このドキュメントでは、Cisco シリーズ セキュリティ アプライアンス バージョン 7.x 以降の内部インターフェイスと外部インターフェイスでのセキュア シェル(SSH)の設定例について説明します。リモートでコマンドラインを使用するこのシリーズのセキュリティ アプライアンスの設定では、Telnet または SSH のいずれかを使用します。パスワードを含む Telnet 通信はクリア テキストで送信されるため、SSH を強く推奨いたします。SSH トラフィックはトンネルで暗号化されるため、パスワードなどの設定コマンドを傍受から保護するのに役立ちます。
セキュリティ アプライアンスでは、管理目的のためにセキュリティ アプライアンスへの SSH 接続を使用できます。セキュリティ アプライアンスでは、利用可能であれば、セキュリティ コンテキストごとに最大で 5 つの同時 SSH 接続が使用でき、合計したすべてのコンテキストに関してグローバルで最大 100 個の接続が使用できます。
この設定例では、PIX セキュリティ アプライアンスは SSH サーバであると見なされます。SSH クライアント(10.1.1.2/24 および 172.16.1.1/16)から SSH サーバへのトラフィックは暗号化されます。セキュリティ アプライアンスでは、SSH バージョン 1 および 2 で提供されている SSH リモート シェル機能がサポートされ、さらに Data Encryption Standard(DES; データ暗号規格)と 3DES 暗号化がサポートされています。SSH バージョン 1 と 2 は異なるため、相互運用性はありません。
このドキュメントに関する固有の要件はありません。
このドキュメントの情報は、Cisco PIX Firewall ソフトウェア バージョン 7.1 および 8.0 に基づくものです。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
注:SSHv2はPIX/ASAバージョン7.x以降でサポートされており、7.xより前のバージョンではサポートされていません。
この設定は、ソフトウェア バージョン 7.x 以降で稼働する Cisco ASA 5500 シリーズ セキュリティ アプライアンスでも使用できます。
ドキュメント表記の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
注:各設定手順には、コマンドラインまたはAdaptive Security Device Manager(ASDM)の使用に必要な情報が記載されています。
注:このセクションで使用されているコマンドの詳細を調べるには、Command Lookup Tool(登録ユーザ専用)を使用してください。
このドキュメントでは、次のネットワーク セットアップを使用します。
このドキュメントでは、次のコンフィギュレーションを使用します。
セキュリティ アプライアンスへの SSH アクセスを設定するには、次の手順を実行します。
SSH セッションでは常に認証用のユーザ名とパスワードが必要です。この要件を満たすには次の 2 つの方法があります。
ユーザ名とパスワードを設定し、AAA を使用します。
構文:
pix(config)#username username password password pix(config)#aaa authentication {telnet | ssh | http | serial} console {LOCAL | server_group [LOCAL]}
注:認証にTACACS+またはRADIUSサーバグループを使用する場合、AAAサーバが使用できないときにフォールバック方式としてローカルデータベースを使用するようにセキュリティアプライアンスを設定できます。サーバ グループ名を指定して、その後に LOCAL と続けます(LOCAL は大文字小文字が区別されます)。セキュリティ アプライアンス プロンプトでは使用されている方式が表示されないため、ローカル データベース内では AAA サーバと同じユーザ名とパスワードを使用することを推奨いたします。
注:例:
pix(config)#aaa authentication ssh console TACACS+ LOCAL
注:代替手段として、フォールバックなしの認証のメイン方式としてローカルデータベースを使用することもできます。これを行うには、LOCAL だけを入力します。
以下に例を挙げます。
pix(config)#aaa authentication ssh console LOCAL
または
デフォルトのユーザ名 pix およびデフォルトの Telnet パスワード cisco を使用します。次のコマンドを使用すると、Telnet パスワードを変更できます。
pix(config)#passwd password
注:この状況では、passwordコマンドも使用できます。両方のコマンドは同じことを実行します。
SSH に必要である PIX Firewall 用の RSA 鍵ペアを生成します。
pix(config)#crypto key generate rsa modulus modulus_size
注:modulus_size(ビット単位)は、512、768、1024、または2048のいずれかを指定できます。指定する鍵モジュールのサイズが大きいほど、RSA 鍵ペアの生成に要する時間が長くなります。値 1024 が推奨されます。
注:RSAキーペアの生成に使用するコマンドは、7.xより前のPIXソフトウェアバージョンでは異なります。前のバージョンでは、鍵を作成する前にドメイン名を設定する必要があります。
注:マルチコンテキストモードでは、コンテキストごとにRSAキーを生成する必要があります。また、システム コンテキスト モードでは crypto コマンドはサポートされていません。
セキュリティ アプライアンスへの接続が許可されているホストを指定します。
このコマンドでは、SSH を使用した接続が許可されているホストの発信元アドレス、ネットマスク、およびインターフェイスを指定します。このコマンドは、複数のホスト、ネットワーク、またはインターフェイスに対して何度でも入力できます。この例では、Inside にある 1 つのホストと Outside にある 1 つのホストが許可されています。
