このドキュメントでは、Distributed Cisco Express Forwarding(以前のdCEF)スイッチングが稼働しているプラットフォーム(Cisco 7500シリーズルータとCisco 12000シリーズインターネットルータ)上での、一般的なCisco Express Forwarding(以前のCEF)関連のエラーメッセージの原因と、そのトラブルシューティング方法について説明します。
注:Distributed Cisco Express Forwardingが設定されているプラットフォームに応じて、ルートプロセッサ(RP)とラインカード(LC)の名称が異なります。7500 シリーズの場合、RP は Route Switch Processor(RSP; ルート スイッチ プロセッサ)と呼ばれ、LC は Versatile Interface Processor(VIP)と呼ばれています。12000 シリーズでは、RP は Gigabit Route Processor(GRP)と呼ばれ、LC は単に LC と呼ばれます。
このドキュメントに関する固有の要件はありません。
このドキュメントの内容は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
表記法の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
Cisco Express Forwarding スイッチングは、キャッシング要求に関連した問題に対処するための、スケーラブルなスイッチングの Cicso 独自の形態です。従来の方法ではルート キャッシュに保管されていた情報が、Cisco Express Forwarding スイッチングでは複数のデータ構造に分割されます。Cisco Express Forwarding コードは、これらのデータ構造を RP で管理できます。また、Cisco 7500 シリーズの VIP や、Cisco 12000 の LC などのスレーブ プロセッサでも管理できます。効率的なパケット フォワーディングのために最適化されたルックアップを実現するデータ構造には、次のものがあります。
Forwarding Information Base(FIB;転送情報ベース)テーブル:Cisco Express Forwardingは、FIBを使用して、IPの宛先プレフィクスベースのスイッチング決定を行います。FIB は概念的には、ルーティング テーブルや情報ベースに類似します。FIB は、IP ルーティング テーブルに含まれるフォワーディング情報のミラー イメージを維持します。ネットワーク内でルーティングまたはトポロジの変更が発生した場合、IP ルーティング テーブルは更新され、これらの変更が FIB に反映されます。FIB は IP ルーティング テーブルの情報に基づいて、ネクストホップ アドレス情報を維持します。
FIB エントリとルーティング テーブルのエントリには 1 対 1 の相関関係があるため、FIB には既知のルートのすべてが含まれ、高速スイッチングや最適スイッチングなどのスイッチング パスに関連するルート キャッシュのメンテナンスは不要になります。
隣接関係テーブル:ネットワーク内のノードが、リンク層を介して相互に1ホップで到達できれば、隣接関係にあるとみなされます。FIB 以外にも、Cisco Express Forwarding は隣接関係テーブルを使用してレイヤ 2(L2)アドレッシング情報を先頭に付加します。隣接関係テーブルは、すべての FIB エントリに対するネクスト L2 ネクストホップ アドレスを管理しています。
Cisco Express Forwarding は、次の 2 つのうちどちらかのモードでイネーブルにできます。
セントラルCisco Express Forwardingモード:Cisco Express Forwardingモードがイネーブルの場合、Cisco Express ForwardingのFIBテーブルと隣接関係テーブルはRPに常駐し、RPが高速フォワーディングを実行します。Cisco Express Forwarding スイッチング用に LC が使用できない場合、または Distributed Cisco Express Forwarding スイッチングと互換性がない機能を使用する必要がある場合は、Cisco Express Forwarding モードが使用できます。
Distributed Cisco Express Forwarding(dCEF)モード:Distributed Cisco Express Forwardingがイネーブルの場合、LC(VIP LCやGigabit Switch Router(GSR;ギガビットスイッチルータ)LCなど)はFIBテーブルと隣接関係テーブルの同一のコピーを保持します。LC はそれ自体が高速転送を実行できるので、スイッチング操作にはメイン プロセッサ(GRP または RSP)の関与は必要はありません。これは、12000 シリーズで使用可能な唯一のスイッチング方式です。
Distributed Cisco Express Forwarding では、RP と LC 上の FIB と隣接関係テーブルの同期を保証するために、Inter-Process Communication(IPC; プロセス間通信)メカニズムが使用されています。
注:次の例では、一部のコマンドで出力修飾子( | シンボル)を使用して、必要な情報だけを表示するように表示を簡素化します。出力修飾子は、Cisco IOS®ソフトウェアリリース12.0以降でサポートされています。古いバージョンを実行している場合は、mainコマンド( | シンボル)を使用して、対応する行を完全な出力で探します。
show cef linecard コマンドを発行して、どの VIP または LC Cisco Express Forwarding が無効にされているか、簡単に確認できます。
7500 シリーズの場合:
Router#show cef linecard CEF linecard generic information: Slot MsgSent Seq MaxSeq LowQ MedQ HighQ Flags 4 8 6 30 0 0 0 up 5 8 6 30 0 0 0 up Default-table CEF table, version 13, 11 routes Slot CEF-ver CEF-XDR Interface Flags 4 12 5 5 Active, sync 5 12 5 2 Active, sync
12000 シリーズの場合:
Router#show cef linecard CEF table version 694517, 95239 routes Slot CEF-ver MsgSent XdrSent Seq MaxSeq LowQ MedQ HighQ Flags 0 32128 365 33320 362 367 0 0 0 disabled 1 95821 1010 99369 1006 1025 0 0 0 disabled 2 92559 971 6033 967 984 0 0 0 disabled 8 62514 653 65734 649 661 0 0 0 disabled 9 47165 486 48428 483 498 0 0 0 disabled 10 79887 834 83232 830 849 0 0 0 disabled
12000 シリーズでは Distributed Cisco Express Forwarding しかサポートされていないため、disabled 状態によって、LC 全体がディセーブルにされます。
次のエラー メッセージを理解するには、XDR メッセージとは何か、さらに XDR メッセージ使用目的を理解する必要があります。
%FIB-3-NORPXDRQELEMS
%FIB-3-FIBBADXDRLEN
%FIB-4-FIBXDRLEN
次の図は XDR アーキテクチャの概要を示しています。
このドキュメントの「背景説明」セクションで説明されているように、IPCメッセージによって、RPからLCへ、FIBテーブルと隣接関係テーブルが転送されます。つまり、IPC メカニズムによって、RP と LC 上の両方のテーブル セットが同期します。ある機能が使用する任意のデータ構造は、FIB IPC を介して LC に転送する必要があり、統計情報は RP に送り返す必要があります。Distributed Cisco Express Forwarding がイネーブルにされている場合、LC はローカルに保存された複製データベースを使って、転送の決定を行います。
XDR は、IPC オーバーレイ メカニズムと呼ばれます。Distributed Cisco Express Forwarding 実装では、XDR メッセージが排他的に使われます。
Cisco IOS ソフトウェア機能をサポートする統計情報およびデータ構造は、RP と LC 間の Cisco IOS ソフトウェア IPC メカニズムを介して XDR メッセージとして伝搬されます。具体的には、XDR メッセージは下表に挙げる 3 つの情報セットを伝搬します。
メッセージの種類 | メッセージの説明 | 方向 |
---|---|---|
Control | RP は、すべての変更を認識する必要がある LC 上のすべてのミラーリング サブブロックに送信されるように、 RP 機能サブブロック内の制御データを送信します。 | RP から LC へ |
統計情報 | LC はさまざま機能サブブロックから統計情報を収集し、収集した情報を XDR バッファに格納し、RP へ XDR メッセージを送信します。すると RP がこれらの統計情報を集約します。 | LC から RP へ |
非同期イベントの報告 | LC は、条件が発生した場合に送信される非同期メッセージにより、非定型イベントをレポートします。 | LC から RP へ |
