 0 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored, 0 abort 7661 packets output, 258070 bytes, 0 underruns 0 output errors, 0 collisions, 0 interface resets, 0 restarts 0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
show interface <interface-identifier>の出力は、次の情報を提供します。
カウンタ output queue x/y は、出力キューの現在のパケットの数「x」と出力キューの現在のサイズ「y」を示します。
カウンタ drops は、ドロップされた発信パケットの数を示します。
出力キューの現在のパケットの数が現在の出力キュー サイズの 80 % を常時超える場合、通常は、発信パケット レートに対応するために、出力キューのサイズを調整する必要があります。
出力キューの現在のパケット数が出力キューのサイズ近くになることがなくても、パケットのバーストによりキューがオーバーフローするおそれはあります。
drops カウンタの値が急に大きくなる場合は、おそらくバーストに対応するために出力キューのサイズを調整する必要があります。
注:出力キューのサイズは、次の例に示すように、hold-queueインターフェイス設定コマンドを使用して調整できます。
interface channel 4/2 hold-queue 125 output