Microsoft Windows Vistaオペレーティングシステム(OS)では、TCPウィンドウのスケーリングオプションがデフォルトで有効になっています(以前のWindows OSではこのオプションが無効になっていました)。 その結果、古い Cisco IOS Firewall ソフトウェアとの関連で問題が発生することがあります。このドキュメントでは、発生する可能性のある問題を説明して、ソリューションを提示しています。
このドキュメントに特有の要件はありません。
このドキュメントの内容は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
Microsoft Windows Vista OS では TCP ウィンドウのスケーリング オプションがデフォルトで有効になっています(以前の Windows OS ではこのオプションは無効にされていました)。 TCPウィンドウスケーリングオプションはRFC 1323 (TCP Extensions for High Performance)で説明されており、デバイスはTCPが最初に指定した値よりも65 K大きい受信ウィンドウをアドバタイズできます。現在の高速化したネットワークでは、確認応答を受信するまでデータがネットワーク上に未処理のまま残されることが多いため、この機能が役に立ちます。このパフォーマンスの低下、またはTCP接続のドロップは、Cisco IOS®ファイアウォールソフトウェアの一部のバージョンがTCPウィンドウスケーリングオプションをサポートしていないことが原因です。この結果、エンドポイントが持つ実際の TCP ウィンドウよりも小さいウィンドウ サイズが設定されてしまう可能性があります。このため、IOS Firewall 機能が稼働している Cisco IOS ルータでは、実際には TCP ウィンドウ範囲内であるパケットが範囲外と判断され、廃棄されてしまう可能性があります。
TCP ウィンドウのスケーリング オプションがサポートされているバージョンの Cisco IOS Firewall にアップグレードします。
サポートされているバージョンは Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.3(15) 以降です。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
25-Sep-2006 |
初版 |