pix(config)#ssh 172.16.1.1 255.255.255.255 inside pix(config)#ssh 10.1.1.2 255.255.255.255 outside
オプション:セキュリティアプライアンスでは、デフォルトでSSHバージョン1とバージョン2の両方が許可されます。接続を特定のバージョンに制限するには、次のコマンドを入力します。
pix(config)# ssh version
注:version_numberには1または2を指定できます。
オプション:デフォルトでは、5分間操作が行われないとSSHセッションは閉じられます。このタイムアウトは、1 ~ 60 分間継続するように設定できます。
pix(config)#ssh timeout minutes
SSH セッションを開いている間に、PIX 500 シリーズ セキュリティ アプライアンスのユーザ名とログイン パスワードを入力します。SSH セッションを開始すると、SSH ユーザ認証プロンプトが表示される前に、セキュリティ アプライアンス コンソールではドット(.)が表示されます。
hostname(config)# .
ドットが表示されていても SSH の機能には影響しません。ドットがコンソールに表示されるのは、ユーザ認証が行われる前、SSH 鍵交換中にサーバ鍵が生成されるか、メッセージが秘密鍵で復号化される時点です。これらのタスクは、最長で 2 分間以上を要する場合があります。ドットは進行状況のインジケータで、セキュリティ アプライアンスがビシー状態でありハングしていないことを確認するものです。
SSH バージョン 1.x と 2 はまったく異なるプロトコルであるため、互換性はありません。互換性のあるクライアントをダウンロードします。詳細は、『拡張設定』の「SSH クライアントの入手」セクションを参照してください。
このドキュメントでは次の設定を使用しています。
PIX の設定 |
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PIX Version 7.1(1) ! hostname pix enable password 8Ry2YjIyt7RRXU24 encrypted names ! interface Ethernet0 nameif outside security-level 0 ip address 192.168.200.1 255.255.255.0 ! interface Ethernet1 nameif inside security-level 100 ip address 172.16.5.10 255.255.0.0 ! passwd 2KFQnbNIdI.2KYOU encrypted ftp mode passive pager lines 24 mtu outside 1500 mtu inside 1500 no failover icmp permit any outside no asdm history enable arp timeout 14400 route outside 10.1.1.0 255.255.255.0 192.168.200.1 1 timeout xlate 3:00:00 timeout conn 1:00:00 half-closed 0:10:00 udp 0:02:00 icmp 0:00:02 timeout sunrpc 0:10:00 h323 0:05:00 h225 1:00:00 mgcp 0:05:00 timeout mgcp-pat 0:05:00 sip 0:30:00 sip_media 0:02:00 timeout uauth 0:05:00 absolute !--- AAA for the SSH configuration username ciscouser password 3USUcOPFUiMCO4Jk encrypted aaa authentication ssh console LOCAL http server enable http 172.16.0.0 255.255.0.0 inside no snmp-server location no snmp-server contact snmp-server enable traps snmp authentication linkup linkdown coldstar telnet timeout 5 !--- Enter this command for each address or subnet !--- to identify the IP addresses from which !--- the security appliance accepts connections. !--- The security appliance accepts SSH connections from all interfaces. ssh 10.1.1.2 255.255.255.255 outside !--- Allows the users on the host 172.161.1.1 !--- to access the security appliance !--- on the inside interface. ssh 172.16.1.1 255.255.255.255 inside !--- Sets the duration from 1 to 60 minutes !--- (default 5 minutes) that the SSH session can be idle, !--- before the security appliance disconnects the session. ssh timeout 60 console timeout 0 ! class-map inspection_default match default-inspection-traffic ! ! policy-map global_policy class inspection_default inspect dns maximum-length 512 inspect ftp inspect h323 h225 inspect h323 ras inspect netbios inspect rsh inspect rtsp inspect skinny inspect esmtp inspect sqlnet inspect sunrpc inspect tftp inspect sip inspect xdmcp ! service-policy global_policy global Cryptochecksum:a6b05fd04f9fbd0a39f1ca7328de91f7 : end |
