このドキュメントでは、2000 年問題対応で、Cisco IOS® 10.3 を 11.2 以降にアップグレードする場合の、フレームリレー上の OSPF、EIGRP、RIP および IGRP の問題について説明します。
2000 年問題対応で、Cisco IOS 11.2 以降にアップグレードした後、フレーム リレー接続で実行した場合、これらのルーティング プロトコルを介して学習されたルートが断続的に切断されます。
この文書を読むには、次の知識が必要です。
OSPF、EIGRP、IGRP、および RIP ルーティング プロトコルに関する基本的な知識。
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づくものです。
Cisco IOS バージョン 11.2 以降が稼働するデバイス
このドキュメントの出力は、Cisco IOS バージョン 12.3(3) に基づくものです。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
この問題は、ブロードキャストがフレームリレー ブロードキャスト キューと呼ばれるフレームリレーの別のキューで処理されるため発生します。frame-relay broadcast-queue コマンドは、インターフェイス モードで、ブロードキャスト トラフィックを保持するための特別なキューを作成するために使用されます。
OSPF および EIGRP の hello はブロードキャスト キューでドロップし、その結果ネイバーが失われます。
注:RIPおよびIGRPネットワークでも同様の問題が発生する可能性があります。更新が一定期間受信されない場合は、ルートが常にホールドダウンモードになる可能性があります。
show interface serial コマンドの出力には、フレームリレー ブロードキャスト キューの多数のドロップが表示されます。次に出力例を示します。
Serial0 is up, line protocol is up Hardware is MK5025 Description: Charlotte Frame Relay Port DLCI 100 MTU 1500 bytes, BW 1024 Kbit, DLY 20000 usec, reliability 255/255, txload 44/255, rxload 44/255 Encapsulation FRAME-RELAY, loopback not set, keepalive set (10 sec) LMI enq sent 7940, LMI stat recvd 7937, LMI upd recvd 0, DTE LMI up LMI enq recvd 0, LMI stat sent 0, LMI upd sent 0 LMI DLCI 1023 LMI type is CISCO frame relay DTE Broadcast queue 64/64, broadcasts sent/dropped 1769202/1849660, interface broadcasts 3579215 !--- Output suppressed
この問題を回避するには、ブロードキャスト キューを適宜調整します。『フレーム リレーの設定とトラブルシューティング』の「フレームリレー ブロードキャスト キュー」セクションを参照してください。
詳細については、バグ CSCdk45863 のリリース ノート(登録ユーザ専用)を参照してください。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
01-Jan-2008 |
初版 |