このドキュメントでは、特定の Web サイト(URL)をブロックするために Modular Policy Framework(MPF)で正規表現を使用する Cisco セキュリティ アプライアンス ASA/PIX 8.x を設定する方法について説明します。
注:この設定では、すべてのアプリケーションダウンロードがブロックされるわけではありません。信頼できるファイル ブロックには、Ironport S シリーズなどの専用の機器または ASA の CSC モジュールなどのモジュールを使用する必要があります。
注:HTTPSフィルタリングは、ASAではサポートされていません。HTTPS ではパケットの内容が暗号化(SSL)されるため、ASA はディープ パケット インスペクションまたは HTTPS トラフィックの正規表現に基づくインスペクションを実行できません。
このドキュメントは、Cisco セキュリティ アプライアンスが設定されていて、正常に動作していることを前提としています。
ソフトウェア バージョン 8.0(x) 以降が稼働する Cisco 5500 シリーズ適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)
ASA 8.x 用の Cisco Adaptive Security Device Manager(ASDM)バージョン 6.x
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
この設定は、ソフトウェア バージョン 8.0(x) 以降が稼働する Cisco 500 シリーズ PIX にも適用できます。
ドキュメント表記の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
MPF を使用すると、一貫した柔軟な方法でセキュリティ アプライアンスの機能を設定できるようになります。たとえば、MPF を使用してタイムアウトを設定すると、すべての TCP アプリケーションにではなく、特定の TCP アプリケーションに固有に適用できます。
MPF は次の機能をサポートします。
TCP 正規化、TCP 接続と UDP 接続の制限およびタイムアウト、TCP シーケンス番号のランダム化
CSC
アプリケーション検査
IPS
QoS 入力ポリシング
QoS 出力ポリシング
QoS プライオリティ キュー
MPF の設定は、次の 4 つの作業で構成されます。
アクションを適用するレイヤ 3 およびレイヤ 4 トラフィックを特定します。詳細は、『レイヤ 3/4 クラス マップによるトラフィックの特定』を参照してください。
(アプリケーション検査のみ)アプリケーション検査トラフィックの特別なアクションを定義します。詳細は、『アプリケーション検査のための特別なアクションの設定』を参照してください。
レイヤ 3 およびレイヤ 4 トラフィックにアクションを適用します。詳細は、『レイヤ 3/4 ポリシー マップによるアクションの定義』を参照してください。
インターフェイスでアクションをアクティブにします。詳細については、『サービス ポリシーによるインターフェイスへのレイヤ 3/4 ポリシーの適用』を参照してください。
正規表現は、ストリングそのものとしてテキスト ストリングと文字どおりに照合することも、メタ文字を使用してテキスト ストリングの複数のバリアントと照合することもできます。正規表現を使用して、特定のアプリケーショントラフィックの内容を照合できます。たとえば、HTTPパケット内のURLストリングを照合できます。
注:CLIでは、疑問符(?)やタブなどの特殊文字をすべてエスケープするには、Ctrl+Vを使用します。たとえば、d[Ctrl+V]?gと入力して、設定にd?gと入力します。
正規表現を作成するには、テキストの照合を必要とするさまざまな機能に使用できる regex コマンドを使用します。たとえば、インスペクション ポリシー マップを使用するモジュラ ポリシー フレームワークを使用すると、アプリケーション検査の特別なアクションを設定できます。詳細については、policy map type inspect コマンドを参照してください。インスペクション ポリシー マップでは、1 つ以上の match コマンドを含むインスペクション クラス マップを作成する場合、アクションの実行対象となるトラフィックを識別できます。または、match コマンドをインスペクション ポリシー マップ内で直接使用することもできます。一部のmatchコマンドでは、正規表現を使用してパケット内のテキストを識別できます。たとえば、HTTPパケット内のURL文字列を照合できます。正規表現クラス マップで正規表現をグループ化できます。詳細については、class-map type regex コマンドを参照してください。
文字 | 説明 | 注意事項 |
---|---|---|
. | ドット | 任意の単一の文字と照合されます。たとえば、d.g は dog、dag、dtg、doggonnit など、これらの文字が含まれているすべての単語と一致します。 |
(exp) | サブ表現 | サブ表現は、文字を周囲の文字から分離して、サブ表現に他のメタ文字を使用できるようにします。たとえば、d(o|a)gはdogおよびdagに一致しますが、do|agはdoおよびagに一致します。また、サブ表現を繰り返し限定作用素とともに使用して、繰り返す文字を区別できます。たとえば、ab(xy){3}z は、abxyxyxyz に一致します。 |
| | 代替 | このメタ文字によって区切られている複数の表現のいずれかと一致します。たとえば、dog|catはdogまたはcatに一致します。 |
? | 疑問符 | 直前の表現が 0 または 1 個存在することを示す修飾子。たとえば、lo?seはlseまたはloseに一致します。 注:Ctrl+Vを入力してから疑問符を入力しないと、ヘルプ機能が呼び出されます。 |
* | アスタリスク | 直前の表現が 0、1、または任意の個数存在することを示す修飾子。たとえば、lo*se は、lse、lose、loose などに一致します。 |
{x} | 繰り返し限定作用素 | 厳密に x 回繰り返します。たとえば、ab(xy){3}z は、abxyxyxyz に一致します。 |
{x,} | 最小繰り返し限定作用素 | 少なくとも x 回繰り返します。たとえば、ab(xy){2,}z は、abxyxyz や abxyxyxyz などに一致します。 |
[abc] | 文字クラス | カッコ内の任意の文字と一致します。たとえば、[abc] は a、b、または c と一致します。 |
[^abc] | 否定文字クラス | 角カッコに含まれていない単一文字と一致します。たとえば、[^abc]はa、b、c以外の文字と一致します。[^A-Z]は、大文字でない任意の1文字と一致します。 |
[a-c] | 文字範囲クラス | 範囲内の任意の文字と一致します。[a-z] は、任意の小文字と一致します。文字と範囲を組み合わせることができます。[abcq-z]は、a、b、c、q、r、s、t、u、v、w、x、y、zに一致し、[a-cq-z]にも一致します。ダッシュ(-)文字は、角カッコ内の最後または最初の文字[abc-]または[-abc]である場合にのみリテラルになります。 |
