質問
ファイアウォールまたは SMTP プロキシは ESMTP サービスにどのような影響を与える可能性がありますか。
応答(Answer)
Cisco Eメールセキュリティアプライアンス(ESA)でのメール処理と併せて、メールサーバの悪用を防ぐための機能を提供するファイアウォールやSMTPプロキシサービスも多数利用できます。
これらの保護方式の一部は、TLSやSMTP認証などのESMTPサービスを妨げる可能性があります。
TLSやSMTP認証などのサービスでは、ESMTP(拡張SMTP)コマンドを使用します。ESMTPコマンドセットにアクセスするには、EHLOコマンドが受信側サーバに到達する必要があります。ファイアウォールとプロキシのセキュリティ機能の中には、転送中にEHLOコマンドをブロックまたは変更するものがあります。セキュリティデバイスがEHLOを許可しない場合、ESMTPサービスは使用できません。この場合、RFC 821セクション4.5.1で指定されているSMTPコマンドだけがメールサーバで許可されています。HELO、MAIL、RCPT、DATA、RSET、NOOP、およびQUITです。使用できるESMTPコマンドはありません。
これらのデバイスで使用されるもう1つのセキュリティ機能は、SMTPバナーの変更です。保護されたメールサーバのタイプとバージョンを非表示にするために、一部のデバイスでは、通信に必要なバナーの220部分以外はすべて不明瞭になります。
バナーは次のように表示されます。
220*************
非表示になる情報の一部は、バナーのESMTPアドバタイズメントです。このアドバタイズメントが削除されると、送信側サーバはESMTPコマンドが受け入れられたことを認識しなくなります。
要約すると、ファイアウォールとSMTPプロキシサーバは、EHLOコマンドをブロックし、ESMTPバナーアドバタイズメントを非表示にすることができます。これらのセキュリティ対策を実施すると、ESMTPコマンドにアクセスできなくなる場合があります。他のホストがESMTPを使用してESAと通信できるようにするには、セキュリティデバイスでこれらのセキュリティ機能を無効にする必要があります
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