注:SSHを使用してASA/PIXの管理インターフェイスにアクセスするには、ssh 172.16.16.160 255.255.255.255 Managementコマンドを発行します。
ASDM を使用して SSH 向けにデバイスを設定するには、次の手順を実行します。
ASDM を使用してユーザを追加するには、[Configuration] > [Properties] > [Device Administration] > [User Accounts] の順に選択します。
ASDM を使用して SSH 用の AAA 認証を設定するには、[Configuration] > [Properties] > [Device Access] > [AAA Access] > [Authentication] の順に選択します。
ASDM を使用して Telnet パスワードを変更するには、[Configuration] > [Properties] > [Device Administration] > [Password] の順に選択します。
ASDM を使用して同じ RSA 鍵を生成するには、[Configuration] > [Properties] > [Certificate] > [Key Pair] の順に選択し、[Add] をクリックして、表示されるデフォルトのオプションを使用します。
ASDM を使用して SSH による接続を許可するホストを指定し、バージョンとタイムアウトのオプションを指定するには、[Configuration] > [Properties] > [Device Access] > [Secure Shell] の順に選択します。
File > Save Running Configuration to Flash の順にクリックして、設定を保存します。
次のステップを実行します。
ASDM を使用してユーザを追加するには、[Configuration] > [Device Management] > [Users/AAA] > [User Accounts] の順に選択します。
ASDM を使用して SSH 用の AAA 認証を設定するには、[Configuration] > [Device Management] > [Users/AAA] > [AAA Access] > [Authentication] の順に選択します。
ASDM を使用して Telnet パスワードを変更するには、[Configuration] > [Device Setup] > [Device Name/Password] の順に選択します。
ASDM を使用して同じ RSA 鍵を生成するには、[Configuration] > [Device Management] > [Certificate Management] > [Identity Certificates] の順に選択し、[Add] をクリックして、表示されるデフォルトのオプションを使用します。
デフォルトの鍵ペアが存在しない場合にこれを追加するには、[Add a new Identity certificate] の下で [New] をクリックします。次に、[Generate Now] をクリックします。
ASDM を使用して SSH による接続を許可するホストを指定し、バージョンとタイムアウトのオプションを指定するには、[Configuration] > [Device Management] > [Management Access] > [Command Line (CLI)] > [Secure Shell (SSH)] の順に選択します。
ウィンドウの上部にある Save をクリックして、設定を保存します。
フラッシュ上で設定を保存するかどうかを確認するプロンプトが表示されたら、[Apply] を選択して設定を保存します。
コンソールに Telnet アクセスを追加し、アイドル タイムアウトを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで telnet コマンドを発行します。デフォルトでは、5 分間アイドル状態に放置された Telnet セッションは、セキュリティ アプライアンスにより終了されます。以前に設定した IP アドレスから Telnet アクセスを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。
telnet {{hostname | IP_address mask interface_name} | {IPv6_address interface_name} | {timeout number}} no telnet {{hostname | IP_address mask interface_name} | {IPv6_address interface_name} | {timeout number}}
telnet コマンドを使用すると、Telnet を使用してセキュリティ アプライアンス コンソールにアクセスできるホストを指定できます。
注:すべてのインターフェイスでセキュリティアプライアンスへのTelnetを有効にできます。ただし、セキュリティ アプライアンスにより、Outside インターフェイスへのすべての Telnet トラフィックが IPSec で保護されます。Outside インターフェイスへの Telnet セッションを有効にするには、セキュリティ アプライアンスにより生成される IP トラフィックを含むように Outside インターフェイス上で IPSec を設定し、Outside インターフェイス上で Telnet を有効にします。