"" | 引用符 | 文字列の末尾または先頭のスペースを保持します。たとえば、" test" は、一致を検索する場合に先頭のスペースを保持します。 |
^ | キャレット | 行の先頭を指定します。 |
\ | エスケープ文字 | メタ文字とともに使用すると、リテラル文字と一致します。たとえば、\[ は左の角カッコと一致します。 |
char | 文字 | 文字がメタ文字でない場合は、リテラル文字と一致します。 |
\r | 復帰 | 復帰 0x0d と一致します。 |
\n | 改行 | 改行 0x0a と一致します。 |
\t | Tab | タブ 0x09 と一致します。 |
\f | 改ページ | フォーム フィード 0x0c と一致します。 |
\xNN | エスケープされた 16 進数 | 厳密に 2 桁の 16 進数を使用した ASCII 文字と一致します。 |
\NNN | エスケープされた 8 進数 | 厳密に 3 桁の 8 進数としての ASCII 文字と一致します。たとえば、文字 040 はスペースを表します。 |
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
注:このセクションで使用されているコマンドの詳細を調べるには、Command Lookup Tool(登録ユーザ専用)を使用してください。
このドキュメントでは、次のネットワーク セットアップを使用します。
このドキュメントでは、次のコンフィギュレーションを使用します。
ASA CLI の設定 |
---|
ciscoasa#show running-config : Saved : ASA Version 8.0(2) ! hostname ciscoasa domain-name default.domain.invalid enable password 8Ry2YjIyt7RRXU24 encrypted names ! interface Ethernet0/0 nameif inside security-level 100 ip address 10.1.1.1 255.255.255.0 ! interface Ethernet0/1 nameif outside security-level 0 ip address 192.168.1.5 255.255.255.0 ! interface Ethernet0/2 nameif DMZ security-level 90 ip address 10.77.241.142 255.255.255.192 ! interface Ethernet0/3 shutdown no nameif no security-level no ip address ! interface Management0/0 shutdown no nameif no security-level no ip address ! passwd 2KFQnbNIdI.2KYOU encrypted regex urllist1 ".*\.([Ee][Xx][Ee]|[Cc][Oo][Mm]|[Bb][Aa][Tt]) HTTP/1.[01]" !--- Extensions such as .exe, .com, .bat to be captured and !--- provided the http version being used by web browser must be either 1.0 or 1.1 regex urllist2 ".*\.([Pp][Ii][Ff]|[Vv][Bb][Ss]|[Ww][Ss][Hh]) HTTP/1.[01]" !--- Extensions such as .pif, .vbs, .wsh to be captured !--- and provided the http version being used by web browser must be either !--- 1.0 or 1.1 regex urllist3 ".*\.([Dd][Oo][Cc]|[Xx][Ll][Ss]|[Pp][Pp][Tt]) HTTP/1.[01]" !--- Extensions such as .doc(word), .xls(ms-excel), .ppt to be captured and provided !--- the http version being used by web browser must be either 1.0 or 1.1 regex urllist4 ".*\.([Zz][Ii][Pp]|[Tt][Aa][Rr]|[Tt][Gg][Zz]) HTTP/1.[01]" !--- Extensions such as .zip, .tar, .tgz to be captured and provided !--- the http version being used by web browser must be either 1.0 or 1.1 regex domainlist1 "\.yahoo\.com" regex domainlist2 "\.myspace\.com" regex domainlist3 "\.youtube\.com" !--- Captures the URLs with domain name like yahoo.com, !--- youtube.com and myspace.com regex contenttype "Content-Type" regex applicationheader "application/.*" !--- Captures the application header and type of !--- content in order for analysis boot system disk0:/asa802-k8.bin ftp mode passive dns server-group DefaultDNS domain-name default.domain.invalid access-list inside_mpc extended permit tcp any any eq www access-list inside_mpc extended permit tcp any any eq 8080 !--- Filters the http and port 8080 !--- traffic in order to block the specific traffic with regular !