show cef line internal コマンドを発行して、XDR メッセージによって転送された情報を表示します。Network Descriptor Block(NDB)/Routing Descriptor Block(RDB)アップデートが XDR の一例です。
Total elements queued: prefix 1877106 adjacency 6011 interface 4084 address 4010 policy routing 3 hw interface 84 state 6 resequence 2 control 24 time 308 subblock 18109 flow features deactivate 3 flow cache config 3 flow export config 3 flow sampling config 3 access-list 213 mpls ttl propogate 3 routemap config 126 mpls stats aggregate 3 dot1q vlan 10109 icmp limit 3
このセクションでは、ルータ ログに記録されるエラー メッセージを一覧表示し、トラブルシューティングのヒントを提供します。
このようなタイプのエラー メッセージは、次のようなルータ ログで見られることがあります。(ルータで show logging exec コマンドを発行した場合、または syslog サーバを使用している際にこのサーバに問い合わせを実行した場合)。
7500 シリーズの場合:
Dec 19 17:58:56 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 0: no memory DEC 19 17:58:58 CET: %IPC-5-SLAVELOG: VIP-SLOT0: 00:03:37: %SYS-2-MALLOCFAIL: Memory allocation of 65524 bytes failed from 0x6009E9E4, pool Processor, alignment 16 -Process= "CEF IPC Background", ipl= 0, pid= 7 -Traceback= 600A141C 600A2B78 6009E9EC 6009F350 60235A34 60221BA4 60225528 6022A46C 60231104 6022FAC4 6022FCCC 6022FDBC 60230334 6009BB74 6009BB60 DEC 19 17:59:06 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 9: no memory DEC 19 17:59:11 CET: %IPC-5-SLAVELOG: VIP-SLOT9: 00:03:47: %SYS-2-MALLOCFAIL: Memory allocation of 65524 bytes failed from 0x6009E9E4, pool Processor, alignment 16 -Process= "CEF IPC Background", ipl= 0, pid= 7 -Traceback= 600A141C 600A2B78 6009E9EC 6009F350 60235A34 60221BA4 60225528 6022A46C 60231104 6022FAC4 6022FCCC 6022FDBC 60230334 6009BB74 6009BB60 DEC 19 17:59:31 CET: %IPC-5-SLAVELOG: VIP-SLOT8: 00:04:11: %SYS-2-MALLOCFAIL: Memory allocation of 3956 bytes failed from 0x602835F0, pool Processor, alignment 32 -Process= "CEF LC Stats", ipl= 0, pid= 21 -Traceback= 600A141C 600A2EC8 602835F8 60283C84 60283C58 60283CE4 60230574 6009BB74 6009BB60 DEC 19 17:59:38 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 8: no memory DEC 19 18:00:29 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 10: no memory ...
7500 シリーズでは、%IPC-5-SLAVELOG: VIP-SLOT メッセージの直後に表示されるエラー メッセージは、該当のスロットに取り付けられている VIP から IPC メカニズムを使用して直接送信されます。この例に限っては、%SYS-2-MALLOCFAIL メッセージは VIP カードから発信されました。
Jun 27 04:58:56 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 1: no memory Jun 27 04:59:07 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 2: no memory Jun 27 04:59:36 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 4: no memory Jun 27 04:59:45 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 0: no memory SLOT 2:Jun 27 04:23:00: %SYS-2-MALLOCFAIL: Memory allocation of 65524 bytes failed from 0x4009D9E4, pool Processor, alignment 32 -Process= "CEF IPC Background", ipl= 0, pid= 38 -Traceback= 400A0BFC 400A2358 4009D9EC 4009E338 403168BC 40316B68 40316EBC 4031C318 40321234 4032858C 40326CD4 40326EF4 40326FE4 403275CC 4009BC74 4009BC60 SLOT 2:Jun 27 04:23:00: %FIB-3-NOMEM: Malloc Failure, disabling DCEF on linecard ...
注:「SLOT #:」で始まるメッセージは、LC自体によって生成されます。
このようなメッセージは、Cisco Express Forwarding FIB テーブルと隣接関係テーブルをメイン ボードからダウンロードするための十分なメモリが VIP(7500 シリーズの場合)または LC(12000 シリーズの場合)上にないため、Distributed Cisco Express Forwarding がディセーブルになっていることを意味しています。12000 シリーズでは Distributed Cisco Express Forwarding スイッチングしかサポートされていないため、Distributed Cisco Express Forwarding をディセーブルにすると、カード自体がディセーブルになります。
インターネット Border Gateway Protocol(BGP; ボーダーゲートウェイ プロトコル)ルートが完全稼働している場合、VIP または LC で最低でも 128 MB を確保することをお勧めします。
7500 シリーズ上の VIP2-40 は最大 64 MB しか確保できないため、Distributed Cisco Express Forwarding を完全インターネット BGP ルートで使用する場合、VIP2-50、さらには VIP4-80 へのアップグレードを推奨いたします。Distributed Cisco Express Forwarding を稼働するには、32 MB ではまったく不十分です。
ルーティング テーブルのサイズに応じて、128 MB 以上のメモリを備えた VIP2-50 以降を使用することを推奨いたします。
ご使用のルータがフル インターネット ルーティング テーブル BGP(またはそれに近いもの)を許容する場合、BGP にはルータがリロードされた後もしくは BGP リンクがステータスを変更した後のコンバージェンス フェーズで、一時的に大量のメモリが必要になります。このようなコンバージェンスの間、プロセッサ メモリ プールは show memory summary コマンドの出力結果に反映されるとおり、非常に低い値に達する可能性があります。低メモリ状態になっている短い期間に、メモリを必要とするその他のプロセッサに影響が生じる可能性があります。たとえば、ルータへのアクセスに telnet コマンドを発行するには、TCP セッションを維持するためのメモリが必要です。
プロセッサ メモリのもう 1 つの一時的なユーザは、マルチプロトコル ラベル スイッチング(MPLS)ネットワークでの Label Distribution Protocol(LDP; ラベル配布プロトコル)です。
Cisco Express Forwarding が FIBDISABLE エラーを生成するのは、ルータがプロセッサ メモリを完全に使い切った場合だけです。FIBDISABLE には最低水準点はありません。Cisco Express Forwarding は、ディセーブルになると、使用していたすべてのメモリを解放します。したがって、ディセーブル後に show memory summary コマンドの出力をキャプチャすると、十分な空き容量が使用できることが示されますが、この出力は誤解を招くものです。Cisco Express Forwarding が無効になる前に show memory summary コマンドをキャプチャしなければ、メモリ不足の状態に関するデータは示されません。