注:一般に、セキュリティレベルが0であるか、他のインターフェイスよりも低いインターフェイスの場合、PIX/ASAではそのインターフェイスへのTelnetが許可されません。
注:Telnetセッション経由でセキュリティアプライアンスにアクセスすることは推奨されません。パスワードなど、認証のためのクレデンシャル情報はクリア テキストで送信されます。Telnet のサーバ/クライアント通信はクリア テキストのみで行われます。SSH を使用して、よりセキュリティ保護されたデータ通信を行うことが推奨されます。
IP アドレスを入力する場合は、ネットマスクも入力する必要があります。デフォルトのネットマスクはありません。内部ネットワークのサブネットワーク マスクは使用しないでください。ネットマスクは IP アドレスのビット マスクにすぎません。アクセスを 1 つの IP アドレスに制限するには、255.255.255.255 のように、各オクテットで 255 を使用します。
IPSec が稼働している場合、セキュリティで保護されていないインターフェイス名(通常は Outside インターフェイス)を指定できます。少なくとも、crypto map コマンドを設定すると、telnet コマンドを使用してインターフェイス名を指定できます。
コンソールへの Telnet アクセス用のパスワードを設定するには、password コマンドを発行します。デフォルトは cisco です。どの IP アドレスが現時点でセキュリティ アプライアンス コンソールにアクセスしているかを表示するには、who コマンドを発行します。アクティブな Telnet コンソール セッションを終了するには、kill コマンドを発行します。
Inside インターフェイスへの Telnet セッションを有効にするには、次の例を参照してください。
例 1
この例では、ホスト 10.1.1.1 のみが、Telnet 経由でのセキュリティ アプライアンス コンソールへのアクセスを許可されています。
pix(config)#telnet 10.1.1.1 255.255.255.255 inside
例 2
この例では、ネットワーク 10.0.0.0/8 のみが、Telnet 経由でのセキュリティ アプライアンス コンソールへのアクセスを許可されています。
pix(config)#telnet 10.0.0.0 255.0.0.0 inside
例 3
この例では、すべてのネットワークが、Telnet 経由でのセキュリティ アプライアンス コンソールへのアクセスを許可されています。
pix(config)#telnet 0.0.0.0 0.0.0.0 inside
コンソール キーワードとともに aaa コマンドを使用する場合、認証サーバを使用して Telnet コンソール アクセスを認証する必要があります。
注:ユーザがaaaコマンドを設定してセキュリティアプライアンスTelnetコンソールアクセスの認証を要求し、コンソールログイン要求がタイムアウトした場合、シリアルコンソールからセキュリティアプライアンスにアクセスできます。これを行うには、enable password コマンドで設定されたセキュリティ アプライアンスのユーザ名とパスワードを入力します。
セキュリティ アプライアンスによりログオフされる前に、コンソール Telnet セッションがアイドル状態を維持する最大時間を設定するには、telnet timeout コマンドを発行します。no telnet コマンドは telnet timeout コマンドと一緒に使用することはできません。
次の例に、最大セッション アイドル時間の変更方法を示します。
hostname(config)#telnet timeout 10 hostname(config)#show running-config telnet timeout telnet timeout 10 minutes
RADIUS の機能について見ると、SSH 機能向けに RADIUS が使用できます。
Telnet、SSH、HTTP、またはシリアル コンソール接続を使用してセキュリティ アプライアンスにアクセスしようとして、トラフィックが認証設定に一致すると、セキュリティ アプライアンスからユーザ名とパスワードが要求されます。続いてセキュリティ アプライアンスは RADIUS(ACS)サーバにこれらのクレデンシャルを送信し、サーバからの応答に基づいて CLI アクセスを許可または拒否します。
詳細は、『AAA サーバとローカル データベースの設定』の「AAA サーバとローカル データベースのサポート」を参照してください。
たとえば、次のように、ASA セキュリティ アプライアンス 7.0 には、セキュリティ アプライアンスが接続を受け入れる IP アドレスが必要です。
hostname(config)#ssh source_IP_address mask source_interface
詳細は、『AAA サーバとローカル データベースの設定』の「SSH アクセスの許可」を参照してください。
ACS 認証を使用して PIX への SSH/Telnet アクセスを設定する方法の詳細は、『PIX/ASA:TACACS+ および RADIUS サーバを使用したネットワーク アクセスのカットスルー プロキシの設定例』を参照してください。
ここでは、設定が正常に機能しているかどうかを確認します。
Output Interpreter Tool(OIT)(登録ユーザ専用)では、特定の show コマンドがサポートされています。OIT を使用して、show コマンド出力の解析を表示できます。
SSH のデバッグをオンにするには、debug ssh コマンドを発行します。
pix(config)#debug ssh SSH debugging on
次の出力は、ホスト 10.1.1.2(PIX の Outside)から pix への認証要求が成功したことを示しています。