--- expressions pager lines 24 mtu inside 1500 mtu outside 1500 mtu DMZ 1500 no failover icmp unreachable rate-limit 1 burst-size 1 asdm image disk0:/asdm-602.bin no asdm history enable arp timeout 14400 route DMZ 0.0.0.0 0.0.0.0 10.77.241.129 1 timeout xlate 3:00:00 timeout conn 1:00:00 half-closed 0:10:00 udp 0:02:00 icmp 0:00:02 timeout sunrpc 0:10:00 h323 0:05:00 h225 1:00:00 mgcp 0:05:00 mgcp-pat 0:05:00 timeout sip 0:30:00 sip_media 0:02:00 sip-invite 0:03:00 sip-disconnect 0:02:00 timeout uauth 0:05:00 absolute dynamic-access-policy-record DfltAccessPolicy http server enable http 0.0.0.0 0.0.0.0 DMZ no snmp-server location no snmp-server contact snmp-server enable traps snmp authentication linkup linkdown coldstart no crypto isakmp nat-traversal telnet timeout 5 ssh timeout 5 console timeout 0 threat-detection basic-threat threat-detection statistics access-list ! class-map type regex match-any DomainBlockList match regex domainlist1 match regex domainlist2 match regex domainlist3 !--- Class map created in order to match the domain names !--- to be blocked class-map type inspect http match-all BlockDomainsClass match request header host regex class DomainBlockList !--- Inspect the identified traffic by class !--- "DomainBlockList". class-map type regex match-any URLBlockList match regex urllist1 match regex urllist2 match regex urllist3 match regex urllist4 !--- Class map created in order to match the URLs !--- to be blocked class-map inspection_default match default-inspection-traffic class-map type inspect http match-all AppHeaderClass match response header regex contenttype regex applicationheader !--- Inspect the captured traffic by regular !--- expressions "content-type" and "applicationheader". class-map httptraffic match access-list inside_mpc !--- Class map created in order to match the !--- filtered traffic by ACL class-map type inspect http match-all BlockURLsClass match request uri regex class URLBlockList ! !--- Inspect the identified traffic by class !--- "URLBlockList". ! policy-map type inspect dns preset_dns_map parameters message-length maximum 512 policy-map type inspect http http_inspection_policy parameters protocol-violation action drop-connection class AppHeaderClass drop-connection log match request method connect drop-connection log class BlockDomainsClass reset log class BlockURLsClass reset log !--- Define the actions such as drop, reset or log !--- in the inspection policy map. policy-map global_policy class inspection_default inspect dns preset_dns_map inspect ftp inspect h323 h225 inspect h323 ras inspect netbios inspect rsh inspect rtsp inspect skinny inspect esmtp inspect sqlnet inspect sunrpc inspect tftp inspect sip inspect xdmcp policy-map inside-policy class httptraffic inspect http http_inspection_policy !--- Map the inspection policy map to the class !--- "httptraffic" under the policy map created for the !--- inside network traffic. ! service-policy global_policy global service-policy inside-policy interface inside !--- Apply the policy to the interface inside where the websites are blocked. prompt hostname context Cryptochecksum:e629251a7c37af205c289cf78629fc11 : end ciscoasa# |
正規表現を設定し、次に示すように、特定の Web サイトをブロックするために MPF に適用するには、次の手順を実行します。
正規表現の作成
[Configuration] > [Firewall] > [Objects] > [Regular Expressions] の順に選択し、[Regular Expression] タブの下にある [Add] をクリックし、次のように正規表現を作成します。