また、FIBDISABLE 状態は IPC バッファが枯渇したことによる副作用である可能性があります。Cisco IOS ソフトウェアでは、必要に応じて IPC バッファが動的に追加割り当てされることはありません。IPC バッファが枯渇しても FIB NOMEM エラー メッセージは生成されませんが、IPC-3-NOBUFF などその他の IPC エラー メッセージが表示される可能性があります。IPC バッファが枯渇しても FIBDISABLE エラーは発生しません。Cisco Express Forwarding では単にエラー メッセージが再キューイングされ、時間をおいて再試行されるだけです。この場合、IPC バッファ不足で Cisco Express Forwarding が IPC バッファを確保できない場合、メモリを完全に使い切るまで、LC へのメッセージがキューイングされることがあります。
Cisco Technical Assistance Center(TAC)への問い合せが多い質問は、BGP 接続されたルータが BGP を稼働するために十分なメモリがあるかどうかを、どのように計画したり、決定したらよいかということです。答えは設定ごとに異なります。次の点を考慮してください。
Internal Border Gateway Protocol(iBGP)および External Border Gateway Protocol(eBGP)ピアの使用を予定していますか。ピアの数はいくつですか。BGP ピア グループが役立ちます。ピアの数が多いほど、コンバージェンス時間は長くなります。
各ピアの各方向につき、交換されるルートはいくつありますか。ルートとパスの区別が適切になされるようにしてください。ルートは、BGP ルーティング情報ベースのプレフィクスの数をカウントします。パスは、近隣ピアにアドバタイズされる BGP プレフィクスの数をカウントします。たとえば、5 つの BGP ピアが完全なルーティング テーブルを送信した場合、各ピアは同じルートを送信しています。ピアのルートが 90 パーセントオーバーラップしているとすると、受信するルータのルート テーブルには、約 150,000 のルートが登録されていて、そのほとんどのルートに 5 本のパスがあります。
考慮する必要がある他の要素には、次のものがあります。
12000 シリーズは LC エンジンを 1 基装備。
Interior Gateway Protocol(IGP; 内部ゲートウェイ プロトコル)ルートの数。
隣接関係の数。
ロードバランシング:同じ宛先へのパスの数。
MPLS Virtual Private Network(VPN; 仮想私設ネットワーク)の使用、Virtual Routing and Forwarding(VRF)インスタンスの数、および VRF ごとのルートの数。
Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(18)S および以降のリリースでは、公式には、すべての LC で 128 MB が必要です。新しい Cisco IOS ソフトウェア リリースではより多くのプロセッサ メモリが使われるので、ルータが完全なインターネット ルーティング テーブルを受け付けられるように将来のスケーラビリティをサポートするためには、最大 256 MB のメモリが推奨されます。以前は、12000 シリーズでは、LC のメモリに 64 MB 搭載されていました。このような LC はアップグレードする必要があります。
どのカードが該当するかをチェックして(このドキュメントの「VIP と LC での Cisco Express Forwarding の状態の確認」セクションを参照)、次のコマンドを発行し、ルータに取り付けられているさまざまなタイプのカードと、それぞれのメモリ容量を表示します。
7500 シリーズの場合:
Router#show diag | i (Slot | controller) Slot 0: EIP controller, HW rev 1.05, board revision B0 Slot database information: Slot 2: Slot 3: Slot 4: VIP2 controller, HW rev 2.11, board revision E0 Slot database information: Controller Memory Size: 64 MBytes DRAM, 2048 KBytes SRAM Slot 5: VIP2 R5K controller, HW rev 2.03, board revision A0 Slot database information: Controller Memory Size: 128 Mbytes DRAM, 8192 Kbytes SRAM Slot 31 (virtual):
12000 シリーズの場合:
Router#show diag | i (DRAM|SLOT) SLOT 0 (RP/LC 0 ): 1 Port SONET based SRP OC-12c/STM-4 Single Mode DRAM size: 268435456 bytes FrFab SDRAM size: 134217728 bytes, SDRAM pagesize: 8192 bytes ToFab SDRAM size: 134217728 bytes, SDRAM pagesize: 8192 bytes SLOT 2 (RP/LC 2 ): 12 Port Packet over E3 DRAM size: 67108864 bytes FrFab SDRAM size: 67108864 bytes ToFab SDRAM size: 67108864 bytes SLOT 3 (RP/LC 3 ): 1 Port Gigabit Ethernet DRAM size: 134217728 bytes FrFab SDRAM size: 134217728 bytes, SDRAM pagesize: 8192 bytes ToFab SDRAM size: 134217728 bytes, SDRAM pagesize: 8192 bytes SLOT 5 (RP/LC 5 ): Route Processor DRAM size: 268435456 bytes
該当するカードのメモリを増設すると、これらのメッセージは表示されなくなり、そのカード上で Distributed Cisco Express Forwarding が再度イネーブルになります。メモリをアップグレードしてもメッセージが表示される場合は、Cisco のサポート担当に連絡して、これまでに収集した情報と show tech-support コマンドの出力を提出してください。
注:Fast Ethernet Interface Processor(FEIP)の旧モデル(CX-FEIP2-2TXとCX-FEIP2-2TX)は、分散型スイッチングをまったくサポートしておらず、これらのモデルでDistributed Cisco Express Forwardingをイネーブルにしようとすると、同様のメッセージが生成されます。使用しているボードが VIP なのか FEIP なのかを判別するには、show diag [slot#] コマンドを発行します。
Router#show diag 0 Slot 0: Physical slot 0, ~physical slot 0xF, logical slot 0, CBus 0 Microcode Status 0x4 Master Enable, LED, WCS Loaded Pending I/O Status: None EEPROM format version 1 FEIP controller, HW rev 2.01, board revision B0 Serial number: 03696620 Part number: 73-1374-04 Test history: 0x0E RMA number: 203-11-48 Flags: cisco 7000 board; 7500 compatible
Distributed Cisco Express Forwarding を実行するには、古い FEIP を Fast Ethernet ポート アダプタを備えた VIP カードに交換する必要があります。
7500 と 12000 シリーズでの次のメッセージも Cisco Express Forwarding がディセーブルされていることを示していますが、この場合は、RSP または GRP が、VIP や LC からキープアライブを受信しなかったことが原因です。
DEC 19 18:03:55 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 0: No window message, LC to RP IPC is non-operational DEC 19 18:04:05 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 9: No window message, LC to RP IPC is non-operational DEC 19 18:04:37 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 8: No window message, LC to RP IPC is non-operational DEC 19 18:05:28 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 10: No window message, LC to RP IPC is non-operational DEC 19 18:05:59 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 2: No window message, LC to RP IPC is non-operational DEC 19 18:06:07 CET: %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 1: No window message, LC to RP IPC is non-operational
