はじめに
このドキュメントでは、Cisco IOS® XR 7.3.15以降が稼働しているCisco 8000ルータでインターフェイスをerr-disableステータスから回復する方法について説明します。
前提条件
要件
このドキュメントに関する固有の要件はありません。
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
- Cisco 8000 ルータ
- Cisco IOS® XRリリース7.3.15 ~ 7.8.1
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。本稼働中のネットワークでは、各コマンドによって起こる可能性がある影響を十分確認してください。
問題
CRC(Cyclic Redundancy Check;巡回冗長検査)などの物理リンクエラーが原因で、インターフェイスがいったん「err-disable」状態になると、物理層のエラーがクリアされた後でも、そのインターフェイスを回復することはできません。
この動作は、Cisco Bug ID CSCwb76264およびCisco Bug ID CSCwc32333によって導入されたNPU(ネットワーク処理ユニット )のパフォーマンス向上が原因です 。
Cisco 8000ルータのこの問題の例を次に示します。
RP/0/RP0/CPU0:8000#show interface des loc 0/4/cpu0 Interface Status Protocol Description -------------------------------------------------------------------------------- ... ... Te0/4/0/35/0 err-disable admin-down ... ...
このsyslogメッセージは次のようなものです。
LC/0/4/CPU0:2022 Dec 7 08:38:50.059 UTC: npu_drvr[130]: %FABRIC-NPU_DRVR-3-PLUGGABLE_MODULE_ERROR : [6879] : NPU ASIC (2) Port (35) Interface TenGigE0_4_0_35_0 is disabled due to bad link. Please replace optics/cables and shut/unshut the port. LC/0/4/CPU0:2022 Dec 7 08:38:50.059 UTC: npu_drvr[130]: %PKT_INFRA-ERRDIS-6-ERROR_DISABLE : TenGigE0/4/0/35/0: Error disabling due to reason: bad-link-error LC/0/4/CPU0:2022 Dec 7 08:38:50.060 UTC: ifmgr[261]: %PKT_INFRA-LINK-3-UPDOWN : Interface TenGigE0/4/0/35/0, changed state to Error Disabled
解決方法
このような状況でインターフェイスをerr-disableステータスから回復するには、次の手順を実行します。
- エラーの原因を修正します。エラーの原因には、ファイバ、光ファイバ、レイヤ1転送などがあります。
- コマンドclear controller npu stats asic-counters instance all location 0/x/CPU0を実行して、NPUカウンタをクリアします。
- shutdownとcommitを実行し、no shutdownとcommitを実行して、インターフェイスを手動でバウンスします。