このドキュメントでは、HTTPトラフィックが原因でCisco 700ルータがISDNを起動できるようにする方法について説明します。
このドキュメントに特有の要件はありません。
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
Cisco IOS®ソフトウェアリリース4.4.2以降。
Cisco 700シリーズルータ(761、775、および776を含む)
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、「シスコ テクニカル ティップスの表記法」を参照してください。
このセクションでは、NetBIOSフィルタに関する背景情報を提供します。
Cisco 700シリーズルータ用のCisco IOSソフトウェアリリース4.4.2(以降)では、標準プロファイルを含むすべてのISDNプロファイルに対して、set netbios filter onコマンドがデフォルトでオンに設定されています。
このnetbiosフィルタは、netbiosパケットが常にISDN Bチャネルを起動するのを防ぐために使用されます。次の3つのエントリで構成されます。
SET IP FILTER UDP OUT DEST 0.0.0.0/0:137-139 IGNORE
SET IP FILTER TCP OUT DEST 0.0.0.0/0:137 IGNORE
SET IP FILTER UDP OUT DEST 0.0.0.0/0:53 IGNORE
このフィルタの欠点は、HTTPブラウザがISDNリンクを起動しないことです。これは、ドメインネームシステム(DNS)サーバポート53へのユーザデータグラムプロトコル(UDP)トラフィックがフィルタリングされるためです。
回避策は、フィルタを無効にして、最初の2つのエントリだけを設定することです。
例:
router> cd ProfileName router:ProfileName> SEt NETbios FIlter OFf router:ProfileName> SET IP FILTER UDP OUT DEST 0.0.0.0/0:137-139 IGNORE router:ProfileName> SET IP FILTER TCP OUT DEST 0.0.0.0/0:137 IGNORE router:ProfileName>
次に、show ip filterコマンドを使用して、次のようにこれを確認します。
router:ProfileName> show ip filter IP Type Filter Profile ID Dir Type Action Addresses ---------------------------------------------------------- ProfileName 1 OUT UDP IGNORE DST 0.0.0.0/0:137-139 ProfileName 2 OUT TCP IGNORE DST 0.0.0.0/0:137 IP Generic Filter Profile ID Dir Type Action Patterns
注:Cisco 700シリーズルータ用のCisco IOSソフトウェアリリース4.4.3では、set netbios filterコマンドが、ポート53のUDPトラフィックのエントリが含まれなくなるように調整されています。
SET IP FILTER UDP OUT DEST 0.0.0.0/0:137-139 IGNORE SET IP FILTER TCP OUT DEST 0.0.0.0/0:137 IGNORE
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
04-Feb-2010 |
初版 |