最初に、カードに十分なメモリがあるか確認します。
次に VIP または LC の CPU の使用率をチェックします(7500 シリーズでは show controllers vip [slot#] proc cpu コマンドを発行し、12000 シリーズでは execute-on slot 0 show proc CPU コマンドを発行します)。CPU の使用率が非常に高い場合(95 % 以上)、VIP や LC はビジーとなり、RSP や GRP にキープアライブを送信できません。この問題の根本的な原因は、CPU の使用率が非常に高いことです。トラブルシューティングのヒントについては、『Cisco ルータの CPU 使用率が高い場合のトラブルシューティング』を参照してください。
見たところすべて正常であれば、エラー メッセージの原因は Cisco IOS ソフトウェアのバグである可能性が最も高いと考えられます。
このエラーをトラブルシューティングする際には、まず該当カードのチェックを行う必要があります(このドキュメントの「VIP と LC での Cisco Express Forwarding の状態の確認」セクションを参照してください)。clear cef linecard [slot#] コマンドを発行して、これらのカードで Cisco Express Forwarding を再起動できます。7500 シリーズでは、microcode reload コマンドを発行して VIP カードをリセットする必要がある場合もあります。これにより、CBUS コンプレックスが生成され、約 2 分間、トラフィックが中断します(詳細は、「「%RSP-3-RESTART: cbus complex」の原因」を参照してください)。この手順によって、少なくとも一時的に、VIP や LC 上で Distributed Cisco Express Forwarding が復元されます。
あるいは、Cisco IOS ソフトウェア リリース トレインの最新バージョンにアップグレードすると、このタイプのエラーを引き起こしている解決済みの問題がすべて取り除かれます。アップグレード後もこの問題が発生する場合は、Cisco のサポート担当に連絡して、これまでに収集した情報と show tech-support コマンドの出力を提出してください。
次のエラーメッセージはより一般的で、他のエラーメッセージが表示される原因になる場合があります(%FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot [#]: No window message, LC to RP IPC is nonoperational)。
%FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 3: IPC failure %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 0: IPC failure %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 1: IPC failure %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 2: IPC failure %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 4: IPC failure %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 9: IPC failure %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 10: IPC failure
Inter-Process Communication(IPC)は、メイン プロセッサ(RSP または GRP)、および VIP または LC により通信に使用されるプロトコルです。IPC によって、Distributed Cisco Express Forwarding の稼働中、FIB と隣接関係テーブルの同期が確保されます。これらの IPC エラー メッセージについては、次のようなさまざまな原因があります。
下記のコマンドは、実際の IPC ステータスの分析に使用できます。これらのコマンドの出力は、7500 シリーズと 12000 シリーズで、異なっている場合があります。
show ipc status:IPCエラー、NACK、ipc_output_failuresのチェックに使用します。
show ipc nodes:アクティブなカードの確認に使用します。
show ipc queue:ACKを待機しているIPCメッセージのチェックに使用します。
7500 シリーズでは、出力は次のようになります。
Router#show ipc status IPC System Status: This processor is the IPC master server. 1000 IPC message headers in cache 1591560 messages in, 5884 out, 1587095 delivered to local port, 2757 acknowledgements received, 2764 sent, 0 NACKS received, 0 sent, 0 messages dropped on input, 276 messages dropped on output 0 no local port, 264 destination unknown, 0 no transport 0 missing callback or queue, 0 duplicate ACKs, 5 retries, 1 message timeout. 12 ipc_output failures, 0 mtu failures, 0 msg alloc failed, 0 emer MSG alloc failed, 0 no origs for RPC replies 0 pak alloc failed, 10 memd alloc failed 2 no hwq, 0 failed opens, 0 hardware errors No regular dropping of IPC output packets for test purposes Router#show ipc nodes There are 3 nodes in this IPC realm. ID Type Name Last Last Sent Heard 10000 Local IPC Master 0 0 1030000 RSP-CY RSP IPC card slot 3 7 7 1000000 RSP-CY RSP IPC card slot 0 10 10 Router#show ipc queue There are 0 IPC messages waiting for acknowledgement in the transmit queue. There are 0 IPC messages waiting for a response. There are 0 IPC messages waiting for additional fragments. There are 0 IPC messages currently on the IPC inboundQ. There are 0 messages currently in use by the system.
12000 シリーズでは、出力は次のようになります。
Router#show ipc status IPC System Status: This processor is the IPC master server. 19244592 messages in, 26698 out, 19244448 delivered to local port, 102 acknowledgements received, 4780307 sent, 0 NACKS received, 0 sent, 0 messages dropped on input, 0 messages dropped on output 0 no local port, 0 destination unknown, 0 no transport 0 missing callback or queue, 0 duplicate ACKs, 0 retries, 0 message timeouts. 0 ipc_output failures, 0 mtu failures, 0 MSG alloc failed, 0 emer MSG alloc failed, 0 no origs for RPC replies 0 pak alloc failed, 0 memd alloc failed 0 no hwq, 0 failed opens, 0 hardware errors Router#show ipc nodes There are 4 nodes in this IPC realm. ID Type Name Last Last 10000 Local IPC Master 0 0 1000000 GSR GSR Slot 0 23 47 1010000 GSR GSR Slot 1 23 26 1040000 GSR GSR Slot 4 23 29 Sent Heard Router#show ipc queue There are 0 IPC messages waiting for acknowledgement in the transmit queue. There are 0 messages currently in use by the system.