ドメイン名 yahoo.com をキャプチャする正規表現 domainlist1 を作成します。[OK] をクリックします。
ドメイン名 myspace.com をキャプチャする正規表現 domainlist2 を作成します。[OK] をクリックします。
ドメイン名 youtube.com をキャプチャする正規表現 domainlist3 を作成します。[OK] をクリックします。
Web ブラウザで使用されている http のバージョンが 1.0 または 1.1 のどちらかである場合は、exe、com および bat などのファイル拡張子をキャプチャするために、正規表現 urllist1 を作成します。[OK] をクリックします。
Web ブラウザで使用されている http のバージョンが 1.0 または 1.1 のどちらかである場合は、pif、vbs および wsh などのファイル拡張子をキャプチャするために、正規表現 urllist2 を作成します。[OK] をクリックします。
Web ブラウザで使用されている http のバージョンが 1.0 または 1.1 のどちらかである場合は、doc、xls および ppt などのファイル拡張子をキャプチャするために、正規表現 urllist3 を作成します。[OK] をクリックします。
Web ブラウザで使用されている http のバージョンが 1.0 または 1.1 のどちらかである場合は、zip、tar および tgz などのファイル拡張子をキャプチャするために、正規表現 urllist4 を作成します。[OK] をクリックします。
コンテンツ タイプをキャプチャする正規表現 contenttype を作成します。[OK] をクリックします。
さまざまなアプリケーション ヘッダーをキャプチャする正規表現 applicationheader を作成します。[OK] をクリックします。
同等の CLI 設定
ASA CLI の設定 |
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ciscoasa#configure terminal ciscoasa(config)#regex urllist1 ".*\.([Ee][Xx][Ee]|[Cc][Oo][Mm]|[Bb][Aa][Tt])$ ciscoasa(config)#regex urllist2 ".*\.([Pp][Ii][Ff]|[Vv][Bb][Ss]|[Ww][Ss][Hh])$ ciscoasa(config)#regex urllist3 ".*\.([Dd][Oo][Cc]|[Xx][Ll][Ss]|[Pp][Pp][Tt])$ ciscoasa(config)#regex urllist4 ".*\.([Zz][Ii][Pp]|[Tt][Aa][Rr]|[Tt][Gg][Zz])$ ciscoasa(config)#regex domainlist1 "\.yahoo\.com" ciscoasa(config)#regex domainlist2 "\.myspace\.com" ciscoasa(config)#regex domainlist3 "\.youtube\.com" ciscoasa(config)#regex contenttype "Content-Type" ciscoasa(config)#regex applicationheader "application/.*" |
正規表現クラスの作成
[Configuration] > [Firewall] > [Objects] > [Regular Expressions] の順に選択し、[Regular Expression Classes] タブの下にある [Add] をクリックし、次のようにさまざまなクラスを作成します。
正規表現 domainlist1、domainlist2 と domainlist3 のいずれかに一致させるため、正規表現クラス DomainBlockList を作成します。[OK] をクリックします。
正規表現 urllist1、urllist2、urllist3 と urllist4 のいずれかに一致させるため、正規表現クラス URLBlockList を作成します。[OK] をクリックします。
同等の CLI 設定
ASA CLI の設定 |
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ciscoasa#configure terminal ciscoasa(config)#class-map type inspect http match-all BlockDomainsClass ciscoasa(config-cmap)#match request header host regex class DomainBlockList ciscoasa(config-cmap)#exit ciscoasa(config)#class-map type regex match-any URLBlockList ciscoasa(config-cmap)#match regex urllist1 ciscoasa(config-cmap)#match regex urllist2 ciscoasa(config-cmap)#match regex urllist3 ciscoasa(config-cmap)#match regex urllist4 ciscoasa(config-cmap)#exit |
クラス マップによる特定されたトラフィックの検査
[Configuration] > [Firewall] > [Objects] > [Class Maps] > [HTTP] > [Add] の順に選択し、さまざまな正規表現で特定された http トラフィックを検査するクラス マップを次のように作成します。
正規表現のキャプチャの応答ヘッダーと一致するように、クラス マップ AppHeaderClass を作成します。
[OK] をクリックします。
正規表現のキャプチャの要求ヘッダーと一致するように、クラス マップ BlockDomainsClass を作成します。
[OK] をクリックします。
正規表現のキャプチャの要求 uri と一致するように、クラス マップ BlockURLsClass を作成します。
[OK] をクリックします。
同等の CLI 設定
ASA CLI の設定 |
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ciscoasa#configure terminal ciscoasa(config)#class-map type inspect http match-all AppHeaderClass ciscoasa(config-cmap)#match response header regex contenttype regex applicationheader ciscoasa(config-cmap)#exit ciscoasa(config)#class-map type inspect http match-all BlockDomainsClass ciscoasa(config-cmap)#match request header host regex class DomainBlockList ciscoasa(config-cmap)#exit ciscoasa(config)#class-map type inspect http match-all BlockURLsClass ciscoasa(config-cmap)#match request uri regex class URLBlockList ciscoasa(config-cmap)#exit |