pix# Device ssh opened successfully. SSH0: SSH client: IP = '10.1.1.2' interface # = 1 SSH: host key initialised SSH0: starting SSH control process SSH0: Exchanging versions - SSH-1.99-Cisco-1.25 SSH0: send SSH message: outdata is NULL server version string:SSH-1.99-Cisco-1.25SSH0: receive SSH message: 83 (83) SSH0: client version is - SSH-1.99-3.2.0 SSH Secure Shell for Windows client version string:SSH-1.99-3.2.0 SSH Secure Shell for WindowsSSH0: begin ser ver key generation SSH0: complete server key generation, elapsed time = 1760 ms SSH2 0: SSH2_MSG_KEXINIT sent SSH2 0: SSH2_MSG_KEXINIT received SSH2: kex: client->server aes128-cbc hmac-md5 none SSH2: kex: server->client aes128-cbc hmac-md5 none SSH2 0: expecting SSH2_MSG_KEXDH_INIT SSH2 0: SSH2_MSG_KEXDH_INIT received SSH2 0: signature length 143 SSH2: kex_derive_keys complete SSH2 0: newkeys: mode 1 SSH2 0: SSH2_MSG_NEWKEYS sent SSH2 0: waiting for SSH2_MSG_NEWKEYS SSH2 0: newkeys: mode 0 SSH2 0: SSH2_MSG_NEWKEYS receivedSSH(pix): user authen method is 'no AAA', aaa server group ID = 0 SSH(pix): user authen method is 'no AAA', aaa server group ID = 0 SSH2 0: authentication successful for pix !--- Authentication for the PIX was successful. SSH2 0: channel open request SSH2 0: pty-req request SSH2 0: requested tty: vt100, height 25, width 80 SSH2 0: shell request SSH2 0: shell message received
pix ではなく pix1 のように、ユーザが正しくないユーザ名を入力した場合、PIX Firewall では認証が拒否されます。次のデバッグ出力は、失敗した認証を示しています。
pix# Device ssh opened successfully. SSH0: SSH client: IP = '10.1.1.2' interface # = 1 SSH: host key initialised SSH0: starting SSH control process SSH0: Exchanging versions - SSH-1.99-Cisco-1.25 SSH0: send SSH message: outdata is NULL server version string:SSH-1.99-Cisco-1.25SSH0: receive SSH message: 83 (83) SSH0: client version is - SSH-1.99-3.2.0 SSH Secure Shell for Windows client version string:SSH-1.99-3.2.0 SSH Secure Shell for WindowsSSH0: begin server key generation SSH0: complete server key generation, elapsed time = 1960 ms SSH2 0: SSH2_MSG_KEXINIT sent SSH2 0: SSH2_MSG_KEXINIT received SSH2: kex: client->server aes128-cbc hmac-md5 none SSH2: kex: server->client aes128-cbc hmac-md5 none SSH2 0: expecting SSH2_MSG_KEXDH_INIT SSH2 0: SSH2_MSG_KEXDH_INIT received SSH2 0: signature length 143 SSH2: kex_derive_keys complete SSH2 0: newkeys: mode 1 SSH2 0: SSH2_MSG_NEWKEYS sent SSH2 0: waiting for SSH2_MSG_NEWKEYS SSH2 0: newkeys: mode 0 SSH2 0: SSH2_MSG_NEWKEYS receivedSSH(pix1): user authen method is 'no AAA', aaa server group ID = 0 SSH(pix1): user authen method is 'no AAA', aaa server group ID = 0 SSH2 0: authentication failed for pix1 !--- Authentication for pix1 was not successful due to the wrong username.
