概要
このドキュメントでは、Ciscoルータでシリアルインターフェイスの使用率を確認するためにSimple Network Management Protocol(SNMP)ウォークを実行する方法について説明します。
前提条件
要件
この設定を行う前に、以下の要件を満たしていることを確認してください。
- ルータをポーリングする送信元のサーバに到達できる
- ルータに設定されている正しい読み取り/書き込みSNMPコミュニティ
使用するコンポーネント
このドキュメントは、VWIC2-1MFT-T1/E1を搭載したCisco 1941ルータを使用して作成されたものです。ただし、このドキュメントは特定のソフトウェアおよびハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
背景
このドキュメントは、ifHCInOctetsとifHCOutOctetsを使用してシリアルインターフェイスの使用率をポーリングするためのSNMPのウォーク方法とその状況での回避策を理解するのに役立ちます。
設定
注:このセクションで使用されるコマンドの詳細については、Command Lookup Tool(登録ユーザ専用)を使用してください。
ルータの設定
VWIC2-1MFT-T1/E1カードのシリアルインターフェイスでifHCInOctets/ifHCOutOctetsをポーリングするCisco 1941ルータの設定例を次に示します。
NAS(config)#snmp-server community test RW
NAS#show ip interface brief | e un
Interface IP-Address OK?Method Status Protocol
GigabitEthernet0/1 10.106.65.131 YES DHCP up up up
NAS#sh snmp mib ifmib ifindex g0/1
インターフェイス= GigabitEthernet0/1、Ifindex = 3
NAS#sh snmp mib ifmib ifindex serial 0/1/0:30
インターフェイス= Serial0/1/0:30、Ifindex = 11
ifHCInOctets:.1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.6
ifHCOutOctets:.1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.10
snmp-server% snmpwalk -v2c -c test 10.106.65.131 .1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.6.3
IF-MIB::ifHCInOctets.3 = Counter64:1712486
snmp-server% snmpwalk -v2c -c test 10.106.65.131 .1.3.6.1.2.1.31.1.1.1.11
IF-MIB::ifHCInOctets.11 = No Such Instance currently exists at this OID
snmp-server% snmpwalk -v2c -c test 10.106.65.131 .1.3.6.1.2.1.31.1.1.10.11
IF-MIB::ifHCOutOctets.11 = No Such Instance currently exists at this OID
snmp-server% snmpwalk -v2c -c test 10.106.65.131 .1.3.6.1.2.1.31.1.1.10.3
IF-MIB::ifHCOutOctets.3 = Counter64:1063644
上記のように、SNMPポーリングでは、シリアルインターフェイスに対して「No Such Instance currently exists at this OID」が返されますが、ギガビットイーサネットインターフェイスに対しては正しい値が返されます。
速度/帯域幅が20 Mbps未満のシリアルインターフェイスでは、オクテットのHCカウンタは実装されません。したがって、SNMPポーリングで「no such instance」エラーが返されることが予想されます。
回避策:
32bitバージョン – ifOutOctets/ ifInOctetsを使用します。これは、次に示すように、SNMPv2とSNMPv3の両方で動作します。
ifOutOctets- 1.3.6.1.2.1.2.2.1.16
ifInOctets- 1.3.6.1.2.1.2.2.1.10
NAS#sh snmp mib ifmib ifindex serial 0/1/0:30
インターフェイス= Serial0/1/0:30、Ifindex = 7
SNMPv2:
snmp-server% snmpwalk -v2c -c test 10.106.65.131 1.3.6.1.2.1.2.2.1.16.7
IF-MIB::ifOutOctets.7 = Counter32:1874894
snmp-server% snmpwalk -v2c -c test 10.106.65.131 1.3.6.1.2.1.2.2.1.10.7
IF-MIB::ifInOctets.7 = Counter32:2275304
SNMPv3:
snmp-server% snmpwalk -v3 -u ciscouser -A ciscopwd 10.106.65.201 1.3.6.1.2.1.2.1.16.7
IF-MIB::ifOutOctets.7 = Counter32:5030145
snmp-server% snmpwalk -v3 -u ciscouser -A ciscopwd 10.106.65.201 1.3.6.1.2.1.2.1.10.7
IF-MIB::ifInOctets.7 = Counter32:6126029
注:SNMPv3に関する設定については、SNMPv3の設定を参照してください
関連情報
•SNMP を使用した帯域幅使用率の計算方法
・ SNMP v3の設定
・ フレームリレー64ビットカウンタ
•MIB Locator
•パフォーマンス管理:ベスト プラクティス ホワイト ペーパー
•テクニカルサポート - Cisco Systems