Cisco IOS(R) ルータで Network Address Translation(NAT; ネットワーク アドレス変換)を設定すると、特別な設定コマンドを入力しなくても、マルチキャスト送信側と受信側、または Rendezvous Point(RP; ランデブー ポイント)や RP マッピング エージェントなどの Protocol Independent Multicast(PIM)エンティティが NAT ルータの両側で動作します。
すべてのルータ(Inside、Outside、および NAT ルータ自体)でマルチキャストを完全に有効にする必要があります。
このドキュメントの読者は次のトピックについての専門知識を有している必要があります。
このドキュメントで説明されている機能は、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(1)T で導入されています。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、「シスコ テクニカル ティップスの表記法」を参照してください。
データ パケット送信元アドレス変換
Auto-RP や PIM バージョン 2 ブートストラップ ルータ(BSR)を含む、PIM 制御パケット(PIM ペイロード)アドレス変換
mstat、mrinfo、および mtrace コマンドの要求と応答
SDR アドバタイズメントまたはアプリケーション ペイロード
上記の変換では、ドメインの一部がNATの背後にあっても、PIMはエンタープライズドメインで動作します。NATルータの背後にあるすべてのソースとレシーバは、PIMクラウドの残りの部分にパケットを送受信でき、クラウドの両側でRP/RPマッピングエージェントを利用できます。
ip nat inside/outside コマンドを使用して、NAT ルータでトンネルを終端してください。いずれかの側にエンド ポイントがある NAT ルータにトンネルを通すことはできません。
Real-Time Transport Protocol(RTP; リアルタイム転送プロトコル)や RTP Control Protocol(RTCP)などのアプリケーション ペイロードは変換されません。
この機能では、宛先グループ アドレスは変換されません。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
10-Aug-2005 |
初版 |