強調表示されているカウンタが増加していれば、IPC はさまざまなスロットに適切に動作していないことになります。この場合、まず、対応する LC を取り付け直すか、microcode reload コマンド(7500 シリーズの場合)または hw-module slot [slot#] reload コマンド(12000 シリーズの場合)を発行して、LC をリセットしてください。LC をリセットしても IPC プロセスが復旧しない場合は、ボードを別のスロットに移してみてください。それでも問題が解決しない場合は、障害のある VIP または LC を交換してください。
12000 シリーズ インターネット ルータでは、ファブリック自体が原因になっている可能性があります。Switching Fabric Card(SFC; スイッチング ファブリック カード)のいずれかに障害がある場合、同様のメッセージが表示されます。これは IPC メッセージがファブリックを通過できなくなったためです。ただしこの場合、障害のあるファブリックを指し示すその他のメッセージも表示されます。
次のように show controller fia コマンドを発行することで、SFC のいずれかに障害があるかどうかをチェックできます。
Router#show controllers fia Fabric configuration: Full bandwidth redundant Master Scheduler: Slot 17 >From Fabric FIA Errors /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html --- redund fifo parity 0 redund overflow 0 cell drops 1 crc32 lkup parity 0 cell parity 0 crc32 0 Switch cards present 0x0017 Slots 16 17 18 20 Switch cards monitored 0x0017 Slots 16 17 18 20 Slot: 16 17 18 19 20 Name: csc0 csc1 sfc0 sfc1 sfc2 /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html los 0 0 0 0 0 state Off Off Off Off Off crc16 0 0 4334 0 0 To Fabric FIA Errors /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html /en/US/docs/net_mgmt/wan_service_administrator/1.1/administrator/guide/getstart.html --- sca not pres 0 req error 0 uni FIFO overflow 0 grant parity 0 multi req 0 uni FIFO undrflow 0 cntrl parity 0 uni req 0 crc32 lkup parity 0 multi FIFO 0 empty dst req 0 handshake error 0 cell parity 0
この例では、sfc0(スロット 18)に障害がある可能性が高く、交換する必要があります。
いずれかのカードが正しくブートしない場合、メイン プロセッサ(GRP または RSP)と通信できません。show log コマンドを発行して、ログをチェックできます。このログから、ブート時の不具合がわかります。また、LC の状態をチェックする必要もあります。
show diag コマンドを発行することで、LC の実際の状態をチェックできます。
7500 シリーズの場合:
Router#show diag | i (Slot|Board is) Slot 0: Board is analyzed Slot database information: Slot 2: Slot 3: Slot 4: Board is analyzed Slot database information: Slot 5: Board is analyzed Slot database information: Slot 31 (virtual)
1200 シリーズの場合:
Router#show diags | i SLOT | State SLOT 0 (RP/LC 0 ): Route Processor Board State is IOS Running (ACTV RP ) SLOT 1 (RP/LC 1 ): 1 port ATM Over SONET OC12c/STM-4c Multi Mode Board State is Line Card Enabled (IOS RUN ) SLOT 2 (RP/LC 2 ): 1 Port Gigabit Ethernet Board State is Line Card Enabled (IOS RUN ) SLOT 3 (RP/LC 3 ): 3 Port Gigabit Ethernet Board State is Line Card Enabled (IOS RUN ) SLOT 4 (RP/LC 4 ): 4 port ATM Over SONET OC-3c/STM-1 Multi Mode Board State is In Reset (IN RSET) SLOT 5 (RP/LC 5 ): 8 Port Fast Ethernet Copper Board State is Line Card Enabled (IOS RUN ) SLOT 6 (RP/LC 6 ): 4 Port Packet Over SONET OC-3c/STM-1 Multi Mode Board State is Line Card Enabled (IOS RUN ) SLOT 7 (RP/LC 7 ): 1 Port E.D. Packet Over SONET OC-48c/STM-16 Single Mode/SR SC-SC connector Board State is Line Card Enabled (IOS RUN ) SLOT 17 (CSC 1 ): Clock Scheduler Card(8) SLOT 18 (SFC 0 ): Switch Fabric Card(8) SLOT 19 (SFC 1 ): Switch Fabric Card(8) SLOT 20 (SFC 2 ): Switch Fabric Card(8) SLOT 24 (PS A1 ): AC Power Supply(8)
12000 シリーズの場合、正常な状態は Line Card Enabled で、7500 シリーズの場合は Board is analyzed です。
カードが Cisco IOS ソフトウェアと現在稼働中のブート イメージのサポート対象かどうかをチェックします。そのためには、Software Advisor(登録ユーザのみ)を使用できます。ソフトウェアが正常に動作している場合、対応する LC を取り付け直すか、microcode reload コマンド(7500 シリーズの場合)または hw-module slot [slot#] reload コマンド(12000 シリーズの場合)を発行して、LC をリセットしてください。
LC が正常に起動しない場合は、カードの別のスロットに移して、シャーシの特定のスロットに障害があるかどうかを確認します。依然として問題が解決しない場合は、おそらく VIP または LC を交換する必要があります。
また、LC に十分なメモリがあるかどうか、およびメモリを Cisco または Cisco が承認したベンダーから直接購入したかどうかチェックすることを推奨いたします。不適切なタイプのメモリを使用した場合、またはマイクロコードをアップロードするために十分なメモリがない場合、LC は起動しません。
LC がメモリ不足になり、IPC 通信用バッファが足りなくなることがあります。この場合、LC のメモリをアップグレードする必要があります。
他のすべてが正常に稼動しているのであれば、Cisco IOS ソフトウェアの不具合の可能性を検討してください。Cisco IOS ソフトウェア リリース トレインの最新バージョンにアップグレードすると、解決済みの IPC 問題がすべて取り除かれます。
12000 シリーズで、アクセス リストの改善が設定されている場合でも、まれにこのエラー メッセージが表示されることがあります。短期的な修正は、no access-list hardware psa コマンドを発行して新しい機能をディセーブルすることです。詳細は、『Cisco 12000 ギガビット スイッチ ルータのアクセス リスト性能の向上』を参照してください。
メッセージの原因を特定できない場合、またはご使用のリリース トレインの Cisco.com で入手できる最新の Cisco IOS ソフトウェアでもこの問題がみられる場合、新しい Cisco IOS ソフトウェアのバグが発生した可能性があります。Cisco のサポート担当者に連絡して、これまでに収集したデータと、show tech-support コマンドと show cef linecard コマンドのそのルータからの出力を提出してください。
VIP クラッシュの後、RSP パケット メモリ(通称「MEMD」)が再分割され、RSP と VIP 間の IPC 接続がリセットされます。VIP のクラッシュ中、RSP によって IPC 再送信テーブルに Cisco Express Forwarding のメッセージがキューイングされた場合は、これらのメッセージはタイムアウトとなり、他の LC で Cisco Express Forwarding がディセーブルになることがあります。Cisco Bug ID CSCdv87489(登録ユーザのみ)では、Cisco Express Forwarding に OIR、LC リロード、または MEMD 再割り当ての検出を促し、再送信キュー内のメッセージをフラッシュすることにより、RSP のこの問題が解決されています。Cisco 10000 シリーズ ルータでは、Cisco Bug ID CSCdu81796(登録ユーザのみ)で、この問題が解決されています。