同様に、ユーザが正しくないパスワードを入力した場合、デバッグ出力では認証に失敗したことが示されます。
pix# Device ssh opened successfully. SSH0: SSH client: IP = '10.1.1.2' interface # = 1 SSH: host key initialised SSH0: starting SSH control process SSH0: Exchanging versions - SSH-1.99-Cisco-1.25 SSH0: send SSH message: outdata is NULL server version string: SSH-1.99-Cisco-1.25SSH0: receive SSH message: 83 (83) SSH0: client version is - SSH-1.99-3.2.0 SSH Secure Shell for Windows client version string:SSH-1.99-3.2.0 SSH Secure Shell for WindowsSSH0: begin server key generation SSH0: complete server key generation, elapsed time = 1920 ms SSH2 0: SSH2_MSG_KEXINIT sent SSH2 0: SSH2_MSG_KEXINIT received SSH2: kex: client->server aes128-cbc hmac-md5 none SSH2: kex: server->client aes128-cbc hmac-md5 none SSH2 0: expecting SSH2_MSG_KEXDH_INIT SSH2 0: SSH2_MSG_KEXDH_INIT received SSH2 0: signature length 143 SSH2: kex_derive_keys complete SSH2 0: newkeys: mode 1 SSH2 0: SSH2_MSG_NEWKEYS sent SSH2 0: waiting for SSH2_MSG_NEWKEYS SSH2 0: newkeys: mode 0 SSH2 0: SSH2_MSG_NEWKEYS receivedSSH(pix): user authen method is 'no AAA', aaa server group ID = 0 SSH(pix): user authen method is 'no AAA', aaa server group ID = 0 SSH2 0: authentication failed for pixSSH(pix): user authen method is 'no AAA', aaa server group ID = 0 SSH2 0: authentication failed for pix !--- Authentication for PIX was not successful due to the wrong password.
接続されている SSH セッションの数、および PIX に対する接続状態を確認するには、次のコマンドを発行します。
pix#show ssh session SID Client IP Version Mode Encryption Hmac State Username 0 10.1.1.2 1.99 IN aes128-cbc md5 SessionStarted pix OUT aes128-cbc md5 SessionStarted pix
ASDM を使用してセッションを表示するには、[Monitoring] > [Properties] > [Device Access] > [Secure Shell Sessions] の順に選択します。
セキュリティ アプライアンス上の RSA 鍵の公開部分を表示するには、次のコマンドを発行します。
pix#show crypto key mypubkey rsa Key pair was generated at: 19:36:28 UTC May 19 2006 Key name: <Default-RSA-Key> Usage: General Purpose Key Modulus Size (bits): 1024 Key Data: 30819f30 0d06092a 864886f7 0d010101 05000381 8d003081 89028181 00c172f4 95f66c34 2c2ced37 aa3442d8 12158c93 131480dd 967985ab 1d7b92d9 5290f695 8e9b5b0d d88c0439 6169184c d8fb951c 19023347 d6b3f939 99ac2814 950f4422 69b67328 f64916b1 82e15341 07590da2 390fbefd 38758888 7319196c de61aef1 165c4bab 03d081d5 ddaf15cc c9ddb204 c2b451e0 f19ce0f3 485b1d69 8b020301 0001
ASDMでRSAキーを表示するには、Configuration > Properties > Certificate > Key Pairの順に選択し、Show Detailsをクリックします。
このセクションでは、設定のトラブルシューティングに役立つ情報を紹介します。
PIX ソフトウェアをアップグレードしたり、PIX の SSH バージョンを変更する場合など、状況によっては RSA キーを削除して再作成することが必要になる場合があります。PIX から RSA 鍵ペアを削除するには、次のコマンドを発行します。
pix(config)#crypto key zeroize rsa
ASDMでRSAキーを削除するには、Configuration > Properties > Certificate > Key Pairの順に選択し、Deleteをクリックします。
PIX/ASA で次のエラー メッセージが表示されます。
%PIX|ASA-3-315004: Fail to establish SSH session because RSA host key retrieval failed.
それに対応して、SSH クライアント マシンには、次のエラー メッセージが表示されます。
Selected cipher typenot supported by server.
この問題を解決するには、RSA 鍵を削除し、再作成します。ASA から RSA 鍵ペアを削除するには、次のコマンドを発行します。
ASA(config)#crypto key zeroize rsa
新しい鍵を生成するには、次のコマンドを発行します。
ASA(config)# crypto key generate rsa modulus 1024
エラー メッセージ:
ssh_exchange_identification: read: Connection reset by peer
この問題を解決するには、次の手順を実行します。
ASA をリロードするか、または SSH に関連したすべての設定および RSA 鍵を削除します。
SSH コマンドを再構成して、RSA 鍵を再生成します。
ASAがフェールオーバーモードの場合、VPNトンネルを介してスタンバイASAにSSH接続することはできません。これは、SSHの応答トラフィックがスタンバイASAの外部インターフェイスを使用するためです。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
10-Mar-2006 |
初版 |