検査ポリシーで一致するトラフィックに対するアクションを設定する
[Configuration] > [Firewall] > [Objects] > [Inspect Maps] > [HTTP] の順に選択し、一致するトラフィックに対するアクションを設定する http_inspection_policy を作成します。[OK] をクリックします。
[Configuration] > [Firewall] > [Objects] > [Inspect Maps] > [HTTP] > [http_inspection_policy](ダブルクリック)を選択し、[Details] > [Add] をクリックし、今までに作成されたさまざまなクラスのアクションを設定します。
アクションを [Drop Connection]、ログ記録を [Enable]、[Criterion] を [Request Method]、[Value] を [connect] に設定します。
[OK] をクリックします。
アクションを [Drop Connection]、クラス AppHeaderClass のログ記録を [Enable] に設定します。
[OK] をクリックします。
アクションを [Reset]、クラス BlockDomainsClass のログ記録を [Enable] に設定します。
[OK] をクリックします。
アクションを [Reset]、クラス BlockURLsClass のログ記録を [Enable] に設定します。
[OK] をクリックします。
[APPLY] をクリックします。
同等の CLI 設定
ASA CLI の設定 |
---|
ciscoasa#configure terminal ciscoasa(config)#policy-map type inspect http http_inspection_policy ciscoasa(config-pmap)#parameters ciscoasa(config-pmap-p)#match request method connect ciscoasa(config-pmap-c)#drop-connection log ciscoasa(config-pmap-c)#class AppHeaderClass ciscoasa(config-pmap-c)#drop-connection log ciscoasa(config-pmap-c)#class BlockDomainsClass ciscoasa(config-pmap-c)#reset log ciscoasa(config-pmap-c)#class BlockURLsClass ciscoasa(config-pmap-c)#reset log ciscoasa(config-pmap-c)#exit ciscoasa(config-pmap)#exit |
検査の HTTP ポリシーをインターフェイスに適用する
[Configuration] > [Firewall] > [Service Policy Rules] > [Add] > [Add Service Policy Rule] を選択します。
HTTP トラフィック
ドロップダウン メニューの内部インターフェイスと [Interface] オプション ボタンを選択し、[Policy Name] として inside-policy を選択します。[Next] をクリックします。
httptraffic のクラス マップを作成し、[Source and Destination IP Address (uses ACL)] にチェックを付けます。[Next] をクリックします。
[Source] および [Destination] として [any]、サービスとして tcp-udp/http を選択します。[Next] をクリックします。
[HTTP] オプション ボタンをチェックし、[Configure] をクリックします。
オプション ボタン [Select a HTTP inspect map for the control over inspection] を図のように選択します。[OK] をクリックします。
[Finish] をクリックします。
ポート 8080 のトラフィック
再び、[Add] > [Add Service Policy Rule] を選択します。
[Next] をクリックします。
オプション ボタン [Add rule to existing traffic class] を選択し、ドロップダウン メニューから httptraffic を選択します。[Next] をクリックします。
[Source] および [Destination] として [any]、tcp/8080 を選択します。[Next] をクリックします。
[Finish] をクリックします。
[APPLY] をクリックします。
同等の CLI 設定
ASA CLI の設定 |
---|
ciscoasa#configure terminal ciscoasa(config)#access-list inside_mpc extended permit tcp any any eq www ciscoasa(config)#access-list inside_mpc extended permit tcp any any eq 8080 ciscoasa(config)#class-map httptraffic ciscoasa(config-cmap)#match access-list inside_mpc ciscoasa(config-cmap)#exit ciscoasa(config)#policy-map inside-policy ciscoasa(config-pmap)#class httptraffic ciscoasa(config-pmap-c)#inspect http http_inspection_policy ciscoasa(config-pmap-c)#exit ciscoasa(config-pmap)#exit ciscoasa(config)#service-policy inside-policy interface inside |
ここでは、設定が正常に機能しているかどうかを確認します。
Output Interpreter Tool(OIT)(登録ユーザ専用)では、特定の show コマンドがサポートされています。OIT を使用して show コマンド出力の解析を表示します。
show running-config regex:設定された正規表現の表示