VIP または LC の OIR を実行すると、他のスロットで FIBDISABLE エラー問題が引き起こされることがあります。いずれかの VIP での OIR イベントが原因で、RP 上の Cisco Express Forwarding が他の VIP カードへの IPC 接続の確立に失敗した場合に、このような状況が発生します。この問題は、Cisco Bug ID CSCdv47664(登録ユーザのみ)で解決されています。
また、ルータ ログに次のメッセージが表示されます。
%FIB-4-RPPREFIXINCONST2: RP missing prefix for 195.74.205.54/32 in FIB table Default-table (present in routing) %FIB-4-RPPREFIXINCONST2: RP missing prefix for 195.74.205.231/32 in FIB table Default-table (present in routing) %FIB-4-RPPREFIXINCONST2: RP missing prefix for 195.74.221.68/32 in FIB table Default-table (present in routing) %FIB-4-RPPREFIXINCONST2: RP missing prefix for 195.74.216.52/32 in FIB table Default-table (present in routing) %FIB-4-RPPREFIXINCONST2: RP missing prefix for 195.74.216.96/32 in FIB table Default-table (present in routing) %FIB-4-RPPREFIXINCONST2: RP missing prefix for 195.74.216.55/32 in FIB table Default-table (present in routing)
または
%FIB-4-LCPREFIXINCONST2: Slot 1 missing prefix entry for 64.0.17.0/32 %FIB-4-LCPREFIXINCONST2: Slot 1 missing prefix entry for 64.0.45.0/32 %FIB-4-LCPREFIXINCONST2: Slot 1 missing prefix entry for 64.0.23.0/32
この問題は、7500 と 12000 シリーズを含め、Distributed Cisco Express Forwarding を稼働しているすべてのハードウェアに影響があります。これらのメッセージは、Cisco Express Forwarding 整合性チェッカが Cisco Express Forwarding テーブル間で不整合を検出した場合に生成される警告です。
整合性検査プログラムでは、不整合の検出に異なるメカニズムが使用されています。
LC または VIP は、パケットを転送できなかったアドレスを、GRP または RSP に送信します。GRP または RSP でそのアドレスが適切なエントリであったことが検出されると、不整合が検出され、コンソールにエラー メッセージが出力されます。
LC または VIP、および、GRP または RSP は、60 秒ごとに相互に一定数のプレフィックス(デフォルトでは 100)を送信します。不整合が検出されると、このエラー メッセージが表示されます。
不整合が修正されなければ、宛先が到達不能になり、パケットが廃棄されます。これらのエラー メッセージが表示された場合は、最初にこのエラー メッセージに表記されたデバイスに show ip cef コマンドを発行して、このプレフィックスが存在するか確認する必要があります。これによって、接続されたルータが自動的に不整合を修正したかどうかがわかります。
各メッセージのさらに詳細な説明と、これらのメッセージを排除するための推奨事項を次に示します。
%FIB-4-RPPREFIXINCONST2:パッシブ整合性チェッカーが、RPのCisco Express Forwarding(CEF)転送テーブルにないプレフィクスをルーティングテーブルで検出しました。これは一時的な状態である可能性があります。
同じプレフィクスでエラーが繰り返される場合は、Cisco Express Forwarding のプレフィクスとルーティング テーブルをチェックしてください。プレフィックスが存在しない場合は、Cisco Express Forwarding をディセーブルにしたり、イネーブルにしたりしてみてください。
%FIB-4-RPPREFIXINCONST1:パッシブ整合性チェッカーが、RPに存在しないプレフィクスをLCの転送テーブルで検出しました。これは一時的な状態である可能性があります。
同じプレフィクスでエラーが繰り返される場合は、RP の Cisco Express Forwarding のプレフィクスとラインカードをチェックしてください。必要に応じて clear cef linecard コマンドを発行すると、新しい Cisco Express Forwarding テーブルがラインカードにダウンロードされます。
%FIB-4-LCPREFIXINCONST1:パケットがLCに到達しましたが、宛先IPアドレスのルックアップは、転送テーブルでこのプレフィクスを見つけることができませんでした。しかし、RP にはこのプレフィクスが存在します。これは一時的な状態である可能性があります。
同じプレフィクスでエラーが繰り返される場合は、RP の Cisco Express Forwarding のプレフィクスと LC をチェックしてください。必要に応じて clear cef linecard コマンドを発行すると、新しい Cisco Express Forwarding テーブルが LC にダウンロードされます。clear adjacency コマンドを発行して、/32 プレフィックスをリロードすることもできます。
%FIB-4-LCPREFIXINCONST2:パッシブ整合性チェッカーが、RPにあるLCの転送テーブルから欠落しているプレフィクスを検出しました。これは一時的な状態である可能性があります。
同じプレフィクスでエラーが繰り返される場合は、RP の Cisco Express Forwarding のプレフィクスと LC をチェックしてください。必要に応じて clear cef linecard コマンドを発行すると、新しい Cisco Express Forwarding テーブルが LC にダウンロードされます。clear adjacency コマンドを実行して、/32 プレフィックスをリロードすることもできます。
このメッセージが一度しか表示されず、不整合がただちに修正された場合は、これは一時的なイベントであり、処置は不要です。ただし、このようなメッセージを数多く受信した場合、またはルータによりこのような状況が自動的に修正されない場合、Cisco Express Forwarding コードのソフトウェアの不具合に遭遇したものと考えられます。Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(17)S1 と 12.0(17)ST1 で、このようなソフトウェアの不具合が数多く修正されています。そのため、少なくともこのバージョンの Cisco IOS ソフトウェアを稼働するようにしてください。
リリース トレインの最新バージョンにアップグレードしてもこの問題が依然として発生する場合は、Cisco のサポート担当に連絡して、show tech、show ip route、show ip cef の各コマンドの出力を提出してください。
注:整合性検査をオフにするには、no ip cef table consistency-checkグローバル設定コマンドを発行します。
このエラー メッセージの詳細とトラブルシューティングのヒントについては、『Cisco Express Forwarding(CEF)におけるプレフィクスの不一致のトラブルシューティング』を参照してください。
注:このエラーメッセージの説明と推奨事項については、このドキュメントの「外部データ表現(XDR)の概要」セクションを参照してください。
RP はシステムの LC にメッセージを送信する準備をしていましたが、送信のためにメッセージをキューイングするために必要なキューイング要素を使い切ってしまいました。
Cisco 12000 シリーズでは、大規模なルーティング アップデート中のメモリ不足状態(起動中など)が原因で、Distributed Cisco Express Forwarding がディセーブルになることがあります。たとえばルーティング フラップとリブート中、RP で malloc 障害が発生し、Distributed Cisco Express Forwarding スイッチングがディセーブルになることがあります。
一例として、RP 上の 260 K Open Shortest Path First(OSPF)ルートに関連する ip ospf プロセスをクリアすると、次のエラー メッセージが表示されることがあります。
%FIB-3-NORPXDRQELEMS: Exhausted XDR queuing elements while preparing message for slot 2 -Process= "OSPF Router", ipl= 0, pid= 149 -Traceback= 41060B88 40D5C894 403D130C 403A4484 403AB49C 403AAB10 403AB7BC 40736FCC 407384E0 401BE9BC 401BE9A8
また、大きな BGP ルーティング テーブルがある場合に、複数のルーティング フラップまたはルータのリブートが発生すると、次のメッセージが表示されます。
