このドキュメントでは、第 2 世代の 1 ポートおよび 2 ポート T1/E1 multiflex trunk(MFT; マルチフレックス トランク)ボイス/WAN インターフェイス カード(マルチフレックス VWIC)の設定例について説明しています。このカードでは、Cisco マルチサービス ルータでデータ アプリケーションと音声アプリケーションがサポートされます。マルチフレックス VWIC には、WAN Interface Card(WIC; WAN インターフェースカード)と Voice Interface Card(VIC; 音声インターフェイス カード)の機能が組み合されており、次の点が改善されています。
設定を開始する前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。
独立クロッキング モードを有効にするには、clock source コマンドで independent キーワードを使用します。independent キーワードは、clock source internal コマンドと clock source line コマンドにも適用され、ポートが独立クロッキング ドメインで動作できる指定になります。independent キーワードが追加されるまでは、ポート 0 はデフォルトのプライマリ クロック ソースです。また、ポート 1 はデフォルトのセカンダリ クロック ソースで loop-timed モードになっています。独立クロッキングが有効になっている状態ではこの依存関係は存在しなくなるため、independent キーワードを設定すると、両方のポートでは別々にクロックが供給されることになります。
独立クロッキングが設定されている場合、コントローラではチャネル グループが 1 つだけがサポートされ、音声アプリケーションはサポートされません。複数のチャネル グループが設定されていると、次のエラー メッセージが表示されます。
channel-group 2 timeslots 3 %Channel-group already created. %Only 1 channel-group can be configured with independent clocking. %Insufficient resources to create channel group
clock source independent コマンドおよび no clock source independent コマンドを設定する際には、設定からチャネル グループを削除する必要があります。
このドキュメントの情報は、第 2 世代の 1 ポートおよび 2 ポート T1/E1 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カードでサポートされているネットワーク モジュールの組み合せに基づくものです。ネットワーク モジュールによって、使用できるカードの種類が異なります。
注: この機能が正しく動作するには、Cisco 2600XM、Cisco 2691、Cisco 2800 シリーズ、Cisco 3662(電話会社向けモデル)、Cisco 3700 シリーズ、および Cisco 3800 シリーズのプラットフォームのいずれかに、ここにリストしたネットワーク モジュールを取り付ける必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
第 2 世代 1 ポートおよび 2 ポート T1/E1 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カードには、主なものとして次の機能があります。
第 2 世代の 1 ポートおよび 2 ポート T1/E1 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カードを使用するモジュールの名前と説明を次に示します。
注: これらのベースボードでは、ドーター カード(EC-MFT-32 または EC-MFT-64)が取り付けられている場合には、ハードウェア エコー キャンセレーション機能も使用できます。詳細については、Cisco.com の『音声ポート設定ガイド』を参照してください。
注: 非構造化 G.703 の動作は E1 の動作に特有なものですが、VWIC2-1/2MFT-G703 カードでは構造化 T1 の動作もサポートされています。
ドロップ アンド インサート機能により、ある E1 インターフェイスから DS0 タイムスロットを切り離し、別の E1 インターフェイスのタイムスロットに挿入できます。この機能は、VWIC アプリケーションで利用できます。ドロップ アンド インサート機能を設定する場合は、使用しているコントローラ下の E1 のフレーミング(tdm グループの設定場所)が同一であることを確認してください。別のフレーム タイプを使用していると、シグナリング ビットを正しく読み込めないことがあります。この障害は、あるコントローラからのチャネルをドロップし、別のコントローラからのチャネルにインサートする際に発生します。ドロップ アンド インサート タイム スロット同士は、隣接している必要はありません。
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
このドキュメントでは次の図に示すネットワーク構成を使用しています。
このドキュメントでは、次に示す設定を使用しています。
Router# show run Building configuration... version 12.4 card type t1 0 0 ! no network-clock-participate wic 0 ip subnet-zero ip cef ! no ip dhcp use vrf connected ! controller t1 0/0 framing esf linecode b8zs channel-group 1 timeslots 1-12 speed 64 tdm-group 2 timeslots 13-24 ! controller t1 0/1 framing esf linecode b8zs channel-group 1 timeslots 1-12 speed 64 tdm-group 2 timeslots 13-24 ! ! interface Serial0/0:1 ip address 10.0.0.1 255.255.255.0 ! interface Serial0/1:1 ip address 10.0.0.2 255.255.255.0 ! connect t1-xconnect T1 0/0 2 T1 0/1 2 ! !
Router# show run Building configuration... version 12.4 service timestamps debug datetime msec localtime show-timezone service timestamps log datetime msec localtime show-timezone service password-encryption ! hostname vnt-2620XM-55a ! boot-start-marker boot-end-marker ! card type t1 0 0 logging buffered 64000 debugging enable password 7 095B59 ! no aaa new-model ! resource policy ! clock timezone EST -5 clock summer-time EDT recurring no network-clock-participate slot 1 network-clock-participate wic 0 network-clock-select 1 T1 0/0 voice-card 0 dspfarm no local-bypass ! voice-card 1 no dspfarm ! ip subnet-zero ip cef ! ! no ip domain lookup ip host redclay 172.18.108.26 ! ! ! controller T1 0/0 framing esf linecode b8zs ds0-group 0 timeslots 1-24 type fxo-ground-start ! controller T1 0/1 framing sf linecode ami ! controller T1 1/0 framing esf linecode b8zs ds0-group 0 timeslots 1 type e&m-immediate-start ds0-group 1 timeslots 2 type e&m-immediate-start ! ! ! interface FastEthernet0/0 ip address 14.80.55.38 255.255.255.0 duplex auto speed auto ! ip default-gateway 14.80.55.1 ip classless ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 FastEthernet0/0 ! ip http server ! connect TieA voice-port 1/1/0 T1 1/0 0 ! ! connect TieB voice-port 1/1/1 T1 1/0 1 ! ! control-plane ! ! ! voice-port 1/0:0 ! voice-port 1/0:1 ! voice-port 1/1/0 signal immediate ! voice-port 1/1/1 signal immediate ! ! dial-peer cor custom ! ! line con 0 exec-timeout 0 0 line aux 0 line vty 0 4 exec-timeout 0 0 password 7 131200 login ! ntp clock-period 17180246 ntp server 172.18.106.15 ! end
現在、この設定に使用できる確認手順はありません。
現在、この設定に関する特定のトラブルシューティング情報はありません。
改定 | 発行日 | コメント |
---|---|---|
1.0 |
07-Feb-2014 |
初版 |