ciscoasa#show running-config regex regex urllist1 ".*\.([Ee][Xx][Ee]|[Cc][Oo][Mm]|[Bb][Aa][Tt]) HTTP/1.[01]" regex urllist2 ".*\.([Pp][Ii][Ff]|[Vv][Bb][Ss]|[Ww][Ss][Hh]) HTTP/1.[01]" regex urllist3 ".*\.([Dd][Oo][Cc]|[Xx][Ll][Ss]|[Pp][Pp][Tt]) HTTP/1.[01]" regex urllist4 ".*\.([Zz][Ii][Pp]|[Tt][Aa][Rr]|[Tt][Gg][Zz]) HTTP/1.[01]" regex domainlist1 "\.yahoo\.com" regex domainlist2 "\.myspace\.com" regex domainlist3 "\.youtube\.com" regex contenttype "Content-Type" regex applicationheader "application/.*" ciscoasa#
show running-config class-map:設定されたクラス マップの表示
ciscoasa#show running-config class-map ! class-map type regex match-any DomainBlockList match regex domainlist1 match regex domainlist2 match regex domainlist3 class-map type inspect http match-all BlockDomainsClass match request header host regex class DomainBlockList class-map type regex match-any URLBlockList match regex urllist1 match regex urllist2 match regex urllist3 match regex urllist4 class-map inspection_default match default-inspection-traffic class-map type inspect http match-all AppHeaderClass match response header regex contenttype regex applicationheader class-map httptraffic match access-list inside_mpc class-map type inspect http match-all BlockURLsClass match request uri regex class URLBlockList ! ciscoasa#
show running-config policy-map type inspect http:設定された HTTP トラフィックを検査するポリシー マップの表示
ciscoasa#show running-config policy-map type inspect http ! policy-map type inspect http http_inspection_policy parameters protocol-violation action drop-connection class AppHeaderClass drop-connection log match request method connect drop-connection log class BlockDomainsClass reset log class BlockURLsClass reset log ! ciscoasa#
show running-config policy-map:デフォルトの policy-map コンフィギュレーションおよびすべての policy-map コンフィギュレーションの表示
ciscoasa#show running-config policy-map ! policy-map type inspect dns preset_dns_map parameters message-length maximum 512 policy-map type inspect http http_inspection_policy parameters protocol-violation action drop-connection class AppHeaderClass drop-connection log match request method connect drop-connection log class BlockDomainsClass reset log class BlockURLsClass reset log policy-map global_policy class inspection_default inspect dns preset_dns_map inspect ftp inspect h323 h225 inspect h323 ras inspect netbios inspect rsh inspect rtsp inspect skinny inspect esmtp inspect sqlnet inspect sunrpc inspect tftp inspect sip inspect xdmcp policy-map inside-policy class httptraffic inspect http http_inspection_policy ! ciscoasa#
show running-config service-policy:現在実行中のすべてのサービス ポリシー設定の表示
ciscoasa#show running-config service-policy service-policy global_policy global service-policy inside-policy interface inside
show running-config access-list:セキュリティ アプライアンスで実行されている access-list コンフィギュレーションの表示
ciscoasa#show running-config access-list access-list inside_mpc extended permit tcp any any eq www access-list inside_mpc extended permit tcp any any eq 8080 ciscoasa#
このセクションでは、設定のトラブルシューティングに役立つ情報を紹介します。
注:debug コマンドを使用する前に、『debug コマンドの重要な情報』を参照してください。
debug http:HTTP トラフィックのデバッグ メッセージの表示
改定 | 発行日 | コメント |
---|---|---|
1.0 |
21-Jan-2008 |
初版 |