%FIB-3-NORPXDRQELEMS: Exhausted XDR queuing elements while preparing message for slot 4 -Process= "BGP Router", ipl= 0, pid= 104 -Traceback= 600CDC74 600DC3D0 6038FA90 6036C940 60374510 604A2F30 60753168 604A2FAC 604A9BC0 6018BD8C 6018BD78
注:これらのメッセージは、%FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 6: no memoryおよび %FIB-3-NOMEMWARNING: Malloc Failure in DCEFとともに表示される場合があります。
100 K BGP ルートの送信中、次のメッセージが表示されることがあります。
%OSPF-5-ADJCHG: Process 100, Nbr 161.10.1.1 on GigabitEthernet3/1 from LOADING to FULL, Loading Done %OSPF-5-ADJCHG: Process 100, Nbr 161.10.1.1 on GigabitEthernet3/3 from LOADING to FULL, Loading Done %OSPF-5-ADJCHG: Process 100, Nbr 161.10.1.1 on GigabitEthernet3/2 from LOADING to FULL, Loading Done %OSPF-5-ADJCHG: Process 100, Nbr 161.10.1.1 on GigabitEthernet3/4 from LOADING to FULL, Loading Done %BGP-5-ADJCHANGE: neighbor 161.10.11.1 Up %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 6: no memory %FIB-3-FIBDISABLE: Fatal error, slot 3: no memory %SYS-2-MALLOCFAIL: Memory allocation of 65540 bytes failed from 0x401C783C, pool Processor, alignment 0 -Process= "BGP Router", ipl= 0, pid= 120 -Traceback= 401CAB20 401CCF80 401C7844 401C8044 40FD017C 40FD032C 40D65AFC 403D4174 403A7BA4 403AA4D0 40712200 40712EF4 4112E760 40712FE0 406EDD10 401C155C Queued messages: %SYS-3-LOGGER_FLUSHING: System pausing to ensure console debugging output. %FIB-3-NORPXDRQELEMS: Exhausted XDR queuing elements while preparing message for slot 4 -Process= "BGP Router", ipl= 0, pid= 104 -Traceback= 600CDC74 600DC3D0 6038FA90 6036C940 60374510 604A2F30 60753168 604A2FAC 604A9BC0 6018BD8C 6018BD78 %FIB-3-NOMEMWARNING: Malloc Failure in DCEF
この問題は、大規模なルーティング アップデート中、Cisco Express Forwarding で RP メモリの使用量が多すぎると発生します。RP はかなり遅い速度で LC に転送するために、Cisco Express Forwarding IPC キューに XDR メッセージをキューイングして、空き容量を使い果たしてしまいます。Cisco Express Forwarding IPC メッセージの(キューから取り出す)速度は現在、0.25 秒ごとに最大で 25 IPC メッセージに制限されています。この結果、RP 側のキューが巨大なサイズに増大して、RP の空きメモリが無くなることになるため、mallocfail が発生し、Cisco Express Forwarding がディセーブルになります。
このような場合、BGP の最大パスを減らして、Cisco Express Forwarding が LC に伝搬する必要がある情報量を減らしたり、TCP のウィンドウ サイズを小さくして、着信する BGP アップデートの速度を緩和したりできます。詳細は、『最適なルーティングの実現と BGP メモリ消費の低減』を参照してください。
Cisco IOSソフトウェアリリース12.0(16)S、12.0(16)ST、12.1(9)、12.1(8a)E、12.2(2)、または12.2(2)T以降が稼働している場合、ip cef linecard ipc memory <0-128000 Kbytes>インターフェイス設定コマンドのパラメータを調整すると、良好な結果が得られる場合があります。デフォルト動作では、25 のバッファが保持されます。しかし、この値はスイッチング プラットフォームによって異なります。LC メモリのこの容量は、使用可能な総メモリの 50 % に制限されています。このコマンドでは次のことが可能です。
Cisco Express Forwarding ルーティング用キューイングにより多くの LC メモリを割り当て、メッセージをアップデートできます。
Cisco Express Forwarding アップデートのリリースを速くすることによって、RP の空き容量を増やすことができます。
RP でのメモリ不足状況の発生を防止できます。
上記エラー メッセージが発生している場合の解決策は、LC IPC メモリを増設することです。パラメータ 10000 を指定して、このコマンドを発行することを推奨いたします。ほとんどの場合、これで問題が解決します。コマンドの使用方法は、次のとおりです。
Router(config)#ip cef linecard ipc mem ? <0-128000> Kbytes of linecard memory (limited to 50% of total) Router(config)#ip cef linecard ipc mem 10000 Router#show cef linecard detail CEF linecard slot number 0, status up, sync Linecard CEF version number 8 Sequence number 3, Maximum sequence number expected 27, Seq Epoch 1 Send failed 0, Out Of Sequence 0, drops 0 Linecard CEF reset 1, reloaded 1 33 elements packed in 4 messages(1030 bytes) sent 1 elements cleared linecard in sync after reloading 0/0/0 xdr elements in LowQ/MediumQ/HighQ 8/9/13 peak elements on LowQ/MediumQ/HighQ Input packets 0, bytes 0 Output packets 0, bytes 0, drops 0
このコマンドについての詳細は、『ip cef linecard ipc memory』を参照してください。
このエラーメッセージの説明と推奨事項については、まずこのドキュメントの「外部データ表現(XDR)の概要」のセクションを読むことをお勧めします。
次のエラー メッセージが表示される可能性があります。
%FIB-3-FIBBADXDRLEN: Invalid XDR length. Type/len 6/29479. XDR at 0x622D1F2C -Traceback= 600C786C 601D4B50 602CF7A8 60183454 60183440
このメッセージは、XDR メッセージで基本的な検査を実行する特定のメッセージ検証コードから発信されたものです。この場合、タイプ 6 の XDR メッセージが受信され、その length フィールドには 29479 という値が格納されています。このデータ長はデータを格納するバッファよりも大きいため、コードにより、このメッセージは破棄されます。
12000 シリーズでは、ファブリックのハードウェア傷害によっていくつかのパケットが破損し、XDR エラー メッセージがポップアップすることになります。show controller fia コマンドを発行することにより、スイッチング ファブリックをチェックしてして、SFC のいずれかに Cyclic Redundancy Check(CRC; 循環冗長検査)エラーが発生しているかどうかを確認してください。また、ログを確認して、このエラー メッセージのトラブルシューティングを進めるために有用な情報を含んだメッセージが他にないか調べてください。
RP が LC からシーケンス違反の IPC メッセージを受信した場合、このメッセージを受け取ります。その結果、Cisco Express Forwarding スイッチングが指定されたスロットでディセーブルになります。
膨大な数のルートが存在する状況、または RP のリロード時、次のメッセージが RP コンソールに表示されることがあります。
%FIB-3-FIBLC_OOSEQ: Slot 11 disabled - Out of Sequence. Expected 9637, received 9638
このメッセージは、次のスロット限定のメッセージと合わせて表示されることがあります。
SLOT 11:%FIB-3-FIBSEQ: Out of sequence. State 9637 Rcvd 9638
次のように show cef linecard コマンドを発行して、Cisco Express Forwarding がスロットでディセーブルになっているかどうかをチェックしてください。
router#show cef linecard CEF table version 40975, 47 routes Slot CEF-ver MsgSent XdrSent Seq MaxSeq LowQ HighQ Flags 11 40750 9642 164473 9639 9661 0 0 up, sync, disabled
機能的な影響はありません。FIB テーブルはこのイベントの発生時にリロードされます。それでも問題が解決しない場合は、clear cef linecard <slot #>コマンドを発行できます。その後、show cef linecard コマンドを発行して、LC の状態をチェックします。7500 シリーズでは、Cisco Express Forwarding のディセーブルにして、再度イネーブルにしてみることができます。問題が依然として発生する場合は、VIP に対して microcode reload コマンドを発行すると、この問題が解決します。12000シリーズでは、LCに対してhw-module slot <slot #> reloadコマンドを発行すると、この問題が解決します。
Cisco Express Forwarding が一部または全部のパケットを、現在の設定で指定された特定のインターフェイスに出力するようにスイッチングできない場合、%FIB-4-PUNTINTF メッセージが表示されます。Cisco Express Forwarding は、このインターフェイスにスイッチングされたパケットを、次に低速なスイッチング パスにパントします。その他のスイッチング パスについての詳細は、『ネットワークに最適なルータ スイッチング パスの選択方法』を参照してください。
Cisco Express Forwarding がこのインターフェイスにスイッチングされたパケットを次に低速なスイッチング パスにパントしていて、Cisco Express Forwarding がこのインターフェイスへのスイッチングを再開できるようにインターフェイス設定が変更された場合、%FIB-5-NOPUNTINTF メッセージが表示されます。これは情報メッセージでしかなく、大概の場合は要求されるアクションはありません。
%FIB-4-PUNTINTF: CEF punting packets switched to POS2/0/0.1 to next slower path
インターフェイスの設定変更後、このメッセージの後に次のメッセージが続くことがあります。
%FIB-5-NOPUNTINTF: CEF resuming switching packets to POS2/0/0.1
Cisco IOS ソフトウェア リリースが 12.1(6) あたりで、ip cef コマンドがグローバルでイネーブルになっており、no ip route-cache cef コマンドが仮想テンプレートで設定されている場合、L2F 仮想アクセス インターフェイスが Multilink PPP(MP)バンドル マスターのメンバになると、次のメッセージが表示されます。
%FIB-4-PUNTINTF: CEF punting packets switched to Virtual-Access14 to next slower path
%FIB-5-NOPUNTINTF: CEF resuming switching packets to Virtual-Access14
%FIB-4-PUNTINTF: CEF punting packets switched to Virtual-Access37 to next slower path
%FIB-5-NOPUNTINTF: CEF resuming switching packets to Virtual-Access37
回避策は、これらのメッセージが表示されないような値にログ レベルを設定することです。もう 1 つの回避策は、IP Cisco Express Forwarding をグローバルにディセーブルにすることです。ただし Cisco Express Forwarding はいくつかのプラットフォームでは使用可能な最適のスイッチング方式であるため、Cisco Express Forwarding のディセーブルは一時的な回避策です。7500 と 12000 シリーズでは、Distributed Cisco Express Forwarding が最適なスイッチング方式で、次が Cisco Express Forwarding、さらにその次がすべてのレガシ方式となります。
Cisco IOSソフトウェアリリース12.1(8)、12.1(08a)E、12.2(1)S、12.1(8)AA、12.0(17)S、12.0(17)ST、12.2(1)T、012.002(2)以降では、インターフェイスでPUNTフラグを設定またはクリアしてもメッセージはログされません。show cef interface コマンドを発行したり、debug ip cef events コマンドをイネーブルにして、Cisco Express Forwarding がイネーブルになっているかどうかをチェックすることはできます。その結果、次に低速なパスにパケットがパントされるようにインターフェイスを設定した場合でも、ユーザへのスパミングの不必要な危険性がなくなります。ブート時、または Cisco Express Forwarding の起動時、ルータはメッセージの処理に忙殺されることがなくなり、すべての通話やダイヤル プラットフォーム用にロギングされたメッセージで、システム ログがいっぱいになることはありません。
可能であれば、さまざまなサブインターフェイスで、Cisco Express Forwarding サポート機能と、Cisco Express Forwarding サポート対象外機能を設定することを推奨いたします。ATM インターフェイスのカプセル化の一部は、Cisco Express Forwarding ではサポートされていません。ご使用のルータの Cisco IOS ソフトウェア設定ガイドをチェックして、どのカプセル化がサポートされ、どのカプセル化がサポートされいないかを確認する必要があります。
ルータ上のこれらのメッセージは、ハードウェア CEF 復元力機能に関するものです。IOS リリース 12.0(28)S 以降、Cisco 12000 Series Engine 2 (E2) および IP Services Engine(ISE)のライン カードでは、ハードウェア CEF 復元力機能がサポートされています。ハードウェア CEF 復元力は、CEF ハードウェア メモリおよび ASIC 転送リソース用の保護メカニズムです。ハードウェア CEF 復元力は、メモリ不足や IPC 障害などのリソースの枯渇やエラー状態の場合に、CEF がディセーブルになったりパケット転送に影響が及ぶのを防止します。ライン カードのデバイス ドライバは、上位層を巻き込まず、内部でリソース障害を処理します。
Cisco 12000 シリーズ E2 または ISE ライン カード上でハードウェア転送メモリ(PLU または TLU)が不足するか障害が発生した場合、リソース監視機能はシステム コンソール上でアラーム(ログに出力されるエラー メッセージまたは警告)を出力し、アラームをログします。メモリ割り当て障害が始まると、タイマーベースのリソース監視プロセスがバックグラウンドでアクティブになります。このプロセスでは、使用される PLU および TLU ハードウェア転送メモリのパーセンテージが 1 分の間隔でチェックされます。ハードウェア メモリ枯渇のパーセンテージを超えた場合、アラームが生成されます。最終的に、エラー メッセージが参照しているメモリは TLU メモリです。これは固定サイズメモリであり、アップグレードできません。
回避策では、次のようにします。
ルートの数を減らす
PSA ACL をディセーブルにする(no access-list hardware psa)
エラー ログで確認できるメッセージの例を次に示します。
%FIB-4-FIBCBLK: Missing cef table for tableid 63 during route update XDR event %FIB-SP-4-FIBCBLK: Missing cef table for tableid 33 during Table removal event %FIB-4-FIBCBLK: Missing cef table for tableid 45 during routing table event
これらのメッセージの原因は、関連付けられた Network Descriptor Block(NDB; ネットワーク記述子ブロック)のアップデートがラインカードにより配信および処理される前に、delete VRF 要求が生成されるためです。これは CEF テーブルの一時的な問題の原因になります。CEF テーブルではテーブル ID が生成されますが、テーブルそれ自体が削除されます。通常、この問題はユーザの介入なしに解決され、ルータのトラフィックや安定性への影響はありません。Cisco Bug ID CSCsg03483 および CSCee26209 では、同様のシステム メッセージが説明されています。
TAC Service Request Tool(登録ユーザのみ)を使用して、TAC サービス リクエストを作成した場合、Cisco Express Forwarding 関連エラー メッセージのトラブルシューティング用に、サービス リクエストに次の情報を添付してください。 |
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注:Cisco Express Forwarding関連のエラーメッセージのトラブルシューティングに必要でない限り、上記の情報を収集する前にルータを手作業でリロードしたり、電源のオフ/オンを行わないようにしてください。これを行うと、問題の根本原因の判別に必要な重要な情報が失われる可能性があります。 |
Cisco Express Forwarding のトラブルシューティングについての詳細は、次のドキュメントを参照してください。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
24-Jun-2008 |
初版 |